2014/09/07(日) - 17:18
160kmに及ぶエスケープの末、ラスト150mまで勝負がもつれこんだブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージ。3連続山頂フィニッシュの初日とあり、総合争いも激しさを増した。クレバーな走りでステージ優勝をもぎとったライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)を始め、選手たちのコメントを紹介しよう。
ステージ優勝のライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)
ツァウグを追うライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ) photo:Unipublic第7ステージでは本当に良い展開だったのだけれど、不幸なことに落車でチャンスを失ってしまった。今日の勝利は本当に信じられないよ。やりきった満足感でいっぱいだ。もう少ししたら落ち着くと思うよ。ツァウグは逃げ集団の中でも楽をしていたから、少し頭に来ていた。
だから、彼のアタックを捕まえるために、自分のペースを保って離されないようにしていたんだ。絶対に捕まえてやると思って漕ぎ続けた。そして、彼に並び、ゴールまで突っ走ったんだ。
僅差でステージ2位となったオリバー・ツァウグ(スイス、ティンコフ・サクソ)
激坂区間で抜け出したオリバー・ツァウグ(スイス、ティンコフ・サクソ) photo:Cor Vos本当に疲れたし、少しがっかりしている。がっかりしているのと、全体的には悪い結果ではなかったという気持ちが半々で複雑な気分だ。逃げ集団の中で脚を使う必要もなく、調子も良くて、チームもステージを狙っていいというオーダーを出してくれるという絶好の機会だったんだ。
ラスト1kmは本当に勾配がきつくて、もう1枚軽いギアが必要だった。本当につらかったよ。ラスト150mでヘシェダルが追いついてきて、そのまま行ってしまった。反応できなかったし、自分のリズムを保って登るのが精いっぱいだった。
30秒を失ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
30秒を失ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:Unipublic僕がタイムを失ったというのはこのステージでの意味を半分くらいしか表していない。僕はこの登りが、ここまでタフな登りだったとは知らなかった。路面の舗装は荒れていて、突き上げが激しい状況だった。少しライバルたちに差を詰められたけれど、今日の結果には満足しているよ。
フルームは、これからの山岳ステージで彼がまだまだ危険な存在であるということを示したね。続く山岳の2日間は、じっくり走ることにする。ロスラゴスからスタートする明日のステージでは、フルーム達に対してアタックを仕掛けると思う。総合上位5名はタイム差もそれほど無いし、すごく難しいレースになると思うよ。今日の疲れを回復させて、早く明日に備えないとね。
唯一フルームに追随できたホアキン・ロドリゲス(スペイン・カチューシャ)
並んで登るホアキン・ロドリゲス(スペイン・カチューシャ)とアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:Unipublic本当に今日の結果には満足している。コンタドールとバルベルデの二人にタイム差を少しでも縮めることができたんだから。本当に、登りがキツ過ぎて、お互いの様子を窺うなんてことはできなかった。常に全開で登る必要があったよ。仕掛け方をあれこれ考えていることはなかったよ。
今日のステージのフィニッシュがブエルタで最も厳しいのかは分からないけれど、僕にとってはすごくタフなステージだったね。斜度だけじゃなくて、舗装も荒くて本当に厳しいコースだった。明日以降のアストゥリアス山脈のステージがブエルタの勝者を決めるだろう。
最終局面でフルームから遅れたアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
大変な一日が終わったよ。フィニッシュは本当に厳しい登りだった。なかなか、お目にかかれないような完璧な仕事をしてくれたチームのみんなに本当に感謝するよ。
順位を落としたリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)
僕らは、ハードな展開に持ち込みたくて、集団を引こうと試みた。でも結局は、最後の登りで僕は遅れてしまった。でも大丈夫。僕の目標は何も変わっていない。明日と明後日、まだ2つも山岳ステージが残っている。明日山頂ゴールを迎えるラゴス・デ・コバドンガのことは良く知っている。また僕のベストを尽くすつもりだ。明日の目標は、ベストを尽くして最強のクライマー達に食らいついていくことだ。
フルームの戦術について語るチームスカイのスポーツディレクター ダリオ・チオーニ
強さを示したクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Cor Vos「今日のステージは、フルームとチーム全体にとって非常に素晴らしい。私たちはこの結果を求めていたし、皆がプラン通りに動いたんだ。フルームはロドリゲスとコンタドールに対して少しタイム差をつけたし、バルベルデとウランに対してはかなりのタイム差を縮めた。私たちは今日はチャンスだと思っていた。一部の人は2キロの急こう配区間を過小評価していたんだ。実際は長い2キロだった。
誰かが、オーバーペースでいくのを期待していた。フルームは自分のペースを維持して登りきるのが目標だった。他の選手がアタックしても気にせずに、ひたすら良いリザルトを得るためにペースを守るように専念した。
明日のステージは今日とはまた根本的に異なるし、月曜日はまた明日とも異なるシチュエーションのステージだ。私たちは、最も正しい戦術を選びとっていく必要がある。
text:Naoki,YASUOKA
ステージ優勝のライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)
![ツァウグを追うライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/07/_VE_2014_1400_LIV09.jpg)
だから、彼のアタックを捕まえるために、自分のペースを保って離されないようにしていたんだ。絶対に捕まえてやると思って漕ぎ続けた。そして、彼に並び、ゴールまで突っ走ったんだ。
僅差でステージ2位となったオリバー・ツァウグ(スイス、ティンコフ・サクソ)
![激坂区間で抜け出したオリバー・ツァウグ(スイス、ティンコフ・サクソ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/07/CORVOS_00023734-006.jpg)
ラスト1kmは本当に勾配がきつくて、もう1枚軽いギアが必要だった。本当につらかったよ。ラスト150mでヘシェダルが追いついてきて、そのまま行ってしまった。反応できなかったし、自分のリズムを保って登るのが精いっぱいだった。
30秒を失ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
![30秒を失ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/07/_VE_2014_1400_LIV14.jpg)
フルームは、これからの山岳ステージで彼がまだまだ危険な存在であるということを示したね。続く山岳の2日間は、じっくり走ることにする。ロスラゴスからスタートする明日のステージでは、フルーム達に対してアタックを仕掛けると思う。総合上位5名はタイム差もそれほど無いし、すごく難しいレースになると思うよ。今日の疲れを回復させて、早く明日に備えないとね。
唯一フルームに追随できたホアキン・ロドリゲス(スペイン・カチューシャ)
![並んで登るホアキン・ロドリゲス(スペイン・カチューシャ)とアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/07/_VE_2014_1400_LIV11.jpg)
今日のステージのフィニッシュがブエルタで最も厳しいのかは分からないけれど、僕にとってはすごくタフなステージだったね。斜度だけじゃなくて、舗装も荒くて本当に厳しいコースだった。明日以降のアストゥリアス山脈のステージがブエルタの勝者を決めるだろう。
最終局面でフルームから遅れたアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
大変な一日が終わったよ。フィニッシュは本当に厳しい登りだった。なかなか、お目にかかれないような完璧な仕事をしてくれたチームのみんなに本当に感謝するよ。
順位を落としたリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)
僕らは、ハードな展開に持ち込みたくて、集団を引こうと試みた。でも結局は、最後の登りで僕は遅れてしまった。でも大丈夫。僕の目標は何も変わっていない。明日と明後日、まだ2つも山岳ステージが残っている。明日山頂ゴールを迎えるラゴス・デ・コバドンガのことは良く知っている。また僕のベストを尽くすつもりだ。明日の目標は、ベストを尽くして最強のクライマー達に食らいついていくことだ。
フルームの戦術について語るチームスカイのスポーツディレクター ダリオ・チオーニ
![強さを示したクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/07/CORVOS_00023734-013%20%281%29.jpg)
誰かが、オーバーペースでいくのを期待していた。フルームは自分のペースを維持して登りきるのが目標だった。他の選手がアタックしても気にせずに、ひたすら良いリザルトを得るためにペースを守るように専念した。
明日のステージは今日とはまた根本的に異なるし、月曜日はまた明日とも異なるシチュエーションのステージだ。私たちは、最も正しい戦術を選びとっていく必要がある。
text:Naoki,YASUOKA
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