2009年、ついにブリヂストンが本格ロードバイクタイヤの発売を再開。2モデルが展開され、その中でもリアルレーシングモデルのエクステンザRR1は、日本のトッププロチームであるブリヂストンアンカーが開発に協力し、レースで勝つために必要な性能をトップクラスで実現したタイヤとして誕生した。エクステンザRR1のテクノロジーと、長期間使用したテストライダーによるインプレッションを紹介しよう。

エクステンザRR1エクステンザRR1

転がり抵抗の軽減


エクステンザRR1は、デュアルキャップ&ベース構造を採用し、直進時の転がり抵抗の低減低減を実現した。
デュアルキャップ&ベース構造とは、タイヤ内部のコンパウンドにはパワーロスの少ないコンパウンドを使用し、表面トレッド部にはデュアルコンパウンド化を施すことにより、内部と表面で転がり抵抗を軽減するというものだ。

高次元のグリップ性能


エクステンザRR1エクステンザRR1 デュアルキャップ&ベース構造が目指したのは単なる転がり抵抗の軽減だけではない。トレッド部には転がり抵抗の少ないコンパウンドを使用し、サイド部にはグリップ力に優れたコンパウンドを使用した。この2種類のコンパウンド位置を最適化することにより、オールラウンドな使用状況で高性能を発揮するタイヤとなっている。

耐パンク性能


エクステンザRR1では、従来の耐パンクプロテクターを内部に配置することに改良と実験を重ね、材料やサイズ等の見直しを行った。その結果、プロテクターの配置はトレッド面を広く覆う形状に。材質には軽量なケブラー製耐パンクプロテクターの使用を採用した。

磨耗インジケーター


エクステンザRR1、RR2共通の機能として磨耗インジケーターを装備している。これにより従来経験則やパンク等によって交換時期をユーザーが決めていたが、視覚的に交換時期を判断することが出来るようになった。





― インプレッション



ブラックカラー・EXTENZA RR1のタイヤサイズは700×23C、チューブにはエクステンザ軽量チューブを使用。
設定空気圧7.5気圧。

乾いた路面でのハイグリップ感に感心させられた乾いた路面でのハイグリップ感に感心させられた では、インプレッションをはじめよう。

まず転がりの軽さについて、今まで様々なタイヤを使ってきたが、その中でももっとも優れているひとつと感じた。高速巡行、ヒルクライムなど、様々な状況でも転がりの重さをまったく感じさせない。

次にコーナリング性能について。乾いた路面でのグリップ性能はこれまた今まで使ってきたタイヤの中ではもっとも優秀なもののひとつだと感じた。コーナリング中のタイヤはまるで路面に貼り付いているような印象を得た。50~60km後半でフルブレーキングして、車体を思いっきり倒しにかかってもまるで安定感が変わらない。

それと、コーナリング中に気になったのだが、衝撃吸収性というか路面からの影響の受け流す力を強く感じた。コーナーには様々な転倒する要因があるのだが、その中でも、自分が一番怖いと感じる細かな段差への対応力がとても優れていた。

限界まで倒しこんでのコーナリングも、不安を感じさせないグリップを発揮限界まで倒しこんでのコーナリングも、不安を感じさせないグリップを発揮 ユーザーが気になることにはカラーリングがあげられるだろう。現在レーシングモデルのタイヤでも様々なカラーを展開するメーカーがあるが、このエクステンザRR1は黒×灰のみの展開だ。

確かに、カラーバリエーションが少ないのは弱点であるかもしれない。しかし、ツールドフランスを走るチームにカラーが入ったタイヤで走っているチームはあるだろうか?

エクステンザRR1はまさにレースユースをメインに造り出されたタイヤであり、あえて有色タイヤである必要がないというコンセプトを編集部では感じている。

ブリヂストンが造るレースのためのタイヤ。それだけに、レースで優勝を狙いたい、ライバルに勝ちたい、といったひとつでも順位を上げたいユーザーにはぜひ使ってほしいタイヤである。


エクステンザRR1 詳細データ


価格 7,500円(税込)
サイズ(重量) 700×23C(205g)
カラー ブラック×グレー

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