2014/06/15(日) - 03:48
6月14日、スイスで第78回ツール・ド・スイス(UCIワールドツアー)が開幕。全長9.4kmの個人タイムトライアルで、アルカンシェルを着るトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)が他を圧倒した。
「キャリアの中でもっともタフで、もっともテクニカルなプロローグだった。距離が短いからと言って決して楽なレースではない」。2009年と2010年に続く自身3度目のステージ優勝を飾ったマルティンは、ツール・ド・スイス初日の個人タイムトライアルをそう振り返った。
イタリア語圏のベッリンツォーナを舞台にした9.4kmのコースは、ざっくりと言って前半が平坦で後半が山岳。中盤から実質10%の登りが2kmにわたって続く。しかも登りきった後に落車多発のテクニカルな下りが登場するという極めて難易度の高いコースだ。
「前半の平坦区間で全力を出し切ってしまうと、後半の登りでガス欠になると思っていた。だから前半は抑えて走ったよ。かと言って登りで出し切ってしまえば、今度はテクニカルな下りで集中力を切らしてしまうので、限界まで追い込むことはなかった。下りのコーナーの出口では毎回スプリントしたよ。下りでリードを広げることが出来たと思う」と、TT世界王者の証であるアルカンシェルを着て走ったマルティンは語る。
マルティンが前半に記録した13分48秒(平均40.9km/h)のトップタイムは最後まで破られなかった。マルティンはイエロージャージを着て翌日の第2ステージをスタートする。
ステージ2位と3位には、23歳のトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)と24歳のローハン・デニス(オーストラリア、ガーミン・シャープ)が入る。スイス期待のファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)はマルティンに16秒及ばず4位に。
総合優勝候補の中で好スタートを切ったのは、ステージ5位/19秒差のドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)やステージ7位/22秒差のバウク・モレマ(オランダ、ベルキン)だ。注目のブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)とロマン・クロイツィゲル(チェコ、ティンコフ・サクソ)はそれぞれステージ14位/32秒差とステージ15位/33秒差。
その一方で、ディフェンディングチャンピオンのルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ)はステージ28位/42秒差、カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)はステージ63位/56秒差、フランク・シュレク(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)はステージ85位/1分09秒差。初日にして早くもビッグネームの中に1分差がつく結果となった。
選手コメントはオメガファーマ・クイックステップ公式サイトより。
ツール・ド・スイス2014第1ステージ結果
個人総合成績
チーム総合成績
ガーミン・シャープ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
「キャリアの中でもっともタフで、もっともテクニカルなプロローグだった。距離が短いからと言って決して楽なレースではない」。2009年と2010年に続く自身3度目のステージ優勝を飾ったマルティンは、ツール・ド・スイス初日の個人タイムトライアルをそう振り返った。
イタリア語圏のベッリンツォーナを舞台にした9.4kmのコースは、ざっくりと言って前半が平坦で後半が山岳。中盤から実質10%の登りが2kmにわたって続く。しかも登りきった後に落車多発のテクニカルな下りが登場するという極めて難易度の高いコースだ。
「前半の平坦区間で全力を出し切ってしまうと、後半の登りでガス欠になると思っていた。だから前半は抑えて走ったよ。かと言って登りで出し切ってしまえば、今度はテクニカルな下りで集中力を切らしてしまうので、限界まで追い込むことはなかった。下りのコーナーの出口では毎回スプリントしたよ。下りでリードを広げることが出来たと思う」と、TT世界王者の証であるアルカンシェルを着て走ったマルティンは語る。
マルティンが前半に記録した13分48秒(平均40.9km/h)のトップタイムは最後まで破られなかった。マルティンはイエロージャージを着て翌日の第2ステージをスタートする。
ステージ2位と3位には、23歳のトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)と24歳のローハン・デニス(オーストラリア、ガーミン・シャープ)が入る。スイス期待のファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)はマルティンに16秒及ばず4位に。
総合優勝候補の中で好スタートを切ったのは、ステージ5位/19秒差のドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)やステージ7位/22秒差のバウク・モレマ(オランダ、ベルキン)だ。注目のブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)とロマン・クロイツィゲル(チェコ、ティンコフ・サクソ)はそれぞれステージ14位/32秒差とステージ15位/33秒差。
その一方で、ディフェンディングチャンピオンのルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ)はステージ28位/42秒差、カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)はステージ63位/56秒差、フランク・シュレク(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)はステージ85位/1分09秒差。初日にして早くもビッグネームの中に1分差がつく結果となった。
選手コメントはオメガファーマ・クイックステップ公式サイトより。
ツール・ド・スイス2014第1ステージ結果
1位 トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)
3位 ローハン・デニス(オーストラリア、ガーミン・シャープ)
4位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール)
7位 バウク・モレマ(オランダ、ベルキン)
8位 トムイェルテ・スラグテル(オランダ、ガーミン・シャープ)
9位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
10位 マティア・カッターネオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)
3位 ローハン・デニス(オーストラリア、ガーミン・シャープ)
4位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール)
7位 バウク・モレマ(オランダ、ベルキン)
8位 トムイェルテ・スラグテル(オランダ、ガーミン・シャープ)
9位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
10位 マティア・カッターネオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
13'48"
+06"
+13"
+16"
+19"
+22"
+23"
+27"
+29"
+06"
+13"
+16"
+19"
+22"
+23"
+27"
+29"
個人総合成績
1位 トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)
3位 ローハン・デニス(オーストラリア、ガーミン・シャープ)
4位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール)
7位 バウク・モレマ(オランダ、ベルキン)
8位 トムイェルテ・スラグテル(オランダ、ガーミン・シャープ)
9位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
10位 マティア・カッターネオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)
3位 ローハン・デニス(オーストラリア、ガーミン・シャープ)
4位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール)
7位 バウク・モレマ(オランダ、ベルキン)
8位 トムイェルテ・スラグテル(オランダ、ガーミン・シャープ)
9位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
10位 マティア・カッターネオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
13'48"
+06"
+13"
+16"
+19"
+22"
+23"
+27"
+29"
+06"
+13"
+16"
+19"
+22"
+23"
+27"
+29"
チーム総合成績
ガーミン・シャープ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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