2014/05/31(土) - 05:09
マリアローザを着るナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)が、1級山岳チーマ・グラッパを駆け上がる26.8kmの個人タイムトライアルで優勝した。総合2位以下を3分以上引き離したキンタナが総合リーダーとして最終決戦地モンテゾンコランに挑む。
ジロの名物とも言える山岳個人タイムトライアル。簡易DHバーを装着した軽量なノーマルバイクを駆り、1級山岳チーマ・グラッパを駆け上がる。前半の平坦区間を除いた純粋な登りは19.2kmで、その標高差は1538m。平均勾配は8%であり、残り7kmを切ってからしばらくは11%の急勾配が続く。
スタート後しばらくは直線的な平坦路が続くため、TTバイクでスタートし、登りをロードバイクで走る戦法をとる選手も現れた。
最終走者のナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)は前半の平坦区間を6番手のタイムで終えて1級山岳チーマ・グラッパへ。この時点で総合2位のリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)はキンタナに対して16秒のリード。ウランに逆転の可能性が浮上したものの、スイッチバックが続く登りに入るとキンタナの走りが際立った。
マリアローザを着るキンタナは登り中腹の計測ポイントでトップタイムを更新すると、そのままハイペースを刻んでフィニッシュに突き進んだ。
同じく登りで気を吐いたのは総合4位につけるファビオ・アル(イタリア、アスタナ)。ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)の暫定トップタイムを2分以上更新する走りを見せたアルが、総合3位のピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)や総合2位ウランを退けて最終走者キンタナのフィニッシュを待つ。
3分先にスタートしたウランのフィニッシュから僅か1分半で、キンタナがフィニッシュラインにやってきた。タイムは1時間05分37秒。アルのタイムを17秒、ウランのタイムを1分26秒上回ったキンタナが、ステージ2勝目を掴んだ。
「山岳タイムトライアルは得意分野なので、このステージで負けるわけにはいかなかった。それに今日コロンビアから家族が到着したから余計に気合いが入っていたよ」。緊張から解き放たれたキンタナが、笑顔を浮かべながらそうコメントする。総合ではウランを3分07秒引き離して首位を独走。翌日のモンテゾンコラン山頂フィニッシュを前に、ジロ総合優勝に王手をかけた。
キンタナに肉薄するタイムをマークしたアルが総合3位に浮上。前半にオーバーランしたラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)や、メカトラでバイク交換を余儀なくされたライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)らが総合順位を下げる結果となった。カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)はステージトップ10に絡めなかったものの、総合9位から7位に順位を上げている。
ジロ・デ・イタリア2014第19ステージ結果
マリアローザ 個人総合成績
マリアロッサ ポイント賞
ナセル・ブアニ(フランス、FDJ.fr)
マリアアッズーラ 山岳賞
ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)
マリアビアンカ ヤングライダー賞
ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
チーム総合成績
AG2Rラモンディアール
text&photo:Kei Tsuji in Crespano del Grappa, Italy
ジロの名物とも言える山岳個人タイムトライアル。簡易DHバーを装着した軽量なノーマルバイクを駆り、1級山岳チーマ・グラッパを駆け上がる。前半の平坦区間を除いた純粋な登りは19.2kmで、その標高差は1538m。平均勾配は8%であり、残り7kmを切ってからしばらくは11%の急勾配が続く。
スタート後しばらくは直線的な平坦路が続くため、TTバイクでスタートし、登りをロードバイクで走る戦法をとる選手も現れた。
最終走者のナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)は前半の平坦区間を6番手のタイムで終えて1級山岳チーマ・グラッパへ。この時点で総合2位のリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)はキンタナに対して16秒のリード。ウランに逆転の可能性が浮上したものの、スイッチバックが続く登りに入るとキンタナの走りが際立った。
マリアローザを着るキンタナは登り中腹の計測ポイントでトップタイムを更新すると、そのままハイペースを刻んでフィニッシュに突き進んだ。
同じく登りで気を吐いたのは総合4位につけるファビオ・アル(イタリア、アスタナ)。ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)の暫定トップタイムを2分以上更新する走りを見せたアルが、総合3位のピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)や総合2位ウランを退けて最終走者キンタナのフィニッシュを待つ。
3分先にスタートしたウランのフィニッシュから僅か1分半で、キンタナがフィニッシュラインにやってきた。タイムは1時間05分37秒。アルのタイムを17秒、ウランのタイムを1分26秒上回ったキンタナが、ステージ2勝目を掴んだ。
「山岳タイムトライアルは得意分野なので、このステージで負けるわけにはいかなかった。それに今日コロンビアから家族が到着したから余計に気合いが入っていたよ」。緊張から解き放たれたキンタナが、笑顔を浮かべながらそうコメントする。総合ではウランを3分07秒引き離して首位を独走。翌日のモンテゾンコラン山頂フィニッシュを前に、ジロ総合優勝に王手をかけた。
キンタナに肉薄するタイムをマークしたアルが総合3位に浮上。前半にオーバーランしたラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)や、メカトラでバイク交換を余儀なくされたライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)らが総合順位を下げる結果となった。カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)はステージトップ10に絡めなかったものの、総合9位から7位に順位を上げている。
ジロ・デ・イタリア2014第19ステージ結果
1位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
2位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
3位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)
4位 ピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 フランコ・ペッリツォッティ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
7位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)
8位 セバスティアン・エナオゴメス(コロンビア、チームスカイ)
9位 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル)
10位 ダリオ・カタルド(イタリア、チームスカイ)
11位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
12位 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニCSF)
13位 リカルド・ゾイドル(オーストリア、トレックファクトリーレーシング)
14位 エドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)
15位 フランシス・ムレー(フランス、FDJ.fr)
16位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン)
17位 エンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニCSF)
18位 アレクサンドル・ジェニエ(フランス、FDJ.fr)
19位 ユベール・デュポン(フランス、AG2Rラモンディアール)
20位 ロドルフォ・トレスアグデロ(コロンビア、コロンビア)
109位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
124位 新城幸也(日本、ユーロップカー)
2位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
3位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)
4位 ピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 フランコ・ペッリツォッティ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
7位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)
8位 セバスティアン・エナオゴメス(コロンビア、チームスカイ)
9位 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル)
10位 ダリオ・カタルド(イタリア、チームスカイ)
11位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
12位 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニCSF)
13位 リカルド・ゾイドル(オーストリア、トレックファクトリーレーシング)
14位 エドアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)
15位 フランシス・ムレー(フランス、FDJ.fr)
16位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン)
17位 エンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニCSF)
18位 アレクサンドル・ジェニエ(フランス、FDJ.fr)
19位 ユベール・デュポン(フランス、AG2Rラモンディアール)
20位 ロドルフォ・トレスアグデロ(コロンビア、コロンビア)
109位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
124位 新城幸也(日本、ユーロップカー)
1h05'37"
+17"
+1'26"
+1'57"
+2'24"
+3'22"
+3'28"
+3'48"
+4'00"
+4'10"
+4'26"
+4'34"
+4'42"
+4'46"
+4'52"
+5'11"
+5'20"
+5'22"
+11'19"
+12'06"
+17"
+1'26"
+1'57"
+2'24"
+3'22"
+3'28"
+3'48"
+4'00"
+4'10"
+4'26"
+4'34"
+4'42"
+4'46"
+4'52"
+5'11"
+5'20"
+5'22"
+11'19"
+12'06"
マリアローザ 個人総合成績
1位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
2位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)
3位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
4位 ピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)
7位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
8位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン)
9位 ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)
10位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、トレックファクトリーレーシング)
2位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)
3位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
4位 ピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)
5位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
6位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)
7位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
8位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン)
9位 ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)
10位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、トレックファクトリーレーシング)
79h03'45"
+3'07"
+3'48"
+5'26"
+6'16"
+6'59"
+9'25"
+9'29"
+10'11"
+13'59"
+3'07"
+3'48"
+5'26"
+6'16"
+6'59"
+9'25"
+9'29"
+10'11"
+13'59"
マリアロッサ ポイント賞
ナセル・ブアニ(フランス、FDJ.fr)
マリアアッズーラ 山岳賞
ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)
マリアビアンカ ヤングライダー賞
ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
チーム総合成績
AG2Rラモンディアール
text&photo:Kei Tsuji in Crespano del Grappa, Italy
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