2014/05/28(水) - 05:00
ツール・ド・熊野(UCI2.2)が5月29日から4日間で行なわれる。今年はスカイダイブドバイのマンセボらが参戦するが、昨年覇者のNIPPOは出場しない。TOJの勢いのまま参加するのはドラパック、OCBCら9チームだ。
大会の舞台は和歌山県東部と三重県南部で、2004年7月に世界遺産として登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」を含む地域。自然豊かで風光明媚であることは、イコール厳しく変化の激しいコースでもある。2011年9月の水害で大きな被害のあった場所だが復旧も進み、第1ステージフィニッシュ地点の熊野川温泉さつきは当時1階の屋根まで水に浸かったが、温泉施設が4月26日にリニューアルオープンしている。
4日間324.1kmの戦い
日程とコースは昨年とほぼ同じ。UCI2.2クラスとして行われる1プロローグ3ステージ計4日間。昨年と比べると、第1ステージの一部が延長される。第1ステージの短くも急峻なKOMや、第3ステージの漁港駐車場出入りは昨年同様に存在する。
プロローグ 5月29日(木)
0.7km 15時35分第1走者スタート
和歌山県新宮市内熊野川河口部の市田川沿いから今年のツール・ド・熊野はスタートする。距離は0.7kmと短いがターン部分のクリアのしかたが勝敗を分ける。昨年は、マッティア・ポッゾ(ヴィーニファンティーニ)が50秒26で優勝。
第1ステージ 5月30日(金)
114.1km 赤木川清流コース 10時45分JR新宮駅前パレードスタート、11時45分熊野川ドーム前スタート
およそ平坦だが、折り返し地点前後の狭く起伏のある箇所と、S/Fライン手前のKOM付近の狭い急坂がポイント。今年は熊野川中学校のグラウンド周囲を回って国道168号にいったん出るレイアウト。より変化が多くなった。例年10人前後の逃げができて熾烈な戦いになる。一列棒状で中切れが発生するレースで、平坦といえども毎年サバイバルレースになる。
第2ステージ 5月31日(土)
109.3km 熊野山岳コース 10時05分熊野倶楽部パレードスタート
国内最難関山岳コースがこの熊野の第2ステージだ。細く長い上り、それに加えコケむした滑りやすい下り。例年主催者側でコケを焼いているが、現地ではコケがあると思ったほうがいい。札立峠の下りは国内で最も難易度の高いものであり、峠を通過した情勢だけで判断できないのがこのステージ。下りで逃げることも、あるいは差を詰めることも可能。下りのスペシャリストならば2分差をつけることができる。昨年はコースを知っていたNIPPOの2名が札立峠下りで抜け出し逃げ切った。
第3ステージ 6月1日(日)
100.0km 太地半島周回コース 11時10分スタート
太地半島を周回するジェットコースターのようにめまぐるしく状況が変わる名コース。ロードレースのすべての場面が折り込まれていると表現される。常に逃げが発生し、どの逃げがゴールに届くかが見どころ。今年もKOMの手前に漁港駐車場に入り込むコース設定。ここで長く伸びた集団はそのままKOMそして逃げへと繋がる可能性が高い。例年は逃げが吸収されて数を減らした集団による高速スプリントで決着が付く。
参加チーム
昨年に個人とチーム総合を制したNIPPOは出場しない。なお昨年の個人総合優勝者のジュリアン・アレドンドは、現在開催中のジロ・デ・イタリアで山岳賞ジャージを着ている。また昨年参加チームの個人総合最上位者である土井雪広(チーム右京)は開催中のアジア選手権ロードへ出場するため、ゼッケン1番は昨年個人総合7位のホセ・ビセンテが付ける。
参加チーム 計20チーム
9チームが4日前までのツアー・オブ・ジャパン(TOJ)と同じだ。プロコンチネンタルチームが1チーム、国内外のコンチネンタルチームが11チームなど合計20チームで各6人までの出走だ。
注目はプロコンチネンタルチームのドラパックプロフェッショナルサイクリングチーム。TOJのTTでウィリアム・クラークとジョーダン・ケルビーがワンツー。ワウテル・ウィッパートは美濃ステージを制した。熊野ではプロローグと第1、第3ステージが有力。
もう一つの注目はドバイのコンチネンタルチーム、スカイダイブドバイプロサイクリングチーム。エントリーリスト(※)にはツール総合3位などベテランのフランシスコ・マンセボ、スプリンターのセバスチャン・アエド、シンカラ総合優勝のオスカル・プジョルなどスターが揃う。熊野では第2ステージと総合成績に名を連ねるだろう。
※スタートリストは5月29日(木)の昼ごろに確定されます。
OCBCシンガポールコンチネンタルサイクリングチームは昨年も出場しU23賞のエリック・シェパード、トマス・ラボウらが有力。国内ではチーム右京が土井を欠くもののTOJ総合4位のホセ・ビセンテ、リカルド・ガルシアらが出場。ブリヂストンアンカーは清水都貴に加えTOJ総合5位のトマ・ルバ、ダミアン・モニエらが強力。
シエルヴォ奈良メリダサイクリングチームは今シーズン初のUCIレース。日本ナショナルチームは徳田鍛造・優兄弟(ともに鹿屋体育大)、小石祐馬(ヴィーニファンティーニNIPPO)、面手利輝と清水太己(ともにEQA U23)、広瀬樹(中央大)。さらに地元キナンのバックアップを受けるキナンAACAも出場する。
海外チーム5チーム
(プロコンチネンタルチーム1チーム、コンチネンタルチーム3チーム、国代表1チーム)
ドラパックプロフェッショナルサイクリングチーム
スカイダイブドバイプロサイクリングチーム
OCBCシンガポール・コンチネンタルチーム
TEAM GUSTO
チャイニーズタイペイ・ナショナルチーム
国内チーム15チーム
(コンチネンタルチーム8チーム、クラブチーム6チーム、日本代表チーム1チーム)
チーム右京
ブリヂストンアンカー
愛三工業レーシングチーム
シマノレーシング
宇都宮ブリッツェン
マトリックスパワータグ
Cプロジェクト
シエルヴォ奈良サイクリングチーム
日本ナショナルチーム
イナーメ信濃山形
那須ブラーゼン
ロヂャースレーシングチーム
なるしまフレンド
湘南ベルマーレ
キナンAACA
photo&text:Hideaki TAKAGI
大会の舞台は和歌山県東部と三重県南部で、2004年7月に世界遺産として登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」を含む地域。自然豊かで風光明媚であることは、イコール厳しく変化の激しいコースでもある。2011年9月の水害で大きな被害のあった場所だが復旧も進み、第1ステージフィニッシュ地点の熊野川温泉さつきは当時1階の屋根まで水に浸かったが、温泉施設が4月26日にリニューアルオープンしている。
4日間324.1kmの戦い
日程とコースは昨年とほぼ同じ。UCI2.2クラスとして行われる1プロローグ3ステージ計4日間。昨年と比べると、第1ステージの一部が延長される。第1ステージの短くも急峻なKOMや、第3ステージの漁港駐車場出入りは昨年同様に存在する。
プロローグ 5月29日(木)
0.7km 15時35分第1走者スタート
和歌山県新宮市内熊野川河口部の市田川沿いから今年のツール・ド・熊野はスタートする。距離は0.7kmと短いがターン部分のクリアのしかたが勝敗を分ける。昨年は、マッティア・ポッゾ(ヴィーニファンティーニ)が50秒26で優勝。
第1ステージ 5月30日(金)
114.1km 赤木川清流コース 10時45分JR新宮駅前パレードスタート、11時45分熊野川ドーム前スタート
およそ平坦だが、折り返し地点前後の狭く起伏のある箇所と、S/Fライン手前のKOM付近の狭い急坂がポイント。今年は熊野川中学校のグラウンド周囲を回って国道168号にいったん出るレイアウト。より変化が多くなった。例年10人前後の逃げができて熾烈な戦いになる。一列棒状で中切れが発生するレースで、平坦といえども毎年サバイバルレースになる。
第2ステージ 5月31日(土)
109.3km 熊野山岳コース 10時05分熊野倶楽部パレードスタート
国内最難関山岳コースがこの熊野の第2ステージだ。細く長い上り、それに加えコケむした滑りやすい下り。例年主催者側でコケを焼いているが、現地ではコケがあると思ったほうがいい。札立峠の下りは国内で最も難易度の高いものであり、峠を通過した情勢だけで判断できないのがこのステージ。下りで逃げることも、あるいは差を詰めることも可能。下りのスペシャリストならば2分差をつけることができる。昨年はコースを知っていたNIPPOの2名が札立峠下りで抜け出し逃げ切った。
第3ステージ 6月1日(日)
100.0km 太地半島周回コース 11時10分スタート
太地半島を周回するジェットコースターのようにめまぐるしく状況が変わる名コース。ロードレースのすべての場面が折り込まれていると表現される。常に逃げが発生し、どの逃げがゴールに届くかが見どころ。今年もKOMの手前に漁港駐車場に入り込むコース設定。ここで長く伸びた集団はそのままKOMそして逃げへと繋がる可能性が高い。例年は逃げが吸収されて数を減らした集団による高速スプリントで決着が付く。
参加チーム
昨年に個人とチーム総合を制したNIPPOは出場しない。なお昨年の個人総合優勝者のジュリアン・アレドンドは、現在開催中のジロ・デ・イタリアで山岳賞ジャージを着ている。また昨年参加チームの個人総合最上位者である土井雪広(チーム右京)は開催中のアジア選手権ロードへ出場するため、ゼッケン1番は昨年個人総合7位のホセ・ビセンテが付ける。
参加チーム 計20チーム
9チームが4日前までのツアー・オブ・ジャパン(TOJ)と同じだ。プロコンチネンタルチームが1チーム、国内外のコンチネンタルチームが11チームなど合計20チームで各6人までの出走だ。
注目はプロコンチネンタルチームのドラパックプロフェッショナルサイクリングチーム。TOJのTTでウィリアム・クラークとジョーダン・ケルビーがワンツー。ワウテル・ウィッパートは美濃ステージを制した。熊野ではプロローグと第1、第3ステージが有力。
もう一つの注目はドバイのコンチネンタルチーム、スカイダイブドバイプロサイクリングチーム。エントリーリスト(※)にはツール総合3位などベテランのフランシスコ・マンセボ、スプリンターのセバスチャン・アエド、シンカラ総合優勝のオスカル・プジョルなどスターが揃う。熊野では第2ステージと総合成績に名を連ねるだろう。
※スタートリストは5月29日(木)の昼ごろに確定されます。
OCBCシンガポールコンチネンタルサイクリングチームは昨年も出場しU23賞のエリック・シェパード、トマス・ラボウらが有力。国内ではチーム右京が土井を欠くもののTOJ総合4位のホセ・ビセンテ、リカルド・ガルシアらが出場。ブリヂストンアンカーは清水都貴に加えTOJ総合5位のトマ・ルバ、ダミアン・モニエらが強力。
シエルヴォ奈良メリダサイクリングチームは今シーズン初のUCIレース。日本ナショナルチームは徳田鍛造・優兄弟(ともに鹿屋体育大)、小石祐馬(ヴィーニファンティーニNIPPO)、面手利輝と清水太己(ともにEQA U23)、広瀬樹(中央大)。さらに地元キナンのバックアップを受けるキナンAACAも出場する。
海外チーム5チーム
(プロコンチネンタルチーム1チーム、コンチネンタルチーム3チーム、国代表1チーム)
ドラパックプロフェッショナルサイクリングチーム
スカイダイブドバイプロサイクリングチーム
OCBCシンガポール・コンチネンタルチーム
TEAM GUSTO
チャイニーズタイペイ・ナショナルチーム
国内チーム15チーム
(コンチネンタルチーム8チーム、クラブチーム6チーム、日本代表チーム1チーム)
チーム右京
ブリヂストンアンカー
愛三工業レーシングチーム
シマノレーシング
宇都宮ブリッツェン
マトリックスパワータグ
Cプロジェクト
シエルヴォ奈良サイクリングチーム
日本ナショナルチーム
イナーメ信濃山形
那須ブラーゼン
ロヂャースレーシングチーム
なるしまフレンド
湘南ベルマーレ
キナンAACA
photo&text:Hideaki TAKAGI
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