1987年に創業したカナダ・ケベック州の総合自転車ブランドDEVINCI(ダヴィンチ)より、ブランド初となる27.5インチ仕様のオールマウンテンMTB「TROY」と、ワールドカップで使用されるプロユースのDHバイク「WILSON」が登場している。



ダヴィンチ TROY
ダヴィンチ TROY RRダヴィンチ TROY RR (c)ダイアテックプロダクツ
ギリシャ神話の「トロイアの木馬」にちなんだネーミングのTROYは、ダヴィンチ初となる27.5インチ仕様のオールマウンテンMTBだ。UCI MTBワールドカップ ダウンヒルで活躍するスティーブ・スミスのフィードバックを元に開発が行われ、クロスカントリーの様な登り性能とダウンヒルの下り性能を両立している。

TORYシリーズは「DMC-G」と呼ばれるテクノロジーが用いられている。これはフレームの部位によって異なる荷重の向きごとに素材の一方向カーボン繊維のレイアップを調整し、引張と圧縮に対する強度を高める技術のこと。加えて、高強度のエポキシ樹脂を採用し、繊維同士の結びつきを強くするナノパウダーを仕上げに吹きつけることで更に高強度化。このように細かく調整された素材をモノコック製法でフレームに成型している。

フレームはトップチューブから地面までの高さ「スタンドオーバーハイト」を抑えていることが特徴だ。そして、シートステイはドロッパーシートポストの使用を前提とし、ダウンヒルのような下りとクロスカントリーの登りの両方でコントローラブルにするために短く設計されている。

ダヴィンチ TROY RCダヴィンチ TROY RC (c)ダイアテックプロダクツ
リアサスペンションにはFOX製のスプリット・ピボットシステム採用モデルを使用している。このシステムのサスペンションはリアピボットとホイールアクスルを同軸にすることで、サスペンションフレーム特有のデメリットであるペダリングロスを最小限に抑えながら、トラクションが必要な登りにも対応できるようになっている。

一方、ブレーキング時には不用意に圧縮されてサスペンションがロックすることがなく、路面を追従することが可能なため、スピードコントロールやコーナリングで狙ったラインをトレースすることができる。更にこのシステムでは大きなギャップにも対応できるポテンシャルを実現。また、このシステムではサスペンションやフレーム、ピボット、シャフトなど各パーツへの負担が軽減されるため、耐久性の向上に寄与している。

ダヴィンチ TROY フレームキットダヴィンチ TROY フレームキット (c)ダイアテックプロダクツTROYにはRRとRCの2種類の完成車に加えフレームセットがラインナップされている。「RR」はフロントフォークに150mmトラベルのFOX FLOAT 34 CTDを、ホイールにイーストンHAVEN 650Bを採用。コンポーネントはスラム X.O X-ACTUATIONのシフターに、SRAM X1のクランクという組み合わせ。サイズはS、M、Lという3サイズで価格は740,000円(税抜)。

「RC」は上位モデルと同じくFOX FLOAT 34 CTDフロントフォークを採用。ホイールにはイーストンのXR 650Bを、コンポーネントにはシマノ SLXをアッセンブル。サイズはS、M、Lという3サイズが揃い、価格は480,000円(税抜)。フレームセットは340,000円(税抜)となる。

ダヴィンチ TROY フレーム
フレーム:Carbon DMC-G
トラベル:140mm
リアショック:FOX FLOAT CTD ADJUST FACTORY SERIES
価格:340,000円(税抜)

ダヴィンチ TROY RR、RC(完成車)
ホイール:イーストン HAVEN 650B(RR)、イーストン XR 650B(RC)
フロンフォーク:FOX FLOAT 34 CTD FIT 150MM 650B, FACTORY SERIES
ブレーキ:AVID ELIXIR 9 TRAIL(RR)、シマノ SLX M675 HYDRAULIC DISC(RC)
ディレイラーシフト:スラム X.O X-ACTUATION(RR)、シマノ SLX M670 10S(RC)
クランクセット:スラム X1 G/30T(RR)、シマノ SLX M675 38/24T(RC)
サドル:SELLE SDG FLY RL, CROMO RAIL(RR)、セライタリア Q-BIK(RC)
価格:740,000円(税抜、RR)、480,000円(税抜、RC)



ダヴィンチ WILSON
ダヴィンチ WILSON XPダヴィンチ WILSON XP (c)ダイアテックプロダクツ
UCI MTBワールドカップ ダウンヒルで活躍するスティーブ・スミスが実際に使用し、実績を上げている「WILSON」。度重なるテストとワールドカップを始めとしたレース現場からのフィードバックによって開発が行われ、激しい下りや高速セクション、コーナリングで安定性を発揮するダウンヒルバイクに仕上がっている。

サスペンションにはスプリット・ピボットシステムを採用。サスペンションが大きく動いている時でもブレーキングへの影響が少なく、高い路面追従性を備えているメリットはダウンヒルレースで必要な速さと安定性に寄与している。

ダヴィンチ WILSON CARBON(ブラック)ダヴィンチ WILSON CARBON(ブラック) (c)ダイアテックプロダクツダヴィンチ WILSON CARBON(ブラック/レッド/イエロー)ダヴィンチ WILSON CARBON(ブラック/レッド/イエロー) (c)ダイアテックプロダクツWILSONを駆るダヴィンチ・グローバル・レーシングチームWILSONを駆るダヴィンチ・グローバル・レーシングチーム (c)ダイアテックプロダクツ10.5"のショックに対し216mmのストロークという低レシオの設計でサスペンション性能に余裕を生み、どんなスクウェアーエッジもフラットな路面かのように包み込んでいく上質なショック吸収性を提供する。プログレッシブなリンク特性はどんな衝撃に対してもボトムフィールを感じる事が無い。メインピポット位置を工夫することで加速性能とペダリングパフォーマンスを追求している。

WILSONにはカーボンフレームセット「WILSON CARBON」とアルミ完成車「WILSON XP」という2種類がラインナップされている。

WILSON CARBONは、素材や成型の仕方などをTROYと同様の「DMC-G」と呼ばれるテクノロジーが用いられている。素材の一方向カーボン繊維層は応力がかかる方向ごとに最適化を図られ、引張や圧縮などに対して強化をしている。また、カーボンは高強度のエポキシ樹脂で強化され、仕上げに繊維同士の結びつきを強くするためにナノパウダーが吹きつけられている。このように細かく調整された素材をモノコック製法でフレームに成型している。

備えられているリアショックはカラーによって異なり、BLK/RED/YELカラーはケーンクリーク DOUBLE BARRELを、BLACKカラーはロックショックス VIVID R2C DUALFLOWを搭載する。サイズはS、M、Lがラインナップされ、価格は380,000円(税抜)だ。

WILSON XPは通常CNC加工されたパーツを溶接後に熱処理する一般的な製法に対し、ピボットポイントとベアリングのハウジングを溶接後に再度CNC加工を行うことでアライメントの歪み、軸への負担を減少させる、XISテクノロジーが用いられている。

完成車にアッセンブルされているフォークはロックショックス Boxxer RC 200mmで、ブレーキはAVID ELIXIR 5だ。ディレイラーシフトにはスラム X.7、クランクセットはトゥラバティブ HUSSEFELT 1.0 HOWITZER 36T。サイズはS、M、Lがラインナップされ、価格は480,000円(税抜)だ。

ダヴィンチ WILSON CARBON フレーム
サイズ:S、M、L
フレーム:Carbon DMC-G
トラベル量:216mm
リアショック:ケーンクリーク DOUBLE BARREL(ブラック/レッド/イエロー)、ロックショックス VIVID R2C DUALFLOW(ブラック)
カラー:ブラック/レッド/イエロー、ブラック
価格:380,000円(税抜)

ダヴィンチ WILSON XP 完成車
サイズ:S、M、L
フレーム:Aluminum Optimum G04
トラベル量:216mm
リアショック:ロックショックス VIVID R2C DUAL FLOW ADJUST REBOUND
フォーク:ロックショックス Boxxer RC 200mm
ブレーキ:AVID ELIXIR 5
ディレイラーシフト:スラム X.7
クランクセット:トゥラバティブ HUSSEFELT 1.0 HOWITZER 36T
価格:480,000円(税抜)


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