2014/05/22(木) - 11:51
「僕の競技人生の中でも最高にキツい走りだった」とは、長距離かつハードな展開となったジロ第11ステージを独走で逃げ切ったマイケル・ロジャース。優勝を喜ぶ宮島正典マッサーや、落車しながらもゴールしたクリスアンケル・セレンセンのコメントを紹介します。
間違いなく僕の競技人生の中でも最高にキツい走りだった。KOMポイントに到着した時にグループ内に残っているメンバーはほとんど総合系のメンバーだったので、アタックするチャンスだと思った。
だから行ったんだ。そこから頭を低い位置にキープしてペダルを踏み続けた。総合系の選手達が互いに躊躇して見合ってくれたのがラッキーだったね。それが数百メートルの差で輝かしいゴールに到達できた理由なのさ。
ご覧の通り、僕はタイムトライアルが大好きだ。でも明日はどうなるか見当がつかないね。翌朝車でコースを下見するけれど、3〜4%の登りがあるし、アップダウンの連続だから、とてもハードなレース、かつ脚のある選手向きのコースだろう。これまで悪天候やキツい山岳ステージをこなしてきて、プロトンはとても疲れていてナーバスになっている。
カデルはとても上手く走っている。僕らは同じオーストラリア人だし、アマチュアの頃から一緒に成長してきた。彼はMTBから競技を始めたけれど、時々ロードU23チームに合流してレースをしていた。彼が勝つ度に僕らにも賞金がはいるから嬉しかったよ(笑)。彼のメンタルはとても強く、良いチーム、そして経験に裏打ちされた監督がいる。彼らは彼らの強みを良く分かっているし、カデルのグランツアーでの経験は誰にも負けないものがあると思う。
ティンコフ・サクソの宮島正典マッサー
今日のステージは、マイケル・ロジャースの独走で勝利を勝ち取りました。美しい勝利をチームにもたらしてしれました。おめでとう!と声をかけましたが、意味はわからなくても祝福されているのは分かった様で、ありがとう!と返事してくれます。
チームオーナーのオレッグから、このジロでステージ勝利がなかったら、「マサ!カラキリな!」と言われてました。腹切りです。当然、冗談ですが、乾杯の時に「マサ!カラキリは解除!」と指令が出て‥…みんな大爆笑。チームの雰囲気が一気に変わりました。
逃げグループに入ったエドゥアルト・ヴォルガノフ(ロシア、カチューシャ)
最初の80kmは集団が逃げを容認してくれなかった。何度もアタックしたけれど、プロトンは全てをコントロール下に置いていた。そして80kmを過ぎてようやくギャップを稼ぐことができたんだ。モレーノと僕がその中に入って、逃げグループの中では先頭にいるよう集中していた。でも最後の登りの手前でアンドローニがペースアップする集団がキャッチしてくれた。でも僕らはストップせずに、チャレンジし続ける。カチューシャはステージ優勝を目指して走り続けるよ。
10秒遅れのステージ2位:サイモン・ゲシュケ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)
今日のコースはまるでクラシックレースのようで僕向きだった。ゲオルグが最後に素晴らしい働きをしてくれた。最後の登りでは遅れかけたけれど、下りで追いついてから彼がずっと僕を牽き続けてくれたんだ。ステージ優勝は言うまでもなく素晴らしいけれど、2位になれて嬉しく思っているよ。
マリアローザをキープ中のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
明日のコースには3つの登りがある。最初の坂は緩やかでなだらかだが、高速の下りには6つのコーナーがある。2つ目の坂は僕の記憶によれば、もう少しハードで時間がかかるだろう。ゴールへと向かう最後の登りはもっと急勾配だ。去年のジロのタイムトライアルに匹敵する斜度だ。緩やかな登りと急な登りが織り交ぜられている明日のコースは、平坦区間もこなせるようなパワーのあるクライマーに有利だろう。高低図だけ見れば、僕の脚質に合っているコースのように見える。
他の総合上位陣に対しては、タイム差をもっと広げていきたいと思っている。リゴベルト・ウランは日に日に調子が上がっていっているように見える。他に、良いタイムを出しそうなのはラファル・マイカじゃないかな。彼はウランと同じく要注意の選手だね。キンタナについてはそこまで警戒していない。とにかく自分のリザルトをきっちり残すことに集中していくよ。明日の結果を見ていてほしい。
逃げに乗りKOMポイントを獲得したジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)
とても長く、そして暑い一日だった。とても大きなチャンスがあったかれど、またしてもとても疲れてしまった。リカルドが僕のスプリントのために動いてくれたけれど、僕にはもう何も残っていなかった。コロンビアのみんなが応援してくれるから、とてもモチベーションが高い。彼らのために全力を尽くして、2つのKOMポイントを獲れたからとても満足している。僕にとってとても大事なことだよ。
激しくクラッシュしたクリスアンケル・セレンセン(デンマーク、ティンコフ・サクソ)
僕が(落車前)最後に覚えているのは、逃げたグループを追いかけて下りをハイペースで飛ばしていたら、急カーブで転んでしまいバイクが僕の視界から消えてグラベルに落ちていったこと。脳震盪でゴールまでの20〜25kmは全く何も覚えていないんだ。その次には監督と会話をしていたことしか覚えていない。
前身に傷を負ってしまったのは言うまでもないし、手は折れてないと思うけれど(*診断の結果骨折は無し)とても深い傷ができてしまった。でもその他はいつもの場所:お尻、肘、背中だ。明日はバイクに乗って、身体がどう反応するかチェックしていく。
アタックした別府史之(トレックファクトリーレーシング)
「今日は逃げに乗るために全力を出し切った。何度か決まりそうな展開に持ち込んだけど、何度となく追走され、それでも追い込んで全てを出して逃げを試みたけど、今日は逃げの日ではなかった。100km走ってかなりのエネルギーを消耗して残りの距離が150km。意識朦朧の中、かなりハードな1日になった。落車も続出し、泥だらけの選手や、ウェアがズタズタの包帯だらけの選手、一体なんのスポーツかわからないほど、すごい状況だった。」
各コメントはジロ・デ・イタリア公式リリース、チーム/個人公式ウェブサイトなどより。
text:So.Isobe
間違いなく僕の競技人生の中でも最高にキツい走りだった。KOMポイントに到着した時にグループ内に残っているメンバーはほとんど総合系のメンバーだったので、アタックするチャンスだと思った。
だから行ったんだ。そこから頭を低い位置にキープしてペダルを踏み続けた。総合系の選手達が互いに躊躇して見合ってくれたのがラッキーだったね。それが数百メートルの差で輝かしいゴールに到達できた理由なのさ。
ご覧の通り、僕はタイムトライアルが大好きだ。でも明日はどうなるか見当がつかないね。翌朝車でコースを下見するけれど、3〜4%の登りがあるし、アップダウンの連続だから、とてもハードなレース、かつ脚のある選手向きのコースだろう。これまで悪天候やキツい山岳ステージをこなしてきて、プロトンはとても疲れていてナーバスになっている。
カデルはとても上手く走っている。僕らは同じオーストラリア人だし、アマチュアの頃から一緒に成長してきた。彼はMTBから競技を始めたけれど、時々ロードU23チームに合流してレースをしていた。彼が勝つ度に僕らにも賞金がはいるから嬉しかったよ(笑)。彼のメンタルはとても強く、良いチーム、そして経験に裏打ちされた監督がいる。彼らは彼らの強みを良く分かっているし、カデルのグランツアーでの経験は誰にも負けないものがあると思う。
ティンコフ・サクソの宮島正典マッサー
今日のステージは、マイケル・ロジャースの独走で勝利を勝ち取りました。美しい勝利をチームにもたらしてしれました。おめでとう!と声をかけましたが、意味はわからなくても祝福されているのは分かった様で、ありがとう!と返事してくれます。
チームオーナーのオレッグから、このジロでステージ勝利がなかったら、「マサ!カラキリな!」と言われてました。腹切りです。当然、冗談ですが、乾杯の時に「マサ!カラキリは解除!」と指令が出て‥…みんな大爆笑。チームの雰囲気が一気に変わりました。
逃げグループに入ったエドゥアルト・ヴォルガノフ(ロシア、カチューシャ)
最初の80kmは集団が逃げを容認してくれなかった。何度もアタックしたけれど、プロトンは全てをコントロール下に置いていた。そして80kmを過ぎてようやくギャップを稼ぐことができたんだ。モレーノと僕がその中に入って、逃げグループの中では先頭にいるよう集中していた。でも最後の登りの手前でアンドローニがペースアップする集団がキャッチしてくれた。でも僕らはストップせずに、チャレンジし続ける。カチューシャはステージ優勝を目指して走り続けるよ。
10秒遅れのステージ2位:サイモン・ゲシュケ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)
今日のコースはまるでクラシックレースのようで僕向きだった。ゲオルグが最後に素晴らしい働きをしてくれた。最後の登りでは遅れかけたけれど、下りで追いついてから彼がずっと僕を牽き続けてくれたんだ。ステージ優勝は言うまでもなく素晴らしいけれど、2位になれて嬉しく思っているよ。
マリアローザをキープ中のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
明日のコースには3つの登りがある。最初の坂は緩やかでなだらかだが、高速の下りには6つのコーナーがある。2つ目の坂は僕の記憶によれば、もう少しハードで時間がかかるだろう。ゴールへと向かう最後の登りはもっと急勾配だ。去年のジロのタイムトライアルに匹敵する斜度だ。緩やかな登りと急な登りが織り交ぜられている明日のコースは、平坦区間もこなせるようなパワーのあるクライマーに有利だろう。高低図だけ見れば、僕の脚質に合っているコースのように見える。
他の総合上位陣に対しては、タイム差をもっと広げていきたいと思っている。リゴベルト・ウランは日に日に調子が上がっていっているように見える。他に、良いタイムを出しそうなのはラファル・マイカじゃないかな。彼はウランと同じく要注意の選手だね。キンタナについてはそこまで警戒していない。とにかく自分のリザルトをきっちり残すことに集中していくよ。明日の結果を見ていてほしい。
逃げに乗りKOMポイントを獲得したジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)
とても長く、そして暑い一日だった。とても大きなチャンスがあったかれど、またしてもとても疲れてしまった。リカルドが僕のスプリントのために動いてくれたけれど、僕にはもう何も残っていなかった。コロンビアのみんなが応援してくれるから、とてもモチベーションが高い。彼らのために全力を尽くして、2つのKOMポイントを獲れたからとても満足している。僕にとってとても大事なことだよ。
激しくクラッシュしたクリスアンケル・セレンセン(デンマーク、ティンコフ・サクソ)
僕が(落車前)最後に覚えているのは、逃げたグループを追いかけて下りをハイペースで飛ばしていたら、急カーブで転んでしまいバイクが僕の視界から消えてグラベルに落ちていったこと。脳震盪でゴールまでの20〜25kmは全く何も覚えていないんだ。その次には監督と会話をしていたことしか覚えていない。
前身に傷を負ってしまったのは言うまでもないし、手は折れてないと思うけれど(*診断の結果骨折は無し)とても深い傷ができてしまった。でもその他はいつもの場所:お尻、肘、背中だ。明日はバイクに乗って、身体がどう反応するかチェックしていく。
アタックした別府史之(トレックファクトリーレーシング)
「今日は逃げに乗るために全力を出し切った。何度か決まりそうな展開に持ち込んだけど、何度となく追走され、それでも追い込んで全てを出して逃げを試みたけど、今日は逃げの日ではなかった。100km走ってかなりのエネルギーを消耗して残りの距離が150km。意識朦朧の中、かなりハードな1日になった。落車も続出し、泥だらけの選手や、ウェアがズタズタの包帯だらけの選手、一体なんのスポーツかわからないほど、すごい状況だった。」
各コメントはジロ・デ・イタリア公式リリース、チーム/個人公式ウェブサイトなどより。
text:So.Isobe
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