2014/05/21(水) - 11:42
今大会でナセル・ブアニ(フランス、FDJ.fr)は既に3勝目。「チームスカイのペースアップに遅れかけたけれど、何とか食らいついた。」とマリアロッサは言う。一方でカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)は、「スプリンターがリスクを冒してくるだろうと思った。」とコメントを残している。
スプリントを制したナセル・ブアニと、アシストしたセバスティアン・シャヴァネル(フランス、FDJ.fr)
ブアニ:チームスカイが山岳を凄い勢いで飛ばして、集団に最初のセレクションをかけた。少し遅れかけたけれど復帰できたんだ。今朝のチームミーティングでは先頭から5番手以内でラスト500mに入ろうと話していた。
セバスティアン・シャヴァネルがそこまで引き上げて、場所を確保してくれた。今日のチーム働きは素晴らしく、常に僕のサポートをしてくれた。彼らと一緒にジロを走ることができてとてもハッピーだよ。僕はチームのリーダーで、僕には信頼を寄せてくれる仲間がいる。今日は全てが完璧にいったわけではないけれど、結果が付いてきてくれた。
(他のスプリンターとのレベルの違いを感じているか?)いや、彼らの一人も軽んじてはいないし、みんながタレント性高いスプリンターだ。チームメイト無しでは勝利はできない。
バーリで最初の勝利を挙げた時は、それはもう特別な気分だった。僕のグランツール初勝利だったし状況もかなり特殊だった。僕は道路脇でスペアバイクの到着を待たねばならず、誰もが「ブアニは今日ダメだ」と思ったろう。もチームが全力を尽くしてくれて勝利できた。あれは素晴らしい瞬間だった。
僕がジロを走るのはこれが2回目だけれど、今回は既に3勝した。沿道で応援してくれるファンが僕のことを覚えてくれて、応援し始めてくれていることを知っているよ。皆が僕の名前を呼んでくれるのが本当に嬉しい。山岳では皆が僕を押したり、応援してくれると思う。
シャヴァネル:僕は残り1.4km地点でバトンを渡されて、誰のアタックも許さないという目標をもって先頭を牽いた。僕のスプリンターとしての経験が事を上手く運んでくれた。3勝もしたナセルは素晴らしいロワ(roi=王様)だ。彼は中間スプリントポイントを取れずにがっかりしていたけれど、ステージ優勝の方がずっと価値もある。報道ではそうとされていないけれど、本当はめちゃくちゃに強いチームだ。
ステージ2位のジャコモ・ニッツォロ(イタリア)と、別府史之(共にトレックファクトリーレーシング)
ニッツォロ:最後の登りがブアニの脚を削るだろうと思っていた。ブアニは遅れずについてくるだろうが、僕よりも疲れているだろうと思ったんだ。僕らは全力で登りを飛ばして、10番目くらいのボジションにいた。今日はとても調子良く感じていたので、今日は僕の日だと思っていた。彼が遅れなかったのを見て、今日もまた彼との勝負になると思った。
僕は絶好の位置でスプリントを開始したけれど、ブアニがゴール直前で追い抜いて僕の夢は終わってしまった。最後に少し失速したのは、スプリントが僕には長過ぎたから。でもトライするには最善の策だったし、ブアニに勝つには彼よりも早くスプリントを開始して距離を稼ぐことが必要だ。3回目の2位だけれど、そこから何か学べれば悪いことではない。チームのみんな、そして特に最後に素晴らしい働きをしてくれたヴァンポッペルに感謝したい。
別府:今日は平坦のステージでジャコモ(・ニッツォロ)でステージを狙っていた。レース中はロバート(・キセロフスキー)をサポートして走った。落車が多く何度か巻き込まれそうになった。ゴール前の落車も目の前で起こったけれど、なんとかストップできた。
アルバート・ティマー(オランダ、ジャイアント・シマノ)
今日のステージは僕らにピッタリだと思っていた。集団内で静かにできていたし、ゴールに向けて集中できていた。最後の丘は全力だったけれど集団の前方をキープできていた。そしてルカは2.5km地点で僕の後ろに戻ってきてくれた。残り800mのクラッシュの後、アディ(コーチ)から無線で一人になってしまったことを知らされたんだ。
イチかバチか600mからスプリントをかけて他のスプリンターを驚かせようと思ったけれど、上手く行かなかった。調子も良くて前週も問題無かったけれど。とりあえず自分の仕事ができたから満足している。
マリアローザをキープしたカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
(最後の5kmについて)最初にロードマップを見たときから既に恐怖で少し気落ちしていた。脚を残した選手が多いまま大集団で突入すると思っていたし、スプリンター達には数少ないチャンスだから多少のリスクを冒してくるだろうと考えた。終盤はやっぱりその通り。コーナーというコーナー全てに大集団を通すスペースが無かったのに、多くの選手達が前に上がりたがっていた。
僕らは無線を聞いていただけで、何が起こっているのか全く分からなかった。ゴール後にTVで流れていたムービーを見ることしかできなかった。誰もが病院送りになるのは嫌だけれど、(危険に対して)予測するしかないと思う。でもチームメイトのヤニック・エイセンがリタイヤに追い込まれてしまった。彼のことは2009年から知っていてとても評価していたし、彼は今日とても調子が良かったし、前週にはどれだけ多くの仕事をしてくれたかを知っている。チームにとって非常に大きな痛手になってしまった。
明日はいかにもジロっぽいフィニッシュだ。今日と明日は別だし、特に何も問題無くクリアできるポジションを探して乗り切るつもりだ。
逃げたアンドレア・フェーディ(イタリア、ネーリソットリ)
今日は逃げメンバーが2人しかいなかった。もし今日4人逃げメンバーがいたならば、より大きな可能性があったと思う。でも僕らはまた挑戦していく。明日はキツいステージが予定されているけれど、それでもどんどんトライするつもりだ。
各コメントはジロ・デ・イタリア公式リリース、チーム/個人公式ウェブサイトなど、新城幸也のコメントはTeamユキヤ通信より。
text:So.Isobe
スプリントを制したナセル・ブアニと、アシストしたセバスティアン・シャヴァネル(フランス、FDJ.fr)
ブアニ:チームスカイが山岳を凄い勢いで飛ばして、集団に最初のセレクションをかけた。少し遅れかけたけれど復帰できたんだ。今朝のチームミーティングでは先頭から5番手以内でラスト500mに入ろうと話していた。
セバスティアン・シャヴァネルがそこまで引き上げて、場所を確保してくれた。今日のチーム働きは素晴らしく、常に僕のサポートをしてくれた。彼らと一緒にジロを走ることができてとてもハッピーだよ。僕はチームのリーダーで、僕には信頼を寄せてくれる仲間がいる。今日は全てが完璧にいったわけではないけれど、結果が付いてきてくれた。
(他のスプリンターとのレベルの違いを感じているか?)いや、彼らの一人も軽んじてはいないし、みんながタレント性高いスプリンターだ。チームメイト無しでは勝利はできない。
バーリで最初の勝利を挙げた時は、それはもう特別な気分だった。僕のグランツール初勝利だったし状況もかなり特殊だった。僕は道路脇でスペアバイクの到着を待たねばならず、誰もが「ブアニは今日ダメだ」と思ったろう。もチームが全力を尽くしてくれて勝利できた。あれは素晴らしい瞬間だった。
僕がジロを走るのはこれが2回目だけれど、今回は既に3勝した。沿道で応援してくれるファンが僕のことを覚えてくれて、応援し始めてくれていることを知っているよ。皆が僕の名前を呼んでくれるのが本当に嬉しい。山岳では皆が僕を押したり、応援してくれると思う。
シャヴァネル:僕は残り1.4km地点でバトンを渡されて、誰のアタックも許さないという目標をもって先頭を牽いた。僕のスプリンターとしての経験が事を上手く運んでくれた。3勝もしたナセルは素晴らしいロワ(roi=王様)だ。彼は中間スプリントポイントを取れずにがっかりしていたけれど、ステージ優勝の方がずっと価値もある。報道ではそうとされていないけれど、本当はめちゃくちゃに強いチームだ。
ステージ2位のジャコモ・ニッツォロ(イタリア)と、別府史之(共にトレックファクトリーレーシング)
ニッツォロ:最後の登りがブアニの脚を削るだろうと思っていた。ブアニは遅れずについてくるだろうが、僕よりも疲れているだろうと思ったんだ。僕らは全力で登りを飛ばして、10番目くらいのボジションにいた。今日はとても調子良く感じていたので、今日は僕の日だと思っていた。彼が遅れなかったのを見て、今日もまた彼との勝負になると思った。
僕は絶好の位置でスプリントを開始したけれど、ブアニがゴール直前で追い抜いて僕の夢は終わってしまった。最後に少し失速したのは、スプリントが僕には長過ぎたから。でもトライするには最善の策だったし、ブアニに勝つには彼よりも早くスプリントを開始して距離を稼ぐことが必要だ。3回目の2位だけれど、そこから何か学べれば悪いことではない。チームのみんな、そして特に最後に素晴らしい働きをしてくれたヴァンポッペルに感謝したい。
別府:今日は平坦のステージでジャコモ(・ニッツォロ)でステージを狙っていた。レース中はロバート(・キセロフスキー)をサポートして走った。落車が多く何度か巻き込まれそうになった。ゴール前の落車も目の前で起こったけれど、なんとかストップできた。
アルバート・ティマー(オランダ、ジャイアント・シマノ)
今日のステージは僕らにピッタリだと思っていた。集団内で静かにできていたし、ゴールに向けて集中できていた。最後の丘は全力だったけれど集団の前方をキープできていた。そしてルカは2.5km地点で僕の後ろに戻ってきてくれた。残り800mのクラッシュの後、アディ(コーチ)から無線で一人になってしまったことを知らされたんだ。
イチかバチか600mからスプリントをかけて他のスプリンターを驚かせようと思ったけれど、上手く行かなかった。調子も良くて前週も問題無かったけれど。とりあえず自分の仕事ができたから満足している。
マリアローザをキープしたカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
(最後の5kmについて)最初にロードマップを見たときから既に恐怖で少し気落ちしていた。脚を残した選手が多いまま大集団で突入すると思っていたし、スプリンター達には数少ないチャンスだから多少のリスクを冒してくるだろうと考えた。終盤はやっぱりその通り。コーナーというコーナー全てに大集団を通すスペースが無かったのに、多くの選手達が前に上がりたがっていた。
僕らは無線を聞いていただけで、何が起こっているのか全く分からなかった。ゴール後にTVで流れていたムービーを見ることしかできなかった。誰もが病院送りになるのは嫌だけれど、(危険に対して)予測するしかないと思う。でもチームメイトのヤニック・エイセンがリタイヤに追い込まれてしまった。彼のことは2009年から知っていてとても評価していたし、彼は今日とても調子が良かったし、前週にはどれだけ多くの仕事をしてくれたかを知っている。チームにとって非常に大きな痛手になってしまった。
明日はいかにもジロっぽいフィニッシュだ。今日と明日は別だし、特に何も問題無くクリアできるポジションを探して乗り切るつもりだ。
逃げたアンドレア・フェーディ(イタリア、ネーリソットリ)
今日は逃げメンバーが2人しかいなかった。もし今日4人逃げメンバーがいたならば、より大きな可能性があったと思う。でも僕らはまた挑戦していく。明日はキツいステージが予定されているけれど、それでもどんどんトライするつもりだ。
各コメントはジロ・デ・イタリア公式リリース、チーム/個人公式ウェブサイトなど、新城幸也のコメントはTeamユキヤ通信より。
text:So.Isobe
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