山口県下初の実業団レースになったきらら浜クリテリウム。E1は永山貴浩(チーム・アヴェル)が制し、女子は棟近陽子(EURO-WORKS Racing)が制しリーダーに。

E2 中盤E2 中盤 photo:Hideaki TAKAGI
E1 6周目のメイン集団E1 6周目のメイン集団 photo:Hideaki TAKAGI5月4日(日)、山口市阿知須の山口きらら博記念公園で実業団主催として初めて行われたきらら浜クリテリウム。山口県自転車競技連盟が2005年から毎年4回、通算26回開いてきた「きらら浜サイクルミーティング」はこれに併催で午前中に行われた。2011年に山口県で国体が開催されたがそれに向けて選手強化と発掘、普及のために行われたのが同大会の始まり。9年目にして実業団大会の開催にこぎつけた。
E1 7周目、日置大介(GALANTE NARA)と永山貴浩(チーム・アヴェル)がアタックE1 7周目、日置大介(GALANTE NARA)と永山貴浩(チーム・アヴェル)がアタック photo:Hideaki TAKAGIE1 9周目、追走する日隈勇輔(シエルヴォ ホーヴェン  奈良)E1 9周目、追走する日隈勇輔(シエルヴォ ホーヴェン 奈良) photo:Hideaki TAKAGI
会場は公園の広大な駐車場を使用したもので1周2.3km、風が強く逃げが決まりやすいコース。午前中はきらら浜サイクルミーティングで市民レースや県内選手権などが、午後からきらら浜クリテリウムのEクラスタ、Fクラスタの各レースが行われた。
E1 最終周回へ向かう3人。大町健斗(中央、チームサイクルプラス)は高校1年E1 最終周回へ向かう3人。大町健斗(中央、チームサイクルプラス)は高校1年 photo:Hideaki TAKAGI
E1クラスタはコースを14周する32.2km。序盤からアタックの応酬に。6周目、日置大介(GALANTE NARA)が単独で逃げるとこれに永山貴浩(チーム・アヴェル)が合流し10秒ほどの差に。さらに日隈優輔(シエルヴォ ホーヴェン 奈良)、大堀雅行(PURPLE MONKEY)、今泉喜樹(VC Fukuoka Oceans)が追いつき日隈が先行。

10周目にすべて吸収されるとここから日置がアタック。これに永山が反応し、さらに単独で追いついた高校1年の大町健斗(チームサイクルプラス)が加わり3人の逃げに。3人はローテーションして後続との差を広げゴールへ向かう。最終周回に入ると3人はややペースを落とし牽制に。メイン集団が迫る中、大町が先に仕掛け永山と日置がこれに応じ大町が先頭で最終コーナーをクリア。これを永山がかわして優勝。メイン集団も2秒後にゴール。

女子はJフェミニンツアー総合2位の棟近陽子(EURO-WORKS Racing)が出場。結果次第でリーダーとなるためその順位も注目された。レースは7周で行われ、3周に1回のスプリント賞を松本景子(ZIPPY CYCLE CLUB)が獲得。ゴールは棟近が制しJフェミニンリーダーに。

優勝の永山貴浩(チーム・アヴェル)

「日置さんは経験があるので逃げに加わればいけると思った。終盤にメイン集団が追ってきていたが3人のスプリントにできると思っていた。ゴールはうまくいってよかった。2007年の白浜クリテリウムBR-2で勝って以来。5月6日からフランスへ3ヶ月ほどレースをしに行く。個人で3回目。これで勝てて心置きなく行けます」永山はレース前にチームメイトへ勝利宣言をしてからの出走だ。
E1 永山貴浩(チーム・アヴェル)が優勝E1 永山貴浩(チーム・アヴェル)が優勝 photo:Hideaki TAKAGIF 棟近陽子(EURO-WORKS Racing)が優勝F 棟近陽子(EURO-WORKS Racing)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
最も動いた2位の日置大介(GALANTE NARA)

「レースは動かないと。E1だから積極的な走りをしないと上へ繋がらない。ゴールは負けてしまったが、ゴールスプリントを今まであまりしていなかったのでできたことはよかった。やはりレースは自分から展開できたら面白い」
E2 ゴールE2 ゴール photo:Hideaki TAKAGIE3 1組 ゴールE3 1組 ゴール photo:Hideaki TAKAGIE3 2組 ゴールE3 2組 ゴール photo:Hideaki TAKAGI
大会を主導した山口県車連の棟久明博事務局長

「国体を契機に9年前に始めた大会を継続してきて、ようやく全国に知れる大会になった。いずれはJプロツアーの開催も考えている。大会開催で選手も開催する側の人も継続して育てる事が大事」
山口県下では10月に大星山ヒルクライムときらら浜クリテリウムが、今回と同じJET、JFTで行われることが決まっている。

結果
E1 32.2km
1位 永山貴浩(チーム・アヴェル)47分05秒
2位 日置大介(GALANTE NARA)
3位 大町健斗(チームサイクルプラス)
4位 所司純一(MOJYUMA Area075)+02秒
5位 福田透(ナカガワAS.K'デザイン)
6位 石堂大悟(チームサイクルプラス)

F 16.1km
1位 棟近陽子(EURO-WORKS Racing)29分45秒
2位 宇野寛子(チーム岡山)+02秒
3位 矢野智子(MOJYUMA Area075)

Jフェミニンリーダー 棟近陽子(EURO-WORKS Racing)

E2 23.0km
1位 半田孝行(EURO-WORKS Racing)35分00秒
2位 山内昌益(チーム・アヴェル)
3位 清水琢(MOJYUMA Area075)
4位 深谷英治(Teamまんま)+01秒
5位 石井基朗(竹芝サイクルレーシング)+02秒
6位 宮近拓二(VC Fukuoka Oceans)

E3 1組 16.1km
1位 木村駿(チームGINRIN熊本)24分05秒
2位 日野泰静(ボンシャンス)
3位 真鍋英祐(EsperanceStage我逢人・山口)
4位 鴻池凌(クラブシルベスト)+01秒
5位 塩貝哲夫(チーム・アヴェル)+02秒
6位 下野義城(松山聖陵高等学校)

E3 2組 16.1km
1位 三次匠(ボンシャンス)24分16秒
2位 平林楓輝(松山聖陵高等学校)
3位 横田慧一(チーム・Y)+03秒
4位 國方賢治(EURO-WORKS Racing)+04秒
5位 林大智(VC Fukuoka Oceans)+05秒
6位 平野政一(EsperanceStage我逢人・山口)

photo&text:高木秀彰

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