2014/04/12(土) - 10:12
ブエルタ・アル・パイスバスコ(UCIワールドツアー)第5ステージで、22名の精鋭集団に残ったベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)がスプリント勝利。「優勝争いに絡めるコンディションではないと感じた」という新城幸也(ユーロップカー)はチームメイトに勝負を託し、57位でフィニッシュした。
エイバルからマルキナ・シェメインまでの160kmで行なわれた第5ステージは、バスクレースの例に漏れずアップダウンの連続。後半にかけて2つの3級山岳と1級山岳、2級山岳を通過する。
逃げ切りにも充分チャンスのある獲得標高差3000mの中級山岳ステージで、ミハエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ)やバウク・モレマ(オランダ、ベルキン)、フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)、ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)ら15名がエスケープ。
ティンコフ・サクソやモビスター率いるメイン集団は、強力なメンバーが揃った大人数の逃げグループを警戒しながら連続する山岳を通過する。タイム差は広がらず、逃げグループの中からボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)ら3名が飛び出して最後の2級山岳アイアスティア峠に向かった。
平均勾配5.5%のアイアスティア峠で逃げが全て吸収されると、ロマン・クロイツィゲル(チェコ、ティンコフ・サクソ)が集団を牽引して更なるアタックを封じ込める。続くトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)によるペースメイクによって、メイン集団は徐々に人数を減らして行く。
すると、頂上まで1kmを残して総合2位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)がアタック。総合12秒差をひっくり返すべく、緩斜面でアウターチェーンリングを踏むバルベルデが飛び出した。
バルベルデには当然アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)が即座に反応し、前日のステージ優勝者ワウテル・ポエルス(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)が合流して3名で頂上を通過。10秒ほどのリードで、フィニッシュまでの8kmダウンヒルへ。
コンタドール、バルベルデ、ポエルスという今大会の主役三名によるエスケープ。しかしダウンヒルスペシャリストのサムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)率いるメイン集団が、残り2kmを切って先頭3名を吸収する。22名に絞られた集団によるゴールスプリントに持ち込まれた。
マルティンにリードアウトされたミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)が好位置をキープしてマルキナ・シェメインの街へ。曲がりくねったゴール前を抜け、スウィフトが残り200mで後方からスプリントを仕掛けた。
ミラノ〜サンレモで3位に入り、"登れるスプリンター"としての地位を確立しつつあるスウィフトのスプリントが伸びる。クヴィアトコウスキーやバルベルデを寄せ付けない走りでスウィフトが勝利した。
「モビスターの牽引でリミットぎりぎりだった。最後の登りでバルベルデがアウターでアタックした時にはもう終わったと思ったよ。でも飛び出したのは3人で、人数を残していたBMCレーシングが牽引して吸収。周りのメンバーを見ながら、(スプリンターの)自分がそこにいるのが不思議に思えた」と打ち明けるスウィフト。ツール・ド・フランス出場を予定しているヨークシャー生まれの26歳がシーズン3勝目を飾った。
ライバルたちの動きを封じ込めたコンタドールがリーダージャージをキープし、バルベルデに対し12秒のリードで最終個人タイムトライアルに挑むことに。約6%の登りを2つ越える25.9kmコースで総合争いは決着する。
新城幸也(ユーロップカー)は「走り出して今日は優勝争いに絡める足(コンディション)ではないと感じたので、自分のできることをした。しかし、こういう時もきちんと前の集団に残れる登坂力が必要だと感じた」と語り、チームメイトをアシストしながら57位でフィニッシュ。総合順位は30位まで下げている。
選手コメントはレース公式サイトならびにTeamユキヤ通信より。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2014第5ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
山岳賞
ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール)
スプリント賞
オマール・フライレ(スペイン、カハルーラル)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
エイバルからマルキナ・シェメインまでの160kmで行なわれた第5ステージは、バスクレースの例に漏れずアップダウンの連続。後半にかけて2つの3級山岳と1級山岳、2級山岳を通過する。
逃げ切りにも充分チャンスのある獲得標高差3000mの中級山岳ステージで、ミハエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ)やバウク・モレマ(オランダ、ベルキン)、フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)、ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)ら15名がエスケープ。
ティンコフ・サクソやモビスター率いるメイン集団は、強力なメンバーが揃った大人数の逃げグループを警戒しながら連続する山岳を通過する。タイム差は広がらず、逃げグループの中からボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)ら3名が飛び出して最後の2級山岳アイアスティア峠に向かった。
平均勾配5.5%のアイアスティア峠で逃げが全て吸収されると、ロマン・クロイツィゲル(チェコ、ティンコフ・サクソ)が集団を牽引して更なるアタックを封じ込める。続くトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)によるペースメイクによって、メイン集団は徐々に人数を減らして行く。
すると、頂上まで1kmを残して総合2位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)がアタック。総合12秒差をひっくり返すべく、緩斜面でアウターチェーンリングを踏むバルベルデが飛び出した。
バルベルデには当然アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)が即座に反応し、前日のステージ優勝者ワウテル・ポエルス(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)が合流して3名で頂上を通過。10秒ほどのリードで、フィニッシュまでの8kmダウンヒルへ。
コンタドール、バルベルデ、ポエルスという今大会の主役三名によるエスケープ。しかしダウンヒルスペシャリストのサムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)率いるメイン集団が、残り2kmを切って先頭3名を吸収する。22名に絞られた集団によるゴールスプリントに持ち込まれた。
マルティンにリードアウトされたミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)が好位置をキープしてマルキナ・シェメインの街へ。曲がりくねったゴール前を抜け、スウィフトが残り200mで後方からスプリントを仕掛けた。
ミラノ〜サンレモで3位に入り、"登れるスプリンター"としての地位を確立しつつあるスウィフトのスプリントが伸びる。クヴィアトコウスキーやバルベルデを寄せ付けない走りでスウィフトが勝利した。
「モビスターの牽引でリミットぎりぎりだった。最後の登りでバルベルデがアウターでアタックした時にはもう終わったと思ったよ。でも飛び出したのは3人で、人数を残していたBMCレーシングが牽引して吸収。周りのメンバーを見ながら、(スプリンターの)自分がそこにいるのが不思議に思えた」と打ち明けるスウィフト。ツール・ド・フランス出場を予定しているヨークシャー生まれの26歳がシーズン3勝目を飾った。
ライバルたちの動きを封じ込めたコンタドールがリーダージャージをキープし、バルベルデに対し12秒のリードで最終個人タイムトライアルに挑むことに。約6%の登りを2つ越える25.9kmコースで総合争いは決着する。
新城幸也(ユーロップカー)は「走り出して今日は優勝争いに絡める足(コンディション)ではないと感じたので、自分のできることをした。しかし、こういう時もきちんと前の集団に残れる登坂力が必要だと感じた」と語り、チームメイトをアシストしながら57位でフィニッシュ。総合順位は30位まで下げている。
選手コメントはレース公式サイトならびにTeamユキヤ通信より。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2014第5ステージ結果
1位 ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
4位 トムイェルテ・スラグテル(オランダ、ガーミン・シャープ)
5位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 シリル・ゴティエ(フランス、ユーロップカー)
7位 ジョナタン・イヴェール(フランス、ベルキン)
8位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)
9位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
10位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
57位 新城幸也(日本、ユーロップカー)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
4位 トムイェルテ・スラグテル(オランダ、ガーミン・シャープ)
5位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 シリル・ゴティエ(フランス、ユーロップカー)
7位 ジョナタン・イヴェール(フランス、ベルキン)
8位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)
9位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
10位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
57位 新城幸也(日本、ユーロップカー)
3h56'56"
+12'48"
+12'48"
個人総合成績
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
5位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)
6位 ユーリ・トロフィモフ(ロシア、カチューシャ)
7位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
8位 ミケル・ランダ(スペイン、アスタナ)
9位 ワウテル・ポエルス(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
10位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)
30位 新城幸也(日本、ユーロップカー)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
5位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)
6位 ユーリ・トロフィモフ(ロシア、カチューシャ)
7位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
8位 ミケル・ランダ(スペイン、アスタナ)
9位 ワウテル・ポエルス(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
10位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)
30位 新城幸也(日本、ユーロップカー)
20h30'31"
+12"
+36"
+41"
+54"
+55"
+56"
+14'48"
+12"
+36"
+41"
+54"
+55"
+56"
+14'48"
ポイント賞
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
山岳賞
ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール)
スプリント賞
オマール・フライレ(スペイン、カハルーラル)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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