2014/02/13(木) - 11:03
横風と追い風によって記録的な56.8km/hという平均スピードをマークしたツアー・オブ・カタール第4ステージ。オメガファーマ・クイックステップの攻撃によって約半分に縮小した集団のスプリントで、トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)が2勝目をマークした。
カタール半島西岸のドゥハーンから東岸のメサイードまで、半島を横断する135kmで行なわれた第4ステージ。当初は平均スピード42〜46km/hが予想されていたが、追い風によってレースは序盤から高速化した。
スタート直後のオメガファーマ・クイックステップによるペースアップで集団は分裂。レース1時間目の平均スピードは驚きの58.9km/hを記録した。
その後レースは一旦フリダシに戻り、フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)らがアタックを成功させて逃げる。しかし集団がハイスピードを維持したためジルベールらは敢え無く吸収。中盤の横風区間で更にペースアップした集団は、エシュロンを形成しながら細分化した。
このオメガファーマ・クイックステップの攻撃によって約30名が先行する形となり、総合3位のラース・ボーム(オランダ、ベルキン)やファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)らは脱落。残り5kmで50名ほどが合流したものの、ここにボームらの姿はなかった。
終始レースをリードしたオメガファーマ・クイックステップが80名ほどの集団を率いてフィニッシュへ。するとシーベルグとルーランズの2人がアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)のために抜群のリードアウトを見せる。そこから残り250mでグライペルが発進した。
早めに仕掛けたグライペルのスリップストリームに入り、残り150mから踏み始めたボーネンが並ぶ。ドイツチャンピオンジャージをかわしたボーネンが先着した。
今大会2勝目、ならびにカタールで通算22勝目を飾ったボーネン。「ルーランズのリードアウトのタイミングが早すぎたので、先にグライペルにスプリントさせた。加速に力を使ったグライペルの後ろに入って、狙い通りのタイミングでスプリントに持ち込んだ」と、冷静に戦況を分析する。
また、平均スピード56.8km/hという超高速レースについてボーネンは「人生で一番速いレースだった。過去にパリ〜ニースでも速いステージがあったけど、今日は速さの次元が違った。集団分裂を狙ったのではなく、危険を避けるために集団前方で固まって走った結果だ」と語っている。
ボーネンはポイント賞トップに立つとともに、チームメイトのニキ・テルプストラ(オランダ)から17秒差の総合2位に浮上した。ステージ、総合、ポイント賞、ヤングライダー賞、チーム総合成績を席巻しているオメガファーマ・クイックステップ。その牙城が崩れる気配はない。
選手コメントはオメガファーマ・クイックステップ公式サイトより。
ツアー・オブ・カタール2014第4ステージ結果
1位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) 2h22'34"
2位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
3位 バリー・マルクス(オランダ、ベルキン)
4位 アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)
5位 サム・ベネット(アイルランド、ネットアップ・エンデューラ)
6位 ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、アスタナ)
7位 アルノー・デマール(フランス、FDJ.fr)
8位 マッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング)
9位 ミカエル・ファンスタイエン(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
10位 ベルンハルト・アイゼル(オーストリア、チームスカイ)
個人総合成績
1位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ) 9h19'38"
2位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) +17"
3位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ベリソル) +20"
4位 イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ) +37"
5位 ギヨーム・ファンケイルスブルク(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) +47"
6位 ミカエル・モルコフ(デンマーク、ティンコフ・サクソ) +48"
7位 マルセル・シーベルグ(ドイツ、ロット・ベリソル) +51"
8位 ステイン・ファンデンベルフ(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) +1'00"
9位 アンドリュー・フェン(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ) +1'08"
10位 カルステン・クローン(オランダ、ティンコフ・サクソ) +1'21"
ポイント賞
トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
ヤングライダー賞
ギヨーム・ファンケイルスブルク(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
カタール半島西岸のドゥハーンから東岸のメサイードまで、半島を横断する135kmで行なわれた第4ステージ。当初は平均スピード42〜46km/hが予想されていたが、追い風によってレースは序盤から高速化した。
スタート直後のオメガファーマ・クイックステップによるペースアップで集団は分裂。レース1時間目の平均スピードは驚きの58.9km/hを記録した。
その後レースは一旦フリダシに戻り、フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)らがアタックを成功させて逃げる。しかし集団がハイスピードを維持したためジルベールらは敢え無く吸収。中盤の横風区間で更にペースアップした集団は、エシュロンを形成しながら細分化した。
このオメガファーマ・クイックステップの攻撃によって約30名が先行する形となり、総合3位のラース・ボーム(オランダ、ベルキン)やファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)らは脱落。残り5kmで50名ほどが合流したものの、ここにボームらの姿はなかった。
終始レースをリードしたオメガファーマ・クイックステップが80名ほどの集団を率いてフィニッシュへ。するとシーベルグとルーランズの2人がアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)のために抜群のリードアウトを見せる。そこから残り250mでグライペルが発進した。
早めに仕掛けたグライペルのスリップストリームに入り、残り150mから踏み始めたボーネンが並ぶ。ドイツチャンピオンジャージをかわしたボーネンが先着した。
今大会2勝目、ならびにカタールで通算22勝目を飾ったボーネン。「ルーランズのリードアウトのタイミングが早すぎたので、先にグライペルにスプリントさせた。加速に力を使ったグライペルの後ろに入って、狙い通りのタイミングでスプリントに持ち込んだ」と、冷静に戦況を分析する。
また、平均スピード56.8km/hという超高速レースについてボーネンは「人生で一番速いレースだった。過去にパリ〜ニースでも速いステージがあったけど、今日は速さの次元が違った。集団分裂を狙ったのではなく、危険を避けるために集団前方で固まって走った結果だ」と語っている。
ボーネンはポイント賞トップに立つとともに、チームメイトのニキ・テルプストラ(オランダ)から17秒差の総合2位に浮上した。ステージ、総合、ポイント賞、ヤングライダー賞、チーム総合成績を席巻しているオメガファーマ・クイックステップ。その牙城が崩れる気配はない。
選手コメントはオメガファーマ・クイックステップ公式サイトより。
ツアー・オブ・カタール2014第4ステージ結果
1位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) 2h22'34"
2位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
3位 バリー・マルクス(オランダ、ベルキン)
4位 アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)
5位 サム・ベネット(アイルランド、ネットアップ・エンデューラ)
6位 ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、アスタナ)
7位 アルノー・デマール(フランス、FDJ.fr)
8位 マッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング)
9位 ミカエル・ファンスタイエン(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
10位 ベルンハルト・アイゼル(オーストリア、チームスカイ)
個人総合成績
1位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ) 9h19'38"
2位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) +17"
3位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ベリソル) +20"
4位 イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ) +37"
5位 ギヨーム・ファンケイルスブルク(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) +47"
6位 ミカエル・モルコフ(デンマーク、ティンコフ・サクソ) +48"
7位 マルセル・シーベルグ(ドイツ、ロット・ベリソル) +51"
8位 ステイン・ファンデンベルフ(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) +1'00"
9位 アンドリュー・フェン(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ) +1'08"
10位 カルステン・クローン(オランダ、ティンコフ・サクソ) +1'21"
ポイント賞
トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
ヤングライダー賞
ギヨーム・ファンケイルスブルク(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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