2014/02/11(火) - 18:56
フィニッシュラインに先頭集団でたどり着いたのは20名強の選手たち。その中にメンバー8名全員を残したオメガファーマ・クイックステップが主導権を握り、トム・ボーネン(ベルギー)をステージ通算21勝目に導いた。
カタール半島中程のキャメルレーストラック(ラクダ競技場)をスタートし、進行方向を変えながらアルコール・コルニシュを目指すツアー・オブ・カタール第2ステージ。レースはスタート直後からアタックの応酬となる。
ビッグネームを含む40名ほどが先行し、そこからフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム)とキールレイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)の2人がエスケープ。しかしメイン集団がスピードを落とさなかったため、ジルベールらは33km地点で吸収される。
続いてガティス・スムクリス(ラトビア、カチューシャ)が飛び出すと、タイム差は2分20秒まで拡大。続く向かい風区間でメイン集団では分裂が発生し、オメガファーマ・クイックステップのメンバー8名全員を含む23名の強力な集団が形成される。
ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)やアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)、ジルベールらはこの動きに乗り遅れた。
オメガファーマ・クイックステップやティンコフ・サクソ、ベルキンが強力に牽引する第1集団は、先頭のスムクリスを飲み込んで更に先を目指す。グライペルらを含む第2集団やカンチェラーラを含む第3集団は追いつけず、勝負は20名ほどの精鋭によるゴールスプリントに。
ラース・ボーム(オランダ、ベルキン)らのロングスパートは失敗に終わり、オメガファーマ・クイックステップ主導で残り1km。するとマルセル・シーベルグ(ドイツ、ロット・ベリソル)にリードアウトされた総合2位のユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ベリソル)が好位置でスプリントを開始する。これにボーネンが反応した。
「残り5kmあたりでニコラス・マースとスプリントの打ち合わせをしている時に、突然現れたアスファルトの穴にはまってしまい、サドルが4cmほど下がって前下がりになってしまった。ホイールも壊れたけど、落車やパンクを免れたのが幸いだったよ。もうバイクを交換するタイミングがなかったので、悪いことは想像せずにそのままスプリントした。このカタールでは、風や機材トラブルを味方につけないといけないんだ」というボーネン。失速するルーランズを振り切って、ボーネンがガッツポーズした。
「シーズン2戦目で勝利を掴めて嬉しいよ。とても厳しい今日のステージで、チームは序盤からティンコフとチームスカイと一緒に全開で攻撃した。スプリントのことは考えず、チームメイトと固まって集団の前で走ることをとにかく優先したんだ」と、史上最多ステージ21勝目を飾ったボーネンは語る。過去に4回総合優勝に輝いているボーネンは総合3位に浮上している。
リーダージャージはチームメイトのニキ・テルプストラ(オランダ)がキープ。しかし総合2位のルーランズがボーナスタイムを獲得したため、総合タイム差は5秒に縮まっている。
翌日は10.9kmの短距離個人タイムトライアル。分差はつかないが、総合順位変動は必至だ。
選手コメントはオメガファーマ・クイックステップ公式サイトより。
ツアー・オブ・カタール2014第2ステージ結果
1位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) 3h30'07"
2位 ミカエル・モルコフ(デンマーク、ティンコフ・サクソ)
3位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ベリソル)
4位 アンドリュー・フェン(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
5位 マッティ・ブレシェル(デンマーク、ティンコフ・サクソ)
6位 イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)
7位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
8位 マルセル・シーベルグ(ドイツ、ロット・ベリソル)
9位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン) +05"
10位 カルステン・クローン(オランダ、ティンコフ・サクソ)
個人総合成績
1位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ) 6h43'30"
2位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ベリソル) +05"
3位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) +14"
4位 ミカエル・モルコフ(デンマーク、ティンコフ・サクソ) +20"
5位 マルセル・シーベルグ(ドイツ、ロット・ベリソル) +26"
6位 アンドリュー・フェン(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
7位 イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)
8位 マッティ・ブレシェル(デンマーク、ティンコフ・サクソ)
9位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン) +31"
10位 カルステン・クローン(オランダ、ティンコフ・サクソ)
ポイント賞
ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
ヤングライダー賞
アンドリュー・フェン(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
カタール半島中程のキャメルレーストラック(ラクダ競技場)をスタートし、進行方向を変えながらアルコール・コルニシュを目指すツアー・オブ・カタール第2ステージ。レースはスタート直後からアタックの応酬となる。
ビッグネームを含む40名ほどが先行し、そこからフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム)とキールレイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)の2人がエスケープ。しかしメイン集団がスピードを落とさなかったため、ジルベールらは33km地点で吸収される。
続いてガティス・スムクリス(ラトビア、カチューシャ)が飛び出すと、タイム差は2分20秒まで拡大。続く向かい風区間でメイン集団では分裂が発生し、オメガファーマ・クイックステップのメンバー8名全員を含む23名の強力な集団が形成される。
ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)やアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)、ジルベールらはこの動きに乗り遅れた。
オメガファーマ・クイックステップやティンコフ・サクソ、ベルキンが強力に牽引する第1集団は、先頭のスムクリスを飲み込んで更に先を目指す。グライペルらを含む第2集団やカンチェラーラを含む第3集団は追いつけず、勝負は20名ほどの精鋭によるゴールスプリントに。
ラース・ボーム(オランダ、ベルキン)らのロングスパートは失敗に終わり、オメガファーマ・クイックステップ主導で残り1km。するとマルセル・シーベルグ(ドイツ、ロット・ベリソル)にリードアウトされた総合2位のユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ベリソル)が好位置でスプリントを開始する。これにボーネンが反応した。
「残り5kmあたりでニコラス・マースとスプリントの打ち合わせをしている時に、突然現れたアスファルトの穴にはまってしまい、サドルが4cmほど下がって前下がりになってしまった。ホイールも壊れたけど、落車やパンクを免れたのが幸いだったよ。もうバイクを交換するタイミングがなかったので、悪いことは想像せずにそのままスプリントした。このカタールでは、風や機材トラブルを味方につけないといけないんだ」というボーネン。失速するルーランズを振り切って、ボーネンがガッツポーズした。
「シーズン2戦目で勝利を掴めて嬉しいよ。とても厳しい今日のステージで、チームは序盤からティンコフとチームスカイと一緒に全開で攻撃した。スプリントのことは考えず、チームメイトと固まって集団の前で走ることをとにかく優先したんだ」と、史上最多ステージ21勝目を飾ったボーネンは語る。過去に4回総合優勝に輝いているボーネンは総合3位に浮上している。
リーダージャージはチームメイトのニキ・テルプストラ(オランダ)がキープ。しかし総合2位のルーランズがボーナスタイムを獲得したため、総合タイム差は5秒に縮まっている。
翌日は10.9kmの短距離個人タイムトライアル。分差はつかないが、総合順位変動は必至だ。
選手コメントはオメガファーマ・クイックステップ公式サイトより。
ツアー・オブ・カタール2014第2ステージ結果
1位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) 3h30'07"
2位 ミカエル・モルコフ(デンマーク、ティンコフ・サクソ)
3位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ベリソル)
4位 アンドリュー・フェン(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
5位 マッティ・ブレシェル(デンマーク、ティンコフ・サクソ)
6位 イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)
7位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
8位 マルセル・シーベルグ(ドイツ、ロット・ベリソル)
9位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン) +05"
10位 カルステン・クローン(オランダ、ティンコフ・サクソ)
個人総合成績
1位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ) 6h43'30"
2位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ベリソル) +05"
3位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) +14"
4位 ミカエル・モルコフ(デンマーク、ティンコフ・サクソ) +20"
5位 マルセル・シーベルグ(ドイツ、ロット・ベリソル) +26"
6位 アンドリュー・フェン(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
7位 イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)
8位 マッティ・ブレシェル(デンマーク、ティンコフ・サクソ)
9位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン) +31"
10位 カルステン・クローン(オランダ、ティンコフ・サクソ)
ポイント賞
ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
ヤングライダー賞
アンドリュー・フェン(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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