2014/02/06(木) - 10:28
2月5日、中東UAE(アジア首長国連邦)のドバイで第1回ドバイツアー(UCI2.1)が開幕。世界トップレーサーが集う中、初日の10km個人タイムトライアルでテイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング)が圧勝した。
ジロ・デ・イタリア主催者RCS Sportが手がける中東第三のステージレース、ドバイツアーの第1回大会が2月5日に開幕した。
ツール・ド・フランス主催者ASOによるツアー・オブ・カタールとツアー・オブ・オマーンがUCI(国際自転車競技連合)のクラスHCなのに対し、初開催のドバイツアーはクラス1。しかし参加チームや参加選手はカタールとオマーンよりも豪華だ。
スタートラインに並んだのはホアキン・ロドリゲスやニーバリ、コスタ、ヘシェダル、バルベルデといった一流オールラウンダーから、カヴェンディッシュ、キッテル、サガンといった一流スプリンター、そしてカンチェラーラ、マルティン、フィニーといった一流クロノマンまで、グランツールよりも豪華と思えるほどのトップ選手が一堂に会した。
UCIアジアツアーランキングのトップ3チームとしてヴィーニファンティーニ・NIPPOも出場。日本から宮澤崇史と石橋学がドバイに乗り込んだ。
初日はドバイのダウンタウンを駆ける個人タイムトライアル。ドバイ・ワールドトレードセンター前をスタートし、世界最大級のドバイモール横を駆け抜け、世界一高い超高層ビル(829.8m)ブルジュハリファ前でUターンする10.150km。レースは曇り・気温22度・湿度73%というコンディションの中で行なわれた。
「風が徐々に強くなるという天気予報を見て、早めにスタートすることを決めたんだ」と振り返るフィニーが12分03秒のトップタイムを叩き出す。ノーマルロードバイクで平均スピード50.290km/hをマークした。
トラックレースの個人追い抜きで2度世界チャンピオンに輝いているフィニーが、持ち前の短距離独走力を発揮。最終走者のトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)やファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)らの力を持ってしてもフィニーのタイムは破れず、アメリカ生まれの23歳のステージ優勝が決まった。
「走行時間が12分前後のようなレースは完全に自分向き。プロ入り以来、こんな短いタイムトライアルを走ったことがなかった。近年は短いタイムトライアルやプロローグが減少傾向にあるので、このコースが発表されたときは嬉しかったよ。今日の勝利は特別。ロードバイクで走るタイムトライアルに強いマルティンをはじめとするビッグネームが集まっていただけに、勝つことが出来て本当に嬉しい。残念な2013年シーズンからオフシーズンを終えて、精神的にフレッシュになり、きついトレーニングを積んで身体的にも準備万端だった。この勝利で自信がついたよ」とフィニーは語る。
フィニーは個人総合成績だけでなくポイント賞、スプリント賞、ヤングライダー賞でトップに立っている。
ヴィーニファンティーニ・NIPPOの石橋学は2分02秒差の106位、宮澤崇史は2分19秒差の120位で初日を終えている。
ドバイツアーは2月8日までの日程で開催。主に平坦コースで構成されており、終盤に標高495mと標高417mの山岳が組み込まれた第3ステージが最大の難所だ。
ドバイツアー2014レーススケジュール
2月5日(水)第1ステージ
ドバイ〜ドバイ 10km(個人TT)
2月6日(木)第2ステージ
ドバイ〜パームジュメイラ 121.6km
2月7日(金)第3ステージ
ドバイ〜ハッタ 162.3km
2月8日(土)第4ステージ
ドバイ〜ブルジュハリファ 124km
ドバイツアー2014第1ステージ結果
1位 テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング) 12'03"
2位 スティーブ・クミングス(イギリス、BMCレーシング) +14"
3位 ラッセノーマン・ハンセン(デンマーク、ガーミン・シャープ) +16"
4位 トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ) +22"
5位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング) +25"
6位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール) +31"
7位 アドリアーノ・マローリ(イタリア、モビスター) +32"
8位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、キャノンデール) +35"
9位 アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、カチューシャ)
10位 ペーター・ベリトス(スロバキア、BMCレーシング) +37"
11位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・シマノ) +38"
18位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ) +44"
24位 ルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ) +47"
36位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +53"
37位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)+54"
41位 ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ) +57"
66位 トル・フースホフト(ノルウェー、BMCレーシング) +1'13"
89位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +1'37"
106位 石橋学(日本、ヴィーニファンティーニ・NIPPO) +2'02"
120位 宮澤崇史(日本、ヴィーニファンティーニ・NIPPO) +2'19"
個人総合成績
1位 テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング) 12'03"
2位 スティーブ・クミングス(イギリス、BMCレーシング) +14"
3位 ラッセノーマン・ハンセン(デンマーク、ガーミン・シャープ) +16"
4位 トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ) +22"
5位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング) +25"
6位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール) +31"
7位 アドリアーノ・マローリ(イタリア、モビスター) +32"
8位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、キャノンデール) +35"
9位 アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、カチューシャ)
10位 ペーター・ベリトス(スロバキア、BMCレーシング) +37"
ポイント賞
テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング)
スプリント賞
テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング)
ヤングライダー賞
テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング)
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Tim de Waele, RCS Sport
ジロ・デ・イタリア主催者RCS Sportが手がける中東第三のステージレース、ドバイツアーの第1回大会が2月5日に開幕した。
ツール・ド・フランス主催者ASOによるツアー・オブ・カタールとツアー・オブ・オマーンがUCI(国際自転車競技連合)のクラスHCなのに対し、初開催のドバイツアーはクラス1。しかし参加チームや参加選手はカタールとオマーンよりも豪華だ。
スタートラインに並んだのはホアキン・ロドリゲスやニーバリ、コスタ、ヘシェダル、バルベルデといった一流オールラウンダーから、カヴェンディッシュ、キッテル、サガンといった一流スプリンター、そしてカンチェラーラ、マルティン、フィニーといった一流クロノマンまで、グランツールよりも豪華と思えるほどのトップ選手が一堂に会した。
UCIアジアツアーランキングのトップ3チームとしてヴィーニファンティーニ・NIPPOも出場。日本から宮澤崇史と石橋学がドバイに乗り込んだ。
初日はドバイのダウンタウンを駆ける個人タイムトライアル。ドバイ・ワールドトレードセンター前をスタートし、世界最大級のドバイモール横を駆け抜け、世界一高い超高層ビル(829.8m)ブルジュハリファ前でUターンする10.150km。レースは曇り・気温22度・湿度73%というコンディションの中で行なわれた。
「風が徐々に強くなるという天気予報を見て、早めにスタートすることを決めたんだ」と振り返るフィニーが12分03秒のトップタイムを叩き出す。ノーマルロードバイクで平均スピード50.290km/hをマークした。
トラックレースの個人追い抜きで2度世界チャンピオンに輝いているフィニーが、持ち前の短距離独走力を発揮。最終走者のトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)やファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)らの力を持ってしてもフィニーのタイムは破れず、アメリカ生まれの23歳のステージ優勝が決まった。
「走行時間が12分前後のようなレースは完全に自分向き。プロ入り以来、こんな短いタイムトライアルを走ったことがなかった。近年は短いタイムトライアルやプロローグが減少傾向にあるので、このコースが発表されたときは嬉しかったよ。今日の勝利は特別。ロードバイクで走るタイムトライアルに強いマルティンをはじめとするビッグネームが集まっていただけに、勝つことが出来て本当に嬉しい。残念な2013年シーズンからオフシーズンを終えて、精神的にフレッシュになり、きついトレーニングを積んで身体的にも準備万端だった。この勝利で自信がついたよ」とフィニーは語る。
フィニーは個人総合成績だけでなくポイント賞、スプリント賞、ヤングライダー賞でトップに立っている。
ヴィーニファンティーニ・NIPPOの石橋学は2分02秒差の106位、宮澤崇史は2分19秒差の120位で初日を終えている。
ドバイツアーは2月8日までの日程で開催。主に平坦コースで構成されており、終盤に標高495mと標高417mの山岳が組み込まれた第3ステージが最大の難所だ。
ドバイツアー2014レーススケジュール
2月5日(水)第1ステージ
ドバイ〜ドバイ 10km(個人TT)
2月6日(木)第2ステージ
ドバイ〜パームジュメイラ 121.6km
2月7日(金)第3ステージ
ドバイ〜ハッタ 162.3km
2月8日(土)第4ステージ
ドバイ〜ブルジュハリファ 124km
ドバイツアー2014第1ステージ結果
1位 テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング) 12'03"
2位 スティーブ・クミングス(イギリス、BMCレーシング) +14"
3位 ラッセノーマン・ハンセン(デンマーク、ガーミン・シャープ) +16"
4位 トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ) +22"
5位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング) +25"
6位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール) +31"
7位 アドリアーノ・マローリ(イタリア、モビスター) +32"
8位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、キャノンデール) +35"
9位 アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、カチューシャ)
10位 ペーター・ベリトス(スロバキア、BMCレーシング) +37"
11位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・シマノ) +38"
18位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ) +44"
24位 ルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ) +47"
36位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +53"
37位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)+54"
41位 ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ) +57"
66位 トル・フースホフト(ノルウェー、BMCレーシング) +1'13"
89位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +1'37"
106位 石橋学(日本、ヴィーニファンティーニ・NIPPO) +2'02"
120位 宮澤崇史(日本、ヴィーニファンティーニ・NIPPO) +2'19"
個人総合成績
1位 テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング) 12'03"
2位 スティーブ・クミングス(イギリス、BMCレーシング) +14"
3位 ラッセノーマン・ハンセン(デンマーク、ガーミン・シャープ) +16"
4位 トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ) +22"
5位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング) +25"
6位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール) +31"
7位 アドリアーノ・マローリ(イタリア、モビスター) +32"
8位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、キャノンデール) +35"
9位 アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、カチューシャ)
10位 ペーター・ベリトス(スロバキア、BMCレーシング) +37"
ポイント賞
テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング)
スプリント賞
テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング)
ヤングライダー賞
テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング)
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Tim de Waele, RCS Sport
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