2014/02/02(日) - 05:38
マリアンヌ・フォス(オランダ)が圧巻の独走勝利。泥と観客に覆われたコースで、フォスが7度目の世界タイトルに向かって独走した。日本から唯一の参戦となった豊岡英子(パナソニックレディース)は36位。
エリート女子 1周目から先頭に出るマリアンヌ・フォス(オランダ) photo:Cor Vos
エリート女子 バイクを担いで泥区間をクリアするマリアンヌ・フォス(オランダ) photo:Cor Vosスタート後のホールショット争いで前に出たのはマリアンヌ・フォス(オランダ)やエヴァ・レクネル(イタリア)。スタートで出遅れたケイティ・コンプトン(アメリカ)は、1周目で他選手とバイクが絡むトラブルによってほぼ最後尾まで下がってしまう。
エリート女子 スタートから出遅れたケイティ・コンプトン(アメリカ) photo:Cor Vosオレンジのオランダナショナルジャージを着るフォスは、食い下がるレクネルを徐々に引き離して行く。1周目で早くも独走に持ち込んだフォス。ラップタイムを落とすことなく、後続を寄せ付けることなく周回を重ねて行った。
約1分後方で走るレクネルやヘレン・ワイマン(イギリス)、サンヌ・カント(ベルギー)らを振り切り、最後まで独走を貫いたフォスが勝利。最大のライバルと見られたUCIワールドカップチャンピオンのコンプトンは追い上げを見せたものの9位に終わっている。
2006年、2009年、2010年、2011年、2012年、2013年に続く、6年連続7度目のアルカンシェル獲得を果たしたフォス。「連勝のことは考えずに走った。7度目の優勝なんて信じられない。このスポーツが好きで、プレッシャーを楽しみながらレースを走った」とレース後の記者会見で語っている。今後しばらく休息して再びロードシーズンにフォーカスする。
エリート女子 独走のままゴールするマリアンヌ・フォス(オランダ) photo:Cor Vos
エリート女子表彰台 photo:Cor Vos
豊岡英子(パナソニックレディース)は7分03秒差の36位。8年連続となる世界選手権を終えた豊岡のインタビューは以下の通り。
ー今回の世界選はいかがでしたか?
結果的に順位はそんなに良くないですが、これまでは遠征で連戦してきた過程で疲れ果ててしまい、世界選は全然走れずに、4年完走してなかったので、今回は自分の実力をしっかり出せたと思います。ゴールしてからも余裕が全くなくてダウンすらできず、車で帰ってきた (自走で帰れずに) ほど出しきりました。みなさんはもっと上を期待してくれていたかもしれないですが、現時点での結果かなと思います。自分的には悪くないです。
正直、とてもしんどくて 2周目でくじけそうになりました。去年までならばそこで終わってたと思いますが、今年は諦める気持ちは全くなく、最後まで集中できていました。ここはとても消耗するコースで、毎周回ごとにエネルギーを失っていくので、集中力も途切れやすかったけれど、今年はそこからの回復というのが自分でなんとなく掴めていて、集中し直せました。2年くらい前までは世界選で落車しまくっていましたが、今は少々当てられてもコケない、周りがミスしていても焦らない落ち着きプラス経験があると思います。なので、タイム差や順位で見ると良くはないですが、今日の自分が走れなかったとは全然思わないし、良い感じで終えられました。納得のレースでした。
ー来年へ向けて
毎年来ることによって、沢山の応援してくれる人や、助けてくれる人が増えるし、そういうサポートがないと無理な世界なので、自分が続けていること (欧州遠征) は間違いではないと思います。わたしが目指しているのはシクロクロスの選手で、世界選は遠征の締めくくりでもあるので、どのレースも集中力を切らさず、とにかくもっと上を狙っていきたいと思います。来年に向けて、また色々考えているのでは今は期待しかないです。
エリート女子 バイクを担いで急坂を駆け上がる豊岡英子(パナソニックレディース)
シクロクロス世界選手権2014エリート女子結果
1位 マリアンヌ・フォス(オランダ) 39'25"
2位 エヴァ・レクネル(イタリア) +1'07"
3位 ヘレン・ワイマン(イギリス) +1'17"
4位 サンヌ・カント(ベルギー) +1'20"
5位 ニキ・ハリス(イギリス) +2'33"
6位 ルーシー・シェネルルフェーヴル(フランス) +2'44"
7位 ルース・セルス(ベルギー) +2'47"
8位 タリタ・デヨン(オランダ) +2'52"
9位 ケイティ・コンプトン(アメリカ) +2'58"
10位 キャロリン・マニ(フランス) +2'59"
36位 豊岡英子(パナソニックレディース) +7'03"
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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約1分後方で走るレクネルやヘレン・ワイマン(イギリス)、サンヌ・カント(ベルギー)らを振り切り、最後まで独走を貫いたフォスが勝利。最大のライバルと見られたUCIワールドカップチャンピオンのコンプトンは追い上げを見せたものの9位に終わっている。
2006年、2009年、2010年、2011年、2012年、2013年に続く、6年連続7度目のアルカンシェル獲得を果たしたフォス。「連勝のことは考えずに走った。7度目の優勝なんて信じられない。このスポーツが好きで、プレッシャーを楽しみながらレースを走った」とレース後の記者会見で語っている。今後しばらく休息して再びロードシーズンにフォーカスする。
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豊岡英子(パナソニックレディース)は7分03秒差の36位。8年連続となる世界選手権を終えた豊岡のインタビューは以下の通り。
ー今回の世界選はいかがでしたか?
結果的に順位はそんなに良くないですが、これまでは遠征で連戦してきた過程で疲れ果ててしまい、世界選は全然走れずに、4年完走してなかったので、今回は自分の実力をしっかり出せたと思います。ゴールしてからも余裕が全くなくてダウンすらできず、車で帰ってきた (自走で帰れずに) ほど出しきりました。みなさんはもっと上を期待してくれていたかもしれないですが、現時点での結果かなと思います。自分的には悪くないです。
正直、とてもしんどくて 2周目でくじけそうになりました。去年までならばそこで終わってたと思いますが、今年は諦める気持ちは全くなく、最後まで集中できていました。ここはとても消耗するコースで、毎周回ごとにエネルギーを失っていくので、集中力も途切れやすかったけれど、今年はそこからの回復というのが自分でなんとなく掴めていて、集中し直せました。2年くらい前までは世界選で落車しまくっていましたが、今は少々当てられてもコケない、周りがミスしていても焦らない落ち着きプラス経験があると思います。なので、タイム差や順位で見ると良くはないですが、今日の自分が走れなかったとは全然思わないし、良い感じで終えられました。納得のレースでした。
ー来年へ向けて
毎年来ることによって、沢山の応援してくれる人や、助けてくれる人が増えるし、そういうサポートがないと無理な世界なので、自分が続けていること (欧州遠征) は間違いではないと思います。わたしが目指しているのはシクロクロスの選手で、世界選は遠征の締めくくりでもあるので、どのレースも集中力を切らさず、とにかくもっと上を狙っていきたいと思います。来年に向けて、また色々考えているのでは今は期待しかないです。
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シクロクロス世界選手権2014エリート女子結果
1位 マリアンヌ・フォス(オランダ) 39'25"
2位 エヴァ・レクネル(イタリア) +1'07"
3位 ヘレン・ワイマン(イギリス) +1'17"
4位 サンヌ・カント(ベルギー) +1'20"
5位 ニキ・ハリス(イギリス) +2'33"
6位 ルーシー・シェネルルフェーヴル(フランス) +2'44"
7位 ルース・セルス(ベルギー) +2'47"
8位 タリタ・デヨン(オランダ) +2'52"
9位 ケイティ・コンプトン(アメリカ) +2'58"
10位 キャロリン・マニ(フランス) +2'59"
36位 豊岡英子(パナソニックレディース) +7'03"
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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