2014/01/19(日) - 10:47
2013年12月22日、千葉県の下総フレンドリーパークで東京車連主催の、子どもたちのロードレーススクールが開催された。レースの走り方を学び、新城幸也の特別講演を聞くという贅沢な一日だ。
「TCFフレンドリーレーシングスクール」は、小学生〜中学生までを対象にしたレーシングスクール&模擬レース。主催は東京都自転車競技連盟と、公益財団法人 東京都体育協会。同協会の「ジュニア育成地域推進事業」として開催された。
イベントの目的は、集団で走行する体験を積むことで、走行センス、基礎技術、マナーを身につけること。対象は健康で向上心のある小学3年生から中学3年生までの男女。参加費は500円(成田市民は無料)。今までに紹介した東京車連のケルメスTOKYOin西武園ゆうえんちなどの子供向けロードバイクスクール&レースの1年の集大成とも言えるイベントで、大人のロードレースも開催される下総フレンドリーパークを借りきっての開催となる。
午前には初参加の人を対象に、東京車連の「自転車学校基礎メソッド」を受講してもらう時間が設けられた。これは、走る・曲がる・停まるの基本動作を意識して身につけてもらうためのもの。肩を組んで並走したまま下ったり、コーナリングやブレーキ操作などのライディングの基本がマスターできたら、コースに出ることができる。
元トラックレースのプロ選手の吉井功治さん、競輪選手で世界選手権ロードに日本代表として出場した飯田義広さんらを筆頭に、豪華講師陣が子どもたちの先導をしてコースに出る。この日の目標は、「集団走行に慣れること」「コミュニケーションを取ること」「楽しく走るスポーツマンシップを身につけること」の3つ。年齢別のグループに別れ、集団走行と先頭交代の基本を学びながら走る子どもたち。
1時間走って走り方に慣れたら少し休憩。女子チーム「Ready Go Japan」のトライアウトを見学した。この日に合わせて「プロになるための選考会」を、あえて子どもたちの前で披露しようという意図で、実際の選手選考の個人タイムトライアルが子どもたちの前で行われた。この日の受験者は女性2人。そして現役Ready Go Japanの選手二人が模範走行も披露してくれた。
お弁当などでお昼ごはんを食べたら、午後の室内での座学は新城幸也選手(ユーロップカー)と、東京国体の東京代表、橋詰 丈選手(EQADS/昭和第一学園)の講演会だ。お題目は「私の成長期体験」。子供の頃からどう自転車に取り組んできたかを、ツール・ド・フランスに出場している日本のヒーロー・ユキヤと、このTCFのイベントを通して成長したジョー選手が語り合うというもの。子どもたちの素朴な質問にもたっぷり答えてくれた。
憧れのユキヤと触れ合えた講演会の後は、いよいよ実践的な模擬レースを体験する。年齢・カテゴリーごとにクラス分けして走る本格的なレース体験だ。クラス分けは以下のようになっている。
年齢別(基本)カテゴリー別ジュニアロードレース
クラスA (小学1年〜2年)2周(3km)
クラスB (小学3年〜4年)3周(4.5km)
クラスC (小学5年〜6年)4周(6km)
クラスD (中学生) 5周(7.5km)
この日は日本サイクルスポーツセンターの協力でチップによる計測も行われ、正確な着順判定も行われた。クラスごとに先生の先導で走り、最後の1周で先生が先導から外れるとレース。ゴールまで真剣に競り合った。もちろん着順による表彰もありだ。
改めてスクールの狙いは、ロードレースの集団走行の慣熟にある。スキルに応じた、脚力の揃ったクラスでレーススピードの走りを経験すること。そしてレース参加のマナーを学ぶこと。マナーとは、出走サインからバイクインスペクション、自発的にスケジュールを意識してスタートラインに集まること、走行中のボディランゲージが意味するものを理解し、お互いの安全のためにも楽しく走ること、スポーツマンシップを身につけることなどを指す。教える方も学ぶ方も真剣。そして楽しそうだった。
ウィーラースクールなどキッズ対象のライディング教室は増えつつあるが、競技を意識したスクールはまだ少なく、6月に始まった同車連主催のケルメスTOKYOがおそらくは全国でも初めての試み。2013年度は2度開催されたケルメスTOKYOと、シクロクロス風自転車学校など東京車連のキッズ対象スクールの締めくくりに相応しいホットなイベントだった。子どもたち対象のイベントとはいえ、その先には常にロードレース、そしてツール・ド・フランスに東京オリンピックなどの存在を確かに感じることができる。子どもたちの持っている「レベルアップしたい」「競いあうから楽しい」という気持ちを伸ばしてくれる方向性を感じることができた。
フォトギャラリー(CW FaceBook)
photo&text:Makoto.AYANO
「TCFフレンドリーレーシングスクール」は、小学生〜中学生までを対象にしたレーシングスクール&模擬レース。主催は東京都自転車競技連盟と、公益財団法人 東京都体育協会。同協会の「ジュニア育成地域推進事業」として開催された。
イベントの目的は、集団で走行する体験を積むことで、走行センス、基礎技術、マナーを身につけること。対象は健康で向上心のある小学3年生から中学3年生までの男女。参加費は500円(成田市民は無料)。今までに紹介した東京車連のケルメスTOKYOin西武園ゆうえんちなどの子供向けロードバイクスクール&レースの1年の集大成とも言えるイベントで、大人のロードレースも開催される下総フレンドリーパークを借りきっての開催となる。
午前には初参加の人を対象に、東京車連の「自転車学校基礎メソッド」を受講してもらう時間が設けられた。これは、走る・曲がる・停まるの基本動作を意識して身につけてもらうためのもの。肩を組んで並走したまま下ったり、コーナリングやブレーキ操作などのライディングの基本がマスターできたら、コースに出ることができる。
元トラックレースのプロ選手の吉井功治さん、競輪選手で世界選手権ロードに日本代表として出場した飯田義広さんらを筆頭に、豪華講師陣が子どもたちの先導をしてコースに出る。この日の目標は、「集団走行に慣れること」「コミュニケーションを取ること」「楽しく走るスポーツマンシップを身につけること」の3つ。年齢別のグループに別れ、集団走行と先頭交代の基本を学びながら走る子どもたち。
1時間走って走り方に慣れたら少し休憩。女子チーム「Ready Go Japan」のトライアウトを見学した。この日に合わせて「プロになるための選考会」を、あえて子どもたちの前で披露しようという意図で、実際の選手選考の個人タイムトライアルが子どもたちの前で行われた。この日の受験者は女性2人。そして現役Ready Go Japanの選手二人が模範走行も披露してくれた。
お弁当などでお昼ごはんを食べたら、午後の室内での座学は新城幸也選手(ユーロップカー)と、東京国体の東京代表、橋詰 丈選手(EQADS/昭和第一学園)の講演会だ。お題目は「私の成長期体験」。子供の頃からどう自転車に取り組んできたかを、ツール・ド・フランスに出場している日本のヒーロー・ユキヤと、このTCFのイベントを通して成長したジョー選手が語り合うというもの。子どもたちの素朴な質問にもたっぷり答えてくれた。
憧れのユキヤと触れ合えた講演会の後は、いよいよ実践的な模擬レースを体験する。年齢・カテゴリーごとにクラス分けして走る本格的なレース体験だ。クラス分けは以下のようになっている。
年齢別(基本)カテゴリー別ジュニアロードレース
クラスA (小学1年〜2年)2周(3km)
クラスB (小学3年〜4年)3周(4.5km)
クラスC (小学5年〜6年)4周(6km)
クラスD (中学生) 5周(7.5km)
この日は日本サイクルスポーツセンターの協力でチップによる計測も行われ、正確な着順判定も行われた。クラスごとに先生の先導で走り、最後の1周で先生が先導から外れるとレース。ゴールまで真剣に競り合った。もちろん着順による表彰もありだ。
改めてスクールの狙いは、ロードレースの集団走行の慣熟にある。スキルに応じた、脚力の揃ったクラスでレーススピードの走りを経験すること。そしてレース参加のマナーを学ぶこと。マナーとは、出走サインからバイクインスペクション、自発的にスケジュールを意識してスタートラインに集まること、走行中のボディランゲージが意味するものを理解し、お互いの安全のためにも楽しく走ること、スポーツマンシップを身につけることなどを指す。教える方も学ぶ方も真剣。そして楽しそうだった。
ウィーラースクールなどキッズ対象のライディング教室は増えつつあるが、競技を意識したスクールはまだ少なく、6月に始まった同車連主催のケルメスTOKYOがおそらくは全国でも初めての試み。2013年度は2度開催されたケルメスTOKYOと、シクロクロス風自転車学校など東京車連のキッズ対象スクールの締めくくりに相応しいホットなイベントだった。子どもたち対象のイベントとはいえ、その先には常にロードレース、そしてツール・ド・フランスに東京オリンピックなどの存在を確かに感じることができる。子どもたちの持っている「レベルアップしたい」「競いあうから楽しい」という気持ちを伸ばしてくれる方向性を感じることができた。
フォトギャラリー(CW FaceBook)
photo&text:Makoto.AYANO
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