2013/12/06(金) - 09:20
スペシャライズドが今季も引き続きマクラーレン社との関係を継続し、バイク&エキップメント開発につなげていくことを発表した。両社が重視するエアロダイナミクス・テクノロジーは、S-Works McLaren Vengeや、S-WORKS EVADEヘルメットなどの製品開発に活かされている。スペシャライズド・ジャパンよりのリリースで紹介する。
革新的技術が交差する場所
SPECIALIZEDとマクラーレン・アプライドテクノロジーズが今後も協力関係を継続、バイクのあるべき姿を新たな次元へ導く
2013年12月4日、イギリス、ウォーキング –– より速く、より空力性能に優れたバイクを創り出すために始まった協力関係が、バイクの研究と製造のあり方を変えるパートナーシップへと進化しました。SPECIALIZEDとマクラーレン・アプライドテクノロジーズは業界に変化をもたらすことを目指して、それぞれの専門知識を駆使しながら4年間にわたって共同作業を続けてきました。そうして、製品、さらにはサイクリングそのものの概念を一新するような成果が得られました。
「私たちは、なめらかさは本当に、速さにつながるのか? という問題に着手しました。すると、バイクとライダーからなるシステム全体の解析を可能にするモデルの構築が必要であることが明らかになったのです」と、SPECIALIZEDのテストラボ責任者サム・ピックマンは述べています。
SPECIALIZEDとマクラーレンの提携により最初に誕生したのが、革命的なS-Works McLaren Vengeです。複合材料に関するマクラーレンの伝説的とも言える知識と、SPECIALIZEDが最高レベルのバイク開発により培ってきた経験との組み合わせが生み出したVengeは、空力性能を備えたロードバイクの限界を押し広げました。剛性を損なうことなく風をすり抜けられるバイクが、ここに初めて誕生したのです。さらには、デビュー戦での勝利というボーナスも獲得しています。
SPECIALIZEDとマクラーレンとの提携により、バイクの挙動をよりよく把握できる、データ主導型のフィードバック方式の利用が可能になりました。従来、ライダーからのフィードバックは、もっぱら開発段階で利用されていました。初期のF1と同様、エンジニアがライダーやドライバーの言葉に耳を傾けては、技術的改善につなげるべく努力を重ねていました。いまや、マクラーレンの助けを得て、解析の水準は大きく向上しました。
SPECIALIZEDと協力しながら、サイクリングの応用解析におけるこの画期的進化を後押ししたのが、マクラーレン・アプライドテクノロジーズのシミュレーションエンジニア、デビッド・ベロー氏です。
「マクラーレンには、風や天候のパターンから、塗料50gの増加が車体を取り巻く気流にどう影響するかに至るまで、クルマの性能に関わるほぼすべての要因を解析する力があります」と、ベロー氏は言います。
問題に対応するには、それにふさわしいツールが必要です。もともと自転車を理解するためのツールではないため、SPECIALIZEDとマクラーレンはツール作りから始めることを決断しました。両社チームは緊密な連携のもと、バイクとライダーが一体となったシステムにおける、ライディングの動力学を正確に把握するためのコンピュータシミュレーションの開発に2年の月日を費やしました。
そうして生まれたのが、バイクの剛性、バイクとライダーの重量、タイヤ特性、ライダーのポジション、コース形状、風の状態、路面をはじめとして、サイクリング性能に影響を及ぼし得るほとんどあらゆるもののテストと解析を可能にした、包括的シミュレーションプログラムです。こうした種類の解析は、サイクリングの世界にはついぞ存在したことのないものであり、これはバイクの、そしてとりわけライダーとバイクとの関係の捉えかたを変えつつあります。
SPECIALIZEDもマクラーレンも、こうした種類のシミュレーション技術にチャンスを見出しています。「バイクの効率性とライダーが加える力には、多くの要因が関わっています。自転車産業において、これまで形にすることが不可能だと思われてきたものを解析するシミュレーションモデルの開発は、このうえなく胸躍る体験でした」と、ベロー氏は述べています。
今回のシミュレーション開発は、マクラーレンの助けを得て、SPECIALIZEDが自転車の機能のありようとその理由を理解する上で業界のトップに立ったということを意味するものです。開発理解における大きな躍進により、SPECIALIZEDは本質的かつ正確なデータが得られることとなり、より的を絞った技術革新が可能になりました。「つまり、5年はかかっていた自転車の研究開発が3カ月ほどで完了します。この業界では前代未聞のことです」と、ピックマンは力説しています。
さらに、新たな知識が得られたことで、最高のエクスペリエンスを実現するには、自分が求めるエクスペリエンスに特化した最高のバイクが必要であるという意を強くしました。新しいデータ収集方法により、様々な路面状況において、Roubaixでは実際に「なめらかさ=速さ」であることが確認できました。空力的な効率を最大限に高められれば、Vengeは最大のメリットを発揮します。起伏に富んだ路面での上りにおいては、Tarmacが持つ驚異的な剛性/重量比が、最大の成果を発揮します。バイクへの理解が深まったことで、SPECIALIZEDは特定の条件に的確に応えるバイクを生み出す力を得ました。
SPECIALIZEDとマクラーレンの協力関係は、自転車の世界では他に類を見ないものとなっています。すでに、革命的アイディアを形にしたすばらしい製品が次々に誕生しており、その流れは今後も続くことでしょう。両社のコラボレーションは、新しいバイクと製品にとどまらず、バイクの機能について新しい、画期的な知識をもたらしています。技術革新の飽くなき追及を続けるSPECIALIZEDとマクラーレンの関係が、自転車業界に変化をもたらしています。
SPECIALIZEDについて
SPECIALIZED Bicyclesは1974年、ライダーのためにライダーによって設立されました。本社を
カリフォルニア州モーガンヒルに置き、世界各国に展開、パフォーマンス上のメリットをもたらす機能的・技術的に進歩した製品を提供することにより、バイクに乗る人の時間をよりよいものにすることを目指しています。
マクラーレン・アプライドテクノロジーズ社(MAT)について
マクラーレン・アプライドテクノロジーズは、マクラーレングループのなかでも多様性と変化の速さにおいて際立っています。MATは高性能設計、性能管理システム、シミュレーションシステムに関する専門知識を駆使して、エネルギー、衛生・健康、スポーツ、自動車という4つの主要産業分野の先駆者やマーケットリーダーと戦略的パートナーシップを結んでいます。
革新的技術が交差する場所
SPECIALIZEDとマクラーレン・アプライドテクノロジーズが今後も協力関係を継続、バイクのあるべき姿を新たな次元へ導く
2013年12月4日、イギリス、ウォーキング –– より速く、より空力性能に優れたバイクを創り出すために始まった協力関係が、バイクの研究と製造のあり方を変えるパートナーシップへと進化しました。SPECIALIZEDとマクラーレン・アプライドテクノロジーズは業界に変化をもたらすことを目指して、それぞれの専門知識を駆使しながら4年間にわたって共同作業を続けてきました。そうして、製品、さらにはサイクリングそのものの概念を一新するような成果が得られました。
「私たちは、なめらかさは本当に、速さにつながるのか? という問題に着手しました。すると、バイクとライダーからなるシステム全体の解析を可能にするモデルの構築が必要であることが明らかになったのです」と、SPECIALIZEDのテストラボ責任者サム・ピックマンは述べています。
SPECIALIZEDとマクラーレンの提携により最初に誕生したのが、革命的なS-Works McLaren Vengeです。複合材料に関するマクラーレンの伝説的とも言える知識と、SPECIALIZEDが最高レベルのバイク開発により培ってきた経験との組み合わせが生み出したVengeは、空力性能を備えたロードバイクの限界を押し広げました。剛性を損なうことなく風をすり抜けられるバイクが、ここに初めて誕生したのです。さらには、デビュー戦での勝利というボーナスも獲得しています。
SPECIALIZEDとマクラーレンとの提携により、バイクの挙動をよりよく把握できる、データ主導型のフィードバック方式の利用が可能になりました。従来、ライダーからのフィードバックは、もっぱら開発段階で利用されていました。初期のF1と同様、エンジニアがライダーやドライバーの言葉に耳を傾けては、技術的改善につなげるべく努力を重ねていました。いまや、マクラーレンの助けを得て、解析の水準は大きく向上しました。
SPECIALIZEDと協力しながら、サイクリングの応用解析におけるこの画期的進化を後押ししたのが、マクラーレン・アプライドテクノロジーズのシミュレーションエンジニア、デビッド・ベロー氏です。
「マクラーレンには、風や天候のパターンから、塗料50gの増加が車体を取り巻く気流にどう影響するかに至るまで、クルマの性能に関わるほぼすべての要因を解析する力があります」と、ベロー氏は言います。
問題に対応するには、それにふさわしいツールが必要です。もともと自転車を理解するためのツールではないため、SPECIALIZEDとマクラーレンはツール作りから始めることを決断しました。両社チームは緊密な連携のもと、バイクとライダーが一体となったシステムにおける、ライディングの動力学を正確に把握するためのコンピュータシミュレーションの開発に2年の月日を費やしました。
そうして生まれたのが、バイクの剛性、バイクとライダーの重量、タイヤ特性、ライダーのポジション、コース形状、風の状態、路面をはじめとして、サイクリング性能に影響を及ぼし得るほとんどあらゆるもののテストと解析を可能にした、包括的シミュレーションプログラムです。こうした種類の解析は、サイクリングの世界にはついぞ存在したことのないものであり、これはバイクの、そしてとりわけライダーとバイクとの関係の捉えかたを変えつつあります。
SPECIALIZEDもマクラーレンも、こうした種類のシミュレーション技術にチャンスを見出しています。「バイクの効率性とライダーが加える力には、多くの要因が関わっています。自転車産業において、これまで形にすることが不可能だと思われてきたものを解析するシミュレーションモデルの開発は、このうえなく胸躍る体験でした」と、ベロー氏は述べています。
今回のシミュレーション開発は、マクラーレンの助けを得て、SPECIALIZEDが自転車の機能のありようとその理由を理解する上で業界のトップに立ったということを意味するものです。開発理解における大きな躍進により、SPECIALIZEDは本質的かつ正確なデータが得られることとなり、より的を絞った技術革新が可能になりました。「つまり、5年はかかっていた自転車の研究開発が3カ月ほどで完了します。この業界では前代未聞のことです」と、ピックマンは力説しています。
さらに、新たな知識が得られたことで、最高のエクスペリエンスを実現するには、自分が求めるエクスペリエンスに特化した最高のバイクが必要であるという意を強くしました。新しいデータ収集方法により、様々な路面状況において、Roubaixでは実際に「なめらかさ=速さ」であることが確認できました。空力的な効率を最大限に高められれば、Vengeは最大のメリットを発揮します。起伏に富んだ路面での上りにおいては、Tarmacが持つ驚異的な剛性/重量比が、最大の成果を発揮します。バイクへの理解が深まったことで、SPECIALIZEDは特定の条件に的確に応えるバイクを生み出す力を得ました。
SPECIALIZEDとマクラーレンの協力関係は、自転車の世界では他に類を見ないものとなっています。すでに、革命的アイディアを形にしたすばらしい製品が次々に誕生しており、その流れは今後も続くことでしょう。両社のコラボレーションは、新しいバイクと製品にとどまらず、バイクの機能について新しい、画期的な知識をもたらしています。技術革新の飽くなき追及を続けるSPECIALIZEDとマクラーレンの関係が、自転車業界に変化をもたらしています。
SPECIALIZEDについて
SPECIALIZED Bicyclesは1974年、ライダーのためにライダーによって設立されました。本社を
カリフォルニア州モーガンヒルに置き、世界各国に展開、パフォーマンス上のメリットをもたらす機能的・技術的に進歩した製品を提供することにより、バイクに乗る人の時間をよりよいものにすることを目指しています。
マクラーレン・アプライドテクノロジーズ社(MAT)について
マクラーレン・アプライドテクノロジーズは、マクラーレングループのなかでも多様性と変化の速さにおいて際立っています。MATは高性能設計、性能管理システム、シミュレーションシステムに関する専門知識を駆使して、エネルギー、衛生・健康、スポーツ、自動車という4つの主要産業分野の先駆者やマーケットリーダーと戦略的パートナーシップを結んでいます。