全日本チャンピオン新城幸也が所属するフランスのUCIプロコンチネンタルチーム・ユーロップカーが、2014年度のUCIワールドツアーライセンスを申請したことが明らかになった。エウスカルテル・エウスカディやヴァカンソレイユ・DCMが解散に追い込まれる中、フランスチームの昇格に注目が集まる。

UCIワールドツアーライセンスを申請したユーロップカーUCIワールドツアーライセンスを申請したユーロップカー photo:Makoto AYANO2005年のUCIプロツアー発足時にブイグテレコムとして世界トップカテゴリーで走り、2010年からセカンドディビジョンのUCIプロコンチネンタルチームとして活動するユーロップカーが、2014年に再びトップカテゴリー入りする可能性が高くなってきた。

同チームのジャンルネ・ベルノドーGMがフランスメディアに語ったところによると、チームはUCIワールドツアーライセンスを申請済み。UCIの判断を待っている状態だと言う。

2011年から同チームのタイトルスポンサーを務めるのは、フランス・パリに拠点を置く大手レンタカー会社のユーロップカー。一時はスポンサー継続に難色を示していたものの、ツール・ド・フランス期間中に2年間のスポンサー契約延長を発表。スポンサーの意向がライセンス申請への追い風になった。

ユーロップカーは毎年ワイルドカード枠でツール・ド・フランスに出場しているものの、他のグランツールには2010年のブエルタ・ア・エスパーニャを最後に出場できていない。仮にUCIプロチーム入りすれば自動的にグランツールを含む全てのUCIワールドツアーレースに出場可能となる。

2013年度、カチューシャのUCIプロチーム入りを支持したCAS(スポーツ仲裁裁判所)の判決によって、特例の19チームで運用されているUCIプロチーム(UCIワールドツアーライセンス保有チーム)。来シーズンは再び枠が18チームに戻されるが、現在UCIプロチームとして活動中のエウスカルテル・エウスカディとヴァカンソレイユ・DCMは解散予定であり、ライセンス獲得の敷居は下がっている。現在UCIワールドツアーライセンスを申請しているUCIプロコンチネンタルチームはユーロップカーのみ。結成2年目のIAMサイクリングはUCIワールドツアーライセンス申請を否定している。

UCIのルール上、UCIプロチームの所属選手は23名以上と取り決められている。現在ユーロップカーは2014年に向けて22選手と契約済み(新城幸也の契約は未発表)であり、UCIプロチーム入りに向けて残る数名の補強が急務だ。エウスカルテル・エウスカディとヴァカンソレイユ・DCMの他にも、同じフランスのソジャサンが解散予定であり、選手獲得に関しては問題が無いと見られている。

text:Kei Tsuji

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