2013/08/10(土) - 16:48
富士急ハイランドにおいて開催されたキャノンデールの2014年モデル発表&試乗会。新型シナプスにスポットを当てた第1回目に続き、今回はエリートロードシリーズのEVO、CAAD10・8などのエリートロードカテゴリーをレポートする。
スーパーシックスEVOに手軽なエントリーグレードフレームが登場
キャノンデールのエリートロードシリーズの最高峰は言うまでもなくスーパーシックスEVOだ。EVOはこれまでキャノンデールプロサイクリングが駆るハイエンドのEVO Hi-ModとNANOだけだったが、今季よりエントリーモデルEVO Carbonが追加ラインナップされる。
エリートロードカテゴリーのカーボンロードはすべてEVO仕様となり、今まであったEVOの限定上位モデルEVO NANOに加えて、カーボンのグレードをスタンダードModとしたEVO Carbonがラインアップに加わった。
このモデルはカーボン素材を耐久性重視のスタンダードグレード化したほか、リアブレーキケーブルの内蔵構造を廃して外装としたことで構造的にもシンプルなものとし、低価格化を実現。シマノ105仕様の完成車で22万円台を実現したエントリーモデルをラインナップに加えた。つまり今までハイエンド一本で高嶺の華だったEVOを、よりユーザーに買いやすいモデルを揃えた。
気になるフレームの重量は、EVO NANOが690g、Hi-Modが710〜750g、そしてEVOCarbonが900〜970gとなる。EVO ULTEGRA以下ミドル〜エントリー向け3グレードモデルにもEVO Carbonを使用することになる。
Hi-ModとスタンダードModはカーボンの素材グレードとレイアップが異なるものの、フレーム剛性自体は同じとなるよう設計されているという。素材特性的にスタンダードModのほうがより耐久性を重視したフレームとなる。EVO Carbonはリアブレーキワイヤーが外装となることでヘッドチューブ周りの剛性を向上させ、重量増加は約40g程度となる。それでもなお900〜970gというアンダー1kgフレームだ。価格的に手軽なことと扱いに気を遣わないフレームだけに、エントリー層に勧められるほか実戦性能重視のレーサーたちにより身近な存在となりそうだ。
EVO Hi-Modの新価格は369,000円と求めやすくなった。キャノンデールプロサイクリングがツール・ド・フランスから駆っている新カラーに加え、ブルーとレッドをあしらったカラーの2モデルが用意される。またDi2専用フレームはマットブラックの精悍なカラーで、価格は349,000円。Di2バッテリー内蔵専用のFSA K−Forceカーボンシートポストが付属する。
11スピードとなったスラムRED11Sコンポを搭載したボリュームモデルのEVO REDはアンダー50万円の449,000円のプライスがつく。ホログラムSiクランクはスパイダーアーム交換式で、53/39Tと50/34Tの2種類のチェンリングが最初から付属する。簡単に交換することができ、ヒルクライムやソロライドからロードレースにまで対応できることも見逃せない。
そしてエントリーモデルのEVO6 105はシマノ105コンポにFSAチェーンホイール、WH-501ホイール仕様で229,000の魅力的なプライスがつく。ところで車名はEVOだが、ある自動車メーカーから商標上のクレームがつき、いままであったEVOのグラフィックが消え、代わりに「6」の文字が入ることになった。
進化を続けるアルミモデル CAAD10
新型シナプスの登場とEVOの活躍が話題だが、キャノンデールの近年の成功を支えてきた大きな柱となるのが2010年後期のデビュー以来、好調なセールスを記録しているというアルミモデルのCAAD10だ。今季モデルは新たに交換式の新型ケーブルストップを採用してマイナーチェンジ。フロントとエンド部のケーブルストップ(ホルダー)はネジ止めとなり、メカニカル(ワイヤー式)かDi2かに合わせて交換して使用する兼用フレームになった。フレームセットの税込み価格は139.000円となる。
トレックのマドン2シリーズ、スペシャライズドのアレーなど、他社もアルミモデルを用意するが、高度なトラクションコントロール性能を持つマイクロサスペンションを装備したAAD10は、「ただ軽くて速いだけでない、高速に安全に走ることができる唯一のアルミロードバイク」だと同社は強調する。
実際、CAAD10の走りの良さは上級者も納得するほどの高評価である。他社がアルミを下位グレードモデルとするのに対し、キャノンデールはCAAD10はあくまでエリートロードシリーズの一角をなすモデルという考え方のようだ。アルミの可能性と性能を追求したCAAD10は、30年以上に渡りアルミフレームのトップブランドとして走り続けてきた同社のプライドを掛けたモデルでもあるのだ。
CAAD10 ULTEGRA RacingEditionは新型アルテグラにホログラムSiチェーンホイール、FSAエナジーホイール、そしてトラディショナルなラウンドシェイプを持つハンドルバーを装備した仕様で319,000のプライス。アルミバイクとしては安くない独特のプライスゾーンにあるが、そのパッケージは走り重視の本格派には「まったく高くはない」と好評だ。金属フレームならではのシャープな加速や反応性を味わえるモデルだ。
CAAD8にDISCモデル登場
次回はアルミモデルのシナプス、CAAD8等のインプレッションをお届けする。
photo&text:Makoto.AYANO
スーパーシックスEVOに手軽なエントリーグレードフレームが登場
キャノンデールのエリートロードシリーズの最高峰は言うまでもなくスーパーシックスEVOだ。EVOはこれまでキャノンデールプロサイクリングが駆るハイエンドのEVO Hi-ModとNANOだけだったが、今季よりエントリーモデルEVO Carbonが追加ラインナップされる。
エリートロードカテゴリーのカーボンロードはすべてEVO仕様となり、今まであったEVOの限定上位モデルEVO NANOに加えて、カーボンのグレードをスタンダードModとしたEVO Carbonがラインアップに加わった。
このモデルはカーボン素材を耐久性重視のスタンダードグレード化したほか、リアブレーキケーブルの内蔵構造を廃して外装としたことで構造的にもシンプルなものとし、低価格化を実現。シマノ105仕様の完成車で22万円台を実現したエントリーモデルをラインナップに加えた。つまり今までハイエンド一本で高嶺の華だったEVOを、よりユーザーに買いやすいモデルを揃えた。
気になるフレームの重量は、EVO NANOが690g、Hi-Modが710〜750g、そしてEVOCarbonが900〜970gとなる。EVO ULTEGRA以下ミドル〜エントリー向け3グレードモデルにもEVO Carbonを使用することになる。
Hi-ModとスタンダードModはカーボンの素材グレードとレイアップが異なるものの、フレーム剛性自体は同じとなるよう設計されているという。素材特性的にスタンダードModのほうがより耐久性を重視したフレームとなる。EVO Carbonはリアブレーキワイヤーが外装となることでヘッドチューブ周りの剛性を向上させ、重量増加は約40g程度となる。それでもなお900〜970gというアンダー1kgフレームだ。価格的に手軽なことと扱いに気を遣わないフレームだけに、エントリー層に勧められるほか実戦性能重視のレーサーたちにより身近な存在となりそうだ。
EVO Hi-Modの新価格は369,000円と求めやすくなった。キャノンデールプロサイクリングがツール・ド・フランスから駆っている新カラーに加え、ブルーとレッドをあしらったカラーの2モデルが用意される。またDi2専用フレームはマットブラックの精悍なカラーで、価格は349,000円。Di2バッテリー内蔵専用のFSA K−Forceカーボンシートポストが付属する。
11スピードとなったスラムRED11Sコンポを搭載したボリュームモデルのEVO REDはアンダー50万円の449,000円のプライスがつく。ホログラムSiクランクはスパイダーアーム交換式で、53/39Tと50/34Tの2種類のチェンリングが最初から付属する。簡単に交換することができ、ヒルクライムやソロライドからロードレースにまで対応できることも見逃せない。
そしてエントリーモデルのEVO6 105はシマノ105コンポにFSAチェーンホイール、WH-501ホイール仕様で229,000の魅力的なプライスがつく。ところで車名はEVOだが、ある自動車メーカーから商標上のクレームがつき、いままであったEVOのグラフィックが消え、代わりに「6」の文字が入ることになった。
進化を続けるアルミモデル CAAD10
新型シナプスの登場とEVOの活躍が話題だが、キャノンデールの近年の成功を支えてきた大きな柱となるのが2010年後期のデビュー以来、好調なセールスを記録しているというアルミモデルのCAAD10だ。今季モデルは新たに交換式の新型ケーブルストップを採用してマイナーチェンジ。フロントとエンド部のケーブルストップ(ホルダー)はネジ止めとなり、メカニカル(ワイヤー式)かDi2かに合わせて交換して使用する兼用フレームになった。フレームセットの税込み価格は139.000円となる。
トレックのマドン2シリーズ、スペシャライズドのアレーなど、他社もアルミモデルを用意するが、高度なトラクションコントロール性能を持つマイクロサスペンションを装備したAAD10は、「ただ軽くて速いだけでない、高速に安全に走ることができる唯一のアルミロードバイク」だと同社は強調する。
実際、CAAD10の走りの良さは上級者も納得するほどの高評価である。他社がアルミを下位グレードモデルとするのに対し、キャノンデールはCAAD10はあくまでエリートロードシリーズの一角をなすモデルという考え方のようだ。アルミの可能性と性能を追求したCAAD10は、30年以上に渡りアルミフレームのトップブランドとして走り続けてきた同社のプライドを掛けたモデルでもあるのだ。
CAAD10 ULTEGRA RacingEditionは新型アルテグラにホログラムSiチェーンホイール、FSAエナジーホイール、そしてトラディショナルなラウンドシェイプを持つハンドルバーを装備した仕様で319,000のプライス。アルミバイクとしては安くない独特のプライスゾーンにあるが、そのパッケージは走り重視の本格派には「まったく高くはない」と好評だ。金属フレームならではのシャープな加速や反応性を味わえるモデルだ。
CAAD8にDISCモデル登場
次回はアルミモデルのシナプス、CAAD8等のインプレッションをお届けする。
photo&text:Makoto.AYANO
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