2013/07/02(火) - 11:02
ツール・ド・フランス2013の第3ステージは、サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)がスプリントを制した。敢闘賞もサイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が獲得し、オリカ・グリーンエッジが表彰台に2名も送り込む日となった。
ステージ優勝のサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
今日は自分を含めて少人数での勝負になったことに少し驚いている。先頭グループに残ったスプリンターの数が多くないと予想していた。ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング)は、登りも十分にこなせて、優秀なスプリンターたちとスプリント勝負出来る選手だから、今日の様なゴールで彼のような一流選手に勝つことができて本当に嬉しい。
今日はプランをしっかり実行できたステージだった。誰かを逃げに送り込むというプランだったけど、サイモン・クラーク(オーストラリア)が見事にその役割を果たしてくれた。彼は山岳にいるときにはすべての山岳ポイントに絡んでいたし、最後に先頭から飛び出した小集団を追走する役割も果たしてくれた。
それから、キャメロン・マイヤー(オーストラリア)とミハエル・アルバジーニ(スイス)も最後まで前のほうで牽いてくれたと思う。そして、ダリル・インピー(南アフリカ)がリードアウトしてくれた。彼が仕事を終えて、ぼくが彼から飛び出したのは残り200mの地点でうまくサガンを突き放すことができた。
とても素晴らしい。ちょっと不意を突く形でサガンに——サガン以外の他の選手たちにも——追いつけると思ったけど、チームのためにツール・ド・フランスでのこのステージで勝利できて、とても感激している。このステージはかなり前からずっと狙っていた。ぼくたちは先週末からコルシカに滞在していて、現地の地形やゴール地点を調べていた。その労力が報われたよ。
総合1位のヤン・バケランツ(ベルギー、レディオシャック・レオパード)
チームはしっかりコントロールされていたので、今日はまったくパニックになる必要はなかった。すべてはプラン通りだった。最後の山岳はハードだった。かなり離れたところから山頂を見上げたときは、自分があそこまでたどりつけるのだろうかと思い始めた。コースガイドよりハードで勾配もきつそうだったからだ。
でも、パニックにはならなかった。ピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)がアタックしたときは、彼は下りで差を広げることはできるだろうと思ったけど、同時にゴールまでの距離がまだまだあることもわかっていた。チームメイトたちが果たしてくれた仕事にも感謝したい。彼らはぼくにとってかなり重要だ。
今日は素晴らしい日だった。明日のチームTTでは最大限の挑戦をするつもりだ。でも、現実的にはぼくたちのチームよりも、チームTTを得意とするチームは多い。おそらく、明日は厳しい結果になるだろうけど、ぼくたちのチームは素晴らしいし、最大限の努力を果たすつもりだ。
ポイント賞・ステージ2位のペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング)
パリまでずっとポイント賞のマイヨ・ヴェールを着ていたいと思う。このカテゴリーで、また上位になれてうれしい。今日のスプリントについては、ぼくじゃなくて今日の勝者に尋ねるべきだ。ぼくは2位だから。
ぼくは自分のスプリントをしたつもりだけど、第1ステージの落車以降、調子が出ない。でも、マイヨ・ヴェールを獲得できたことは満足だ。日を追って、調子が出て来ることを願いたい。あの落車のダメージから快復する必要がある。
今日は狙っていたポイントを獲得できてうれしい。しかし、ぼくたちは今後のステージ、とくにスプリントステージをどう乗り切るかも考える必要がある。落車は初日の1回だけにして、これ以上は遠慮したい。
山岳賞のピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)
自分としては前のほうで走るグループに入れたのが良かった。最後の山岳では、ダヴィデ・マラカルネ(イタリア)に一緒に行くように誘った。そうして山頂でポイントを獲得したおかげで、この水玉ジャージをさらに数日間着ることができる。このジャージがツールでは、とても重要な意味があることは、ぼくはよく知っている。
しばらくのあいだは、総合優勝候補の選手たちはみな消極的で、総合順位から落ちないように走るはずだ。だから自分向きのステージでは積極的にチャンスを掴んでいこうと思う。おそらく最終週には、その効果が出て来るだろう。でも、誰かを潰してまで結果を出そうとは全然考えていない。
敢闘賞のサイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
今日の終盤は、しっかり乗れている選手が少なかった。だから、ぼくたちがちょっとしたアタックを仕掛けることになった——あくまでもちょっとした感じだった。
ちょうど良いタイミングのときに、セバスティアン・ミナール(フランス、アージェードゥーゼル)と前に出たが、彼はあまり長く牽くことができなかった。ひとりで走ることになったと気づいて、どこまでやれるかと考えたがタイミングとしては遅すぎた。でも、タイミングが良ければ、成果を得られたと思う。
ツール・ド・フランスで逃げ集団に入るのは簡単なことじゃない。気持ちも大切だ。逃げの中でアタックが発生したら、いちいち付き合わないといけないからだ。今日は早いうちに逃げが簡単に決まって、細かい揺さぶりはあまりなかった。
2012年のブエルタで4人の逃げ集団に入ったことがあって、そのときに悔しい思いをして、いろいろと学んだ。その時とまったく同じタイミングで同じことが起きたわけではないけど、少なくとも感情の面では同じだった。逃げ集団は毎回、同じような雰囲気だ。誰もが少し疲れたように見えて、それが本当かどうかは最後になってわかる。もしそういう状況にじっくり向き合う必要が出てきたなら、あまり早いうちに体力を使いすぎないことが、その後の展開を楽にしてくれるだろう。
敢闘賞はまったく狙っていなかった。チームとしては、このステージで優勝を狙うつもりだったので、今日は一日中ずっと前のほうにいて、最後まで全力で走り続けただけだ。仮に手に入るのが残念賞だとしても、それはそれで素晴らしい。自分の努力が無に帰したわけじゃないから。
※ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text: Seiya.YAMASAKI
photo:Makoto.Ayano,CorVos,A.S.O.
ステージ優勝のサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
今日は自分を含めて少人数での勝負になったことに少し驚いている。先頭グループに残ったスプリンターの数が多くないと予想していた。ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング)は、登りも十分にこなせて、優秀なスプリンターたちとスプリント勝負出来る選手だから、今日の様なゴールで彼のような一流選手に勝つことができて本当に嬉しい。
今日はプランをしっかり実行できたステージだった。誰かを逃げに送り込むというプランだったけど、サイモン・クラーク(オーストラリア)が見事にその役割を果たしてくれた。彼は山岳にいるときにはすべての山岳ポイントに絡んでいたし、最後に先頭から飛び出した小集団を追走する役割も果たしてくれた。
それから、キャメロン・マイヤー(オーストラリア)とミハエル・アルバジーニ(スイス)も最後まで前のほうで牽いてくれたと思う。そして、ダリル・インピー(南アフリカ)がリードアウトしてくれた。彼が仕事を終えて、ぼくが彼から飛び出したのは残り200mの地点でうまくサガンを突き放すことができた。
とても素晴らしい。ちょっと不意を突く形でサガンに——サガン以外の他の選手たちにも——追いつけると思ったけど、チームのためにツール・ド・フランスでのこのステージで勝利できて、とても感激している。このステージはかなり前からずっと狙っていた。ぼくたちは先週末からコルシカに滞在していて、現地の地形やゴール地点を調べていた。その労力が報われたよ。
総合1位のヤン・バケランツ(ベルギー、レディオシャック・レオパード)
チームはしっかりコントロールされていたので、今日はまったくパニックになる必要はなかった。すべてはプラン通りだった。最後の山岳はハードだった。かなり離れたところから山頂を見上げたときは、自分があそこまでたどりつけるのだろうかと思い始めた。コースガイドよりハードで勾配もきつそうだったからだ。
でも、パニックにはならなかった。ピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)がアタックしたときは、彼は下りで差を広げることはできるだろうと思ったけど、同時にゴールまでの距離がまだまだあることもわかっていた。チームメイトたちが果たしてくれた仕事にも感謝したい。彼らはぼくにとってかなり重要だ。
今日は素晴らしい日だった。明日のチームTTでは最大限の挑戦をするつもりだ。でも、現実的にはぼくたちのチームよりも、チームTTを得意とするチームは多い。おそらく、明日は厳しい結果になるだろうけど、ぼくたちのチームは素晴らしいし、最大限の努力を果たすつもりだ。
ポイント賞・ステージ2位のペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング)
パリまでずっとポイント賞のマイヨ・ヴェールを着ていたいと思う。このカテゴリーで、また上位になれてうれしい。今日のスプリントについては、ぼくじゃなくて今日の勝者に尋ねるべきだ。ぼくは2位だから。
ぼくは自分のスプリントをしたつもりだけど、第1ステージの落車以降、調子が出ない。でも、マイヨ・ヴェールを獲得できたことは満足だ。日を追って、調子が出て来ることを願いたい。あの落車のダメージから快復する必要がある。
今日は狙っていたポイントを獲得できてうれしい。しかし、ぼくたちは今後のステージ、とくにスプリントステージをどう乗り切るかも考える必要がある。落車は初日の1回だけにして、これ以上は遠慮したい。
山岳賞のピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)
自分としては前のほうで走るグループに入れたのが良かった。最後の山岳では、ダヴィデ・マラカルネ(イタリア)に一緒に行くように誘った。そうして山頂でポイントを獲得したおかげで、この水玉ジャージをさらに数日間着ることができる。このジャージがツールでは、とても重要な意味があることは、ぼくはよく知っている。
しばらくのあいだは、総合優勝候補の選手たちはみな消極的で、総合順位から落ちないように走るはずだ。だから自分向きのステージでは積極的にチャンスを掴んでいこうと思う。おそらく最終週には、その効果が出て来るだろう。でも、誰かを潰してまで結果を出そうとは全然考えていない。
敢闘賞のサイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
今日の終盤は、しっかり乗れている選手が少なかった。だから、ぼくたちがちょっとしたアタックを仕掛けることになった——あくまでもちょっとした感じだった。
ちょうど良いタイミングのときに、セバスティアン・ミナール(フランス、アージェードゥーゼル)と前に出たが、彼はあまり長く牽くことができなかった。ひとりで走ることになったと気づいて、どこまでやれるかと考えたがタイミングとしては遅すぎた。でも、タイミングが良ければ、成果を得られたと思う。
ツール・ド・フランスで逃げ集団に入るのは簡単なことじゃない。気持ちも大切だ。逃げの中でアタックが発生したら、いちいち付き合わないといけないからだ。今日は早いうちに逃げが簡単に決まって、細かい揺さぶりはあまりなかった。
2012年のブエルタで4人の逃げ集団に入ったことがあって、そのときに悔しい思いをして、いろいろと学んだ。その時とまったく同じタイミングで同じことが起きたわけではないけど、少なくとも感情の面では同じだった。逃げ集団は毎回、同じような雰囲気だ。誰もが少し疲れたように見えて、それが本当かどうかは最後になってわかる。もしそういう状況にじっくり向き合う必要が出てきたなら、あまり早いうちに体力を使いすぎないことが、その後の展開を楽にしてくれるだろう。
敢闘賞はまったく狙っていなかった。チームとしては、このステージで優勝を狙うつもりだったので、今日は一日中ずっと前のほうにいて、最後まで全力で走り続けただけだ。仮に手に入るのが残念賞だとしても、それはそれで素晴らしい。自分の努力が無に帰したわけじゃないから。
※ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text: Seiya.YAMASAKI
photo:Makoto.Ayano,CorVos,A.S.O.
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