2013/06/29(土) - 13:37
ツール・ド・フランス山岳最強の証、それがマイヨブラン・ア・ポワ・ルージュ(略してマイヨアポワ)。他の3賞ジャージが単色であるのに対して、このマイヨアポワはホワイトジャージに赤玉を配した奇抜なデザイン。プロトンの中でも判別は容易だ。
今から2年前の2011年、山岳賞のポイント配分に大幅な変更が加えられ、カテゴリー山岳でポイントを獲得する人数が減少するとともに、カテゴリーの低い山岳での獲得ポイントが大幅に引き下げられた。
4級山岳25回先頭通過と、超級山岳1回先頭通過が同ポイント。つまり、マイヨアポワを狙うためには、単純に難易度の高いカテゴリー山岳を狙わなければならない。中級山岳ステージで逃げてポイントを加算するのではなく、アルプスやピレネーの難関山岳でポイントを量産する真のクライマーがマイヨアポワの候補に挙がる。
なお、頂上ゴール(第8・15・18・20ステージ)の山岳ポイントは通常の2倍。そのため総合上位の選手たちも必然的に山岳賞ランキングの上位に絡んでくる。ここでは、総合上位に入るようなオールラウンダーではなく、純粋にマイヨアポワを狙うクライマーたちの名前をピックアップして行こう。
カテゴリー山岳のポイント配分
・超級山岳 1位25pts、2位20pts、3位16pts、4位14pts、5位12pts、6位10pts、7位8pts、8位6pts、9位4pts、10位2pts
・1級山岳 1位10pts、2位8pts、3位6pts、4位4pts、5位2pts、6位1pt
・2級山岳 1位5pts、2位3pts、3位2pts、4位1pt
・3級山岳 1位2pts、2位1pt
・4級山岳 1位1pt
昨年のマイヨアポワ争いは、フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ)との壮絶なバトルの末、トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)が8ポイント差で勝ち取った。
ヴォクレールは生粋のクライマーとは言えないが、連日の山岳ステージで積極的にポイントを獲得。新城幸也の力を借りて山岳ポイントを狙った姿が記憶に新しい。総合狙いのピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)とともに、フランスの山岳を盛り上げてくれるだろう。
フランス勢としてはティボー・ピノ(フランス、FDJ.fr)の他、2009年ツールの難関山岳ステージを制したブリース・フェイユ(フランス、ソジャサン)らが有力。ジョン・ガドレ(フランス)とユベール・デュポン(フランス)、ロメン・バルデ(フランス)という3人のクライマーを擁するアージェードゥーゼルにも注目したい。
ピュアクライマーとして山岳ステージでの活躍が期待されるのは、南米コロンビア出身のナイロ・クインターナ(モビスター)やホセ・セルパ(ランプレ・メリダ)ら。ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)やミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル)といったスパニッシュクライマーたちもピレネーやアルプスの山岳で動いてくるはずだ。
ツール・ド・フランス2012山岳賞ランキング
1位 トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー) 135pts
2位 フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ) 123pts
3位 クリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソバンク・ティンコフバンク) 77pts
4位 ピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー) 63pts
5位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 51pts
6位 クリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング) 48pts
7位 エゴイ・マルティネス(スペイン、エウスカルテル) 43pts
8位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ・ビッグマット) 40pts
9位 ブリース・フェイユ(フランス、ソール・ソジャサン) 38pts
10位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) 34pts
歴代のマイヨアポワ受賞者
2012年 トマ・ヴォクレール(フランス)
2011年 サムエル・サンチェス(スペイン)
2010年 アントニー・シャルトー(フランス)
2009年 フランコ・ペッリツォッティ(イタリア)※ドーピング違反により失格
2008年 ベルンハート・コール(オーストリア)※ドーピング違反により失格
2007年 マウリシオ・ソレール(コロンビア)
2006年 ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)
2005年 ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)
2004年 リシャール・ヴィランク(フランス)
2003年 リシャール・ヴィランク(フランス)
2002年 ローラン・ジャラベール(フランス)
2001年 ローラン・ジャラベール(フランス)
2000年 サンティアゴ・ボテーロ(コロンビア)
1999年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1998年 クリストフ・リネロ(フランス)
1997年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1996年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1995年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1994年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1993年 トニー・ロミンガー(スイス)
1992年 クラウディオ・キャプッチ(イタリア)
1991年 クラウディオ・キャプッチ(イタリア)
1990年 ティエリー・クラヴェロラ(フランス)
text:Kei Tsuji
今から2年前の2011年、山岳賞のポイント配分に大幅な変更が加えられ、カテゴリー山岳でポイントを獲得する人数が減少するとともに、カテゴリーの低い山岳での獲得ポイントが大幅に引き下げられた。
4級山岳25回先頭通過と、超級山岳1回先頭通過が同ポイント。つまり、マイヨアポワを狙うためには、単純に難易度の高いカテゴリー山岳を狙わなければならない。中級山岳ステージで逃げてポイントを加算するのではなく、アルプスやピレネーの難関山岳でポイントを量産する真のクライマーがマイヨアポワの候補に挙がる。
なお、頂上ゴール(第8・15・18・20ステージ)の山岳ポイントは通常の2倍。そのため総合上位の選手たちも必然的に山岳賞ランキングの上位に絡んでくる。ここでは、総合上位に入るようなオールラウンダーではなく、純粋にマイヨアポワを狙うクライマーたちの名前をピックアップして行こう。
カテゴリー山岳のポイント配分
・超級山岳 1位25pts、2位20pts、3位16pts、4位14pts、5位12pts、6位10pts、7位8pts、8位6pts、9位4pts、10位2pts
・1級山岳 1位10pts、2位8pts、3位6pts、4位4pts、5位2pts、6位1pt
・2級山岳 1位5pts、2位3pts、3位2pts、4位1pt
・3級山岳 1位2pts、2位1pt
・4級山岳 1位1pt
昨年のマイヨアポワ争いは、フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ)との壮絶なバトルの末、トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)が8ポイント差で勝ち取った。
ヴォクレールは生粋のクライマーとは言えないが、連日の山岳ステージで積極的にポイントを獲得。新城幸也の力を借りて山岳ポイントを狙った姿が記憶に新しい。総合狙いのピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)とともに、フランスの山岳を盛り上げてくれるだろう。
フランス勢としてはティボー・ピノ(フランス、FDJ.fr)の他、2009年ツールの難関山岳ステージを制したブリース・フェイユ(フランス、ソジャサン)らが有力。ジョン・ガドレ(フランス)とユベール・デュポン(フランス)、ロメン・バルデ(フランス)という3人のクライマーを擁するアージェードゥーゼルにも注目したい。
ピュアクライマーとして山岳ステージでの活躍が期待されるのは、南米コロンビア出身のナイロ・クインターナ(モビスター)やホセ・セルパ(ランプレ・メリダ)ら。ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)やミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル)といったスパニッシュクライマーたちもピレネーやアルプスの山岳で動いてくるはずだ。
ツール・ド・フランス2012山岳賞ランキング
1位 トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー) 135pts
2位 フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ) 123pts
3位 クリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソバンク・ティンコフバンク) 77pts
4位 ピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー) 63pts
5位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 51pts
6位 クリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング) 48pts
7位 エゴイ・マルティネス(スペイン、エウスカルテル) 43pts
8位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ・ビッグマット) 40pts
9位 ブリース・フェイユ(フランス、ソール・ソジャサン) 38pts
10位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) 34pts
歴代のマイヨアポワ受賞者
2012年 トマ・ヴォクレール(フランス)
2011年 サムエル・サンチェス(スペイン)
2010年 アントニー・シャルトー(フランス)
2009年 フランコ・ペッリツォッティ(イタリア)※ドーピング違反により失格
2008年 ベルンハート・コール(オーストリア)※ドーピング違反により失格
2007年 マウリシオ・ソレール(コロンビア)
2006年 ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)
2005年 ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)
2004年 リシャール・ヴィランク(フランス)
2003年 リシャール・ヴィランク(フランス)
2002年 ローラン・ジャラベール(フランス)
2001年 ローラン・ジャラベール(フランス)
2000年 サンティアゴ・ボテーロ(コロンビア)
1999年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1998年 クリストフ・リネロ(フランス)
1997年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1996年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1995年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1994年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1993年 トニー・ロミンガー(スイス)
1992年 クラウディオ・キャプッチ(イタリア)
1991年 クラウディオ・キャプッチ(イタリア)
1990年 ティエリー・クラヴェロラ(フランス)
text:Kei Tsuji
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