2013/05/22(水) - 12:40
総合優勝争いが本格化する第3週の幕開けとなった第16ステージ。混戦となったショートスプリントを制したのはベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)。4賞は変動はないが、サンタンブロジオが総合成績で大きく順位を下げ、ランプレ・メリダの二人が不敵に順位を上げた。
ステージ優勝のベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)
最後は混戦模様となって簡単ではなかった。最後の3kmでは、タネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)が後ろに付いていた。彼は危険だとわかっていた。ゴールの600m手前で、冷徹になってプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)とカンゲルトの背後にまわって3番手に付いたんだ。ゴールの300m前でペースが落ちた。ちょうど追い風になったので、左側から飛び出して、チャンスを掴んだ。
(序盤でのマリア・ローザと今日のステージ優勝について)このジロで最優先の目的は、ステージ終了時にゴールで手を挙げることだった。マリア・ローザはチームとして大切なものだ。でも、サルターラでの個人タイムトライアルのステージの最中にマリア・ローザを失ったときの口の中に感じた奇妙な味わいは、今でも残っている。今日は、自分でステージ優勝を勝ち取った。
山岳タイムトライアルの優勝候補は、いま隣に座っているニーバリだと思う! ぼく向けのコースではあるけど、ジロで何度もステージ優勝するのは簡単じゃないこともわかっている。チームとしては、今大会でステージ3勝した意味はとても重要だ。さらにマリア・ローザまで着用できたことで、モビスターにとって今年のジロが特別なものになっている。これからの数日間は、総合成績のトップ10に入ることを目指したい。
ゴール直後に感極まって叫んでしまった……本当に嬉しかった。今日の勝利はシャビ(故シャビエル・トンド)と自分の祖父に優先して捧げたい。それから、チームに関わる大勢の人々にも捧げたい。この勝利の4分の3以上は、家族と友人、そしてぼくを支えてくれる人々のものだ。チームにとっては、素晴らしいジロになっている。いつも言っているように、このチームは全員の絆が深いことが強みだ。
このチームの名簿の厚さを見ればわかると思うけど、選手たちがどの分野で力を発揮するかがしっかり載っている。レース中にお互いのことをよく理解できているからこそ、結果は自然に付いてくる。休養日明けのステージは、いつも奇妙なことが起きる。たとえば、マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)みたいに不調日になってしまい、タイムを失うこともある。
[チーム公式リリース]
総合1位のヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
(最後の下りは)路面状況が良好だったので加速して、差を縮めようとした。いくつかのコーナーの一部は小川のようになっている部分があった。好ましい路面状況ではないので、リスクは取らなかった。ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ)がカーブをミスしたところがあった。そこでは何も起きないように目でしっかり確認しながら慎重に走った。
ゴール前2kmで、チームメイトのカンゲルトにアタックするように言った。ステージ優勝して、ボーナスタイムを無効化するのが狙いだった。それにチームとしてもステージ優勝が欲しかった。カンゲルトは調子もいい。山岳タイムトライアルでは彼の自由に任せることになった。彼はレース展開もうまいし、山岳ではずっとぼくの傍にいてくれた。
山岳賞を守ったステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォーレ・CSFイノックス)
やっと1日が終わった。山岳ポイントを取るのに、かなり努力を強いられた。とくに最後の登りが厳しかった。モンセニスの登りでは、ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニジョカトリ)に驚かされて、2位に終わった。
次の山岳のポイントも重要なので、山頂まで体力を振り絞った。こういうやりかたでレースをやるのはとても大変だというのはわかっている。でも、これがぼくだ。この方法じゃないと、ブレシアまでジャージをキープできないこともわかっている。
この日、28歳を迎えたポイント賞のマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
お祝いの言葉をありがとう! Twitterで祝ってくれた人、選手やジロに関わるすべての人に感謝したい。
カヴェンディッシュの誕生日を祝うオメガファーマ・クイックステップの公式Twitter
ジロに関するブログの最新エントリに、特別コンテンツを用意した。マーク・カヴェンディッシュが大いに楽しんでくれると思う。ハッピー・バースデイ、カヴ!(訳註:チームスタッフが各言語でカヴにメッセージを寄せているビデオが紹介されているブログ)
ステージ5位・総合2位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
繰り返しになって申し訳ないが、今日もまたハードな日だった……いわゆる疲労の“回復段階”にあるみたいだ。今日のスタートはピリピリとした緊張感に満ちていて、ジロの第3週が勝負所であることがわかるものだった。
ステージの中盤は道が狭く、横風の強い区間もあったため、かなり注意深くペダルを踏み、用心深くサドルにまたがっていた。
今日のゴールはオーガナイザーがイヴレアの街を周回する34km程度のコースを追加している。204kmのステージが238kmのステージになった理由はわからないけど、総合優勝のライバルたちにとっては最後の7kmの登りは警戒する必要があった。下りはテクニカルではあったけど、人数が絞られるほどの区間ではなかった。アスタナが数的に有利だったため、総合争いに差をつけようとしていた。
自分としては、タイム差を埋めることはなかったけど、問題なく終えられたステージだった。明日も“回復段階”とは思うけど、明日はカヴが最後の“活躍”を見せるスプリントステージだと考えている。
ステージ3位・総合5位のプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
スプリントになればインチャウスティのほうが速いのはわかっていた。だから彼を警戒していたのだけど、充分に対応しきれなかった。素晴らしい勝利を手に入れるチャンスを失ったけれども、満足はしている。総合6位に上がれたのだから(訳註:実際は総合5位)。これからのステージは、この順位を守るためにハードに戦う必要があることもわかっている。その準備はできている。
総合4位のミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ)
休養日を挟んで、ガリビエ峠で感じた回復の兆しはまだ続いている。だから、今日は機会があるごとにアタックして、ライバルたちの反応を確認しつつ、自分がまだ目標を諦めずに戦う意思があることを示した。サンタンブロジオが山岳で遅れた理由はわからないが、ニエミエツと自分の総合成績が上がったことはうれしい。このレースは依然としてニーバリが仕切っているが、ぼくの目標は表彰台だ。チームの調子も良いし、ニエミエツとぼくのコンビはかなり脅威となるはずだ。
※ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、主催新聞ガゼッタ・デッロ・スポルト紙、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text: Seiya.YAMASAKI
ステージ優勝のベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)
最後は混戦模様となって簡単ではなかった。最後の3kmでは、タネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)が後ろに付いていた。彼は危険だとわかっていた。ゴールの600m手前で、冷徹になってプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)とカンゲルトの背後にまわって3番手に付いたんだ。ゴールの300m前でペースが落ちた。ちょうど追い風になったので、左側から飛び出して、チャンスを掴んだ。
(序盤でのマリア・ローザと今日のステージ優勝について)このジロで最優先の目的は、ステージ終了時にゴールで手を挙げることだった。マリア・ローザはチームとして大切なものだ。でも、サルターラでの個人タイムトライアルのステージの最中にマリア・ローザを失ったときの口の中に感じた奇妙な味わいは、今でも残っている。今日は、自分でステージ優勝を勝ち取った。
山岳タイムトライアルの優勝候補は、いま隣に座っているニーバリだと思う! ぼく向けのコースではあるけど、ジロで何度もステージ優勝するのは簡単じゃないこともわかっている。チームとしては、今大会でステージ3勝した意味はとても重要だ。さらにマリア・ローザまで着用できたことで、モビスターにとって今年のジロが特別なものになっている。これからの数日間は、総合成績のトップ10に入ることを目指したい。
ゴール直後に感極まって叫んでしまった……本当に嬉しかった。今日の勝利はシャビ(故シャビエル・トンド)と自分の祖父に優先して捧げたい。それから、チームに関わる大勢の人々にも捧げたい。この勝利の4分の3以上は、家族と友人、そしてぼくを支えてくれる人々のものだ。チームにとっては、素晴らしいジロになっている。いつも言っているように、このチームは全員の絆が深いことが強みだ。
このチームの名簿の厚さを見ればわかると思うけど、選手たちがどの分野で力を発揮するかがしっかり載っている。レース中にお互いのことをよく理解できているからこそ、結果は自然に付いてくる。休養日明けのステージは、いつも奇妙なことが起きる。たとえば、マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)みたいに不調日になってしまい、タイムを失うこともある。
[チーム公式リリース]
総合1位のヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
(最後の下りは)路面状況が良好だったので加速して、差を縮めようとした。いくつかのコーナーの一部は小川のようになっている部分があった。好ましい路面状況ではないので、リスクは取らなかった。ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ)がカーブをミスしたところがあった。そこでは何も起きないように目でしっかり確認しながら慎重に走った。
ゴール前2kmで、チームメイトのカンゲルトにアタックするように言った。ステージ優勝して、ボーナスタイムを無効化するのが狙いだった。それにチームとしてもステージ優勝が欲しかった。カンゲルトは調子もいい。山岳タイムトライアルでは彼の自由に任せることになった。彼はレース展開もうまいし、山岳ではずっとぼくの傍にいてくれた。
山岳賞を守ったステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォーレ・CSFイノックス)
やっと1日が終わった。山岳ポイントを取るのに、かなり努力を強いられた。とくに最後の登りが厳しかった。モンセニスの登りでは、ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニジョカトリ)に驚かされて、2位に終わった。
次の山岳のポイントも重要なので、山頂まで体力を振り絞った。こういうやりかたでレースをやるのはとても大変だというのはわかっている。でも、これがぼくだ。この方法じゃないと、ブレシアまでジャージをキープできないこともわかっている。
この日、28歳を迎えたポイント賞のマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
お祝いの言葉をありがとう! Twitterで祝ってくれた人、選手やジロに関わるすべての人に感謝したい。
カヴェンディッシュの誕生日を祝うオメガファーマ・クイックステップの公式Twitter
ジロに関するブログの最新エントリに、特別コンテンツを用意した。マーク・カヴェンディッシュが大いに楽しんでくれると思う。ハッピー・バースデイ、カヴ!(訳註:チームスタッフが各言語でカヴにメッセージを寄せているビデオが紹介されているブログ)
ステージ5位・総合2位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
繰り返しになって申し訳ないが、今日もまたハードな日だった……いわゆる疲労の“回復段階”にあるみたいだ。今日のスタートはピリピリとした緊張感に満ちていて、ジロの第3週が勝負所であることがわかるものだった。
ステージの中盤は道が狭く、横風の強い区間もあったため、かなり注意深くペダルを踏み、用心深くサドルにまたがっていた。
今日のゴールはオーガナイザーがイヴレアの街を周回する34km程度のコースを追加している。204kmのステージが238kmのステージになった理由はわからないけど、総合優勝のライバルたちにとっては最後の7kmの登りは警戒する必要があった。下りはテクニカルではあったけど、人数が絞られるほどの区間ではなかった。アスタナが数的に有利だったため、総合争いに差をつけようとしていた。
自分としては、タイム差を埋めることはなかったけど、問題なく終えられたステージだった。明日も“回復段階”とは思うけど、明日はカヴが最後の“活躍”を見せるスプリントステージだと考えている。
ステージ3位・総合5位のプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
スプリントになればインチャウスティのほうが速いのはわかっていた。だから彼を警戒していたのだけど、充分に対応しきれなかった。素晴らしい勝利を手に入れるチャンスを失ったけれども、満足はしている。総合6位に上がれたのだから(訳註:実際は総合5位)。これからのステージは、この順位を守るためにハードに戦う必要があることもわかっている。その準備はできている。
総合4位のミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ)
休養日を挟んで、ガリビエ峠で感じた回復の兆しはまだ続いている。だから、今日は機会があるごとにアタックして、ライバルたちの反応を確認しつつ、自分がまだ目標を諦めずに戦う意思があることを示した。サンタンブロジオが山岳で遅れた理由はわからないが、ニエミエツと自分の総合成績が上がったことはうれしい。このレースは依然としてニーバリが仕切っているが、ぼくの目標は表彰台だ。チームの調子も良いし、ニエミエツとぼくのコンビはかなり脅威となるはずだ。
※ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、主催新聞ガゼッタ・デッロ・スポルト紙、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text: Seiya.YAMASAKI
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