クイックステップの絶対的エースは、開幕前日に出場が決まったトム・ボーネン(ベルギー)。総合狙いの選手はおらず、ボーネンのマイヨヴェール獲得に全力を注ぐ。地元フランスの星シルヴァン・シャヴァネル(フランス)やジェローム・ピノー(フランス)の逃げにも注目したい。

最終メンバーに滑り込んだトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)最終メンバーに滑り込んだトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ) photo:Cor Vosかつて世界最強と謳われたマペイチームの伝統を引き継ぐクイックステップは、地元ベルギーのワンデーレースで活躍するクラシックハンターの存在が目立つ。エースを務めるのは、コカインの陽性発覚により一時はツール主催者ASOから出場禁止を食らったトム・ボーネン(ベルギー)。仲裁機関に訴えたボーネンは、何とか開幕前日にツール出場のGOサインを得た。

これまでパリ〜ルーベ3勝、ロンド・ファン・フラーンデレン2勝という輝かしい成績を残すボーネンは、ベルギーの国民的選手だ。ツールではステージ通算6勝を飾っており、2007年にはマイヨヴェールを獲得している。

シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ) photo:Makoto Ayanoベルギーのナショナルチャンピオンジャージを着て出場する今年も、もちろんステージ優勝量産&マイヨヴェールを狙ってくるだろう。マッテーオ・トザット(イタリア)やステフェン・デヨンフ(オランダ)、セバスティアン・ロセレル(ベルギー)と言ったボーネンの牽引役の選手も揃う。カヴェンディッシュ(イギリス)らとのスプリントバトルに注目だ。

もう一人のエースは、昨年ツールで念願の逃げ切り勝利を飾ったシルヴァン・シャヴァネル(フランス)。フランスのコフィディスから移籍したシャヴァネルは、今シーズンパリ〜ニースでステージ優勝&総合3位&ポイント賞獲得。ポルトガルで行なわれたヴォルタ・アオ・アルガルヴェではコンタドール(スペイン)に次いで総合2位だった。

シャヴァネルの他にもジェローム・ピノー(フランス)やカルロス・バレード(スペイン)ら、逃げきり優勝を狙えるパンチャー系の選手が揃っている。ステージ優勝狙いに関して死角は無い。

今シーズンロンド・ファン・フラーンデレンで連覇を達成したステイン・デヴォルデル(ベルギー)は、チーム内で唯一総合成績を狙える選手。2006年のブエルタ・ア・エスパーニャ総合11位、2007年のツール・ド・スイス総合3位。タイムトライアルを得意とし、山岳もそつなくこなす。2度目のツールで総合上位を狙ってくるだろう。

クイックステップメンバー
151 シルヴァン・シャヴァネル(フランス)
152 カルロス・バレード(スペイン)
153 トム・ボーネン(ベルギー)
154 ステフェン・デヨンフ(オランダ)
155 ステイン・デヴォルデル(ベルギー)
156 ジェローム・ピノー(フランス)
157 セバスティアン・ロセレル(ベルギー)
158 マッテーオ・トザット(イタリア)
159 ユルゲン・ファンデワール(ベルギー)


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