2月9・10日にタイ北部で開催されたチェンライ国際MTBチャレンジ、実走レポートの後編をお届けします。1日目に続き、2日目のコースも超ハード!
朝もやに霞んだ田舎道をリエゾンでスタート地点へと向かう
1日目はとにかく押しが長かった。ふくらはぎは悲鳴を上げ、足がつること2回。正直、「もう今日はスポーツクラスに格下げにしてもらったほうが良いなぁ」と思えど、「それはダメ。今日も楽しんでネ」と主催者の笹さんは笑顔で却下した(泣)。
2日目のスタートは有名なお寺の前から
今日も同じぐらいの難易度のステージが待っているのは知っているので、朝からかなりブルーになる。センチュリーライドやグランフォンドは平気で走れる私でも、完走の自信がない。このレースのコースの厳しさはちょっと「ドM」的だと思ってしまう。
今回、人生初のMTBレースにチャレンジしたソウル五輪ロード代表の鈴木光広さんも「イメージだと象に乗ってビール飲んで楽しいだけかと思ってた…出るんじゃなかったよ」と話してる。まあでも笑顔ではあるけれど。
ストラーダの愛称つっつんさんは、「スポーツクラスは途中でアイス食べてのんびり走れるから楽しいですよ〜」と誘惑の言葉をかけてくる。はてさて、しかたなく第2日目に出発しましょう(笑)。
1日目の結果にもとづいてチャンピオンジャージを着て2日目を走る
年代別にスタートしていく
今日も基本的には50kmほどの山岳ステージと、10km弱のフラットステージの組み合わせだ。
リムコックリゾートホテルからリエゾンでスタート地点に向かう。じつはワタクシ、昨年、撮影に夢中になっているうちに皆とはぐれて大ロストしてしまい、大きく時間をロス。スタート地点にたどり着けど国際クラスのスタートに間に合わず、2日目だけスポーツクラスで走った経験があるのだ。
そのときは物足りないと感じたが、いざ2日連続の国際クラスに出てみると、けっこう緊張する。鬼門は第3ステージ。未体験のチキンクライムと呼ばれる激坂が待っているとのこと…。
村の生活道路のフラットダートをかっ飛んでいく
昨日、転倒してスネを13針を縫う大怪我をしたにょろにょろ・巨匠佐野大先生こと佐野光宏さん(ストラーダ)も走るという。70歳オーバーながら4回目の出場のカトーサイクル社長の加藤さんも走るという。弱音は吐けない(と言いつつ、初心者にはスポーツクラスがお勧めは本音だ・笑)。
と、ここまで弱音を吐きながらも、いざ走りだすと不思議に脚は回るのが自転車の不思議なところだ…。
今日最初の第3SSは、軽いアップダウンをこなしながら距離を稼いでいく。年齢別に分かれてスタートしていくので、抜きつ抜かれつ、グループ走行のドラフティングを利用して遅れないように走る。
少人数のグループで先頭交代しながら飛ばしていく
コースは小さな村のなかをすり抜けていく
今日最大の難所は「チキンクライム」。ニワトリの駆けまわる小さな村から直登するような激坂だからその名がついたか、ともかく「もうケッコー」と鳴き(泣き)そうな急な坂だ。ここもひたすら押すのみ。汗がだくだく。
山中に突如現れた水着の美女「バナナポイント」の看板
おなじみのシンハービールとウォーターポイントの看板
バナナ林、竹林を行く村人たちの生活道にもなっているトレールを抜けると、バナナポイントが有りました。山の中に突如現れるこの水着の美女の看板は、主催者のちょっとしたシャレっ気。思わず笑ってしまう。
ジープロードでは牛の群れに遭遇。驚かせないようにそっと通り過ぎる。コースではニワトリ、牛、犬、豚など、いろんな動物に会います。
牛の群れに遭遇 お互いにびっくり!
心配した第3ステージだけど、恐れていた割には難なくゴール。残す最終第4SSは平坦の短距離ステージなので、これで完走は決まったも同然。安心して美味しいグリーンカレーにパクつく。この昼ごはんのケータリングは美味しいと評判だ。
ランチはタイ料理を代表するグリーンカレー
最終ステージのフラットダートもスピードが出る!
第4SSはジープロードのショートステージ。下りスタートでアスファルトを集団でかっ飛ばし、途中の急坂でバラバラに。その後は締まったダートを飛ばす。総合成績がかかっている人たちは結構真剣だ。
ゴール地点には少数民族の出店もあって、素朴な手作りのアクセサリーなどのおみやげが買える。写真集に出てくるようなおばちゃんから値切るのもまた楽しい。
ゴール地点では子どもたちの手作りのおみやげも買えます
ゴール地点では少数民族のおばちゃんがお土産を取り揃えてお客さんを待っている(笑)
そしてリエゾンでゴールに向かう。途中でアイスを食べ、寄り道しながらリムコックリゾートホテルへ。
ゴールするとボランティアのお姉さんたちが象の完走メダルを首にかけてくれるのが嬉しい。
完走おめでとう! 授与されるのは象のメダル
ゴール地点でメダルを渡してくれるのは可愛いタイ人女性のボランティアスタッフ
そして、その夜は完走ディナーパーティ。プールサイドで円卓を囲みながら美味しい料理を食べて表彰式を楽しむ。新城幸也、宮澤崇史、福島晋一、山本幸平ほかタイ合宿中のロード選手も招かれて、楽しい宴になった。彼らからはユニフォームなどがオークションとして提供されて、競売金額は少数民族のアカ族にプレゼントされた。
表彰ではエイジ別にたくさんのひとがステージに上がり、賞金をゲット。
パーティには新城幸也、宮澤崇史、福島晋一、山本幸平らも合流
各部門の1位には3000バーツ(1万円ぐらい)の賞金が授与される
そして、このイベントを締めくくるのは名物「プール落としの刑」。優勝した選手はかなりの確率でプールに投げ込まれるのだ。
なんともむちゃくちゃな話だが、投げられる人もある程度覚悟はできていて、楽しんでいる様子で(笑)。
こんな写真を載せていいのかどうか迷ったが、このイベントの恒例行事になっているようなのでご勘弁下さい。
チェンライMTB名物の「プール落としの刑」!ユキヤもハッスル!笑
プールに投げ飛ばされる! でも準備はできていたみたい(笑)
パーティの最後には皆で「ロイカトーン」と呼ばれる熱風船を上げて、来年の再会を誓い合う。
そしてそして、疲れているというのに元気なたくましい人たちは、さらにチェンライの街に繰り出し、「第5SS」が始まる。フードコートでニューハーフショーを見ながらビールを飲んで、夜遅くまで楽しむのだ。くたびれたら、タイ式マッサージのお店へ。
熱風船 ロイカトーンを飛ばして幸運を祈る
みんなで記念撮影 また来年会いましょう!
もう10回近くリピート参加している鈴木雷太さんは断言する「このイベントの魅力はライドと、ナイトバザールと、シンハービール」。
日本では体験できないぐらいとびっきりハードなコース、楽しくて、美味しくて、気持ちのいい、そしてアットホームで愉快なイベント。80人以上の日本人参加者の実に7、8割以上がリピーターになっているというのも、ナットクである。
私の方では昨年・今年と体験した内容を反映させた参加ツアーを旅行会社に提案して、もっと行きやすいイベントにするつもりです。興味を持ったら、皆さんもぜひ。
楽しいイベントの様子はムービーやフォトギャラリーでもご覧ください。
フォトギャラリー2(Google Picasaウェブアルバム)
photo&text:Makoto.AYANO

1日目はとにかく押しが長かった。ふくらはぎは悲鳴を上げ、足がつること2回。正直、「もう今日はスポーツクラスに格下げにしてもらったほうが良いなぁ」と思えど、「それはダメ。今日も楽しんでネ」と主催者の笹さんは笑顔で却下した(泣)。

今日も同じぐらいの難易度のステージが待っているのは知っているので、朝からかなりブルーになる。センチュリーライドやグランフォンドは平気で走れる私でも、完走の自信がない。このレースのコースの厳しさはちょっと「ドM」的だと思ってしまう。
今回、人生初のMTBレースにチャレンジしたソウル五輪ロード代表の鈴木光広さんも「イメージだと象に乗ってビール飲んで楽しいだけかと思ってた…出るんじゃなかったよ」と話してる。まあでも笑顔ではあるけれど。
ストラーダの愛称つっつんさんは、「スポーツクラスは途中でアイス食べてのんびり走れるから楽しいですよ〜」と誘惑の言葉をかけてくる。はてさて、しかたなく第2日目に出発しましょう(笑)。


今日も基本的には50kmほどの山岳ステージと、10km弱のフラットステージの組み合わせだ。
リムコックリゾートホテルからリエゾンでスタート地点に向かう。じつはワタクシ、昨年、撮影に夢中になっているうちに皆とはぐれて大ロストしてしまい、大きく時間をロス。スタート地点にたどり着けど国際クラスのスタートに間に合わず、2日目だけスポーツクラスで走った経験があるのだ。
そのときは物足りないと感じたが、いざ2日連続の国際クラスに出てみると、けっこう緊張する。鬼門は第3ステージ。未体験のチキンクライムと呼ばれる激坂が待っているとのこと…。

昨日、転倒してスネを13針を縫う大怪我をしたにょろにょろ・巨匠佐野大先生こと佐野光宏さん(ストラーダ)も走るという。70歳オーバーながら4回目の出場のカトーサイクル社長の加藤さんも走るという。弱音は吐けない(と言いつつ、初心者にはスポーツクラスがお勧めは本音だ・笑)。
と、ここまで弱音を吐きながらも、いざ走りだすと不思議に脚は回るのが自転車の不思議なところだ…。
今日最初の第3SSは、軽いアップダウンをこなしながら距離を稼いでいく。年齢別に分かれてスタートしていくので、抜きつ抜かれつ、グループ走行のドラフティングを利用して遅れないように走る。


今日最大の難所は「チキンクライム」。ニワトリの駆けまわる小さな村から直登するような激坂だからその名がついたか、ともかく「もうケッコー」と鳴き(泣き)そうな急な坂だ。ここもひたすら押すのみ。汗がだくだく。


バナナ林、竹林を行く村人たちの生活道にもなっているトレールを抜けると、バナナポイントが有りました。山の中に突如現れるこの水着の美女の看板は、主催者のちょっとしたシャレっ気。思わず笑ってしまう。
ジープロードでは牛の群れに遭遇。驚かせないようにそっと通り過ぎる。コースではニワトリ、牛、犬、豚など、いろんな動物に会います。

心配した第3ステージだけど、恐れていた割には難なくゴール。残す最終第4SSは平坦の短距離ステージなので、これで完走は決まったも同然。安心して美味しいグリーンカレーにパクつく。この昼ごはんのケータリングは美味しいと評判だ。


第4SSはジープロードのショートステージ。下りスタートでアスファルトを集団でかっ飛ばし、途中の急坂でバラバラに。その後は締まったダートを飛ばす。総合成績がかかっている人たちは結構真剣だ。
ゴール地点には少数民族の出店もあって、素朴な手作りのアクセサリーなどのおみやげが買える。写真集に出てくるようなおばちゃんから値切るのもまた楽しい。


そしてリエゾンでゴールに向かう。途中でアイスを食べ、寄り道しながらリムコックリゾートホテルへ。
ゴールするとボランティアのお姉さんたちが象の完走メダルを首にかけてくれるのが嬉しい。


そして、その夜は完走ディナーパーティ。プールサイドで円卓を囲みながら美味しい料理を食べて表彰式を楽しむ。新城幸也、宮澤崇史、福島晋一、山本幸平ほかタイ合宿中のロード選手も招かれて、楽しい宴になった。彼らからはユニフォームなどがオークションとして提供されて、競売金額は少数民族のアカ族にプレゼントされた。
表彰ではエイジ別にたくさんのひとがステージに上がり、賞金をゲット。


そして、このイベントを締めくくるのは名物「プール落としの刑」。優勝した選手はかなりの確率でプールに投げ込まれるのだ。
なんともむちゃくちゃな話だが、投げられる人もある程度覚悟はできていて、楽しんでいる様子で(笑)。
こんな写真を載せていいのかどうか迷ったが、このイベントの恒例行事になっているようなのでご勘弁下さい。


パーティの最後には皆で「ロイカトーン」と呼ばれる熱風船を上げて、来年の再会を誓い合う。
そしてそして、疲れているというのに元気なたくましい人たちは、さらにチェンライの街に繰り出し、「第5SS」が始まる。フードコートでニューハーフショーを見ながらビールを飲んで、夜遅くまで楽しむのだ。くたびれたら、タイ式マッサージのお店へ。


もう10回近くリピート参加している鈴木雷太さんは断言する「このイベントの魅力はライドと、ナイトバザールと、シンハービール」。
日本では体験できないぐらいとびっきりハードなコース、楽しくて、美味しくて、気持ちのいい、そしてアットホームで愉快なイベント。80人以上の日本人参加者の実に7、8割以上がリピーターになっているというのも、ナットクである。
私の方では昨年・今年と体験した内容を反映させた参加ツアーを旅行会社に提案して、もっと行きやすいイベントにするつもりです。興味を持ったら、皆さんもぜひ。
楽しいイベントの様子はムービーやフォトギャラリーでもご覧ください。
フォトギャラリー2(Google Picasaウェブアルバム)
photo&text:Makoto.AYANO
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