2009/06/30(火) - 07:30
Jサイクルツアー第5戦 富士山ヒルクライムロードレース大会が6月28日、静岡県駿東郡小山町のふじあざみラインで行われ、長沼隆行(UTSUNOMIYA BLITZEN)が優勝した。2位には終盤までレースを単独でリードした森本誠(ベルダ)が入った。
このレースの舞台はツアー オブ ジャパンでもすっかりお馴染みとなった、ふじあざみライン。全長11.4kmで標高差1,200m、最大勾配22%は、数あるヒルクライムレースの中でも異次元の厳しさである。
今年は全日本選手権と重なったが、スタートラインにはヒルクライム実力者たちが並んだ。
優勝候補の筆頭は長沼隆行(UTSUNOMIYA BLITZEN)、そして鎌田圭介(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)、森本誠(ベルダ)、鵜沢祐也(セオレーシング-TR)、秋山尚徳(Team DARK BLUE)らが上位争いをするものと予想された。
曇り空の中、レースは91名でスタートした。コースはスタートすると3kmほぼ一直線の10%程度の勾配が続く。この直線区間で先頭グループから抜出したのが森本誠(ベルダ)。シッティングのまま後ろを振り返ることもないままスピードを維持して、後続との差を広げた。
そして4km地点で後続との差は約20秒まで広がる。集団では栂尾大和(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)と小嶋洋介(Team DARK BLUE)が追走する動きも見せたが、程なくに吸収された。
その後もレースは森本がリードを保ったまま進む。そして中間地点で追走集団に残ったのは長沼、鵜沢、秋山、鎌田らを含む8名。さらに6km地点過ぎから鵜沢と長沼の2名が追撃を開始。しばらくこの2名でペースを維持するが次第に鵜沢が遅れ、長沼だけが8km地点付近で森本を捕らえる。
そして長沼は粘り続ける森本を9km地点付近から引離し、トップでゴールラインを通過した。タイムは44分03秒。
決して調子は良くなかったという長沼だったが、今回はタイムよりも勝ちにこだわったと言う。序盤は抑え目のペースを維持し、本格的な激坂となる中盤以降は、所々に現れる勾配の緩いパートでスピードを上げて、ライバルたちを振切ったと言う。
これで長沼はJツアー2勝目。個人ランキングも100Pを追加して2位に浮上、トップの鈴木真理に64P差まで迫ってきた。そしてこの長沼でさえも、“タイム差が開きすぎて焦った”と言わせたほど、序盤からレースをリードした森本が、30秒遅れの2位でゴールした。
レース後に森本は、“自分のペースで走っていたら誰も付いてこなかった、ひょっとして行けるかもと思ったが、最後は長沼にプロの意地を見せつけられた”と振り返ったが、今後もハードなコースが続くJツアーで、上位に食い込む手応えを掴んだようだ。
TRクラス結果
1位 長沼隆行(UTSUNOMIYA BLITZEN)44:03 ave.15.52km/h
2位 森本誠(ベルダ)+30秒
3位 小野口健太(なるしまフレンドレーシングチーム八王子)+56秒
4位 秋山尚徳(Team DARK BLUE)+1分14秒
5位 武末真和(オッティモ・ホル元)+1分19秒
6位 鵜沢祐也(セオレーシング-TR)+2分
text:福島治男
photo:川口将志、福島治男
取材協力:佐竹俊一
このレースの舞台はツアー オブ ジャパンでもすっかりお馴染みとなった、ふじあざみライン。全長11.4kmで標高差1,200m、最大勾配22%は、数あるヒルクライムレースの中でも異次元の厳しさである。
今年は全日本選手権と重なったが、スタートラインにはヒルクライム実力者たちが並んだ。
優勝候補の筆頭は長沼隆行(UTSUNOMIYA BLITZEN)、そして鎌田圭介(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)、森本誠(ベルダ)、鵜沢祐也(セオレーシング-TR)、秋山尚徳(Team DARK BLUE)らが上位争いをするものと予想された。
曇り空の中、レースは91名でスタートした。コースはスタートすると3kmほぼ一直線の10%程度の勾配が続く。この直線区間で先頭グループから抜出したのが森本誠(ベルダ)。シッティングのまま後ろを振り返ることもないままスピードを維持して、後続との差を広げた。
そして4km地点で後続との差は約20秒まで広がる。集団では栂尾大和(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)と小嶋洋介(Team DARK BLUE)が追走する動きも見せたが、程なくに吸収された。
その後もレースは森本がリードを保ったまま進む。そして中間地点で追走集団に残ったのは長沼、鵜沢、秋山、鎌田らを含む8名。さらに6km地点過ぎから鵜沢と長沼の2名が追撃を開始。しばらくこの2名でペースを維持するが次第に鵜沢が遅れ、長沼だけが8km地点付近で森本を捕らえる。
そして長沼は粘り続ける森本を9km地点付近から引離し、トップでゴールラインを通過した。タイムは44分03秒。
決して調子は良くなかったという長沼だったが、今回はタイムよりも勝ちにこだわったと言う。序盤は抑え目のペースを維持し、本格的な激坂となる中盤以降は、所々に現れる勾配の緩いパートでスピードを上げて、ライバルたちを振切ったと言う。
これで長沼はJツアー2勝目。個人ランキングも100Pを追加して2位に浮上、トップの鈴木真理に64P差まで迫ってきた。そしてこの長沼でさえも、“タイム差が開きすぎて焦った”と言わせたほど、序盤からレースをリードした森本が、30秒遅れの2位でゴールした。
レース後に森本は、“自分のペースで走っていたら誰も付いてこなかった、ひょっとして行けるかもと思ったが、最後は長沼にプロの意地を見せつけられた”と振り返ったが、今後もハードなコースが続くJツアーで、上位に食い込む手応えを掴んだようだ。
TRクラス結果
1位 長沼隆行(UTSUNOMIYA BLITZEN)44:03 ave.15.52km/h
2位 森本誠(ベルダ)+30秒
3位 小野口健太(なるしまフレンドレーシングチーム八王子)+56秒
4位 秋山尚徳(Team DARK BLUE)+1分14秒
5位 武末真和(オッティモ・ホル元)+1分19秒
6位 鵜沢祐也(セオレーシング-TR)+2分
text:福島治男
photo:川口将志、福島治男
取材協力:佐竹俊一
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