チームNIPPO・デローザ(大門宏監督)が2013年シーズン上半期のスケジュールを発表した。2月のツール・ド・ランカウイに2人の大学生が参加。チームはヨーロッパとアジアのレースを走り、TOJと熊野そして全日本選手権が6月までの予定だ。

温暖な気候のグランカナリアは合宿の適地温暖な気候のグランカナリアは合宿の適地 photo:Sonoko.TANAKA現在カナリア諸島のグランカナリアで自主トレーニングキャンプを行っているのはフォルッナート・バリアーニ、早川朋宏、アレッシィオ・カミッリの3名。期間は1月17日~31日までの2週間。いっぽう内間康平は12月下旬からタイで福島晋一と共に自主トレーニングキャンプ。帰国後1月31日にカタールに向かう。日本ナショナルチームとしてツアー・オブ・カタール/ツアー・オブ・オマーンに参戦、2月16日までの予定だ。
合宿では日本人ただ一人の早川朋宏、ヒルクライマーとして期待だ合宿では日本人ただ一人の早川朋宏、ヒルクライマーとして期待だ photo:Sonoko.TANAKA
シーズン開幕レースは2月16日 トロフェオ・ライグエリア(イタリア、1.1)メンバーは日本人では唯一早川、さらにバリアー二、シモーネ・カンパニャーロ、アルベルト・チィエッキン、追加登録手続中のカミッリ、レオナルド・ピィニィツオット、アドリアン・リケーゼの7名。

そして翌17日にはイタリアからバリアーニとスタッフ3名がランカウイへ出発する。日本からは鹿屋体育大学の石橋学と徳田鍛造、タイから福島、南米からアレドンドとマウロ・リケーゼがランカウイへ向かう。合流のその先はもちろんツール・ド・ランカウイだ。
新しいジャージに身をまとう新しいジャージに身をまとう photo:Sonoko.TANAKA
ランカウイに2人の大学生が参戦

シーズン序盤のビッグレースは2月21日から3月2日のツール・ド・ランカウイ(マレーシア、2.HC)。メンバーはバリアーニ、アレドンド、福島、マウロ・リケーゼ、石橋、徳田で、監督はアルベルト・エッリ、コーチは橋川健の陣容だ。ここでのトピックは大学生2人の参加だろう。

大門監督は2人の起用についてこう話す。「昨秋に2人をチームに登録すると決めたときから、このランカウイを走らせるつもりだった。福島のコントロールで2人が何がしかの仕事をして、かつ完走することが目標。ランカウイはハイレベルだが、いっぽうで必ずグルペットを形成して帰って来れるレースと思う」
2013年チームの新ジャージ2013年チームの新ジャージ image:TeamNIPPO-DE ROSA
石橋と徳田の学生2人は、3月末までチームと行動をともにして経験を積む。夏季にはふたたびチームに合流予定だ。大門監督は2人に「日本で横の選手を見るのでなく、アジアのレースなどで同年代の海外選手を見て欲しい。上昇志向があり自己主張をする世界でチャンスを掴んでもらえたら」と期待する。

いっぽうで内間と早川そして中根英登は、より厳しいイタリアのレースを中心に走る。榊原健一はJCF強化指定選手であり、そのスケジュールと調整しながら海外・国内を走る。

アジアで10勝、ヨーロッパで10勝を目標
ランカウイに出場する石橋学ランカウイに出場する石橋学 photo:Hideaki.TAKAGI
チームは年間を通じ大きく2グループに分かれて行動する。5月から6月の日本国内レースのメンバーは未定。だが「勝つことを第一に考えてメンバー選考したい」と語る大門監督。特にツアー・オブ・ジャパンとツール・ド・熊野は国内シーズン前半の重要なレース。だが国内レースだからと7人在籍する日本人選手から選考するわけではない。
ランカウイに出場する徳田鍛造ランカウイに出場する徳田鍛造 photo:Hideaki.TAKAGI
「2012年の日本での好結果を見て、デローザをはじめイタリアのスポンサーがついている。だから結果を求めたい」という。大門監督がいつも言うのは「勝って当然のレース、確信を持てるレースなど無い。過去に強い選手が今でも強いかどうかは別、そして年間を通じて強い選手もまたいない」というもの。なのでこの2レースついてはその時点でのベストメンバーで臨みたい、とする。
日本のスポンサーで世界を舞台に活動するチームNIPPOデローザの大門宏監督日本のスポンサーで世界を舞台に活動するチームNIPPOデローザの大門宏監督 photo:Hideaki.TAKAGI
チームNIPPO・デローザ 2013上半期レーススケジュール(予定)チームリリースより

2月16日 トロフェオ・ライグエリア(イタリア、1.1)
2月21日-3月2日 ツール・ド・ランカウイ(マレーシア、2.HC)
2月24日 GP・チッタ・ディ・ルガーノ(スイス、1.1)
2月28日 GP・カマイオーレ(イタリア、1.1)

3月10日 ポレック・トロフィー(クロアチア、1.2)
3月14-17日 イストリアン・スプリング・トロフィー(クロアチア、2.2)
3月18-24日 ツール・ド・ノルマンディ(フランス、2.2)
3月20-24日 セッティマーナ・インターナショナル・コッピ・エ・バルタリ(イタリア、2.1)

4月1-7日 ツアー・オブ・タイランド(タイ、2.2)
4月5-7日 サーキット・デ・アルデンヌ(フランス、2.2)
4月11日 GP・デナン(フランス、1.1)
4月11-16日 ツアー・オブ・フィリピン(フィリピン、2.2)
4月13日 ツール・ドゥ・フェニステール(フランス、1.1)
4月14日 トロ・ブロ・レオン (フランス、1.1)
4月14日 ジロ・デル・アペニーノ(イタリア、1.1)
4月16-20日 マザンシ・ツアー(南アフリカ、2.2)
4月20日 バーニャルーカ・ベオグラード1(ボスニア・ヘルツェゴビナ、1.2)
4月21日 バーニャルーカ・ベオグラード2(セルビア、1.2)
4月27日 グランプレミオ・ディ・ラルチアーノ(イタリア1.1)
4月28日 ジロ・ディ・トスカーナ(イタリア、1.1)

5月8-12日 フレーシュ・ドゥ・スッド(ルクセンブルク、2.2)
5月19-26日 ツアー・オブ・ジャパン(日本、2.1)
5月19-26日 アン・ポスト・ラス (アイルランド、2.2)
5月30-6月2日 ツール・ド・熊野(日本、2.2)

6月1日 トロフェオ・メリンダ(イタリア、1.1)
6月9-16日 ツール・ド・コリア(韓国、2.2)
6月11-16日 ツアー・オブ・セルビア(セルビア、2.2)
6月22日 イタリア選手権(イタリア)
6月23日 全日本選手権(日本)

text:Hideaki.TAKAGI
photo:Sonoko.TANAKA、Hideaki.TAKAGI