2009/06/29(月) - 11:31
第12回全日本選手権ロードレースのエリート女子が6月28日に広島県立中央森林公園サイクリングロードで開催され、5名でのスプリント勝負を制した西加南子(TEAM FOCUS-OUTDOOR PRODUCTS)が初優勝を飾った。
レースの舞台は、中央森林公園を起点とし、広島空港をグルリと取り囲む12.3kmの周回コース。エリート女子はジュニア女子と混成で、アップダウンが絶えない周回を7周、計86.1kmで行なわれた。
これまで女子レースシーンを牽引し続け、全日本11連覇の偉業を成し遂げて昨年限りで引退した沖美穂はもういない。新たな女王決定戦は、序盤から萩原麻由子(サイクルベースあさひ)やCHISAKO(宇都宮ブリッツェン)、片山梨絵(SPECIALIZED)が集団をリードしながら進行した。
やがて中盤の3周目で牧瀬翼(MUUR ZERO)が単独で飛び出し独走を開始。一時は集団を大きく引き離した牧瀬だが、後半にかけてペースが上がった集団に吸収される。すると今度は4周目の上りで西がアタックを成功させ、最大1分30秒のリードを得て独走。しかし両足の痙攣により、西も後続集団に吸収された。
西を吸収したのは10名に満たない小集団。ラスト2周に突入したこの集団内で積極的に動いたのは、昨年北京オリンピックのマウンテンバイク日本代表で、全日本選手権5連覇を達成している片山だ。しかし片山の上りでのアタックも、最終周回突入とともに吸収。ペースの上がった集団からは、萩原とCHISAKOの二大有力候補が脚の痙攣のため脱落した。
勝負は最終周回へ。周回中盤の上りで片山や西が積極的にアタックを繰り出したが成功せず、豊岡英子(パナソニック・レディース)や森本朱美(スミタラバネロパールイズミ)、森田正美(チームブリヂストン・アンカー)が食らいついてラスト1km。最後は5名によるスプリント勝負に持ち込まれることに。
最終ストレートはなだらかな上りこう配。最終ストレートで先行した豊岡を、西と森本、片山の3名が追い上げる展開に。力と力がぶつかり合うスプリントで、西が先頭に立ち、森本と片山を振り切ってゴール。今年で38歳のベテラン西は初タイトル獲得に喜びを爆発させた。
ゴール後、地面に倒れ込み、呼吸が回復すると座り込んで喜びに浸る西。激闘を繰り広げたライバルたちが、次々と西の祝福にやってくる。西は「実力は若い人の方が絶対にある。でも今日はついてた。沖さんはいないけど、長い間(競技を)やっててよかった」と喜びのコメント。
「(後続が)1分半離れた時は、このまま一人で行こうと思った。でも両足が攣ってしまって、もう後ろに戻るしかない、もうこれで終わりだと思った。スプリント、諦めなくて良かったです」と語った。12年ぶりに誕生した新チャンピオンとして、ナショナルチャンピオンジャージに初めて袖を通した。
混成スタートのジュニア女子はReady Go Japan所属の福本千佳が勝利。全日本選手権タイムトライアルで女子3位に入っていた上野みなみ(八戸工業高校)が2位に入っている。
全日本選手権ロードレース2009エリート女子結果
1位 西加南子(TEAM FOCUS-OUTDOOR PRODUCTS)2h35'14"
2位 森本朱美(スミタラバネロパールイズミ)
3位 片山梨絵(SPECIALIZED)
4位 豊岡英子(パナソニック・レディース)+02"
5位 森田正美(チームブリヂストン・アンカー)+07"
6位 荻島美香(ARAI-MURACA)+1'13"
7位 CHISAKO(宇都宮ブリッツェン)+2'10"
8位 星川恵利奈(muur-king.com)+2'56"
9位 井上玲美(チームコラテック)+5'23"
10位 萩原麻由子(サイクルベースあさひ)+5'50"
全日本選手権ロードレース2009ジュニア女子結果
1位 福本千佳(Ready Go Japan)2h44'20"
2位 上野みなみ(八戸工業高校)+1'08"
3位 岩田知夏(北桑田高校)+3'44"
レースの舞台は、中央森林公園を起点とし、広島空港をグルリと取り囲む12.3kmの周回コース。エリート女子はジュニア女子と混成で、アップダウンが絶えない周回を7周、計86.1kmで行なわれた。
これまで女子レースシーンを牽引し続け、全日本11連覇の偉業を成し遂げて昨年限りで引退した沖美穂はもういない。新たな女王決定戦は、序盤から萩原麻由子(サイクルベースあさひ)やCHISAKO(宇都宮ブリッツェン)、片山梨絵(SPECIALIZED)が集団をリードしながら進行した。
やがて中盤の3周目で牧瀬翼(MUUR ZERO)が単独で飛び出し独走を開始。一時は集団を大きく引き離した牧瀬だが、後半にかけてペースが上がった集団に吸収される。すると今度は4周目の上りで西がアタックを成功させ、最大1分30秒のリードを得て独走。しかし両足の痙攣により、西も後続集団に吸収された。
西を吸収したのは10名に満たない小集団。ラスト2周に突入したこの集団内で積極的に動いたのは、昨年北京オリンピックのマウンテンバイク日本代表で、全日本選手権5連覇を達成している片山だ。しかし片山の上りでのアタックも、最終周回突入とともに吸収。ペースの上がった集団からは、萩原とCHISAKOの二大有力候補が脚の痙攣のため脱落した。
勝負は最終周回へ。周回中盤の上りで片山や西が積極的にアタックを繰り出したが成功せず、豊岡英子(パナソニック・レディース)や森本朱美(スミタラバネロパールイズミ)、森田正美(チームブリヂストン・アンカー)が食らいついてラスト1km。最後は5名によるスプリント勝負に持ち込まれることに。
最終ストレートはなだらかな上りこう配。最終ストレートで先行した豊岡を、西と森本、片山の3名が追い上げる展開に。力と力がぶつかり合うスプリントで、西が先頭に立ち、森本と片山を振り切ってゴール。今年で38歳のベテラン西は初タイトル獲得に喜びを爆発させた。
ゴール後、地面に倒れ込み、呼吸が回復すると座り込んで喜びに浸る西。激闘を繰り広げたライバルたちが、次々と西の祝福にやってくる。西は「実力は若い人の方が絶対にある。でも今日はついてた。沖さんはいないけど、長い間(競技を)やっててよかった」と喜びのコメント。
「(後続が)1分半離れた時は、このまま一人で行こうと思った。でも両足が攣ってしまって、もう後ろに戻るしかない、もうこれで終わりだと思った。スプリント、諦めなくて良かったです」と語った。12年ぶりに誕生した新チャンピオンとして、ナショナルチャンピオンジャージに初めて袖を通した。
混成スタートのジュニア女子はReady Go Japan所属の福本千佳が勝利。全日本選手権タイムトライアルで女子3位に入っていた上野みなみ(八戸工業高校)が2位に入っている。
全日本選手権ロードレース2009エリート女子結果
1位 西加南子(TEAM FOCUS-OUTDOOR PRODUCTS)2h35'14"
2位 森本朱美(スミタラバネロパールイズミ)
3位 片山梨絵(SPECIALIZED)
4位 豊岡英子(パナソニック・レディース)+02"
5位 森田正美(チームブリヂストン・アンカー)+07"
6位 荻島美香(ARAI-MURACA)+1'13"
7位 CHISAKO(宇都宮ブリッツェン)+2'10"
8位 星川恵利奈(muur-king.com)+2'56"
9位 井上玲美(チームコラテック)+5'23"
10位 萩原麻由子(サイクルベースあさひ)+5'50"
全日本選手権ロードレース2009ジュニア女子結果
1位 福本千佳(Ready Go Japan)2h44'20"
2位 上野みなみ(八戸工業高校)+1'08"
3位 岩田知夏(北桑田高校)+3'44"
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