2024/04/19(金) - 18:30
ロット・デスティニーのチームキャンプの中で、いつも選手に、そしてメカニックに寄り添い、話しかけている一人の男の姿があった。いかにもロード乗りと言わんばかりに絞れた身体と、屈託のない笑顔。彼こそオルベアのバイク開発のキーマン、ホセバ・アリザガ氏なのであった。
アリザガ氏は、長年に渡りオルベアでORCAシリーズやORDUなどを手がけてきたロード・トライアスロン部門のプロダクトマネージャー。積極的にチームとコミュニケーションを取り、そこから得たフィードバックを開発チームに伝え、自らテストを行い、より良い製品の開発に繋げるブランドの顔役の一人だ。
ロット・デスティニーとのパートナーシップをスタートさせ、カスタムオーダープログラム「MyO(マイオー)」の人気上昇など波に乗るオルベアだが、良き製品無くしてブランドの成長はあり得ない。スポーツバイク開発が円熟したと言っても過言ではない現代において、オルベアの開発マネージャーは何を思い、いかなる製品づくりで業界の巨大ブランドと渡りあっているのだろうか。キャンプに同席した別府史之氏と共に聞いた、アリザガ氏へのインタビューを紹介したい。
CW:本日はよろしくお願いします。まず単刀直入に聞くのですが、オルベアにとって、そしてあなたにとって「良いバイク」とはどのようなものなのでしょうか?
アリザガ:軽さと空力、そして剛性という3つの要素です。しかし空力を求めれば重量が増えたり相反する要素が大きく、全てにおいてバランスが大事。いま我々は軽さを求めたORCAと、空力を突き詰めたORCA AEROの2モデルを用意していますが、1モデルに集約しないのは、クライマーなら軽さに振ったバイクが欲しいし、ルーラーやスプリンターはエアロに特化したモデルを求めているからです。二つのニーズを完璧に満たすバイク開発は現時点で難しく、さらにオルベアとしてユーザーの選択肢を絞りたくないという思いも強く持っています。
オルベアのある地域は山が多く、自然にクライマーが育つ場所。だから我々は代々ヒルクライムバイクばかりをリリースしてきました。しかし最近の研究とシミュレーションの末、登坂であっても純粋に軽量化を進めるよりも、エアロを追求したほうが結果的に速くなることが分かってきています。
例えばORCAとORCA AEROではフレームで500〜600gの重量差がありますが、登りを20km/hで走るならORCA AEROの方が速いんです。しかしそれ以下のスピードなら重量差が効いてくる。各ブランドの知識の差がなくなってきた現代において、重要なのは実験を繰り返すことだと信じています。一つのアイディアで大きなアドバンテージを得られる時代はとっくにおわりました。地道な計算やテストを繰り返すことで改善に繋げていくのです。
別府:ORCAに乗っていて感じたのはコントロール性の高さです。ただ軽いだけの軽量バイクとは違って、ロングライドにも適したハンドリングの良さがいい。この部分についてはどう意識しているのでしょう?
アリザガ:そう、多くのバイクと違ってオルベアは1年ほど乗り続けていたと勘違いするような心地良さが特徴なんです。例えばチェーンステーを極端に短くすれば機敏な走りになりますが、慣れるのに時間が掛かってしまう。剛性も高すぎるとコントロール性が悪くなる要因ですが、我々はそういう設計を採りません。フミがそう感じてくれたなら嬉しいですね(笑)。
別府:ロット・デスティニーとの協業について教えて下さい。自転車大国ベルギーの伝統チームと、同じく伝統あるバスクブランドが組むことにワクワクしています。
アリザガ:私にとってもとても嬉しいことですね。これまでは会社規模的にもビックブランドと渡り合うことは無理でしたが、今は自社工場があり、塗装工場を新設し、従業員も増やすことができました。今こそ有名チームをサポートするタイミングだと皆で話し合い決めたんです。
「なぜワールドチームと契約しなかったのか?」いう声も多かったのですが、オルベアのスピリットを理解し、一緒に成長できるチームを希望したからです。まだサポート体制を築いて日が経っていませんが、間違いないパートナーだと確信できていますよ。クラシックやグランツールが待ち遠しいですね。
CW:クライマー揃いのエウスカルテルとクラシックハンター中心のロットではバイクに求めるものが違うと思います。それはバイクの開発にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
アリザガ:石畳クラシックは我々にとって未知なる分野ですから、きっと今までとは全く違うフィードバックが来ると思います。ただ新世代の選手たちの意見は「軽くて剛性の高いもの」が求められた以前と違い、素直に操作できるバイクが欲しいということ。つまりスムーズかつ流れるようにあらゆる路面を進むバイクです。「剛性・ハード・フルガス」という精神性よりも「石畳をスムーズに進む」のほうが重視され、より軽さ、剛性、エアロのバランスが求められているんです。
例えば1kmで0.2Wの削減ができたとします。それを1〜1.5時間の登坂であるガリビエ峠(15km)に当てはめると10秒の違いが生まれます。たかが10秒ですが、ログリッチは昨年のジロ・デ・イタリアで僅か14秒差で勝ったんです。3000kmを走ってたった14秒、この僅かな差が如何に大切か分かる例と言えるでしょう。だからこそ我々は0.01Wでも追求し続けるのです。
別府:ロット以外にもエウスカルテル、そしてその女子チームであるラボラル・クチャもサポートしていますね。
アリザガ:そうです。さらにロットは女子チームも、U23チームも保有していますし、他にも女子トップチームであるセラティツィットWNT・ローターにも供給しています。男女共にサポートすることは開発面でも大きな意味を持っていて、例えば女子チームのほとんどの選手は49サイズに乗る一方、男子チームのマキシム・ファンヒルスや、ヴィクトール・カンペナールツも49サイズです。でも体重も違ければ、最大出力も女子は800ワット、男子は1300ワットと違います。だから同じバイクの同じサイズであっても異なるフィードバックを得られる。これはとても大切なことなのです。
CW:オルベアのオリジナルホイール「OQUO(オークォ)」は新しい存在ですね。すでに完成車スペックインされ、良い反響を得ていると聞きましたが、詳しく教えて下さい。
アリザガ:ホイール開発に着手したのは3年前。我々自らバイクの性能向上に繋がるホイールを作りたかったし、コロナ禍で他社に依存しすぎるべきじゃないという考えもありました。ブランドの成長によって開発や生産のリソースを割けるようになったので開発をスタートさせました。
一年目はMTBホイールを、昨年はロードホイールを開発しました。仕上がり具合も上々で、ハブはジップから供給を受けています。普通はDTスイスでしょうが、コストではなく製品完成度を上げるための選択です。ロットはレースでジップホイールを使いますが、彼らとの契約の中にはホイール開発への協力も含まれているので、トレーニングを中心に実戦投入を行い、彼らの声を得てより良い次世代モデルに繋げていきたいと考えています。
CW:チームがオークォホイールを使うことを強制しないのですね。
アリザガ:他社なら自社ホイールを使うよう強制するでしょうが、我々はそんなことはしません。何度も言うように彼らは我々の開発パートナーであり、下請けではないからです。彼らに強制することもないし、一緒に良いものを作りたいと考えています。それはオルベアが1人のトップに従うのではなく、皆がチームとして動く組合としての形を採っていることも理由にあると思いますね。
CW:超ワイドリムが注目を浴びていますが、一方でオークォは21mmのフックドリムとややコンサバティブな設計だと言えますね。
アリザガ:クレイジーとも呼べる短い期間で、タイヤが17mm、19mm、21mm、23mm、25mmと変遷する様子を見てきました。今やロードバイクのクリアランスは32Cが基準ですし、次世代バイクは34Cまで対応する必要があるのかもしれません。トレンドの動きが早すぎですね(苦笑)。
我々は内幅21mmのフックドリムを選択しました。言うようにコンサバな設計ですが、これも乗り手に選択肢を与えるため。フックレスリムは高圧設定ができないし、内幅23mmだと26mmタイヤを使うことができません。ヒルクライマーなら軽さを求めるし、そう言う人に28mmタイヤを強要することはしたくないんです。
CW:タイヤボリュームはフレーム設計にどのような影響をもたらすのでしょうか。クリアランスはもちろんですが、例えば振動吸収性や、剛性設定を変える必要性を感じていますか?
アリザガ:もちろんです。一番変化があるのはタイヤの空気圧の影響をもろに受ける垂直方向の剛性ですね。バイク全体でみると、タイヤがしなやかになるほどフレーム側には硬さが必要で、そのバランスを見極めるのがかなり難題です。今は多くのデータを収集している最中です。振動のウィップを計測し、適切な剛性を見極めるためにね。
CW:長らく(合計2時間にもインタビューは及んだ)ありがとうございました!そろそろオークォホイールの本格デリバリーも開始される(4月2日より正式スタート済み)ようですし、急速にオルベアの認知度を上げる日本のマーケットの反応が楽しみです。
アリザガ:こちらこそありがとう。日本にはラボラルのエリ(與那嶺恵理)とフミ(別府史之)という、心強いオルベアアスリートがいます。さらには信頼のおけるサイクルクリエーション(正規輸入代理店)と、シノブ(マーケティング担当の野口忍氏)もいて、サポート体制も充実していると言えますね。安心して購入して欲しいと思います。今後の拡がりに期待しています。
トップチームへの新規サポート、MyOの拡充、自社工場シフトなど、世界的なスポーツバイク低調を感じさせない勢いで邁進するオルベア。実際に本社に赴いて各部門のキーマンと話すことで、利益優先ではなく、あくまで会社全体を一つの仲間として捉え、背伸びせずに成長することを大事にしていることが見えたのだった。驚くような仕掛けを施したバイクも、派手な製品PRもないけれど、極めて実直で信頼できるブランドがオルベアである。それが今回取材して得た、大きなものだった。
なお、日本国内では、MyOでORCAを納車したインフルエンサーの篠さんが日本縦断のギネス世界記録挑戦をアナウンスしたばかり。シクロワイアードでも記事化を予定しています。
アリザガ氏は、長年に渡りオルベアでORCAシリーズやORDUなどを手がけてきたロード・トライアスロン部門のプロダクトマネージャー。積極的にチームとコミュニケーションを取り、そこから得たフィードバックを開発チームに伝え、自らテストを行い、より良い製品の開発に繋げるブランドの顔役の一人だ。
ロット・デスティニーとのパートナーシップをスタートさせ、カスタムオーダープログラム「MyO(マイオー)」の人気上昇など波に乗るオルベアだが、良き製品無くしてブランドの成長はあり得ない。スポーツバイク開発が円熟したと言っても過言ではない現代において、オルベアの開発マネージャーは何を思い、いかなる製品づくりで業界の巨大ブランドと渡りあっているのだろうか。キャンプに同席した別府史之氏と共に聞いた、アリザガ氏へのインタビューを紹介したい。
CW:本日はよろしくお願いします。まず単刀直入に聞くのですが、オルベアにとって、そしてあなたにとって「良いバイク」とはどのようなものなのでしょうか?
アリザガ:軽さと空力、そして剛性という3つの要素です。しかし空力を求めれば重量が増えたり相反する要素が大きく、全てにおいてバランスが大事。いま我々は軽さを求めたORCAと、空力を突き詰めたORCA AEROの2モデルを用意していますが、1モデルに集約しないのは、クライマーなら軽さに振ったバイクが欲しいし、ルーラーやスプリンターはエアロに特化したモデルを求めているからです。二つのニーズを完璧に満たすバイク開発は現時点で難しく、さらにオルベアとしてユーザーの選択肢を絞りたくないという思いも強く持っています。
オルベアのある地域は山が多く、自然にクライマーが育つ場所。だから我々は代々ヒルクライムバイクばかりをリリースしてきました。しかし最近の研究とシミュレーションの末、登坂であっても純粋に軽量化を進めるよりも、エアロを追求したほうが結果的に速くなることが分かってきています。
例えばORCAとORCA AEROではフレームで500〜600gの重量差がありますが、登りを20km/hで走るならORCA AEROの方が速いんです。しかしそれ以下のスピードなら重量差が効いてくる。各ブランドの知識の差がなくなってきた現代において、重要なのは実験を繰り返すことだと信じています。一つのアイディアで大きなアドバンテージを得られる時代はとっくにおわりました。地道な計算やテストを繰り返すことで改善に繋げていくのです。
別府:ORCAに乗っていて感じたのはコントロール性の高さです。ただ軽いだけの軽量バイクとは違って、ロングライドにも適したハンドリングの良さがいい。この部分についてはどう意識しているのでしょう?
アリザガ:そう、多くのバイクと違ってオルベアは1年ほど乗り続けていたと勘違いするような心地良さが特徴なんです。例えばチェーンステーを極端に短くすれば機敏な走りになりますが、慣れるのに時間が掛かってしまう。剛性も高すぎるとコントロール性が悪くなる要因ですが、我々はそういう設計を採りません。フミがそう感じてくれたなら嬉しいですね(笑)。
別府:ロット・デスティニーとの協業について教えて下さい。自転車大国ベルギーの伝統チームと、同じく伝統あるバスクブランドが組むことにワクワクしています。
アリザガ:私にとってもとても嬉しいことですね。これまでは会社規模的にもビックブランドと渡り合うことは無理でしたが、今は自社工場があり、塗装工場を新設し、従業員も増やすことができました。今こそ有名チームをサポートするタイミングだと皆で話し合い決めたんです。
「なぜワールドチームと契約しなかったのか?」いう声も多かったのですが、オルベアのスピリットを理解し、一緒に成長できるチームを希望したからです。まだサポート体制を築いて日が経っていませんが、間違いないパートナーだと確信できていますよ。クラシックやグランツールが待ち遠しいですね。
CW:クライマー揃いのエウスカルテルとクラシックハンター中心のロットではバイクに求めるものが違うと思います。それはバイクの開発にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
アリザガ:石畳クラシックは我々にとって未知なる分野ですから、きっと今までとは全く違うフィードバックが来ると思います。ただ新世代の選手たちの意見は「軽くて剛性の高いもの」が求められた以前と違い、素直に操作できるバイクが欲しいということ。つまりスムーズかつ流れるようにあらゆる路面を進むバイクです。「剛性・ハード・フルガス」という精神性よりも「石畳をスムーズに進む」のほうが重視され、より軽さ、剛性、エアロのバランスが求められているんです。
例えば1kmで0.2Wの削減ができたとします。それを1〜1.5時間の登坂であるガリビエ峠(15km)に当てはめると10秒の違いが生まれます。たかが10秒ですが、ログリッチは昨年のジロ・デ・イタリアで僅か14秒差で勝ったんです。3000kmを走ってたった14秒、この僅かな差が如何に大切か分かる例と言えるでしょう。だからこそ我々は0.01Wでも追求し続けるのです。
別府:ロット以外にもエウスカルテル、そしてその女子チームであるラボラル・クチャもサポートしていますね。
アリザガ:そうです。さらにロットは女子チームも、U23チームも保有していますし、他にも女子トップチームであるセラティツィットWNT・ローターにも供給しています。男女共にサポートすることは開発面でも大きな意味を持っていて、例えば女子チームのほとんどの選手は49サイズに乗る一方、男子チームのマキシム・ファンヒルスや、ヴィクトール・カンペナールツも49サイズです。でも体重も違ければ、最大出力も女子は800ワット、男子は1300ワットと違います。だから同じバイクの同じサイズであっても異なるフィードバックを得られる。これはとても大切なことなのです。
CW:オルベアのオリジナルホイール「OQUO(オークォ)」は新しい存在ですね。すでに完成車スペックインされ、良い反響を得ていると聞きましたが、詳しく教えて下さい。
アリザガ:ホイール開発に着手したのは3年前。我々自らバイクの性能向上に繋がるホイールを作りたかったし、コロナ禍で他社に依存しすぎるべきじゃないという考えもありました。ブランドの成長によって開発や生産のリソースを割けるようになったので開発をスタートさせました。
一年目はMTBホイールを、昨年はロードホイールを開発しました。仕上がり具合も上々で、ハブはジップから供給を受けています。普通はDTスイスでしょうが、コストではなく製品完成度を上げるための選択です。ロットはレースでジップホイールを使いますが、彼らとの契約の中にはホイール開発への協力も含まれているので、トレーニングを中心に実戦投入を行い、彼らの声を得てより良い次世代モデルに繋げていきたいと考えています。
CW:チームがオークォホイールを使うことを強制しないのですね。
アリザガ:他社なら自社ホイールを使うよう強制するでしょうが、我々はそんなことはしません。何度も言うように彼らは我々の開発パートナーであり、下請けではないからです。彼らに強制することもないし、一緒に良いものを作りたいと考えています。それはオルベアが1人のトップに従うのではなく、皆がチームとして動く組合としての形を採っていることも理由にあると思いますね。
CW:超ワイドリムが注目を浴びていますが、一方でオークォは21mmのフックドリムとややコンサバティブな設計だと言えますね。
アリザガ:クレイジーとも呼べる短い期間で、タイヤが17mm、19mm、21mm、23mm、25mmと変遷する様子を見てきました。今やロードバイクのクリアランスは32Cが基準ですし、次世代バイクは34Cまで対応する必要があるのかもしれません。トレンドの動きが早すぎですね(苦笑)。
我々は内幅21mmのフックドリムを選択しました。言うようにコンサバな設計ですが、これも乗り手に選択肢を与えるため。フックレスリムは高圧設定ができないし、内幅23mmだと26mmタイヤを使うことができません。ヒルクライマーなら軽さを求めるし、そう言う人に28mmタイヤを強要することはしたくないんです。
CW:タイヤボリュームはフレーム設計にどのような影響をもたらすのでしょうか。クリアランスはもちろんですが、例えば振動吸収性や、剛性設定を変える必要性を感じていますか?
アリザガ:もちろんです。一番変化があるのはタイヤの空気圧の影響をもろに受ける垂直方向の剛性ですね。バイク全体でみると、タイヤがしなやかになるほどフレーム側には硬さが必要で、そのバランスを見極めるのがかなり難題です。今は多くのデータを収集している最中です。振動のウィップを計測し、適切な剛性を見極めるためにね。
CW:長らく(合計2時間にもインタビューは及んだ)ありがとうございました!そろそろオークォホイールの本格デリバリーも開始される(4月2日より正式スタート済み)ようですし、急速にオルベアの認知度を上げる日本のマーケットの反応が楽しみです。
アリザガ:こちらこそありがとう。日本にはラボラルのエリ(與那嶺恵理)とフミ(別府史之)という、心強いオルベアアスリートがいます。さらには信頼のおけるサイクルクリエーション(正規輸入代理店)と、シノブ(マーケティング担当の野口忍氏)もいて、サポート体制も充実していると言えますね。安心して購入して欲しいと思います。今後の拡がりに期待しています。
トップチームへの新規サポート、MyOの拡充、自社工場シフトなど、世界的なスポーツバイク低調を感じさせない勢いで邁進するオルベア。実際に本社に赴いて各部門のキーマンと話すことで、利益優先ではなく、あくまで会社全体を一つの仲間として捉え、背伸びせずに成長することを大事にしていることが見えたのだった。驚くような仕掛けを施したバイクも、派手な製品PRもないけれど、極めて実直で信頼できるブランドがオルベアである。それが今回取材して得た、大きなものだった。
なお、日本国内では、MyOでORCAを納車したインフルエンサーの篠さんが日本縦断のギネス世界記録挑戦をアナウンスしたばかり。シクロワイアードでも記事化を予定しています。