2010/07/08(木) - 13:35
7月4日、世界最高峰の自転車レース、ツール・ド・フランス2010が開幕。およそ3週間にわたる戦いの火ぶたが切って落とされた。今年のグランデパールは、オランダ第2の都市・ロッテルダム。初日は同市街を巡る個人タイムトライアルだ。
前日のプロローグを終え、第1ステージでいよいよフランスへの大移動が始まった。まずはオランダからベルギーへ、風車に見守られながら集団は進む photo:Makoto Ayano
勝利という栄光を手にするために戦う世界のトップライダーたちとともに、コンマ数秒を削るために進化を続けてきたTT専用スペシャルマシンも集結。これらのバイクに装備されているシマノのホイールやPROのパーツに注目しつつ、選手たちの熱い戦いを写真で振り返る。
スタートを待つラボバンクのTTバイク達。オールブラックの車体にPROとDURA-ACEのロゴが映える Photo:Makoto Ayano
チームHTCコロンビアのTTバイク。PROのハンドルに電動コンポーネントDi2を装備。ステムには戦闘機風ヘッドマークがペイントされていた Photo:Makoto Ayano
地元金融機関のチームである、ラボバンクの選手には熱い声援が飛ぶ。ラボバンクはシマノ製品を信頼し、積極的に使用するチームでもある photo:Kei Tsuji
スタートの合図を待つアントニー・ルー(フランス、フランセーズデジュー)。フロントは75mmのDURA-ACEホイールをチョイス Photo:Makoto Ayano
オリジナルペイントが強いインパクトを与えるアントニー・ルー(フランス、フランセーズデジュー)のTTバイク。PROとDURA-ACEのロゴがデザイン的なアクセントにもなっている Photo:Makoto Ayano
シマノのコンポーネントで固められたアントニー・ルー(フランセーズデジュー)の脚回り。シューズ、ペダル、変速機、ホイール、全てがシマノ製品だ Makoto Ayano
シマノ製のカーボンプロトタイプペダルを使っている選手も見られた Photo:Makoto Ayano
PRO製品と電動デュラエースを使用して挑んだトニ・マルティン(ドイツ、チームHTCコロンビア)がカンチェラーラに次ぐ2位に入り、マイヨ・ブランを獲得 photo:Makoto Ayano
クリストフ・ルメヴェル(フランス、フランセーズデジュー)のバイク。電動デュラエース7970シリーズをメインコンポに採用する。ホイールはデュラエース7900シリーズ、リムハイト35mmのプロトタイプモデル: photo:Makoto Ayano
フランセーズデジューの別の選手は、シマノのバイブシリーズのステムとハンドルに、PROのサイクルコンピュータを組み合わせて使っていた photo:Makoto Ayano
メイン集団が海辺の直線道路をひた走る。大きなオランダ国旗がはためく様子が、この地域の風の強さを物語る photo:Makoto Ayano
PRO製品の供給を受けるトッププロの多くが好んで使うバイブシリーズのハンドルトステム。ステムのサイズやハンドル形状を自由に選びやすいので、選手の好みや体型を反映しやすいというメリットがある photo:Makoto Ayano
スタート直後にアタックを決めたラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)ら。ボームはオランダが誇るシクロクロスの至宝で、ロードでもU23個人TT世界チャンピオン、ブエルタ区間優勝、パリ〜ニースプロローグ優勝と着実に力を付けている photo:Makoto Ayano
スタート前のチームスカイの選手達。彼らはTTステージではプロのディスクホイール、通常のステージではシマノのホイールを使用する photo:Makoto Ayano
電動デュラエース7970シリーズは、TTステージだけでなく、山岳ステージでもすでにスタンダードになりつつある photo:Makoto Ayano
ラボバンクの選手たちが使用するバイク。ホイールに記されている数字は、リムハイトを表し、平坦ステージでは35mmと50mmのものを選ぶ選手が多かった photo:Makoto Ayano
PROのステム一体型カーボンモノコックハンドル・ステルスEVO。軽量ながらプロユースにも耐える強度を備える: photo:Makoto Ayano
ほぼ平坦のこのコースでは、オランダ名物の強風が選手たちを苦しめた。そんな中、スタートからアタックをかけ、存在感を示したのは地元オランダ出身のラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)。
ボームは残り約30km地点まで逃げ集団で走り続けたが、後にメイン集団に吸収された。メイン集団では落車が多発し、残り2kmを切ったコーナーでも落車が発生。勝利が期待されたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームHTCコロンビア)も巻き込まれ、不運にもスプリントに参加できず。
この波乱含みのステージを制したのは、かつて最強スプリンターの名をほしいままにしたアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ・ファルネーゼヴィニ)だった。
広大な畑の中、プロトンが行く photo:Makoto Ayano
現役最強スプリンターとして今大会も活躍が期待されるマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームHTCコロンビア)もPROのバイブシリーズのハンドルを採用する photo:Makoto Ayano
カヴェンディッシュのバイクにはフレーム同色に塗装されたPROのステムが装着されていた。バイブのトラックステムに似ているが、プロトタイプのよう photo:Makoto Ayano
ブリュッセル市街を駆け抜けるプロトン photo:Makoto Ayano
トニ・マルティンのマイヨ・ブラン獲得などで序盤から存在感を示しているシマノやPROの製品。パリ・シャンゼリゼのゴールに到達するまでに、選手たちのさらなる活躍を支え、勝利を量産することに期待しよう。
勝利という栄光を手にするために戦う世界のトップライダーたちとともに、コンマ数秒を削るために進化を続けてきたTT専用スペシャルマシンも集結。これらのバイクに装備されているシマノのホイールやPROのパーツに注目しつつ、選手たちの熱い戦いを写真で振り返る。
プロローグ
この日は天気が崩れるとの予報だったため、有力選手の一部が早めにスタートを切る賭けに出る場面も。また、最新鋭の機材や次世代の製品が投入されるツール・ド・フランスは機材の博覧会とも言え、さっそく多くのシマノ製品がレースに使用され、機材面での注目を集めた。
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第1ステージ
“前哨戦”であるプロローグが終了し、本格的なロードレースはこの第1ステージから始まる。今年はオランダ第2の都市・ロッテルダムからベルギーの首都・ブリュッセルまでの223.5km。前日のTTとは使用する機材もガラリと変わり、自然と目がいってしまう。この日新たに投入された機材を見ながらレースを振り返ろう。
ボームは残り約30km地点まで逃げ集団で走り続けたが、後にメイン集団に吸収された。メイン集団では落車が多発し、残り2kmを切ったコーナーでも落車が発生。勝利が期待されたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームHTCコロンビア)も巻き込まれ、不運にもスプリントに参加できず。
この波乱含みのステージを制したのは、かつて最強スプリンターの名をほしいままにしたアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ・ファルネーゼヴィニ)だった。
第2ステージ
平坦基調のプロローグや第1ステージと異なり、この日はブリュッセルからスパまでの起伏に富んだ201km。リエージュ〜バストーニュ〜リエージュやフレーシュ・ワロンヌというアルデンヌクラシックと同じ丘を越える。レースは序盤から8人による逃げが決まり、さらに残りおよそ30kmの下りでメイン集団内で落車が発生。この影響もあって、逃げ集団の選手の勝利が濃厚に。残り20kmでアタックを決めたシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)がステージ優勝。マイヨジョーヌも獲得した。トニ・マルティンのマイヨ・ブラン獲得などで序盤から存在感を示しているシマノやPROの製品。パリ・シャンゼリゼのゴールに到達するまでに、選手たちのさらなる活躍を支え、勝利を量産することに期待しよう。
提供:シマノ 企画/制作:シクロワイアード