2012/05/07(月) - 13:26
4月30日に開催されたSUGOさくらスプリントカップは、震災復興支援を兼ねた短距離ロードレースイベントで、非常に豪華なゲストが勢ぞろいした。アットホームな雰囲気の中行われた大会の様子をお届けしよう。
宮城県にあるスポーツランドSUGOで行われたこのイベントは、同サーキット初の本格ロードレースイベントとして開催され、メインとなる種目は最長37kmを走るエリート部門を持つロードレースと、各チームが3.7kmのコースを2周するチームタイムトライアルだ。
岩手県・八幡平で行われた全日本選手権ロードレースの翌日ということもあり、多くの国内トップ選手がゲスト参加してくれたことも特筆すべきこと。東北・山形県出身で全日本チャンピオンになったばかりの土井雪広(アルゴス・シマノ)や福島晋一(トレンガヌ)、豊岡英子(パナソニックレディース)各選手や、シマノレーシングやブリヂストンアンカー、湘南ベルマーレといった豪華メンバーが、激しいレースの翌日ながら復興支援レースの趣旨に賛同し、SUGOへ集まった。
コースサイドに植えられた満開の桜が目に美しく、少々薄曇りながら走りやすい気候の中、最初に行われたのは4人で走るチームタイムトライアル。
まずはお手本とばかりにゲスト選手たちが次々に出走していく中、1人TTバイクにエアロヘルメットを被り気合が入りまくっているのはブリヂストンアンカーチームでエントリーの藤田晃三さん(笑)。福島選手もここに加わってさすがの走り。そして注目全日本チャンプ・土井選手はスキンスーツで登場してシマノレーシングのメンバーとともに美しい走りで魅せていた。
ゲスト選手が華麗な走りでゴールした後は、一般参加のチームが続々とスタートを切っていく。そして一番最後にスタートするのは、我々シクロワイアード編集部だ。私磯部と編集長、女子実業団レーサーの安田さんと、ゲストの豊岡選手を交えた混成チームは編集部チーム改め「あやこ姫と愉快な仲間たち」(笑)。
サーキットと言うと平坦なイメージだけれども、このスポーツランドSUGOはアップダウンしかない非常にキツいコース。特に最終コーナーを抜けた後の勾配は10%を数え、オートバイのレースだと「空に向かって加速していくようだぞ!(byメタボ会長)」とのことで、勢いを失うとたちまちギアがインナーに入ってしまう厳しい登りだ。
けれどその分ペース配分や先頭交代のタイミングなどが重要になるチームTTで、皆さん苦しみながらも思いっきり楽しんでいる様子が見て取れた。我らが「愉快な仲間たち」もプッシュし続けた結果、男子チームと合わせても4位という結果を残すことができました。豊岡選手、ご協力ありがとうございました!
プロ選手からの走りながらのアドバイスが受けられる講習会や、ほとんどのゲスト選手が参加してプロレースさながらの激しいレース展開となったエリートロードレースが終わった後に開催されたのはチャリティーオークションだ。ここにはゲスト選手から出品されたお宝グッズが数多く出品され、アルゴス・シマノをはじめとする各チームのサイン入りジャージやグッズ、湘南ベルマーレからはレースで使用したロードバイクなどなど挙げきれないくらい。
ブリヂストンアンカーから出品された、被災地に向けたヨーロッパのプロ選手のメッセージ入りバナーも高額で落札され、結果25万円を上回る金額が赤十字社を通して被災地のために寄付されることとなった。
その後はオープンクラスのロードレースが行われ、それぞれのクラスで白熱したレースが繰り広げられたが、ペースのコントロールや参加者の安全を見守るため、すべてのクラスにおいてゲスト選手たちがサポートに付いて走ってくれた。
主催者 菅田純也さん「皆が笑顔になれて、元気が出るイベントにしたかった」
この大会の主催者である菅田純也さんにお話を伺った。菅田さん自身、近隣の仙台市に在住。震災を経験したあと、シクロクロス大会のシリーズ戦「東北CXプロジェクト」などを企画・開催してきた。
菅田さん:「昨年の大震災以降ずっと自粛ムードが続いていましたが、それではだめ。なにか皆で笑顔に、元気になれるようなイベントを企画したいと思っていました。
ちょうど全日本選手権の翌日ということで、選手や観客の皆さんに参加いただいて、ここから元気を発信できればなと思いこの大会を企画しました。
競技内容については、ヒルクライムや、サーキットを使ったエンデューロは多いですが、本格的なロードレースを楽しめる機会ってあまりないですよね。そこでチームタイムトライアルと短距離レースをやろう、と考えたんです。
チャリティーオークションについても思った以上の入札があって大変驚くと同時にうれしく思っています。赤十字を通して被災地へ寄付しますし、湘南ベルマーレから出品頂いたバイクついては、落札金額でジャイアントのキッズ用プッシュバイクを購入して、チームと一緒に直接沿岸地域の幼稚園や保育園にお渡ししに行く予定です。
今回の大会を踏まえ、次回開催についても現在検討をしています。まだ正式決定ではありませんが、サーキットではなく、公道を使ったイベントにしたいと思って現在計画を進行させているんです。競技がもしダメでもパレード走行は行いたい。そして参加した皆さんが、自身の目で復興途中にある東北を見て、何かを感じて頂ければいいなと考えています。」
主催の菅田さんから頂いたメッセージは非常に力強く、被災地の復興を感じるものだったが、それでもまだまだ途中にあるのも事実だ。オークションで集まった支援金や、集まった選手や参加者のパワーが復興へとつながっていけば、と強く感じたとてもアットホームな雰囲気の良い大会であった。
楽しい大会の模様は撮影した300カットあまりの写真をアップしたフォトギャラリー2(Google Picasaウェブアルバム)でもお楽しみください。
text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO
宮城県にあるスポーツランドSUGOで行われたこのイベントは、同サーキット初の本格ロードレースイベントとして開催され、メインとなる種目は最長37kmを走るエリート部門を持つロードレースと、各チームが3.7kmのコースを2周するチームタイムトライアルだ。
岩手県・八幡平で行われた全日本選手権ロードレースの翌日ということもあり、多くの国内トップ選手がゲスト参加してくれたことも特筆すべきこと。東北・山形県出身で全日本チャンピオンになったばかりの土井雪広(アルゴス・シマノ)や福島晋一(トレンガヌ)、豊岡英子(パナソニックレディース)各選手や、シマノレーシングやブリヂストンアンカー、湘南ベルマーレといった豪華メンバーが、激しいレースの翌日ながら復興支援レースの趣旨に賛同し、SUGOへ集まった。
コースサイドに植えられた満開の桜が目に美しく、少々薄曇りながら走りやすい気候の中、最初に行われたのは4人で走るチームタイムトライアル。
まずはお手本とばかりにゲスト選手たちが次々に出走していく中、1人TTバイクにエアロヘルメットを被り気合が入りまくっているのはブリヂストンアンカーチームでエントリーの藤田晃三さん(笑)。福島選手もここに加わってさすがの走り。そして注目全日本チャンプ・土井選手はスキンスーツで登場してシマノレーシングのメンバーとともに美しい走りで魅せていた。
ゲスト選手が華麗な走りでゴールした後は、一般参加のチームが続々とスタートを切っていく。そして一番最後にスタートするのは、我々シクロワイアード編集部だ。私磯部と編集長、女子実業団レーサーの安田さんと、ゲストの豊岡選手を交えた混成チームは編集部チーム改め「あやこ姫と愉快な仲間たち」(笑)。
サーキットと言うと平坦なイメージだけれども、このスポーツランドSUGOはアップダウンしかない非常にキツいコース。特に最終コーナーを抜けた後の勾配は10%を数え、オートバイのレースだと「空に向かって加速していくようだぞ!(byメタボ会長)」とのことで、勢いを失うとたちまちギアがインナーに入ってしまう厳しい登りだ。
けれどその分ペース配分や先頭交代のタイミングなどが重要になるチームTTで、皆さん苦しみながらも思いっきり楽しんでいる様子が見て取れた。我らが「愉快な仲間たち」もプッシュし続けた結果、男子チームと合わせても4位という結果を残すことができました。豊岡選手、ご協力ありがとうございました!
プロ選手からの走りながらのアドバイスが受けられる講習会や、ほとんどのゲスト選手が参加してプロレースさながらの激しいレース展開となったエリートロードレースが終わった後に開催されたのはチャリティーオークションだ。ここにはゲスト選手から出品されたお宝グッズが数多く出品され、アルゴス・シマノをはじめとする各チームのサイン入りジャージやグッズ、湘南ベルマーレからはレースで使用したロードバイクなどなど挙げきれないくらい。
ブリヂストンアンカーから出品された、被災地に向けたヨーロッパのプロ選手のメッセージ入りバナーも高額で落札され、結果25万円を上回る金額が赤十字社を通して被災地のために寄付されることとなった。
その後はオープンクラスのロードレースが行われ、それぞれのクラスで白熱したレースが繰り広げられたが、ペースのコントロールや参加者の安全を見守るため、すべてのクラスにおいてゲスト選手たちがサポートに付いて走ってくれた。
主催者 菅田純也さん「皆が笑顔になれて、元気が出るイベントにしたかった」
この大会の主催者である菅田純也さんにお話を伺った。菅田さん自身、近隣の仙台市に在住。震災を経験したあと、シクロクロス大会のシリーズ戦「東北CXプロジェクト」などを企画・開催してきた。
菅田さん:「昨年の大震災以降ずっと自粛ムードが続いていましたが、それではだめ。なにか皆で笑顔に、元気になれるようなイベントを企画したいと思っていました。
ちょうど全日本選手権の翌日ということで、選手や観客の皆さんに参加いただいて、ここから元気を発信できればなと思いこの大会を企画しました。
競技内容については、ヒルクライムや、サーキットを使ったエンデューロは多いですが、本格的なロードレースを楽しめる機会ってあまりないですよね。そこでチームタイムトライアルと短距離レースをやろう、と考えたんです。
チャリティーオークションについても思った以上の入札があって大変驚くと同時にうれしく思っています。赤十字を通して被災地へ寄付しますし、湘南ベルマーレから出品頂いたバイクついては、落札金額でジャイアントのキッズ用プッシュバイクを購入して、チームと一緒に直接沿岸地域の幼稚園や保育園にお渡ししに行く予定です。
今回の大会を踏まえ、次回開催についても現在検討をしています。まだ正式決定ではありませんが、サーキットではなく、公道を使ったイベントにしたいと思って現在計画を進行させているんです。競技がもしダメでもパレード走行は行いたい。そして参加した皆さんが、自身の目で復興途中にある東北を見て、何かを感じて頂ければいいなと考えています。」
主催の菅田さんから頂いたメッセージは非常に力強く、被災地の復興を感じるものだったが、それでもまだまだ途中にあるのも事実だ。オークションで集まった支援金や、集まった選手や参加者のパワーが復興へとつながっていけば、と強く感じたとてもアットホームな雰囲気の良い大会であった。
楽しい大会の模様は撮影した300カットあまりの写真をアップしたフォトギャラリー2(Google Picasaウェブアルバム)でもお楽しみください。
text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO
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