2019/05/01(水) - 12:05
4月14日(日)に開催された栃木県宇都宮市を舞台にしたロングライドイベント「第11回うつのみやサイクルピクニック」。宇都宮餃子と豪華ゲストによる特設サイン会に湧いた後編レポートをお届け。
レポート前編はこちら
まだまだ先は長いので改めて出発。コースの至るところで桜の花が咲き残り、場所によっては菜の花が咲いていたりと、季節の移り変わりを感じる事が出来る。もともと雨予報だったイベント当日だが、雨は全く降らず、晴天にこそならなかったが、穏やかな春の温かい空気で走りやすい天気だ。
東北新幹線が駆け抜ける高架をくぐると第3エイドに到着。ここでは待ってましたの宇都宮餃子が水餃子で振る舞われ、加えてボリューム満点の菓子パンやミニどら焼き、そしてやっぱりトマトも登場。宇都宮餃子はつるりとジューシー。菓子パンやミニどら焼きの甘さが小腹を満たしてくれる。
ここのエイドでは栃木県の農畜産物のプロモーションガールである「とちぎフレッシュメイト」の方が参加者の方にトマトを直接お渡し。サイン本お渡し会やら、CDお渡し会なら聞いたことがあるが、トマトお渡し会というのは非常に斬新で面白い。綺麗なお姉さんからもらったトマトは普通のものより美味しく感じたはずだ。
ジャンベのエスニックなリズムでテンションを上げつつ取材をしていると、ちょうど、弱虫ペダル作者の渡辺航先生が登場。参加者のスマホケースにサインをしていたのだが、京都伏見高校の御堂筋君をスラスラと描き、周りから感嘆の声が漏れた。その他にも記念撮影なども快諾してくださり、貴重な時間を過ごせたのではないだろうか。
コースに戻るとつづら折りの短い登りを通過。こういった短い登りはライドにメリハリが出て非常に良い。宇都宮ブリッツェンがコースを監修しているということで、ただ平坦を走るだけではなく、ポイントでちょっとした頑張りスポットが出てくるのだ。おそらく普段の追い込みポイントなのだろうなと想像すると、やる気が出てくる。
これまた毎年恒例のコスプレ立証員さんは昨年と同じミニオンだった。曰く予算の都合上とのことで世知辛い。ろまんちっく村の裏側に位置する田園地帯を抜け、大谷エリアへ。例年どおりの開催時期だと有名な観光地である大谷エリア付近は渋滞が発生するが、今年は時期をずらしたため、混雑もなくストレスは少ない。
江戸時代に始まったとされる大谷石採掘は最盛期には年間89万トンを出荷する日本屈指の砕石産業だったという。軽く柔らかく耐火性にも優れた大谷石は住宅や倉庫の壁や石垣に使用されることも多かったのだとか。昨年の5月には「大谷石文化」として日本遺産に認定され、未来に残すべき文化として観光地の整備などが行われている。
エイドステーションが設けられるのは高さ27mの平和観音前。昭和29年に完成した像は戦没者供養と世界平和を祈り作られたということで、その大きさに圧倒される。エイドステーションではここでも大ぶりのとちおとめや、おからドーナッツ、そして永谷園提供の「冷やし茶漬け」が頂ける。
永谷園では、お茶漬けアレンジキャンペーンをやっているとのことで、このエイドでもトマトをトッピング。爽やかなさっぱり感がアップし、スルスルと頂けた。因みに筆者のおすすめアレンジは粗ほぐしの鮭フレークです。
地上の民をいつでも優しく見守っている平和観音に別れを告げ、最後の目的地となるジャパンカップコースに向かっていく。最初に参加者に牙を剥くのが鶴カントリーの登り。最近のジャパンカップでは使われなくなってしまったが、過去には重要な勝負所として多くの激戦が繰り広げられた場所である。
前哨戦的な意味合いが大きい鶴カントリーだが、実際に走ってみるとかなりの勾配で、プロ選手のように軽快に走ることはまったく出来ない。それでも足の痛みに耐えながら、場合によっては自転車を押してクリアすると、少し下った後メインディッシュの古賀志林道の突入する。
序盤からかなりの急勾配なのが古賀志林道の特徴。登り始めから心をへし折ってくるが、諦めず食らいつく。九十九折区間に入ると勾配は少し緩み、余裕が出てくる。集中を切らさずペダルを回していくと応援の声が聞こえてくる。
憧れの古賀志林道で声援を受けながら登るというのは、ジャパンカップに出場する選手かサイピクに出るライダーしか体験することの出来ない特権。コンタドールのようにダンシングでフィニッシュしよう。頂上では乾燥レモンのお菓子が配られている。甘酸っぱいクエン酸で乳酸を除去して最後まで頑張ろう。
古賀志林道からの下りを慎重にこなし、県道に出る。しばらくすると最後のエイドステーションに到着だ。ここでは本格的な蕎麦が頂ける。少し平たいようなエッジの立った切り方で、コシが強く、香りも芳醇というお蕎麦だ。正直、どこで一人前が食べられるのか教えて欲しいくらい美味しい。
ここからフィニッシュまでは15kmほど。寡黙にペダルを回しろまんちっく村へ帰還する。ステージ上では豪華景品が当たるじゃんけん大会が行われ、屋台では餃子や串焼きなどのグルメブースが出店。エントリー時に300円分の食券が渡されているため、それを使い皆さん思い思いの宇都宮グルメを堪能していた。
漫画家の渡辺航先生は「天気がもってくれて(午後にかけて雨予報が出ていた)本当に良かったです。所々で桜も堪能させて頂けましたし、スタッフの方々も優しく、おもてなしの心を感じることができました。本当に楽しかったです。こういったイベントが続いていくことによって自転車の輪が大きくなって欲しいと思います」とイベントを走った感想をコメントしてくれた。
初心者でも走りやすいコースと充実のグルメ満載のうつのみやサイクルピクニック。春のシーズンインロングライドイベントとして11年目を迎えた大会はこれからも長く愛されていきそうだ。また来年、春の宇都宮を堪能しに参加してみてはいかがだろうか。
text&photo:Kosuke.Kamata
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まだまだ先は長いので改めて出発。コースの至るところで桜の花が咲き残り、場所によっては菜の花が咲いていたりと、季節の移り変わりを感じる事が出来る。もともと雨予報だったイベント当日だが、雨は全く降らず、晴天にこそならなかったが、穏やかな春の温かい空気で走りやすい天気だ。
東北新幹線が駆け抜ける高架をくぐると第3エイドに到着。ここでは待ってましたの宇都宮餃子が水餃子で振る舞われ、加えてボリューム満点の菓子パンやミニどら焼き、そしてやっぱりトマトも登場。宇都宮餃子はつるりとジューシー。菓子パンやミニどら焼きの甘さが小腹を満たしてくれる。
ここのエイドでは栃木県の農畜産物のプロモーションガールである「とちぎフレッシュメイト」の方が参加者の方にトマトを直接お渡し。サイン本お渡し会やら、CDお渡し会なら聞いたことがあるが、トマトお渡し会というのは非常に斬新で面白い。綺麗なお姉さんからもらったトマトは普通のものより美味しく感じたはずだ。
ジャンベのエスニックなリズムでテンションを上げつつ取材をしていると、ちょうど、弱虫ペダル作者の渡辺航先生が登場。参加者のスマホケースにサインをしていたのだが、京都伏見高校の御堂筋君をスラスラと描き、周りから感嘆の声が漏れた。その他にも記念撮影なども快諾してくださり、貴重な時間を過ごせたのではないだろうか。
コースに戻るとつづら折りの短い登りを通過。こういった短い登りはライドにメリハリが出て非常に良い。宇都宮ブリッツェンがコースを監修しているということで、ただ平坦を走るだけではなく、ポイントでちょっとした頑張りスポットが出てくるのだ。おそらく普段の追い込みポイントなのだろうなと想像すると、やる気が出てくる。
これまた毎年恒例のコスプレ立証員さんは昨年と同じミニオンだった。曰く予算の都合上とのことで世知辛い。ろまんちっく村の裏側に位置する田園地帯を抜け、大谷エリアへ。例年どおりの開催時期だと有名な観光地である大谷エリア付近は渋滞が発生するが、今年は時期をずらしたため、混雑もなくストレスは少ない。
江戸時代に始まったとされる大谷石採掘は最盛期には年間89万トンを出荷する日本屈指の砕石産業だったという。軽く柔らかく耐火性にも優れた大谷石は住宅や倉庫の壁や石垣に使用されることも多かったのだとか。昨年の5月には「大谷石文化」として日本遺産に認定され、未来に残すべき文化として観光地の整備などが行われている。
エイドステーションが設けられるのは高さ27mの平和観音前。昭和29年に完成した像は戦没者供養と世界平和を祈り作られたということで、その大きさに圧倒される。エイドステーションではここでも大ぶりのとちおとめや、おからドーナッツ、そして永谷園提供の「冷やし茶漬け」が頂ける。
永谷園では、お茶漬けアレンジキャンペーンをやっているとのことで、このエイドでもトマトをトッピング。爽やかなさっぱり感がアップし、スルスルと頂けた。因みに筆者のおすすめアレンジは粗ほぐしの鮭フレークです。
地上の民をいつでも優しく見守っている平和観音に別れを告げ、最後の目的地となるジャパンカップコースに向かっていく。最初に参加者に牙を剥くのが鶴カントリーの登り。最近のジャパンカップでは使われなくなってしまったが、過去には重要な勝負所として多くの激戦が繰り広げられた場所である。
前哨戦的な意味合いが大きい鶴カントリーだが、実際に走ってみるとかなりの勾配で、プロ選手のように軽快に走ることはまったく出来ない。それでも足の痛みに耐えながら、場合によっては自転車を押してクリアすると、少し下った後メインディッシュの古賀志林道の突入する。
序盤からかなりの急勾配なのが古賀志林道の特徴。登り始めから心をへし折ってくるが、諦めず食らいつく。九十九折区間に入ると勾配は少し緩み、余裕が出てくる。集中を切らさずペダルを回していくと応援の声が聞こえてくる。
憧れの古賀志林道で声援を受けながら登るというのは、ジャパンカップに出場する選手かサイピクに出るライダーしか体験することの出来ない特権。コンタドールのようにダンシングでフィニッシュしよう。頂上では乾燥レモンのお菓子が配られている。甘酸っぱいクエン酸で乳酸を除去して最後まで頑張ろう。
古賀志林道からの下りを慎重にこなし、県道に出る。しばらくすると最後のエイドステーションに到着だ。ここでは本格的な蕎麦が頂ける。少し平たいようなエッジの立った切り方で、コシが強く、香りも芳醇というお蕎麦だ。正直、どこで一人前が食べられるのか教えて欲しいくらい美味しい。
ここからフィニッシュまでは15kmほど。寡黙にペダルを回しろまんちっく村へ帰還する。ステージ上では豪華景品が当たるじゃんけん大会が行われ、屋台では餃子や串焼きなどのグルメブースが出店。エントリー時に300円分の食券が渡されているため、それを使い皆さん思い思いの宇都宮グルメを堪能していた。
漫画家の渡辺航先生は「天気がもってくれて(午後にかけて雨予報が出ていた)本当に良かったです。所々で桜も堪能させて頂けましたし、スタッフの方々も優しく、おもてなしの心を感じることができました。本当に楽しかったです。こういったイベントが続いていくことによって自転車の輪が大きくなって欲しいと思います」とイベントを走った感想をコメントしてくれた。
初心者でも走りやすいコースと充実のグルメ満載のうつのみやサイクルピクニック。春のシーズンインロングライドイベントとして11年目を迎えた大会はこれからも長く愛されていきそうだ。また来年、春の宇都宮を堪能しに参加してみてはいかがだろうか。
text&photo:Kosuke.Kamata
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