2017/04/17(月) - 09:12
創業10周年を迎えるサイクルアクセサリーブランドのレザイン。昨年秋に発表されたGPS搭載サイクルコンピューター「LEZYNE GPS」の販売が開始されている。ハイスペックな機能を備えながら、手頃な価格を実現したSUPER GPSを実際に使用してみた。
GPSを搭載したサイクルコンピューターが普及して数年。走行ルートや心拍、パワーを記録するデバイスとして、レースに出場するような本格的な方から、週末サイクリングを楽しむようなホビーの方まで幅広い層のサイクリストに浸透してきたアイテムだ。
記録した走行ログをUCIワールドチームの選手たちも使用する走行ログ共有サイト「Strava」や、各ブランドが用意する走行ログ記録サイトにアップロードすると、グループ内での会話の種となったり、レースに向けてのコンディション調整に役立てることが可能となる。
サイクリングライフを豊かにする走行データを記録するサイクルコンピューターだが、位置情報をスタンドアローンで記録できるものは依然として高価なものが多い。加えて、手に取りやすい価格かつ位置情報を保存できるものはスマートフォンと連動しなければならないプロダクトが多く、スマホ側のバッテリーも気にしながら使う必要があった。
今回紹介する「LEZYNE GPS」シリーズは、サイクルコンピューター単体で位置情報を含む走行ログを記録する機能を備え、スマホと連携することで利用できる機能が拡張するデバイスとなっている。そして、身近に感じるプライスレンジを実現させたシリーズだ。
群雄割拠のGPSサイクルコンピューターという分野において、魅力的な価格に設定できるのはレザインの生産体制にあるという。ハードウェアとソフトウェアの企画、開発、製品の組み立てにいたるまで自社で一貫して行うことで、コストを削減し低価格を実現している。
LEZYNE GPSの機能は速度、ケイデンス、パワー、心拍、勾配、方角などサイクルコンピューターに求められる項目が一通り表示される。スマホと連携させるとライブトラッキング機能やStravaのLive segment、簡易ルートナビなどが利用可能となる。電話の着信やSMSの内容確認、メールの受信をサイクルコンピューター上で行ってくれるのは嬉しい仕様だ。
ラインアップの中でもハイエンドに位置づけられるモデル「SUPER GPS」を試用した。SUPER GPSはGPSとGLONASSという2種類の衛星から位置情報を取得、加えて加速度センサーと気圧計も装備されているハイスペックモデル。BluetoothとANT+で各種デバイスとのペアリングが可能な1台だ。
ー インプレッション
サイクルコンピューターらしく電子音とともに起動するSUPER GPS。スマートフォンや各種センサーとペアリングせずとも、搭載されたGPSが取得した位置情報をもとにスピードや走行ルート、獲得標高などを計算してくれるため、電源オンとともに走り出すことも可能だ。しかし、今回は試用ということもありiPhoneと各種センサーと同期させることとする。
スマートフォンも外部センサーも本体の設定画面からデバイスを見つけ出すのみでペアリングが完了するという簡単作業となっている。これまでサイクルコンピューターを利用した経験がある方ならば、直感的にペアリング作業を行えるはずだ。はじめてサイクルコンピューターを使用するという方でも、メニュー画面を開けば容易に作業は行える。
ペアリングを完了させたデバイスは、本体のページにセンサー電池残量とともにアイコンが現れるため、ライド途中にセンサーの電池切れでデータ記録失敗という心配が少ないのは嬉しい。一度ペアリングを行ったデバイスは、次回の本体起動時から自動的にペアリングされる。一度サイクルコンピューターを使用したことがある人は、勝手知ったる仕様となっているためサッと設定しやすいはずだ。
ここからは実際に走り出してから、サイクリング終了時に気がついた点をお伝えしよう。まずSUPER GPSは画面が広く、1ページあたり2項目表示にすると文字サイズも大きくなり、非常に読み取りやすい。対して1ページあたり最大4項目まで表示させられるため、一度に様々な情報を得たい人も満足できるはずだ。
画面に関してはバックライトや文字表示のコントラスト(濃淡)も調整が行えるのも非常に嬉しい機能だ。走行する時間帯や好みにあわせた画面表示にカスタマイズが行えるため、ライド中に表示に関するストレスを少なくすることもできるだろう。
スマホアプリLezyne Ally v2で目的地を設定するとサイクルコンピューター上に、曲がり角までの残り距離と走行すべき道の名前、簡易的なルートが画面上に現れる。ルートはスマホアプリ上で自動的に生成されたものであり、サイクリストが望むルートではないケースもあるが、見知らぬ土地を走行する場合は非常に心強い。
万が一、ナビゲーションルートから外れた場合でも、サイコンがミスコースを検知し、ルートの再計算を行うか聞いてくれる。設定次第で道を外れたら自動的に再計算を行なってくれるため、目的地に向けた正しいルートを走ることが可能だ。
走行後ルートをstravaにアップする作業も非常に容易。Lezyne Ally v2を通じて本体からデータをダウンロード、携帯にデータを保存した後はワンタッチでstravaにアップロードされてしまう。本体をパソコンに繋げる必要がないのは、非常に手軽で嬉しい仕様だ。
GPSは屋外で探索開始すると2秒もかからず衛星を補足してくれる。ライドログの精度に関しては、位置データの記録間隔が長いのか、ややあらめという印象を受ける。一方で、サイクリングの記録としては十分なほど位置情報を保存してくれるため、サイクリング派の筆者からすると満足できる性能だ。
マウントのつくりも特筆すべき点だ。本体を回転させてマウントとの脱着する機構は様々なブランドが取り入れているものと同様だが、レザインの場合は脱着の際に本体をマウントに押し付けながら回転させなければ外れないというセーフティー機構を備えている。MTBライドでも信頼できるほどの固定力を有しているため、ライド中にサイコンを紛失するといった悲しい目にあう可能性が少なくなっている。
サイクルコンピューターとしての性能、信頼できるアクセサリーに満足できるレザイン SUPER GPS。他ブランドのミドルグレード以上に匹敵する高性能さを備えながらも、本体の価格は16,800円(税抜)に設定されている。GPSが搭載されたサイコンを探している方の有力な選択肢となるだろう。
レザイン SUPER GPS
カラー:BLACK
重量:76g
ランタイム:24時間
メモリー:400時間分
サイズ:本体 42.9mm (W) x 67.8mm (L) x 27.5mm (H)
スクリーンサイズ:31.7mm (W) x 40.1mm (L)
マウント:X-Lock Standard O-ring固定マウント付属
価格:16,800円(税抜)
GPSを搭載したサイクルコンピューターが普及して数年。走行ルートや心拍、パワーを記録するデバイスとして、レースに出場するような本格的な方から、週末サイクリングを楽しむようなホビーの方まで幅広い層のサイクリストに浸透してきたアイテムだ。
記録した走行ログをUCIワールドチームの選手たちも使用する走行ログ共有サイト「Strava」や、各ブランドが用意する走行ログ記録サイトにアップロードすると、グループ内での会話の種となったり、レースに向けてのコンディション調整に役立てることが可能となる。
サイクリングライフを豊かにする走行データを記録するサイクルコンピューターだが、位置情報をスタンドアローンで記録できるものは依然として高価なものが多い。加えて、手に取りやすい価格かつ位置情報を保存できるものはスマートフォンと連動しなければならないプロダクトが多く、スマホ側のバッテリーも気にしながら使う必要があった。
今回紹介する「LEZYNE GPS」シリーズは、サイクルコンピューター単体で位置情報を含む走行ログを記録する機能を備え、スマホと連携することで利用できる機能が拡張するデバイスとなっている。そして、身近に感じるプライスレンジを実現させたシリーズだ。
群雄割拠のGPSサイクルコンピューターという分野において、魅力的な価格に設定できるのはレザインの生産体制にあるという。ハードウェアとソフトウェアの企画、開発、製品の組み立てにいたるまで自社で一貫して行うことで、コストを削減し低価格を実現している。
LEZYNE GPSの機能は速度、ケイデンス、パワー、心拍、勾配、方角などサイクルコンピューターに求められる項目が一通り表示される。スマホと連携させるとライブトラッキング機能やStravaのLive segment、簡易ルートナビなどが利用可能となる。電話の着信やSMSの内容確認、メールの受信をサイクルコンピューター上で行ってくれるのは嬉しい仕様だ。
ラインアップの中でもハイエンドに位置づけられるモデル「SUPER GPS」を試用した。SUPER GPSはGPSとGLONASSという2種類の衛星から位置情報を取得、加えて加速度センサーと気圧計も装備されているハイスペックモデル。BluetoothとANT+で各種デバイスとのペアリングが可能な1台だ。
ー インプレッション
サイクルコンピューターらしく電子音とともに起動するSUPER GPS。スマートフォンや各種センサーとペアリングせずとも、搭載されたGPSが取得した位置情報をもとにスピードや走行ルート、獲得標高などを計算してくれるため、電源オンとともに走り出すことも可能だ。しかし、今回は試用ということもありiPhoneと各種センサーと同期させることとする。
スマートフォンも外部センサーも本体の設定画面からデバイスを見つけ出すのみでペアリングが完了するという簡単作業となっている。これまでサイクルコンピューターを利用した経験がある方ならば、直感的にペアリング作業を行えるはずだ。はじめてサイクルコンピューターを使用するという方でも、メニュー画面を開けば容易に作業は行える。
ペアリングを完了させたデバイスは、本体のページにセンサー電池残量とともにアイコンが現れるため、ライド途中にセンサーの電池切れでデータ記録失敗という心配が少ないのは嬉しい。一度ペアリングを行ったデバイスは、次回の本体起動時から自動的にペアリングされる。一度サイクルコンピューターを使用したことがある人は、勝手知ったる仕様となっているためサッと設定しやすいはずだ。
ここからは実際に走り出してから、サイクリング終了時に気がついた点をお伝えしよう。まずSUPER GPSは画面が広く、1ページあたり2項目表示にすると文字サイズも大きくなり、非常に読み取りやすい。対して1ページあたり最大4項目まで表示させられるため、一度に様々な情報を得たい人も満足できるはずだ。
画面に関してはバックライトや文字表示のコントラスト(濃淡)も調整が行えるのも非常に嬉しい機能だ。走行する時間帯や好みにあわせた画面表示にカスタマイズが行えるため、ライド中に表示に関するストレスを少なくすることもできるだろう。
スマホアプリLezyne Ally v2で目的地を設定するとサイクルコンピューター上に、曲がり角までの残り距離と走行すべき道の名前、簡易的なルートが画面上に現れる。ルートはスマホアプリ上で自動的に生成されたものであり、サイクリストが望むルートではないケースもあるが、見知らぬ土地を走行する場合は非常に心強い。
万が一、ナビゲーションルートから外れた場合でも、サイコンがミスコースを検知し、ルートの再計算を行うか聞いてくれる。設定次第で道を外れたら自動的に再計算を行なってくれるため、目的地に向けた正しいルートを走ることが可能だ。
走行後ルートをstravaにアップする作業も非常に容易。Lezyne Ally v2を通じて本体からデータをダウンロード、携帯にデータを保存した後はワンタッチでstravaにアップロードされてしまう。本体をパソコンに繋げる必要がないのは、非常に手軽で嬉しい仕様だ。
GPSは屋外で探索開始すると2秒もかからず衛星を補足してくれる。ライドログの精度に関しては、位置データの記録間隔が長いのか、ややあらめという印象を受ける。一方で、サイクリングの記録としては十分なほど位置情報を保存してくれるため、サイクリング派の筆者からすると満足できる性能だ。
マウントのつくりも特筆すべき点だ。本体を回転させてマウントとの脱着する機構は様々なブランドが取り入れているものと同様だが、レザインの場合は脱着の際に本体をマウントに押し付けながら回転させなければ外れないというセーフティー機構を備えている。MTBライドでも信頼できるほどの固定力を有しているため、ライド中にサイコンを紛失するといった悲しい目にあう可能性が少なくなっている。
サイクルコンピューターとしての性能、信頼できるアクセサリーに満足できるレザイン SUPER GPS。他ブランドのミドルグレード以上に匹敵する高性能さを備えながらも、本体の価格は16,800円(税抜)に設定されている。GPSが搭載されたサイコンを探している方の有力な選択肢となるだろう。
レザイン SUPER GPS
カラー:BLACK
重量:76g
ランタイム:24時間
メモリー:400時間分
サイズ:本体 42.9mm (W) x 67.8mm (L) x 27.5mm (H)
スクリーンサイズ:31.7mm (W) x 40.1mm (L)
マウント:X-Lock Standard O-ring固定マウント付属
価格:16,800円(税抜)
リンク
Amazon.co.jp