2016/01/26(火) - 09:03
1月13日(水)、東京都立産業貿易センター・台東館に計114社ものパーツメーカーや輸入代理店が集結した。メーカーとショップ関係者向けに行われたBtoBイベント「サイクルパーツ合同展示会」の様子を紹介しよう。
東京・浅草にある東京都立産業貿易センター・台東館にて「サイクルパーツ合同展示会」が開催された。このイベントは、出展社はサイクルパーツを扱うメーカーや輸入代理店に限られ、来場者はショップスタッフや関係者に限られたBtoB型展示会だ。
BtoBとは「ビジネス to ビジネス」の略で、言葉の通り企業間の取引を行うことである。対してメーカーやショップと、私達のようなエンドユーザーでやり取りする場合はBtoC(ビジネス to コンシューマー)と呼ぶ。有名なサイクルモードはBtoC型に分類される。
なぜBtoCではなくBtoB、さらにフレームメーカーではなくパーツメーカー中心とした出展社にしたのだろうか。自らも自転車卸販売代理店に勤める実行委員会の野口高一さんがパーツメーカーの展示会の現況と、合同展示会を開催した理由について説明してくれた。
「一社で多種のブランドを抱えるメジャーメーカーならいざ知らず、私達パーツメーカーの多くは小さい規模で運営しているのが現状なんです。小さいながらも自信を持ってお勧めできる製品を多く扱っているのですが、私達が無理をして単独で展示会を開催しても、中々足を運んでもらえないのもまた悲しい現実です。そこで考えた結果、私達スモールメーカーが集まって、同時同場所で展示会を開催できれば、集客を期待できるかもしれないという想いで、今回の展示会開催に至りました。」
実行委員会の想いに応える形でこのイベントに集まった出展社は計114社。イベントの中心となった出展社は本所工研や星工業など実力派のパーツメーカー。例えば、NITTOは新型のカーボントラックハンドルを、三ヶ島ペダルはシマノSPDに対応したビンディングペダルを披露していた。
そこに加えて、OGKカブトやキャットアイなど大きなメーカーや、有名バイクを取り扱うや輸入販売代理店も出展していた。普段であれば有名ブランドバイクをメインに据える代理店も、この日はパーツを前面に展開していた。例えば、スコットジャパンならばシンクロス、ジェイピースポーツグループならばスパカズやスピードプレイ、グローブライドならばITMやWTBといったブランドが中心に据えられていた。
肝心の集客について言えば大成功。初日の開場前にはエレベーターホールが来場者で埋まり、階段まで列が伸びていたというほど。イベントが始まってから閉場までの間、来場者は途切れることなく訪れ、3フロアに分けられた会場はどこも来場者で大賑わい。
秋の個別展示会シーズンでは見ることができなかったブランドの新製品やカタログ、サービスをチェックするために数多くのショップスタッフが訪れていた。訪れていた方からは「たくさん集まっていると見て回りやすいし、これまで気づかなかった良い製品にも出会えました。ぜひこれからも続けて欲しいですね」という声も聞こえてきた。
ショップにとってはシーズンインとともに訪れる繁忙期に備えるため、1月や2月は仕込みの時期なのだという。ここで仕入れた情報をもとにショップに並べられている製品ラインアップの幅が広がれば、私たちエンドユーザーにとってメリットとなるだろう。
盛況のうちに幕を下ろした第1回サイクルパーツ合同展示会。改めて実行委員会の野口さんはイベントを振り返り「限られたマーケットをライバル同士で取り合うのではなく、まずはマーケットの底上げをしようと考えて合同展示会を開催しました。結果としては、数多くのメーカーや来場者が参加してくれ、イベントが盛り上がったので、マーケット活性化のお手伝いをできたのではないでしょうか」と語ってくれた。
第1回が終わったばかりだが、早くも第2回を来年3月に開催する予定だと野口さんは教えてくれた。「来年はより数多くのメーカーを集めて内容を充実させたいですね。来場者も首都圏の方だけではなく、地方から来て頂けると嬉しいです。ぜひ、浅草観光とあわせていらしてください」と野口さんは笑う。
メーカーとショップどちらからも注目を集めたサイクルパーツ合同展示会。主催者は大きな志をもって開催し、それを実現しているイベントであると感じさせられた。来年も開催予定とのことなので、よりパワーアップしたイベントになることを期待したい。
text:Gakuto.Fujiwara
photo:Yuya.Yamamoto
東京・浅草にある東京都立産業貿易センター・台東館にて「サイクルパーツ合同展示会」が開催された。このイベントは、出展社はサイクルパーツを扱うメーカーや輸入代理店に限られ、来場者はショップスタッフや関係者に限られたBtoB型展示会だ。
BtoBとは「ビジネス to ビジネス」の略で、言葉の通り企業間の取引を行うことである。対してメーカーやショップと、私達のようなエンドユーザーでやり取りする場合はBtoC(ビジネス to コンシューマー)と呼ぶ。有名なサイクルモードはBtoC型に分類される。
なぜBtoCではなくBtoB、さらにフレームメーカーではなくパーツメーカー中心とした出展社にしたのだろうか。自らも自転車卸販売代理店に勤める実行委員会の野口高一さんがパーツメーカーの展示会の現況と、合同展示会を開催した理由について説明してくれた。
「一社で多種のブランドを抱えるメジャーメーカーならいざ知らず、私達パーツメーカーの多くは小さい規模で運営しているのが現状なんです。小さいながらも自信を持ってお勧めできる製品を多く扱っているのですが、私達が無理をして単独で展示会を開催しても、中々足を運んでもらえないのもまた悲しい現実です。そこで考えた結果、私達スモールメーカーが集まって、同時同場所で展示会を開催できれば、集客を期待できるかもしれないという想いで、今回の展示会開催に至りました。」
実行委員会の想いに応える形でこのイベントに集まった出展社は計114社。イベントの中心となった出展社は本所工研や星工業など実力派のパーツメーカー。例えば、NITTOは新型のカーボントラックハンドルを、三ヶ島ペダルはシマノSPDに対応したビンディングペダルを披露していた。
そこに加えて、OGKカブトやキャットアイなど大きなメーカーや、有名バイクを取り扱うや輸入販売代理店も出展していた。普段であれば有名ブランドバイクをメインに据える代理店も、この日はパーツを前面に展開していた。例えば、スコットジャパンならばシンクロス、ジェイピースポーツグループならばスパカズやスピードプレイ、グローブライドならばITMやWTBといったブランドが中心に据えられていた。
肝心の集客について言えば大成功。初日の開場前にはエレベーターホールが来場者で埋まり、階段まで列が伸びていたというほど。イベントが始まってから閉場までの間、来場者は途切れることなく訪れ、3フロアに分けられた会場はどこも来場者で大賑わい。
秋の個別展示会シーズンでは見ることができなかったブランドの新製品やカタログ、サービスをチェックするために数多くのショップスタッフが訪れていた。訪れていた方からは「たくさん集まっていると見て回りやすいし、これまで気づかなかった良い製品にも出会えました。ぜひこれからも続けて欲しいですね」という声も聞こえてきた。
ショップにとってはシーズンインとともに訪れる繁忙期に備えるため、1月や2月は仕込みの時期なのだという。ここで仕入れた情報をもとにショップに並べられている製品ラインアップの幅が広がれば、私たちエンドユーザーにとってメリットとなるだろう。
盛況のうちに幕を下ろした第1回サイクルパーツ合同展示会。改めて実行委員会の野口さんはイベントを振り返り「限られたマーケットをライバル同士で取り合うのではなく、まずはマーケットの底上げをしようと考えて合同展示会を開催しました。結果としては、数多くのメーカーや来場者が参加してくれ、イベントが盛り上がったので、マーケット活性化のお手伝いをできたのではないでしょうか」と語ってくれた。
第1回が終わったばかりだが、早くも第2回を来年3月に開催する予定だと野口さんは教えてくれた。「来年はより数多くのメーカーを集めて内容を充実させたいですね。来場者も首都圏の方だけではなく、地方から来て頂けると嬉しいです。ぜひ、浅草観光とあわせていらしてください」と野口さんは笑う。
メーカーとショップどちらからも注目を集めたサイクルパーツ合同展示会。主催者は大きな志をもって開催し、それを実現しているイベントであると感じさせられた。来年も開催予定とのことなので、よりパワーアップしたイベントになることを期待したい。
text:Gakuto.Fujiwara
photo:Yuya.Yamamoto
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