宇陀市、山添村、曽爾村、御杖村、東吉野村など奈良県東部を舞台とした「ツアー・オブ・奈良・まほろば2015」が9月6日(日)に開催される。3回目となる今回もサイクリングツアーや、マナーアップやスキルアップを目的としたサイクルカーニバルが実施される。



初秋、緑が映える9月6日(日)開催のツアー・オブ・奈良・まほろば初秋、緑が映える9月6日(日)開催のツアー・オブ・奈良・まほろば (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば2015
素晴らしい場所、住みやすい場所という意味を持つ日本の古語「まほろば」。その名の通り、かつて平城京などの古都が存在した奈良県は、起伏に富んだ地形も相まって多くのサイクリストが集まり、スポーツとしての自転車への取り組みも全国的に知られている場所でもある。

そんな奈良県の北東部、宇陀市を中心に開催されるのが「ツアー・オブ・奈良・まほろば」だ。平成22年12月に「奈良県自転車利用促進計画」を策定した奈良県は、自転車利用ネットワークの充実や自転車利用環境の創出等に取り組んでいる。その中の1つである約600kmのサイクリングルート「ならクル」を利用し、サイクリングを楽しもうと開催されたのがツアー・オブ・奈良・まほろばである。

第3回大会となる今年は開催時期が11月末から9月初旬へと変更され、昨年までとは異なった初秋の奈良の魅力を味わえるようになっている。紅葉の時期からは外れてしまうが、肌寒さは無くなるのでより走りやすいイベントとなっているだろう。

自転車の普及やマナーアップ・スキルアップを図ることを目的とした初心者や中高生向けのサイクルイベントと、既にスポーツサイクリングを楽しんでいるサイクリスト向けの実走型イベントが併催されるという形態は、昨年までと変わらず。

田畑広がる山添村は美しい風景田畑広がる山添村は美しい風景 (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば2015深い山を駆け抜ける東吉野・山添コース深い山を駆け抜ける東吉野・山添コース (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば2015

宇陀サイクリングコースは趣きのある町並みのなかを走る宇陀サイクリングコースは趣きのある町並みのなかを走る (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば2015田んぼの脇道を駆け抜けていく(写真は昨年大会)田んぼの脇道を駆け抜けていく(写真は昨年大会) (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば2015


今回は昨年同様、宇陀市心の森総合福祉公園がメイン会場となり、「サイクリングツアー」と「サイクリングカーニバル」が同日開催される。

「サイクリングツアー」は、田畑や森林などに囲まれた風光明媚なコースが舞台となる、東吉野・山添コース(約103km)、曽爾・御杖コース(約72km)、宇陀サイクリングコース(約34km)という3コース。今年はエイドステーションの数が増え、振る舞われるグルメがより充実した。

今年から登場した東吉野・山添コース(約103km)は、昨年までの山添コースに清流と深い山が魅力的な東吉野村をルートに組み込んだコース。スタート後に早速、新コースである東吉野村を通り、かつての「ツアー・オブ・ジャパン 奈良ステージ」のコースとなった布目ダム湖畔を目指す。途中には地元チームがトレーニングにも使う道を走り、上級者にも満足してもらえるコースとなっている。最大標高差492m、獲得標高1959mと、より走り甲斐のあるコースとなった。たかすみの里、やまなみドーム、布目ダム、満天ひろばという4つのエイドに加え、2つの給水ポイントが用意されている。

柿の葉寿司やヘたら餅、ジンギスカン丼など奈良県ならではのグルメが用意される柿の葉寿司やヘたら餅、ジンギスカン丼など奈良県ならではのグルメが用意される (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば2015鮎の塩焼きを振るまい、参加者たちをおもてなしする鮎の塩焼きを振るまい、参加者たちをおもてなしする (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば2015

残暑が残る9月開催のため、かき氷がエイドで振る舞われる残暑が残る9月開催のため、かき氷がエイドで振る舞われる (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば2015ゴール後は豚肉や野菜をふんだんに使用した食推げんき汁が販売されるゴール後は豚肉や野菜をふんだんに使用した食推げんき汁が販売される (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば2015


曽爾・御杖コースは、すすきで有名な曽爾高原を経て御杖牧場の中を疾走できるバリーション豊かなコース。最大標高差412m、獲得標高1339mと山添コースよりはアップダウンが少ないものの、十分な走りごたえのあるコース。途中、石楠花の丘、国立曽爾少年自然の家、土屋原公民館前、たかぎふるさと館という4つのエイドと、2つの給水ポイントが用意されている。

最も短い宇陀サイクリングコースは、最大標高差147m、獲得標高366mと比較的アップダウンの少ない宇陀市の川沿いサイクリングロードや古い町並みが残る街道を巡り、初心者やファミリーでも楽しめるコース。こちらには石楠花の丘とたかぎふるさと館の2つのエイドが用意される。

各コースごとに多くのエイドステーションが用意され、柿の葉寿司や鮎の塩焼きといったグルメが振る舞われる。山添村の山菜をたっぷり使用したジンギスカン丼や、御杖村産の黒豆をふんだんに使用したヘたら餅など、それぞれのコースならではのご当地グルメで参加者をおもてなししてくれる。

ゴール地点でも各市村のブースが出展され、それぞれの地産の味覚を味わえる。また、豪華景品があたるお楽しみ抽選会も行われ、ゴール後も会場でのんびりと過ごせるようになっている。風景を楽しみ、奈良東部の歴史や食文化に触れることで多くの参加者の旅の心が満たされるだろう。

ゴールエイドでは各市村のグルメが販売されるゴールエイドでは各市村のグルメが販売される (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば実行委員会メイン会場ではタンデム車などの試乗が行われるメイン会場ではタンデム車などの試乗が行われる (c)ツアー・オブ・奈良・まほろば2015


「サイクルカーニバル」では、昨年好評だったタンデム車やスポーツ車体験の体験試乗が行われる。小学生以下を対象とした、警察の協力による自転車安全教室や、地元出身のトップライダーの指導による広場を使ったタイムトライアルイベントもメイン会場で開かれるため、大人から子どもまで楽しめる。

また、ステージでは自転車の安全啓発・マナーアップ講座やメンテナンスの方法、乗り方の指導など、自転車に今乗ってない方、スポーツバイクにこれから乗ってみたい方、自転車のイベントを覗いてみたい方などにも、自転車の正しい楽しみ方を伝えていくイベントとなる予定だ。

現在エントリー募集中 締め切りは7月31日まで。
エントリーは既に開始されており、締め切りは7月31日(金)。先着順で定員に達し次第締め切りとなる。申し込みはスポーツエントリーにて受け付けている。参加は小学5年生からに変更されている。詳しくは大会HPにて。



ツアー・オブ・奈良・まほろば2015
開催日:2015年9月6日(日)
場 所:奈良県/宇陀市、山添村、曽爾村、御杖村、東吉野村
参加資格:小学5年生以上
コース:東吉野・山添コース(約103km)、曽爾・御杖コース(約72km)、宇陀サイクリングコース(約34km)
参加規模:約800名
参加費:2000円~6000円
申込締切:7月31日(金)