2015/05/07(木) - 09:15
GW初日ともなる方が多い、4月29日(水・祝)。ジャパンカップの開催地などで広く知られている栃木県宇都宮一帯を駆け抜けるロングライドイベント「うつのみやサイクルピクニック」が開催された。初夏の到来を感じさせる陽気のもと、1300名のサイクリストが走ったイベントの様子を紹介しよう。
それは突然だった。栃木県宇都宮で開催される「第7回うつのみやサイクルピクニック」の数日前、突如私ことヘタレ藤原にヤル気が舞い降りた。思い立ったら吉日だ。レンタカーの値段、編集部から宇都宮までのルートを調べ、「サイピクの取材に行ってきていいですか?」と先輩と編集長、会長に打診してみた。
皆一様に呆れ顔だったのは見なかったことにして、勢いのまま取材プランを話してみる。去年、取材に行ったヤスオカ、ヤマモト両先輩からGW初日の移動時間を甘く見過ぎだと叩かれ、110kmの取材には脚力がないと言われたが、異様なヤル気に満ちた私を止めるには足りなかった。「絶対にサイピク行きたいんですよ!」とあらん限りの熱意を込めて伝える。
すると、心優しい先輩たちは僕の覚悟を見てとったのか、なんと取材行程まで練ってくれたのである。見どころとなる食べ物、景色などなど。さらに、脚がなくなったとき用のショートカットルートなども考えてくれたので、そのルートを頭の片隅に残しておくことにした。もちろん110kmすべて回るつもりなのだ、ショートカットは最後の手段である。
さて、4月29日(水・祝)の朝7時前。大会会場となるろまんちっく村に向けて車を走らせていると、同じ方向を目指すサイクリストたちを多く抜かしていく。どうやら彼らもサイピク出場者であるようだ。さすがは宇都宮ブリッツェンのお膝元ということもあり、このイベントが地域に根付いていることを実感させてくれる。
朝7時30分からの開会式に合わせるように参加者たちが徐々に集まってくる。定刻通りに始まった開会式には、今回サポートにあたってくれる宇都宮ブリッツェン、那須ブラーゼン、地元・宇都宮出身のChisako選手が集合。これほど多くのプロライダー達が参加するイベントもそう多くはないだろう。
そして、開会式では今年から活動を始めた「宇都宮ブリッツェン フェアリー自転車競技部」の公式ジャージを初披露。サイピクは部長のREIさんとバリバリ実走派のMIHOさん、ロードバイクを始めたばかりというAZUSAさん、REIさんという4人が揃って出場する初めてのイベントだという。お揃いのジャージを着たフェアリーたちは常に参加者との記念撮影をしていた。私もその1人です。はい。
フェアリーたちを前に鼻の下を伸ばしているといつのまにか、110kmコースがスタート。110kmコースは、ろまんちっく村を出発してから佐貫観音のある塩谷町まで目指し、白沢公園を周ってくる。そして、会場の横を一旦通過し、大谷や古賀志林道などジャパンカップでお馴染みの道を通り、日光周辺を走るというもの。110km間の獲得標高は840mほどとなっているが、細かいアップダウンや、風が吹き抜ける田園地帯を走るため、数字以上にハードコースとなっている。
出発して数分も走ると信号の少ない農道へと入っていく。左右に広がる田んぼは既に水がはられており、太陽の光をキラキラと反射させている。稲作の他にも、黄色い花を咲かせた菜の花などを見ると初夏の到来を感じさせられる。
そんな爽やかな陽気の中、参加者は笑顔で駆けていくが、私は心なしか重い足を回しながら第1エイドを目指していく。さらに、朝から気温が高く給水量も自然と多くなってしまい、15kmも行かないうちにボトルの水は空に。予想以上の快晴ぶりと、体力に不安を覚えたところで、ひとつ目のエイドステーションが見えてくる。
ここで振る舞われたのはブリッツェンスポンサーであるめぐみ産業による洋風スープ。冷たい水分でお腹を壊しそうになっていたところに温かいスープが振る舞われ、九死に一生といっても過言では無いほど救われる。
続々とやってくるライダー達に混じってブリッツェンの選手たちもエイドステーションにあらわれる。プロ選手というと一般人に冷たいという印象を持つ方もいると思うが、地域密着型のブリッツェンは伊達ではない。雑談も記念撮影もOK。普段は感じられないプロ選手を身近に感じられるのもこのイベントの良さだろう。私も記念撮影をねだりたいところをグッとこらえ、エイドを後にする。
次に目指す第2エイドステーションは「湧水の郷しおや」だ。ここの段階で既に足がパンパンになっていた私は、順ルートを行かずショートカットをして向かうことに。順ルートを逆走する形の抜け道では、佐貫観音や鬼怒川を望めるポイント、撮影に最適な場所を探していたので、許してもらってもいいはずだ。いえ、許してください。
ここでは、地元の和菓子店の銘菓「武平まんじゅう」や氷水にさらされているトマト、沢山のパンがくばられた。普段はスペシャリティを感じないトマトだが、太陽の下で丸かじりすると一気に特別感が湧いてくるのは私だけだろうか。
第2エイドに別れを告げたら鬼怒川を右手に見ながら南下して走って行く。田んぼや林の中を通る田舎道を駆けていくと、左手に大きな岩場があらわれる。これは高さ64mにも及ぶ巨大な磨岩仏である佐貫観音。鬼怒川をずっと見てきた如来様は、この日はサイクリストを見下ろしている。取材がうまくいくように神頼みして、その場は通り過ぎる。
しばらく両手に森が広がる道を走っていると小高い丘があらわれる。第1エイドですでに足がパンパンだった私にとっては、超級山岳かと思わざるを得ないほどの勾配と距離。上り詰めたところにタイミング良く「減速」を指示する立哨員の方がいたため、撮影するふりをしながら息を整える。
この峠のすぐ先に三つ目となる「梵天」エイドステーションが待ち構えている。ここで振る舞われるのはオレンジと稲荷ずし。どちらも酸味と甘味があって疲れた体には心地が良い。先を急ごうと1人でエイドを後にする。これが間違った選択であったことにはこの時はまだ気がつかない。
田植え作業真っ最中の田んぼが広がる田舎道を走り、前の集団に追いつこうと快調なペースで踏んでいく。ジリジリと差を縮めていくと、いつの間にか風が吹き始めている。しかも、向かい風だ。気がついた時には時既に遅し、足は重くペースは落ちていく一方。漕いでも漕いでも進まない。後ろを見ても誰もいない。単独取材の寂しさにもこの時初めて気がついた。
悪あがきは無駄だと仏のように心を無にして一人寂しくペダルを漕ぎ続けていると、いつの間にか次の「白沢公園」エイドにたどり着いていた。人だかりができているテントに顔を出すと、参加者たちが両手いっぱいにイチゴを持っている。さらに森永ミルクの練乳をかけ放題というから、なんとも太っ腹なエイドステーションだ。110kmもちょうど半分に差し掛かったころに、この糖分は嬉しいところ。
かつて奥州街道の第一宿として栄えた白沢地区らしく、風情ある町並みを通り過ぎると、すぐに第5エイドにたどり着く。ここで振る舞われていたのは宇都宮らしくスープ餃子。なんとここでも替え餃子OKという大盤振る舞いで、餃子を求めるライダー達の列は途切れることはなかった。
このエイドを過ぎるといよいよジャパンカップでお馴染みのコースへと向かうことになる。基本的に交通量が少ないルートが選ばれているが、高速道路のICや日光街道のように交通量の多い交差点をいくつか通り過ぎるポイントもある。そんな場所には必ず立哨が配置されており、参加者の安全を確保してくれていた。
一旦スタート/ゴール地点のろまんちっく村を通り過ぎ、一路大谷へと向かう。大谷は帝国ホテルの建材として使用されたことで有名な大谷石の産地だ。6年の歳月をかけて手彫されたという平和観音の足元に構えられた第6エイドでは、古賀志林道に向けて補給をとることができる。
ここ大谷一帯は大谷石を利用した塀や石倉などが建っていたり、エイドまでの入り口区間は大谷石のパヴェとなっているなど、採石場という地域性を存分に味わせてくれる。
さて、いよいよジャパンカップの勝負どころへと突入していく。黄色い花を咲かせた菜の花畑を通り過ぎると、参加者を待ち構えているのは鶴カントリークラブの坂だ。じわじわと斜度が上がっていき、最後に壁のような斜度の直登となるこの上り坂に、思わず押しが入ってしまう参加者も。
そして、間髪入れずに登場するのが距離約1km、平均勾配約7%という古賀志林道。ここには「BLITZEN CUPサイピク山岳賞」としてタイム計測区間が設けられており、シリアスサイクリストも本気で踏めるポイントとなっている。ちなみに今回のトップタイムは3分15秒で、昨年の優勝者が山岳賞の連覇を達成している。
古賀志林道のテクニカルな下りを終えると最後のエイドステーションにたどり着く。ここから先は鞍掛トンネルへのヒルクライムが待ち受けている。鶴カントリークラブと古賀志の登りで体力を使い果たした私は、ここであえなくギブアップ。エイドからゴール地点まで引き返すことに。
ゴール後も地元ブースによるグルメを堪能するも良し、ステージイベントを観覧するも良し、のんびり過ごせることがこのイベントならではだろう。ステージでは山岳賞、ベストカップル賞の表彰、大谷石のコースターやブリッツェングッズなど、このイベントならではの景品がもらえるじゃんけん大会も行われており、数多くの参加者がステージ周辺に集まっていた。
また、この日初めてチームとして70kmを完走したブリッツェンフェアリー自転車競技部は道中、様々なことがあり涙なしには語れないほどドラマチックな一日となったという。その様子は別レポートとして掲載予定なので、お楽しみに。
最後に参加者とゲストライダー全員で記念撮影をして、イベントの幕が降りる。開会式から、サイクリング中、閉会式まで宇都宮風のおもてなしを受けた参加者たちは、皆一様に笑顔で会場を後にしていた。選手、ボランティアスタッフのサポートが手厚い「うつのみやサイクルピクニック」。ロングライドイベントデビューや100km超のサイクリングにチャレンジしたい人にとってはこの上なく魅力的な大会となっている。来年もぜひ走りたいと強く思いながら、編集部への帰路についた。
text&photo:Gakuto"ヘタレ"Fujiwara
それは突然だった。栃木県宇都宮で開催される「第7回うつのみやサイクルピクニック」の数日前、突如私ことヘタレ藤原にヤル気が舞い降りた。思い立ったら吉日だ。レンタカーの値段、編集部から宇都宮までのルートを調べ、「サイピクの取材に行ってきていいですか?」と先輩と編集長、会長に打診してみた。
皆一様に呆れ顔だったのは見なかったことにして、勢いのまま取材プランを話してみる。去年、取材に行ったヤスオカ、ヤマモト両先輩からGW初日の移動時間を甘く見過ぎだと叩かれ、110kmの取材には脚力がないと言われたが、異様なヤル気に満ちた私を止めるには足りなかった。「絶対にサイピク行きたいんですよ!」とあらん限りの熱意を込めて伝える。
すると、心優しい先輩たちは僕の覚悟を見てとったのか、なんと取材行程まで練ってくれたのである。見どころとなる食べ物、景色などなど。さらに、脚がなくなったとき用のショートカットルートなども考えてくれたので、そのルートを頭の片隅に残しておくことにした。もちろん110kmすべて回るつもりなのだ、ショートカットは最後の手段である。
さて、4月29日(水・祝)の朝7時前。大会会場となるろまんちっく村に向けて車を走らせていると、同じ方向を目指すサイクリストたちを多く抜かしていく。どうやら彼らもサイピク出場者であるようだ。さすがは宇都宮ブリッツェンのお膝元ということもあり、このイベントが地域に根付いていることを実感させてくれる。
朝7時30分からの開会式に合わせるように参加者たちが徐々に集まってくる。定刻通りに始まった開会式には、今回サポートにあたってくれる宇都宮ブリッツェン、那須ブラーゼン、地元・宇都宮出身のChisako選手が集合。これほど多くのプロライダー達が参加するイベントもそう多くはないだろう。
そして、開会式では今年から活動を始めた「宇都宮ブリッツェン フェアリー自転車競技部」の公式ジャージを初披露。サイピクは部長のREIさんとバリバリ実走派のMIHOさん、ロードバイクを始めたばかりというAZUSAさん、REIさんという4人が揃って出場する初めてのイベントだという。お揃いのジャージを着たフェアリーたちは常に参加者との記念撮影をしていた。私もその1人です。はい。
フェアリーたちを前に鼻の下を伸ばしているといつのまにか、110kmコースがスタート。110kmコースは、ろまんちっく村を出発してから佐貫観音のある塩谷町まで目指し、白沢公園を周ってくる。そして、会場の横を一旦通過し、大谷や古賀志林道などジャパンカップでお馴染みの道を通り、日光周辺を走るというもの。110km間の獲得標高は840mほどとなっているが、細かいアップダウンや、風が吹き抜ける田園地帯を走るため、数字以上にハードコースとなっている。
出発して数分も走ると信号の少ない農道へと入っていく。左右に広がる田んぼは既に水がはられており、太陽の光をキラキラと反射させている。稲作の他にも、黄色い花を咲かせた菜の花などを見ると初夏の到来を感じさせられる。
そんな爽やかな陽気の中、参加者は笑顔で駆けていくが、私は心なしか重い足を回しながら第1エイドを目指していく。さらに、朝から気温が高く給水量も自然と多くなってしまい、15kmも行かないうちにボトルの水は空に。予想以上の快晴ぶりと、体力に不安を覚えたところで、ひとつ目のエイドステーションが見えてくる。
ここで振る舞われたのはブリッツェンスポンサーであるめぐみ産業による洋風スープ。冷たい水分でお腹を壊しそうになっていたところに温かいスープが振る舞われ、九死に一生といっても過言では無いほど救われる。
続々とやってくるライダー達に混じってブリッツェンの選手たちもエイドステーションにあらわれる。プロ選手というと一般人に冷たいという印象を持つ方もいると思うが、地域密着型のブリッツェンは伊達ではない。雑談も記念撮影もOK。普段は感じられないプロ選手を身近に感じられるのもこのイベントの良さだろう。私も記念撮影をねだりたいところをグッとこらえ、エイドを後にする。
次に目指す第2エイドステーションは「湧水の郷しおや」だ。ここの段階で既に足がパンパンになっていた私は、順ルートを行かずショートカットをして向かうことに。順ルートを逆走する形の抜け道では、佐貫観音や鬼怒川を望めるポイント、撮影に最適な場所を探していたので、許してもらってもいいはずだ。いえ、許してください。
ここでは、地元の和菓子店の銘菓「武平まんじゅう」や氷水にさらされているトマト、沢山のパンがくばられた。普段はスペシャリティを感じないトマトだが、太陽の下で丸かじりすると一気に特別感が湧いてくるのは私だけだろうか。
第2エイドに別れを告げたら鬼怒川を右手に見ながら南下して走って行く。田んぼや林の中を通る田舎道を駆けていくと、左手に大きな岩場があらわれる。これは高さ64mにも及ぶ巨大な磨岩仏である佐貫観音。鬼怒川をずっと見てきた如来様は、この日はサイクリストを見下ろしている。取材がうまくいくように神頼みして、その場は通り過ぎる。
しばらく両手に森が広がる道を走っていると小高い丘があらわれる。第1エイドですでに足がパンパンだった私にとっては、超級山岳かと思わざるを得ないほどの勾配と距離。上り詰めたところにタイミング良く「減速」を指示する立哨員の方がいたため、撮影するふりをしながら息を整える。
この峠のすぐ先に三つ目となる「梵天」エイドステーションが待ち構えている。ここで振る舞われるのはオレンジと稲荷ずし。どちらも酸味と甘味があって疲れた体には心地が良い。先を急ごうと1人でエイドを後にする。これが間違った選択であったことにはこの時はまだ気がつかない。
田植え作業真っ最中の田んぼが広がる田舎道を走り、前の集団に追いつこうと快調なペースで踏んでいく。ジリジリと差を縮めていくと、いつの間にか風が吹き始めている。しかも、向かい風だ。気がついた時には時既に遅し、足は重くペースは落ちていく一方。漕いでも漕いでも進まない。後ろを見ても誰もいない。単独取材の寂しさにもこの時初めて気がついた。
悪あがきは無駄だと仏のように心を無にして一人寂しくペダルを漕ぎ続けていると、いつの間にか次の「白沢公園」エイドにたどり着いていた。人だかりができているテントに顔を出すと、参加者たちが両手いっぱいにイチゴを持っている。さらに森永ミルクの練乳をかけ放題というから、なんとも太っ腹なエイドステーションだ。110kmもちょうど半分に差し掛かったころに、この糖分は嬉しいところ。
かつて奥州街道の第一宿として栄えた白沢地区らしく、風情ある町並みを通り過ぎると、すぐに第5エイドにたどり着く。ここで振る舞われていたのは宇都宮らしくスープ餃子。なんとここでも替え餃子OKという大盤振る舞いで、餃子を求めるライダー達の列は途切れることはなかった。
このエイドを過ぎるといよいよジャパンカップでお馴染みのコースへと向かうことになる。基本的に交通量が少ないルートが選ばれているが、高速道路のICや日光街道のように交通量の多い交差点をいくつか通り過ぎるポイントもある。そんな場所には必ず立哨が配置されており、参加者の安全を確保してくれていた。
一旦スタート/ゴール地点のろまんちっく村を通り過ぎ、一路大谷へと向かう。大谷は帝国ホテルの建材として使用されたことで有名な大谷石の産地だ。6年の歳月をかけて手彫されたという平和観音の足元に構えられた第6エイドでは、古賀志林道に向けて補給をとることができる。
ここ大谷一帯は大谷石を利用した塀や石倉などが建っていたり、エイドまでの入り口区間は大谷石のパヴェとなっているなど、採石場という地域性を存分に味わせてくれる。
さて、いよいよジャパンカップの勝負どころへと突入していく。黄色い花を咲かせた菜の花畑を通り過ぎると、参加者を待ち構えているのは鶴カントリークラブの坂だ。じわじわと斜度が上がっていき、最後に壁のような斜度の直登となるこの上り坂に、思わず押しが入ってしまう参加者も。
そして、間髪入れずに登場するのが距離約1km、平均勾配約7%という古賀志林道。ここには「BLITZEN CUPサイピク山岳賞」としてタイム計測区間が設けられており、シリアスサイクリストも本気で踏めるポイントとなっている。ちなみに今回のトップタイムは3分15秒で、昨年の優勝者が山岳賞の連覇を達成している。
古賀志林道のテクニカルな下りを終えると最後のエイドステーションにたどり着く。ここから先は鞍掛トンネルへのヒルクライムが待ち受けている。鶴カントリークラブと古賀志の登りで体力を使い果たした私は、ここであえなくギブアップ。エイドからゴール地点まで引き返すことに。
ゴール後も地元ブースによるグルメを堪能するも良し、ステージイベントを観覧するも良し、のんびり過ごせることがこのイベントならではだろう。ステージでは山岳賞、ベストカップル賞の表彰、大谷石のコースターやブリッツェングッズなど、このイベントならではの景品がもらえるじゃんけん大会も行われており、数多くの参加者がステージ周辺に集まっていた。
また、この日初めてチームとして70kmを完走したブリッツェンフェアリー自転車競技部は道中、様々なことがあり涙なしには語れないほどドラマチックな一日となったという。その様子は別レポートとして掲載予定なので、お楽しみに。
最後に参加者とゲストライダー全員で記念撮影をして、イベントの幕が降りる。開会式から、サイクリング中、閉会式まで宇都宮風のおもてなしを受けた参加者たちは、皆一様に笑顔で会場を後にしていた。選手、ボランティアスタッフのサポートが手厚い「うつのみやサイクルピクニック」。ロングライドイベントデビューや100km超のサイクリングにチャレンジしたい人にとってはこの上なく魅力的な大会となっている。来年もぜひ走りたいと強く思いながら、編集部への帰路についた。
text&photo:Gakuto"ヘタレ"Fujiwara
リンク
Amazon.co.jp