2014/10/27(月) - 09:01
好評企画ユーロバイク取材記もVol.3で最終回。今回はショーの後に行われるパーティーや、現地で遭遇したゲスト、そして帰路について振り返ってみます。後半は取材記というより旅行記かも?(ユーロバイク2014の記事インデックスはこちらから)
自身のシグネチャーモデルをPRするためタイムのブースを訪れたパオロ・ベッティーニ。現役時代よりも肥えていた
POCのブースに登場したのはトーマス・デッケル(オランダ、ガーミン・ジャープ)
自身のブランドPRするマリオ・チポッリーニ。現役時代と大差ないスタイルキープしていて、めちゃカッコイイ!!
自社ブースでくつろぐチネリ代表のアントニオ・コロンボ氏
ブースに姿を現した創業者のトム・リッチー氏
その規模や、ショーアップされたブースの各々もそうなのだが、ユーロバイクが華やかな理由のもう1つに豪華なゲストがあるといえる。現役選手でいえばPOCのブースにガーミン・シャープのトーマス・デッケル(オランダ)が来場。個人的にはラボバンクに所属していた若手時代の印象が強いが、現在は髭を蓄えていることから当時の面影が薄くチームウェアを着ていたことで辛うじて気付いたほど存在感が薄く、実際に周りにいた来場者もほとんど気づいていなかった。
一方で、引退した選手もちらほら。まずは06、07年のロードレース世界王者で、04年のアテネ五輪金メダリストのパオロ・ベッティーニ(イタリア)。自身のシグネチャーモデルモデルが発売されることになったタイムのブースを訪れたのはフォトレポートVol.1でお伝えした通り。スキンヘッドなのは当時のままだが、やや肥えていた。現役引退してから、大好きなヌッテラが沢山食べられる様になったからかも?
うぉ~っ、生のマルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・シマノ)だ
ツール・ド・フランスの風物詩的な悪魔おじさんも
スコット主催のパーティーは大勢の参加者で賑わった
ジョイ ディビジョン?
そして、同年代に活躍した選手で現役時代はスプリンターとして03年の世界選手権をははじめ多くのビッグレースはで勝利してきたマリオ・チポッリーニも。現在は自身のバイクブランド「M.チポッリーニ」を取り仕切るビジネスマンである傍ら、ベッティーニとは対照的に現役時代と遜色ない体型をキープ。ユーロバイク直前に骨折したため、松葉杖をついていたが今でも本気でもがいたら70km/hぐらいは出せさそうだ。その他元選手では、ジャンニ・ブーニョや96年のジャパンカップ覇者マウロ・ジャネッティの姿も。
もちろん、ビジネスショーなので各ブランドのトップの来場も多く、トム・リッチーやマーカス・ストーク、チネリのアントニオ・コロンボ、エルネスト・コルナゴ、クリスティアーノ・デローザなどなど、そうそうたる面々がユーロバイクには集結。改めて、ユーロバイクの格式の高さを感じる出来事であった。
多くのパーティーはブース内にDJブースやバーカウンターを設置して行われる。日本ではありえない(笑)
DJも本格的な機材を持ち込んでビートを刻む
一方でアコーディオンの演奏をBGMにするブースも
WEB上や紙面でしか見たこと無い有名人に会えたことで個人的に舞い上がりつつ、ショーが終わってからプレスルームで仕事をしていると、どこからかパーティーミュージックが聞こえてくる。「ブース内で行うデモンストレーションの練習でもしてるのかな?」とか思い、とりあえず一眼レフを持って音のする方へ近づいて見る。すると、展示ブースを使ってまさかのパーリナイッ!!ってな感じで呑んで踊っているのだ。
うん、さすがは昼間からビールをたらふく飲むイベントなだけある。クラブさながらにDJがデカいスピーカーとターンテーブルでビートを刻んでいるし、バーカウンターではビールやらカクテルやら異国のよくわからアルコールやらが配られ、鬼の勢いで消費されている。しかもパーティーは会場内の複数のブースで開催されており、いずれも予約や入場料はただ。誰だって参加できるし、ライバルメーカーの関係者であろうが全く関係なし。
漕がずにどれだけ長く自転車に乗ってられるかを競うオランダ発の新しい自転車競技「Slow Bike」
クラブの様にお酒を飲んで、踊りまくるのがパーティーのスタイル
どこのブースも参加費無料でアルコールやパーティーフードを楽しめる
ユーロバイク会場の内外でよく飲まれていたピルスナー。自転車チームのスポンサーも行っている
ヨーロッパでは様々なフレーバーのレッドブルが売られている。個人的な好みは下段のコーラ味
パーティーが終わる頃になると、会場近くの道路では飲酒検問が行われていた。ドイツの警察もあざとい
筆者も飛び入りで参加して、ヘルメットのウベックスのブースで行われていたパーティーを取材していると、なんとマルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・シマノ)が登場。ちょっとお酒も入って気分が良い様で、自分のキャラクターのステッカーを来場者に貼りまくったり、セルフィーしてみたりとかなり楽しげ(因みに翌日は疲れも見せず、ジャイアントのブースでちゃんとサイン会をしていた)。
次に訪れたスコットのパーティーには、ツール・ド・フランスを始めとしたヨーロッパ各国のレースに出没すつ名物的なファンの悪魔おじさんが登場。この方、実はディディ・ゼンフトさんというドイツ人で、本業は自転車のフレームビルダーとのこと。何故スコットなのかはよくわからなかったが、とにかく大人気で来場者との記念撮影に大忙しい。なお、いつも持っているやりは見た面に結構頑丈そうな金属製で、突かれるとかなり痛そうだった(突かれるはずがない笑)。
宿泊したキャンプの近くにあったMARKTKAUFというスーパー。午後10時まで開いているので仕事帰りに便利
スーパーで売られていたソーセージたち。かなり種類豊富だ
ハーゲンダッツをはじめアイスのサイズはデカい
100円ショップならぬ1ユーロコーナー
スーパーの一部には自転車用品コーナーが。如何に自転車が生活に根付いているかを表している
店頭ではE-Bikeも販売されていた
なおビジネスショーの最終日となる3日目だけは、会場内の中庭を使ってユーロバイク主催のパーティーが開催された。大きなステージが用意され、恐らく地元のコピーバンドがレディー・ガガやらグリーンデイやらファレル・ウィリアムスやらをジャンルレスに激しく演奏する様は丸でライブのようで、午後6時~10時までひたすら踊りまくる。翌日の一般開放日には参加せず、このパーティーを最後に帰路につく関係者も少なくなく、筆者も隣で仕事していたジャーナリストが帰るというので、来年のユーロバイクでの再会を約束して見送った(ちなみに、日本の飲みニケーション的なのりで、人生初のウォッカを飲まされて若干気持ち悪くなったのはここだけの話)。
話は変って、パーティーの帰りに現地のスーパーに行ってきた話も。ヨーロッパは日本みたいに夜遅くまで開いているお店が少ないのですが、たまたま宿泊していたキャンプ場近くのスーパー「MARKTKAUF」が10時まで営業しているため、パーティー帰りのユーロバイク関係者がちらほら。かなり大規模な店舗で、食料品の品揃えはかなり豊富。ソーセージは沢山の種類があり、しかも手作りの商品も沢山。ドイツの物価は日本に比べると高めですが、個人的にはグミのハリボーが安かったのがgoodでした。おかげで、2袋=日本では500円以上を一晩で食べてしまった…。
また、日用雑貨品も多く取り揃えられており、自転車用品は国内の町の自転車屋さんと同等の在庫量で、コンチネンタルのチューブ、シマノのチェーン、アバスやトレロックの鍵、シグマのサイクルコンピューターなども。加えて自転車本体も置かれており、車種としてはE-Bikeがメインだった。
チューリッヒから電車で移動中に遭遇したダイナミックな光景を、世界の車窓から風に
乗り換え駅での1枚。田舎街でも近代的な車両が走っている
チケットには駅ごとの到着/出発ホームが記されているため、乗り換えはラクラク
さて、ここからは自転車とはほとんど関係のない旅行記です。実は、主催者側が用意しているチューリッヒ空港行きの無料バスに乗って会場を後にする予定が、バスが満席のため電車で移動することに。地図も貰ったし、念のため日本から旅行ガイドも持ってきたので安心と思っていた矢先、切符が買えないという緊急事態に。
券売機を英語表記にするも、行き先を決める画面はドイツ語表記になってしまうし、旅行ガイドに書いてある券売機ともタイプが違うし。本だけでは地球は歩けないと困っていた所で、偶然視察に来ていたというパナソニックサイクルテクノロジーの方々と遭遇。切符を買うのを手伝って頂き、なんとかチューリッヒ空港に辿り着くことができたのでした。ありがとうございました!途中、車窓から見えてきた田園風景やダイナミックな滝、ボーデン湖の湖畔の長めなど、移動しているだけでも目に飛び込んでくる美しい光景は「バスに乗らなくて良かった」と思わせてくれた。
帰国便が翌日だったためその日はチューリッヒ空港の近くにホテルで一泊。ドイツ滞在中はテント泊だったため。久しぶりのベットはなんと心地よく眠れることかを実感(笑)。空港はチューリッヒの中心地からも近く、チェックインした市後はトラム(路面電車)で市街地へ。すると、たまたまお祭りが開催されており、軒先でDJをしていたり、露店が出ていたりと市街は大賑わい。
ビアンキという名のレストラン。因みに自転車とは無関係
チューリッヒの中心街に行ってみると、たまたまお祭りが開かれていた。DJブースの位置が奇想天外だ
石畳の細い道を挟む様に建てられた建造物がなんともヨーロッパ
チューリッヒ市内の移動はトラムで。本数も多く終電も遅いので便利
屋台でおばちゃんが作っているのはLANGOSという揚げパンの様な食べ物。生のにんにくを擦りつけ、パプリカのパウダーをふりかけて食べる
路駐されていたクラシックなBMCのマウンテンバイク
最後はチューリッヒ空港から。また来年も取材に来たい!
ただ、露店にしてもドイツ語でメニューが書かれていたため、どんな食べ物なのかさっぱりわからない。物価は猛烈に高い。そんな中当てずっぽで選んだ、LANGOSという揚げパンに生のにんにくを擦りつけ、パプリカのパウダーをふりかけて食べるジャンクフードは結構美味しい。その他イタリアから来たという職人が作るジェラートなどに舌鼓を打ち、ハープやアコーディオンを使ったストリートライブと伝統的な建物が残る町並みを楽しみつつ、今回のユーロバイク取材は終了。お腹いっぱいで帰路に着いたのでした。
全3編でお届けしたユーロバイク取材記は如何だったでしょうか。個人的にもかなり楽しい取材でしたし、来年のユーロバイクでは違った角度ながら同じ感じのゆる~いテイストでレポートをお届けできればと思います。それとも、別にのサイクルショーを取材することになるのか。乞うご期待です?
text&photo:Yuya.Yamamoto





その規模や、ショーアップされたブースの各々もそうなのだが、ユーロバイクが華やかな理由のもう1つに豪華なゲストがあるといえる。現役選手でいえばPOCのブースにガーミン・シャープのトーマス・デッケル(オランダ)が来場。個人的にはラボバンクに所属していた若手時代の印象が強いが、現在は髭を蓄えていることから当時の面影が薄くチームウェアを着ていたことで辛うじて気付いたほど存在感が薄く、実際に周りにいた来場者もほとんど気づいていなかった。
一方で、引退した選手もちらほら。まずは06、07年のロードレース世界王者で、04年のアテネ五輪金メダリストのパオロ・ベッティーニ(イタリア)。自身のシグネチャーモデルモデルが発売されることになったタイムのブースを訪れたのはフォトレポートVol.1でお伝えした通り。スキンヘッドなのは当時のままだが、やや肥えていた。現役引退してから、大好きなヌッテラが沢山食べられる様になったからかも?




そして、同年代に活躍した選手で現役時代はスプリンターとして03年の世界選手権をははじめ多くのビッグレースはで勝利してきたマリオ・チポッリーニも。現在は自身のバイクブランド「M.チポッリーニ」を取り仕切るビジネスマンである傍ら、ベッティーニとは対照的に現役時代と遜色ない体型をキープ。ユーロバイク直前に骨折したため、松葉杖をついていたが今でも本気でもがいたら70km/hぐらいは出せさそうだ。その他元選手では、ジャンニ・ブーニョや96年のジャパンカップ覇者マウロ・ジャネッティの姿も。
もちろん、ビジネスショーなので各ブランドのトップの来場も多く、トム・リッチーやマーカス・ストーク、チネリのアントニオ・コロンボ、エルネスト・コルナゴ、クリスティアーノ・デローザなどなど、そうそうたる面々がユーロバイクには集結。改めて、ユーロバイクの格式の高さを感じる出来事であった。



WEB上や紙面でしか見たこと無い有名人に会えたことで個人的に舞い上がりつつ、ショーが終わってからプレスルームで仕事をしていると、どこからかパーティーミュージックが聞こえてくる。「ブース内で行うデモンストレーションの練習でもしてるのかな?」とか思い、とりあえず一眼レフを持って音のする方へ近づいて見る。すると、展示ブースを使ってまさかのパーリナイッ!!ってな感じで呑んで踊っているのだ。
うん、さすがは昼間からビールをたらふく飲むイベントなだけある。クラブさながらにDJがデカいスピーカーとターンテーブルでビートを刻んでいるし、バーカウンターではビールやらカクテルやら異国のよくわからアルコールやらが配られ、鬼の勢いで消費されている。しかもパーティーは会場内の複数のブースで開催されており、いずれも予約や入場料はただ。誰だって参加できるし、ライバルメーカーの関係者であろうが全く関係なし。






筆者も飛び入りで参加して、ヘルメットのウベックスのブースで行われていたパーティーを取材していると、なんとマルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・シマノ)が登場。ちょっとお酒も入って気分が良い様で、自分のキャラクターのステッカーを来場者に貼りまくったり、セルフィーしてみたりとかなり楽しげ(因みに翌日は疲れも見せず、ジャイアントのブースでちゃんとサイン会をしていた)。
次に訪れたスコットのパーティーには、ツール・ド・フランスを始めとしたヨーロッパ各国のレースに出没すつ名物的なファンの悪魔おじさんが登場。この方、実はディディ・ゼンフトさんというドイツ人で、本業は自転車のフレームビルダーとのこと。何故スコットなのかはよくわからなかったが、とにかく大人気で来場者との記念撮影に大忙しい。なお、いつも持っているやりは見た面に結構頑丈そうな金属製で、突かれるとかなり痛そうだった(突かれるはずがない笑)。






なおビジネスショーの最終日となる3日目だけは、会場内の中庭を使ってユーロバイク主催のパーティーが開催された。大きなステージが用意され、恐らく地元のコピーバンドがレディー・ガガやらグリーンデイやらファレル・ウィリアムスやらをジャンルレスに激しく演奏する様は丸でライブのようで、午後6時~10時までひたすら踊りまくる。翌日の一般開放日には参加せず、このパーティーを最後に帰路につく関係者も少なくなく、筆者も隣で仕事していたジャーナリストが帰るというので、来年のユーロバイクでの再会を約束して見送った(ちなみに、日本の飲みニケーション的なのりで、人生初のウォッカを飲まされて若干気持ち悪くなったのはここだけの話)。
話は変って、パーティーの帰りに現地のスーパーに行ってきた話も。ヨーロッパは日本みたいに夜遅くまで開いているお店が少ないのですが、たまたま宿泊していたキャンプ場近くのスーパー「MARKTKAUF」が10時まで営業しているため、パーティー帰りのユーロバイク関係者がちらほら。かなり大規模な店舗で、食料品の品揃えはかなり豊富。ソーセージは沢山の種類があり、しかも手作りの商品も沢山。ドイツの物価は日本に比べると高めですが、個人的にはグミのハリボーが安かったのがgoodでした。おかげで、2袋=日本では500円以上を一晩で食べてしまった…。
また、日用雑貨品も多く取り揃えられており、自転車用品は国内の町の自転車屋さんと同等の在庫量で、コンチネンタルのチューブ、シマノのチェーン、アバスやトレロックの鍵、シグマのサイクルコンピューターなども。加えて自転車本体も置かれており、車種としてはE-Bikeがメインだった。



さて、ここからは自転車とはほとんど関係のない旅行記です。実は、主催者側が用意しているチューリッヒ空港行きの無料バスに乗って会場を後にする予定が、バスが満席のため電車で移動することに。地図も貰ったし、念のため日本から旅行ガイドも持ってきたので安心と思っていた矢先、切符が買えないという緊急事態に。
券売機を英語表記にするも、行き先を決める画面はドイツ語表記になってしまうし、旅行ガイドに書いてある券売機ともタイプが違うし。本だけでは地球は歩けないと困っていた所で、偶然視察に来ていたというパナソニックサイクルテクノロジーの方々と遭遇。切符を買うのを手伝って頂き、なんとかチューリッヒ空港に辿り着くことができたのでした。ありがとうございました!途中、車窓から見えてきた田園風景やダイナミックな滝、ボーデン湖の湖畔の長めなど、移動しているだけでも目に飛び込んでくる美しい光景は「バスに乗らなくて良かった」と思わせてくれた。
帰国便が翌日だったためその日はチューリッヒ空港の近くにホテルで一泊。ドイツ滞在中はテント泊だったため。久しぶりのベットはなんと心地よく眠れることかを実感(笑)。空港はチューリッヒの中心地からも近く、チェックインした市後はトラム(路面電車)で市街地へ。すると、たまたまお祭りが開催されており、軒先でDJをしていたり、露店が出ていたりと市街は大賑わい。







ただ、露店にしてもドイツ語でメニューが書かれていたため、どんな食べ物なのかさっぱりわからない。物価は猛烈に高い。そんな中当てずっぽで選んだ、LANGOSという揚げパンに生のにんにくを擦りつけ、パプリカのパウダーをふりかけて食べるジャンクフードは結構美味しい。その他イタリアから来たという職人が作るジェラートなどに舌鼓を打ち、ハープやアコーディオンを使ったストリートライブと伝統的な建物が残る町並みを楽しみつつ、今回のユーロバイク取材は終了。お腹いっぱいで帰路に着いたのでした。
全3編でお届けしたユーロバイク取材記は如何だったでしょうか。個人的にもかなり楽しい取材でしたし、来年のユーロバイクでは違った角度ながら同じ感じのゆる~いテイストでレポートをお届けできればと思います。それとも、別にのサイクルショーを取材することになるのか。乞うご期待です?
text&photo:Yuya.Yamamoto
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