2013/11/22(金) - 11:27
トップツアーのホノルルセンチュリーライド参加ツアーにゲストライダーとして参加した日向涼子さんによる、直筆レポート最終回。大会翌日は大好きなヒルクライムでフルもがき!?
ホノルルで自転車に乗れる最後の日。慣れないロングライドで疲れは感じているが、それよりも走りたい気持ちの方がずっと強い。午前中はタンタラスの丘、大好きなヒルクライムのオプショナルツアーに参加するのだ!
ホノルルセンチュリーライドでヒルクライム以外の楽しみを知ったとは言え、やっぱり私にとってヒルクライムは特別なもの(笑)ニヤニヤしながら集合場所へ行くと、参加者からどよめきが。『えっ、みんな私の登場を心待ちに!?』と思いきや、視線は私を飛び越えて……。はっと振り返ると、参加を予定していなかった今中さんの姿が。
「どっちにしろ練習するから、それならみんなと一緒に走ろうと思って!」という。スペシャルな飛び入り参加にみんなが湧き、私はキラリと目を光らせたのです。
ホノルルセンチュリーライドでは様々な表情をもった自然を感じたが、住宅街を抜けるタンタラスの丘までの道のりは地元の生活を垣間見ることができ、とても面白かった。ふもとで全員いることを確認し、よーい、どん!一気にタンタラスの丘を目指す。こういう時、ひとりくらい飛び出していく人がいるものだが、なぜか先頭は今中さんひとり。みんな気後れしているのか、何なのか。
『それでは遠慮なく…』再び目を光らせ、うまく今中さんの後ろをキープ。フォームやペダリングを見ながらケイデンスを合わせ、ダンシングのタイミングを参考に、見よう見まねで真似てみる。楽々と進む今中さんに呼吸の乱れを気づかれないようにするのが大変だったが、目の前にこんな素晴らしいお手本があるのに、学ばない私はいない。
そんな私の様子を見て我慢できなくなったのだろう。遠慮がちだった参加者も次第に接近し始め、少しずつペースアップ。そうそう、こうでなくっちゃ!すると「展望台はこちら」の看板が見え、ゴール!…と思いきや、ここから先が意外に長く、しかも一気に勾配がきつくなるのだ。
「看板に騙された~!」と言いながらも、なぜか顔はニヤけてしまう。ケイデンスの維持が難しくなってきた頃に、ようやくゴール。そのまま展望台へ進むと、ダイヤモンドヘッドより高いところにいるのが分かった。
手前にダウンタウン、その先には高層ビル。そして青い海。誰かの、「集合時間は早いし昨日の疲れは残っているし、朝は起きるのが辛くて仕方がなかったけれど、参加して本当によかった!」という言葉に大きくうなずく。
“早起きは三文の徳”は、海外でも同じ!唯一の心残りは、おのおのマイバイクを持ち上げ記念写真している時に、指をくわえてその様子を見ているしかできなかったこと。レースでも、「マシンの前にエンジンでしょ」と強がっていた私だが、あの時ばかりは、真剣に軽量バイクの購入を考えたのでした(笑)。
さて、息つく暇も無く、午後はもう一つのオプショナルツアー「ノースショアサイクリング」に同行することに。
自転車をトラックに預け、参加者はバスでスタート地点まで移動する。誰も聞いていないのに、「今回はゆっくり行きます」と公言した。でも、ホノルル最後のライドという意識もあったのかもしれない。クリートをはめた瞬間、頭の中でも「カチッ」と音が…。
気づけば先頭グループに入り(そんなに速くはないけど)、踏むべし、踏むべし、踏むべし!予想外の動きにビックリしたのか、ハムストリングスが『ちょっ…!あんた、ゆっくり行くって言ってなかった~!?』と、ピクピクしている(笑)
でも、それを無視して更に追い込みをかける感覚がたまらない。一気に心拍が上がり、それと同時にテンションも!!……上がるはずが、なぜかフロントタイヤがパンクした。まるで、「あなた、ちょっと落ち着きなさい」と言われているかのように。
それでも、さほどへこまない。なぜならトップツアーには専属メカニックの栗田さんがいるからだ。
サドルバッグから携帯ポンプ・チューブ・タイヤレバーを準備して、最後尾を走っている栗田さんを待ち、神業のような手際(タイヤレバーを使っていなかった!)で、ちゃちゃっと直して「行ってきな」と送り出されるまで、5分もかからなかったと思う。
『よし、ここから追い上げるぞ!』脳内設定は、メイン集団に戻ろうとするプロ選手。アシストがいないのは残念だが…って、レースじゃないし、そもそもシロウトが何を言うという感じですが(苦笑)でも、信号がほとんどないので、目標に向かって一心不乱に走れるのは最高に気持ちいい!最初の目的地であるガーリックシュリンプが有名なお店に到着する前に、みんなと合流することが出来た。
だが、頑張りすぎたせいか、食欲がない…(笑)そこで、マイブームのココナッツウォーターを注文。いつも日本で飲んでいる紙パックのものとは違ったフレッシュなその味は、「生き返る~っ!」って叫びたくなっちゃうくらい。
あっ、ココナッツウォーターは天然のスポーツドリンクと言われるほどミネラルが豊富で、美容に興味がある女性の間では大人気の飲み物なんですよ。なーんて、たまには女性らしいことも書いてみたりして(笑)
こうみえて、普段は女子っぽいものが好きだったりします。何故、自転車に乗ると“オラオラ”な私が顔を出すのか、自分でもよく分からないけれど、どちらも私。いつもは身を潜めている自分を解放するためのツールとして、無意識に自転車を求めているのかもしれません。
それぞれ腹ごなしをしたあとは、のんびりライド。幸運にも、甲羅干しをしていたウミガメを拝むことが出来ました。(いつもの調子で走っていたら気づかなかったかも)ゆったりとハワイらしい時間を感じながらハレイワタウンまで走り、自転車をトラックに預け、マツモトシェイブアイスというかき氷屋さんへ。
初めての人は、そのカラフルかつ予想外の味に驚くかもしれないが、昔ながらの町並みを眺めながら食べるハワイ名物は、火照ったカラダにスーッと染み込む。
帰りは再びバスに乗り込み、寝ている間にホテルに到着。なんとも、至れり尽くせりのライドだった。直前講習会、プラクティスライド、ホノルルセンチュリーライド、タンタラスの丘、そしてノースショアサイクリング。
正に、自転車三昧の3日間。しかも、全てのコースに特徴があり、飽きることがなかった。ホノルルは誰をも受け入れ、笑顔にする力がある。帰国してから1ヶ月以上経った今でも、あの時のことを思い出すと、ふっと心が軽くなり前向きな気持ちになれる。
でもそこまで素晴らしい思い出となったのは、トップツアーの徹底したフォローと、お客様に安心して楽しんでもらおうという気概を感じたからかもしれない。ここ最近は、航空チケットやホテルを自分で手配する自由度の高い旅行ばかりしていたが、ゲストとして内側から見ることも多かった今回、ツアーに全てお任せできる居心地の良さを、改めて教えてもらったのも収穫のひとつだった。
report:日向涼子
ホノルルで自転車に乗れる最後の日。慣れないロングライドで疲れは感じているが、それよりも走りたい気持ちの方がずっと強い。午前中はタンタラスの丘、大好きなヒルクライムのオプショナルツアーに参加するのだ!
ホノルルセンチュリーライドでヒルクライム以外の楽しみを知ったとは言え、やっぱり私にとってヒルクライムは特別なもの(笑)ニヤニヤしながら集合場所へ行くと、参加者からどよめきが。『えっ、みんな私の登場を心待ちに!?』と思いきや、視線は私を飛び越えて……。はっと振り返ると、参加を予定していなかった今中さんの姿が。
「どっちにしろ練習するから、それならみんなと一緒に走ろうと思って!」という。スペシャルな飛び入り参加にみんなが湧き、私はキラリと目を光らせたのです。
ホノルルセンチュリーライドでは様々な表情をもった自然を感じたが、住宅街を抜けるタンタラスの丘までの道のりは地元の生活を垣間見ることができ、とても面白かった。ふもとで全員いることを確認し、よーい、どん!一気にタンタラスの丘を目指す。こういう時、ひとりくらい飛び出していく人がいるものだが、なぜか先頭は今中さんひとり。みんな気後れしているのか、何なのか。
『それでは遠慮なく…』再び目を光らせ、うまく今中さんの後ろをキープ。フォームやペダリングを見ながらケイデンスを合わせ、ダンシングのタイミングを参考に、見よう見まねで真似てみる。楽々と進む今中さんに呼吸の乱れを気づかれないようにするのが大変だったが、目の前にこんな素晴らしいお手本があるのに、学ばない私はいない。
そんな私の様子を見て我慢できなくなったのだろう。遠慮がちだった参加者も次第に接近し始め、少しずつペースアップ。そうそう、こうでなくっちゃ!すると「展望台はこちら」の看板が見え、ゴール!…と思いきや、ここから先が意外に長く、しかも一気に勾配がきつくなるのだ。
「看板に騙された~!」と言いながらも、なぜか顔はニヤけてしまう。ケイデンスの維持が難しくなってきた頃に、ようやくゴール。そのまま展望台へ進むと、ダイヤモンドヘッドより高いところにいるのが分かった。
手前にダウンタウン、その先には高層ビル。そして青い海。誰かの、「集合時間は早いし昨日の疲れは残っているし、朝は起きるのが辛くて仕方がなかったけれど、参加して本当によかった!」という言葉に大きくうなずく。
“早起きは三文の徳”は、海外でも同じ!唯一の心残りは、おのおのマイバイクを持ち上げ記念写真している時に、指をくわえてその様子を見ているしかできなかったこと。レースでも、「マシンの前にエンジンでしょ」と強がっていた私だが、あの時ばかりは、真剣に軽量バイクの購入を考えたのでした(笑)。
さて、息つく暇も無く、午後はもう一つのオプショナルツアー「ノースショアサイクリング」に同行することに。
自転車をトラックに預け、参加者はバスでスタート地点まで移動する。誰も聞いていないのに、「今回はゆっくり行きます」と公言した。でも、ホノルル最後のライドという意識もあったのかもしれない。クリートをはめた瞬間、頭の中でも「カチッ」と音が…。
気づけば先頭グループに入り(そんなに速くはないけど)、踏むべし、踏むべし、踏むべし!予想外の動きにビックリしたのか、ハムストリングスが『ちょっ…!あんた、ゆっくり行くって言ってなかった~!?』と、ピクピクしている(笑)
でも、それを無視して更に追い込みをかける感覚がたまらない。一気に心拍が上がり、それと同時にテンションも!!……上がるはずが、なぜかフロントタイヤがパンクした。まるで、「あなた、ちょっと落ち着きなさい」と言われているかのように。
それでも、さほどへこまない。なぜならトップツアーには専属メカニックの栗田さんがいるからだ。
サドルバッグから携帯ポンプ・チューブ・タイヤレバーを準備して、最後尾を走っている栗田さんを待ち、神業のような手際(タイヤレバーを使っていなかった!)で、ちゃちゃっと直して「行ってきな」と送り出されるまで、5分もかからなかったと思う。
『よし、ここから追い上げるぞ!』脳内設定は、メイン集団に戻ろうとするプロ選手。アシストがいないのは残念だが…って、レースじゃないし、そもそもシロウトが何を言うという感じですが(苦笑)でも、信号がほとんどないので、目標に向かって一心不乱に走れるのは最高に気持ちいい!最初の目的地であるガーリックシュリンプが有名なお店に到着する前に、みんなと合流することが出来た。
だが、頑張りすぎたせいか、食欲がない…(笑)そこで、マイブームのココナッツウォーターを注文。いつも日本で飲んでいる紙パックのものとは違ったフレッシュなその味は、「生き返る~っ!」って叫びたくなっちゃうくらい。
あっ、ココナッツウォーターは天然のスポーツドリンクと言われるほどミネラルが豊富で、美容に興味がある女性の間では大人気の飲み物なんですよ。なーんて、たまには女性らしいことも書いてみたりして(笑)
こうみえて、普段は女子っぽいものが好きだったりします。何故、自転車に乗ると“オラオラ”な私が顔を出すのか、自分でもよく分からないけれど、どちらも私。いつもは身を潜めている自分を解放するためのツールとして、無意識に自転車を求めているのかもしれません。
それぞれ腹ごなしをしたあとは、のんびりライド。幸運にも、甲羅干しをしていたウミガメを拝むことが出来ました。(いつもの調子で走っていたら気づかなかったかも)ゆったりとハワイらしい時間を感じながらハレイワタウンまで走り、自転車をトラックに預け、マツモトシェイブアイスというかき氷屋さんへ。
初めての人は、そのカラフルかつ予想外の味に驚くかもしれないが、昔ながらの町並みを眺めながら食べるハワイ名物は、火照ったカラダにスーッと染み込む。
帰りは再びバスに乗り込み、寝ている間にホテルに到着。なんとも、至れり尽くせりのライドだった。直前講習会、プラクティスライド、ホノルルセンチュリーライド、タンタラスの丘、そしてノースショアサイクリング。
正に、自転車三昧の3日間。しかも、全てのコースに特徴があり、飽きることがなかった。ホノルルは誰をも受け入れ、笑顔にする力がある。帰国してから1ヶ月以上経った今でも、あの時のことを思い出すと、ふっと心が軽くなり前向きな気持ちになれる。
でもそこまで素晴らしい思い出となったのは、トップツアーの徹底したフォローと、お客様に安心して楽しんでもらおうという気概を感じたからかもしれない。ここ最近は、航空チケットやホテルを自分で手配する自由度の高い旅行ばかりしていたが、ゲストとして内側から見ることも多かった今回、ツアーに全てお任せできる居心地の良さを、改めて教えてもらったのも収穫のひとつだった。
report:日向涼子
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