2013/11/13(水) - 11:06
ホノルルセンチュリーライドで覚えているのは、ひたすら笑っていた、ということ。“箸が転んでもおかしい”年頃はとうに過ぎたはずなのに、楽しくて仕方がない。「なぜ?」と聞かれても、笑いが止まらない思春期の娘さんから納得のいく答えが出てこないのと同じで、とにかく、何もかもがハッピーなのだ。
もしかして、オアフ島は若返りの島?なーんて。とはいえ、滞在中ずっとテンション上がりっぱなしというわけではなく、自転車に乗らないときは静寂な時間も多かった。
ホノルルに到着した日の夕方は、気づけば、近くの山に導かれるように歩いていた。喧騒から遠ざかると、私自身も静かになっていった。神経が研ぎ澄まされ、嗅覚が鋭敏になっているのが分かる。
この甘い香りは、花。きっと、プルメリアかな。
更に進むと、樹のにおい。その近くでは、湿った土のにおい。遠くに、潮の香り。沈みゆく太陽を眺めながら、大地を、自然を、身体いっぱいに感じた。
数時間前、ただウキウキ気分では気づかなかったものが見つかり、無に近づいていく自分に気がついた。“パワースポット”という言葉で片付けてしまうには、足りないような…。不思議な感覚に包まれながら、どれだけの時間、立ちつくしただろう。
ビュウッと風が吹き、葉がざわざわと音を立てる。ふと我に返り、慌ててホテルへ。部屋に戻ってから、吸い込まれるように向かったあの山が、かの有名なダイヤモンドヘッドだったことを知ったのであった。あの時間は何だったのだろう。帰国してしばらく経った今でも、ふと思い出しては考える。短かかったような、長かったような…。正確には分からない。
ホノルルというと、ショッピングとビーチのイメージが強かったのですが、ホノルルセンチュリーライドではダイヤモンドヘッドの脇を通り、更に通常の観光旅行では訪れる機会の少ない島東部〜北部エリアへ行く。
当たり前のようでいて、つい忘れてしまいがちなことを思い出させてくれたのは、景色だけでなく、地元のボランティアの方々にもあるのでしょう。全てのエイドステーションにオリジナリティーがあり、いずれも日本とは違った、熱く楽しい独特の歓迎ムード。基本的に食べ物はどれも美味しかったが、唯一イマイチだったパンノキの実(パンの実)ですら、その何とも言えない味に誰もが無言…からの大爆笑できたほどでした。
無駄が無駄じゃない。なんて素敵なことだろう。ホノルルセンチュリーライドは、本当に全てが宝物だったのです。
確かに、160kmは長かった。ヒルクライム大好きな私は、トレーニングといえばヒルクライムのためのものばかり。「日向さんはかなり走れる」というイメージが先行しがちなのですが、特に今年は100km以上走っていなかったので、正直言って体力的にはきつかったです。
だけれど、走れば走るほどに、「もっと走りたい!」という想いが強まり、ゴールが近づけば近づくほど、喜びと同時に寂しさも強まっていったのでした。
自転車の良いところは、人それぞれ、その日その時の気分によって、様々な楽しみ方が出来るということ。ポタリングから始まった自転車人生が気づけばヒルクライム三昧となっていたのも間違っているとは思わないし、今でも自分を追い込むことは好き。
ただ、自転車の楽しみは無限にあって、自分を型にはめる必要はないということを、今回の旅でホノルルが教えてくれました。もしかすると、私の自転車に対するスタンスは変わるかもしれません。変わらないのは、自転車が好きだという気持ち。
ホノルルセンチュリーライドは私にとって、単なる楽しいロングライドではなく、多くの気づきを与えてくれた貴重な体験でした。そして、近づくほどに寂しく感じていたゴールは実際、ゲートをくぐり、完走賞を手にした瞬間、センチメンタルな感情を吹き飛ばし、その達成感に興奮したのでした。
夕焼けを眺めながら、ふと両親を思い出し、感謝。ホノルルで自転車に乗れるのも、残り一日。興奮して寝付けないかと思ったが、何かが吹っ切れたのか、この日は泥のように眠ることができました。
3日目のレポートに続く。
Report:日向涼子
もしかして、オアフ島は若返りの島?なーんて。とはいえ、滞在中ずっとテンション上がりっぱなしというわけではなく、自転車に乗らないときは静寂な時間も多かった。
ホノルルに到着した日の夕方は、気づけば、近くの山に導かれるように歩いていた。喧騒から遠ざかると、私自身も静かになっていった。神経が研ぎ澄まされ、嗅覚が鋭敏になっているのが分かる。
この甘い香りは、花。きっと、プルメリアかな。
更に進むと、樹のにおい。その近くでは、湿った土のにおい。遠くに、潮の香り。沈みゆく太陽を眺めながら、大地を、自然を、身体いっぱいに感じた。
数時間前、ただウキウキ気分では気づかなかったものが見つかり、無に近づいていく自分に気がついた。“パワースポット”という言葉で片付けてしまうには、足りないような…。不思議な感覚に包まれながら、どれだけの時間、立ちつくしただろう。
ビュウッと風が吹き、葉がざわざわと音を立てる。ふと我に返り、慌ててホテルへ。部屋に戻ってから、吸い込まれるように向かったあの山が、かの有名なダイヤモンドヘッドだったことを知ったのであった。あの時間は何だったのだろう。帰国してしばらく経った今でも、ふと思い出しては考える。短かかったような、長かったような…。正確には分からない。
ホノルルというと、ショッピングとビーチのイメージが強かったのですが、ホノルルセンチュリーライドではダイヤモンドヘッドの脇を通り、更に通常の観光旅行では訪れる機会の少ない島東部〜北部エリアへ行く。
当たり前のようでいて、つい忘れてしまいがちなことを思い出させてくれたのは、景色だけでなく、地元のボランティアの方々にもあるのでしょう。全てのエイドステーションにオリジナリティーがあり、いずれも日本とは違った、熱く楽しい独特の歓迎ムード。基本的に食べ物はどれも美味しかったが、唯一イマイチだったパンノキの実(パンの実)ですら、その何とも言えない味に誰もが無言…からの大爆笑できたほどでした。
無駄が無駄じゃない。なんて素敵なことだろう。ホノルルセンチュリーライドは、本当に全てが宝物だったのです。
確かに、160kmは長かった。ヒルクライム大好きな私は、トレーニングといえばヒルクライムのためのものばかり。「日向さんはかなり走れる」というイメージが先行しがちなのですが、特に今年は100km以上走っていなかったので、正直言って体力的にはきつかったです。
だけれど、走れば走るほどに、「もっと走りたい!」という想いが強まり、ゴールが近づけば近づくほど、喜びと同時に寂しさも強まっていったのでした。
自転車の良いところは、人それぞれ、その日その時の気分によって、様々な楽しみ方が出来るということ。ポタリングから始まった自転車人生が気づけばヒルクライム三昧となっていたのも間違っているとは思わないし、今でも自分を追い込むことは好き。
ただ、自転車の楽しみは無限にあって、自分を型にはめる必要はないということを、今回の旅でホノルルが教えてくれました。もしかすると、私の自転車に対するスタンスは変わるかもしれません。変わらないのは、自転車が好きだという気持ち。
ホノルルセンチュリーライドは私にとって、単なる楽しいロングライドではなく、多くの気づきを与えてくれた貴重な体験でした。そして、近づくほどに寂しく感じていたゴールは実際、ゲートをくぐり、完走賞を手にした瞬間、センチメンタルな感情を吹き飛ばし、その達成感に興奮したのでした。
夕焼けを眺めながら、ふと両親を思い出し、感謝。ホノルルで自転車に乗れるのも、残り一日。興奮して寝付けないかと思ったが、何かが吹っ切れたのか、この日は泥のように眠ることができました。
3日目のレポートに続く。
Report:日向涼子
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