2013/10/10(木) - 18:04
長いグラベル登りの果て、チェックポイントに辿り着いた「#fccoffee」チーム。この後に続いたグラベル、冷雨、登りを経て、感動のゴールで感じたもの、そして得たものとは。3編に渡るRapha Gentlemen's Raceの最終回をお届けします。
CP2のGalibeer Service Stationで元気を取り戻し、さっきまでの疲弊しきった顔はどこへやら。現金なもので、ケロっとご陽気である。本降りになった雨を避けてテントでもう一杯おかわりしたコーヒーを飲み干して、再起動。ここを少し下った先にもう一度、短いグラベルがあるらしい。グラベルは、そこまでだ。残り距離は30kmほど。先が見えてきた。
小さく下って、上り返し。着ていたウィンドブレーカーが暑くなり脚を止めて脱ぐ。全員の脚を揃え、再び上ると、目の前にーーー最後のグラベル。
なんだろう。『行く気がしないな』みんなの脚がそこで止まった。誰も動こうとしない。やはり疲れているのだ。そこでしばしお喋り…小さな現実逃避。みんなが諦めるまでたっぷり時間をとった。
よし行くか。と、意を決して、ちはるこ、ぬえたん、にゃおち、ナツキと続く。わたしもここは何とか乗って、乗り切った。グラベルの下りは動体視力と集中力がキモ。あとは、えいやー!(気合いが必要)だ。
全員が無事最後のグラベルをクリア。ホッとした空気に包まれる。まだまだ小さなアップダウンを繰り返しながらゴールを目指すとは言え、舗装路、というだけでずいぶんとラクに感じるものだ。上り?グラベルじゃないんでしょ?ならいいじゃんーーーあらゆる上り坂が嫌いかつ苦手なわたしの価値観が大きな変革を迎えた。(大げさではなく)
わたしの右足のクリートはその後水たまりで泥を落としても、もう嵌らなくなっていた。グラベルを歩いて削れてしまったらしい。仕方ない。あとは気をつけていくだけだ。気をつけていれば、ペダルから脚を落とさずに漕ぐことくらいはできる。
残り距離が10kmのあたりで雨が激しさを増した。これは本降りだ。時間は午後3時半。普段当たらない天気予報、午後3時から降り始めるという予報が見事当たった。もうウィンドブレーカーでは無理だな…木陰に身を寄せレインウェアを着る。いろいろ迷ったけど、水ボトル1本減らしてでも両方持ってきて良かった。(レインは空にしたボトルに補給食と一緒に丸めて入れていった)
この日、野辺山ではウルトラトレイルマラソンも開催されていて、前から続々とランのみなさんが走って(歩いて)くる。わたしたちもお疲れさまだが、彼らもお疲れさまである。どちらも物好きは変わらない。
舗装路で下り。本来ならヒャッハー!である。が、この雨。慎重に行くしかない。見通しの悪い林道であることはもちろん、水切り溝のグレーチングが…端から端までぴっちり嵌っていない。数が足りてなかったのか、間に大きな隙間が空いていて、そこはそのまんま溝なのだ。場所によっては草生えてて、穴なのかなんなのかわからない…んなアホな!あぶないやんか。と一瞬思うんだけど、この林道、自転車で走ることなんて想定されていないだろう。当然だ。
繰り返し現れるグレーチングがことごとくそんな調子なので、こちらも細心の注意を払い、声を出して後続に注意を促す。ブレーキは下ハンで。すっかり濡れ切ったブレーキシューの制動距離は乾燥時の…何倍だろ。とにかく止まらないのだから。ただRGRのために交換してきたタイヤ(わたしはContinental Grand Prix 4seasonをチョイス)のおかげで土砂降りの下り、コーナリングに不安を感じることはない。
サイクルキャップをヘルメットの下に被っておくと、雨の悪影響(雨粒が直接目に入るなど)を避けられる。下り終わる頃にはすっかり濡れ切ったし、少し冷えを感じてきた。これはあまりよくない。冷えきらないうちに身体を動かして発熱せねば!大きな通りに出て緩い上り坂、ここでそんなにアゲる必要はないけれど、発熱のためにどっこいしょ。足元の路面は水が流れ、川のよう。
「洗車、楽になるねー」
先が見えてきたとあって、強雨なのにみんな揃ってご陽気である。グラベルで泥んこになっていた自転車が、雨で洗い流されていく。事後のことを考えるとこれは大変ありがたい。神様ありがとう。スタートしたあとしばらく走ったキャベツ畑の農道に戻ってきた。緩やかな下り坂。ゴールが近くなり、みんなの脚がほんのちょっと力強くなりペースがあがる。はやる心、というやつか。
「ゴールまではゆっくりみんな横並びでいきましょう」リーダーちはるこ。Gメンフォーメーション(といっても理解できなかった若者が2名おったが…)で残り距離をカウントダウン。1kmを切った。900m、800m…400m、300m…あぁ、もう終わってしまう。長かったようで短かった120km。残り200m、滝沢牧場へ入る。
「おかえりーーーーーー!」スタッフの皆さん、応援にきてくれていた仲間たちの笑顔、土砂降りの雨に迎えられ、Five Continental CoffeeはRapha Gentlemen's Race Shinshuをゴールした。
一度はあるだろうと予想していたパンクすらなかった。(わたしの右足のクリートは最後まで嵌らないままだったけれど)これは文字通りの無事、ノートラブルである。素晴らしい!と自ら言ってしまっていいだろう。
ゴールで撮られたわたしたち5人の写真は、それぞれ満たされたものが内側から溢れ出るような美しい笑顔に輝いていた。
終わってみて振り返りーーー走っている最中がそれほどドラマティックだった自覚はまったくない。後半は無言で上る時間も増え『粛々と』進行していたし、声をかけあって励まし合ったり、というシーンもなかったはずだ。決してたっぷり余裕があったわけではないが、限界を感じ、限界を超えるほどのがんばりが必要だったというわけでもない。それぞれが自分の力のうちで走り切っただけ、とも言える。個人が力を出し切れば良い、所謂『レース』と大きく違うのはそこだろう。
わたしたちは全員がお互いを讃え合いハグを交わした。豪雨に打たれ、うっすらこみ上げたものは雨とともに流れた。
寄せ集めだったわたしたち、いいチームになったじゃんね。
今回、吉田千春子の『女性5人でチームを作ってRGRを走りたい』という希望で縁が縁を呼び集まったFive Continental Coffee。RGRについてはRaphaが何やら面白そうなことをしているな、と遠巻きに知っていました。
ちょうどこのひと月前にあったイベントでも同じようにハードな設定のコースをチーム4人で走り切る、というライド(Attack299)を経験していて、個人的にはその延長線上にあるものとして、声がかかったときも即答で(グラベルの不安はあったが)参加を決めたのでしたが…。
ロードバイクに乗り始めてほぼ5年。サイクリングイベント、仲間うちの自主企画イベント、ロングライド、ひとりライド、グルメライド、ほんのちょっとだけロードレース…さまざまな楽しみをこれまで体験してきたけれど、楽しく乗り続けるモチベーションとしてはなかなか持続しづらい、簡単に言うと、同じことの繰り返しにちょっと飽きてきていたんですね。
自分なりに自転車という遊びに対する新たなアプローチは見つけていたけれど、今回のRGRで最も嬉しく感じたのは「今持っている(5年間使ってきた)機材でまだ新しいことができるんだ」ということ。元々トレイル願望はあったけれど、それにはMTBが必要だから、そのうちに…と思っていて、それがまさかロードバイクのまま(タイヤは25cに交換したけれど)山へ入ることになるなんて…(もちろん、グラベルとトレイルはかなり違うけれど)新鮮すぎてキツいのはもちろんだけど、とてもワクワクしたものです。
RGRはパンクをはじめトラブルが起こってもチーム内で助け合って解決し、ゴールを目指す。私たちはあらかじめタイヤの選定もそれぞれが使用予定のホイールに『嵌め易い』相性のタイヤをチョイス。パンクもないほうが良いに決まっているが、パンクしたときにタイヤが嵌めづらいようでは困るんですね。当然、基本的な作業も各自できる必要があります。男性が一緒にいると、大抵こういうことは男性の力を借りた方が圧倒的に早くカタがつくからおんぶに抱っことなるケースが多いのだけれど。
今回、女性だけでチームが構成されたことに意味を持たせるとしたら、きっとこの部分だと思います。
圧倒的に男性が多い自転車乗りの男女比率。みんなで走りましょう、となれば男性の中に女性が数名、という構成になることが多く、結果、平地では前を牽いてもらい、風よけになってもらい、上りでは押してもらう。トラブルがあればそこは男性が良いとこを見せるチャンスーーー。『姫さまライド』はコミュニケーションとしては嬉しいことですが、女性ライダーの独り立ち、をそれと知らぬうちに妨げているとも言えます。
レースに出るために練習を積みかさねる、というモチベーションがある女性は一人でも走るフィールドへ飛び出していくことでしょう。街乗り専門のわたしは少し変わっていて、走るのが好きでひとりでも遠くへ出かけるのが好き。今回一緒に走ったメンバーはそれぞれのフィールドで長めの経験を持っていて、それぞれが『自由に走ることができる』人たちでした。
『自由に走ることができる』というのは、実はそう簡単なことではないのです。当然、行ったら帰ってこなくてはならない。行きたい場所へ行くだけの走力がなければ行きたい場所そのものを『行ける場所』に制限しなくてはなりません。どれくらい走ればどれくらいの補給が必要か、自分のことをよく知っている必要があります。そして、パンクしたチューブの交換くらいはできたほうが良い。
そういったことがふつうにできる、『自立、成熟』したひとりひとりの集まりがこのチーム、Five Continental Coffeeでした。
今後多くの女性が、この『自由な世界』を覗いてみようと漕ぎ出し、自らの脚で世界を拡げる喜びを感じられることを願っています。
Special Thanks to...
CYCLISM SUPACAZ
Rapha Japan
RGR運営スタッフのみなさま
Team Galibeer
CICADA United Ride
Specialな体験をさせてくれたFive Continental Coffee のみんな。
最後に、機材をレースコンディションに整えてくれ、行っておいで、と送り出してくれたパートナーに感謝します。
text:Miho.Ishii
photo:fccoffee、Kazuhiro/Watanabe / Rapha.cc、Rapha.cc
CP2のGalibeer Service Stationで元気を取り戻し、さっきまでの疲弊しきった顔はどこへやら。現金なもので、ケロっとご陽気である。本降りになった雨を避けてテントでもう一杯おかわりしたコーヒーを飲み干して、再起動。ここを少し下った先にもう一度、短いグラベルがあるらしい。グラベルは、そこまでだ。残り距離は30kmほど。先が見えてきた。
小さく下って、上り返し。着ていたウィンドブレーカーが暑くなり脚を止めて脱ぐ。全員の脚を揃え、再び上ると、目の前にーーー最後のグラベル。
なんだろう。『行く気がしないな』みんなの脚がそこで止まった。誰も動こうとしない。やはり疲れているのだ。そこでしばしお喋り…小さな現実逃避。みんなが諦めるまでたっぷり時間をとった。
よし行くか。と、意を決して、ちはるこ、ぬえたん、にゃおち、ナツキと続く。わたしもここは何とか乗って、乗り切った。グラベルの下りは動体視力と集中力がキモ。あとは、えいやー!(気合いが必要)だ。
全員が無事最後のグラベルをクリア。ホッとした空気に包まれる。まだまだ小さなアップダウンを繰り返しながらゴールを目指すとは言え、舗装路、というだけでずいぶんとラクに感じるものだ。上り?グラベルじゃないんでしょ?ならいいじゃんーーーあらゆる上り坂が嫌いかつ苦手なわたしの価値観が大きな変革を迎えた。(大げさではなく)
わたしの右足のクリートはその後水たまりで泥を落としても、もう嵌らなくなっていた。グラベルを歩いて削れてしまったらしい。仕方ない。あとは気をつけていくだけだ。気をつけていれば、ペダルから脚を落とさずに漕ぐことくらいはできる。
残り距離が10kmのあたりで雨が激しさを増した。これは本降りだ。時間は午後3時半。普段当たらない天気予報、午後3時から降り始めるという予報が見事当たった。もうウィンドブレーカーでは無理だな…木陰に身を寄せレインウェアを着る。いろいろ迷ったけど、水ボトル1本減らしてでも両方持ってきて良かった。(レインは空にしたボトルに補給食と一緒に丸めて入れていった)
この日、野辺山ではウルトラトレイルマラソンも開催されていて、前から続々とランのみなさんが走って(歩いて)くる。わたしたちもお疲れさまだが、彼らもお疲れさまである。どちらも物好きは変わらない。
舗装路で下り。本来ならヒャッハー!である。が、この雨。慎重に行くしかない。見通しの悪い林道であることはもちろん、水切り溝のグレーチングが…端から端までぴっちり嵌っていない。数が足りてなかったのか、間に大きな隙間が空いていて、そこはそのまんま溝なのだ。場所によっては草生えてて、穴なのかなんなのかわからない…んなアホな!あぶないやんか。と一瞬思うんだけど、この林道、自転車で走ることなんて想定されていないだろう。当然だ。
繰り返し現れるグレーチングがことごとくそんな調子なので、こちらも細心の注意を払い、声を出して後続に注意を促す。ブレーキは下ハンで。すっかり濡れ切ったブレーキシューの制動距離は乾燥時の…何倍だろ。とにかく止まらないのだから。ただRGRのために交換してきたタイヤ(わたしはContinental Grand Prix 4seasonをチョイス)のおかげで土砂降りの下り、コーナリングに不安を感じることはない。
サイクルキャップをヘルメットの下に被っておくと、雨の悪影響(雨粒が直接目に入るなど)を避けられる。下り終わる頃にはすっかり濡れ切ったし、少し冷えを感じてきた。これはあまりよくない。冷えきらないうちに身体を動かして発熱せねば!大きな通りに出て緩い上り坂、ここでそんなにアゲる必要はないけれど、発熱のためにどっこいしょ。足元の路面は水が流れ、川のよう。
「洗車、楽になるねー」
先が見えてきたとあって、強雨なのにみんな揃ってご陽気である。グラベルで泥んこになっていた自転車が、雨で洗い流されていく。事後のことを考えるとこれは大変ありがたい。神様ありがとう。スタートしたあとしばらく走ったキャベツ畑の農道に戻ってきた。緩やかな下り坂。ゴールが近くなり、みんなの脚がほんのちょっと力強くなりペースがあがる。はやる心、というやつか。
「ゴールまではゆっくりみんな横並びでいきましょう」リーダーちはるこ。Gメンフォーメーション(といっても理解できなかった若者が2名おったが…)で残り距離をカウントダウン。1kmを切った。900m、800m…400m、300m…あぁ、もう終わってしまう。長かったようで短かった120km。残り200m、滝沢牧場へ入る。
「おかえりーーーーーー!」スタッフの皆さん、応援にきてくれていた仲間たちの笑顔、土砂降りの雨に迎えられ、Five Continental CoffeeはRapha Gentlemen's Race Shinshuをゴールした。
一度はあるだろうと予想していたパンクすらなかった。(わたしの右足のクリートは最後まで嵌らないままだったけれど)これは文字通りの無事、ノートラブルである。素晴らしい!と自ら言ってしまっていいだろう。
ゴールで撮られたわたしたち5人の写真は、それぞれ満たされたものが内側から溢れ出るような美しい笑顔に輝いていた。
終わってみて振り返りーーー走っている最中がそれほどドラマティックだった自覚はまったくない。後半は無言で上る時間も増え『粛々と』進行していたし、声をかけあって励まし合ったり、というシーンもなかったはずだ。決してたっぷり余裕があったわけではないが、限界を感じ、限界を超えるほどのがんばりが必要だったというわけでもない。それぞれが自分の力のうちで走り切っただけ、とも言える。個人が力を出し切れば良い、所謂『レース』と大きく違うのはそこだろう。
わたしたちは全員がお互いを讃え合いハグを交わした。豪雨に打たれ、うっすらこみ上げたものは雨とともに流れた。
寄せ集めだったわたしたち、いいチームになったじゃんね。
今回、吉田千春子の『女性5人でチームを作ってRGRを走りたい』という希望で縁が縁を呼び集まったFive Continental Coffee。RGRについてはRaphaが何やら面白そうなことをしているな、と遠巻きに知っていました。
ちょうどこのひと月前にあったイベントでも同じようにハードな設定のコースをチーム4人で走り切る、というライド(Attack299)を経験していて、個人的にはその延長線上にあるものとして、声がかかったときも即答で(グラベルの不安はあったが)参加を決めたのでしたが…。
ロードバイクに乗り始めてほぼ5年。サイクリングイベント、仲間うちの自主企画イベント、ロングライド、ひとりライド、グルメライド、ほんのちょっとだけロードレース…さまざまな楽しみをこれまで体験してきたけれど、楽しく乗り続けるモチベーションとしてはなかなか持続しづらい、簡単に言うと、同じことの繰り返しにちょっと飽きてきていたんですね。
自分なりに自転車という遊びに対する新たなアプローチは見つけていたけれど、今回のRGRで最も嬉しく感じたのは「今持っている(5年間使ってきた)機材でまだ新しいことができるんだ」ということ。元々トレイル願望はあったけれど、それにはMTBが必要だから、そのうちに…と思っていて、それがまさかロードバイクのまま(タイヤは25cに交換したけれど)山へ入ることになるなんて…(もちろん、グラベルとトレイルはかなり違うけれど)新鮮すぎてキツいのはもちろんだけど、とてもワクワクしたものです。
RGRはパンクをはじめトラブルが起こってもチーム内で助け合って解決し、ゴールを目指す。私たちはあらかじめタイヤの選定もそれぞれが使用予定のホイールに『嵌め易い』相性のタイヤをチョイス。パンクもないほうが良いに決まっているが、パンクしたときにタイヤが嵌めづらいようでは困るんですね。当然、基本的な作業も各自できる必要があります。男性が一緒にいると、大抵こういうことは男性の力を借りた方が圧倒的に早くカタがつくからおんぶに抱っことなるケースが多いのだけれど。
今回、女性だけでチームが構成されたことに意味を持たせるとしたら、きっとこの部分だと思います。
圧倒的に男性が多い自転車乗りの男女比率。みんなで走りましょう、となれば男性の中に女性が数名、という構成になることが多く、結果、平地では前を牽いてもらい、風よけになってもらい、上りでは押してもらう。トラブルがあればそこは男性が良いとこを見せるチャンスーーー。『姫さまライド』はコミュニケーションとしては嬉しいことですが、女性ライダーの独り立ち、をそれと知らぬうちに妨げているとも言えます。
レースに出るために練習を積みかさねる、というモチベーションがある女性は一人でも走るフィールドへ飛び出していくことでしょう。街乗り専門のわたしは少し変わっていて、走るのが好きでひとりでも遠くへ出かけるのが好き。今回一緒に走ったメンバーはそれぞれのフィールドで長めの経験を持っていて、それぞれが『自由に走ることができる』人たちでした。
『自由に走ることができる』というのは、実はそう簡単なことではないのです。当然、行ったら帰ってこなくてはならない。行きたい場所へ行くだけの走力がなければ行きたい場所そのものを『行ける場所』に制限しなくてはなりません。どれくらい走ればどれくらいの補給が必要か、自分のことをよく知っている必要があります。そして、パンクしたチューブの交換くらいはできたほうが良い。
そういったことがふつうにできる、『自立、成熟』したひとりひとりの集まりがこのチーム、Five Continental Coffeeでした。
今後多くの女性が、この『自由な世界』を覗いてみようと漕ぎ出し、自らの脚で世界を拡げる喜びを感じられることを願っています。
Special Thanks to...
CYCLISM SUPACAZ
Rapha Japan
RGR運営スタッフのみなさま
Team Galibeer
CICADA United Ride
Specialな体験をさせてくれたFive Continental Coffee のみんな。
最後に、機材をレースコンディションに整えてくれ、行っておいで、と送り出してくれたパートナーに感謝します。
text:Miho.Ishii
photo:fccoffee、Kazuhiro/Watanabe / Rapha.cc、Rapha.cc
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