2013/08/08(木) - 10:06
夏のMTBの祭典としてすっかり定着した、シマノバイカーズフェスティバル。今年も長野県富士見パノラマスキー場を舞台に、数多くの競技やツーリングイベントが行われた。スポーツバイク初心者から本格的なレース派まで、家族やチームメンバーと一緒にサイクルスポーツを楽しんだ2日間となった。
エースライダーは誰? 家族の絆も試される“EKIDENファミリーリレー”
この種目は1周600m、高低差30mのコースを、チームで“タスキ”をつなぎながら4周するというもの。エースライダーは一家の大黒柱のパパなのか?かかあ天下のママなのか?それとも将来有望な、息子さんや娘さんなのか?各家族での力関係と、その絆の強さが試されるEKIDEN種目は多いに盛り上がりを見せた。
お店の信用、そして売り上げにも関わります!“ショップ対抗リレー”
EKIDENファミリーリレーと同様にチームのタスキをつないで4周走る。レース中に整備不良のメカトラブルなどに見舞われては、ショップの信用問題に関わります。それが売り上げにも影響します!参加の各ショップチームにとっては、まさに商売繁盛を掛けた、大切なレース。それだけに各チームとも、厳選された有力選手を送り込んできた。その走りはEKIDENファミリーリレー以上の迫力。
5つの基本をマスター“ライディングスクール”
このスクールは、MTB初心者、さらには未体験者でも、1時間でMTBを安全に乗るための5つの基本をマスターできるというもの。
先生は“ヤマケン”こと、乗鞍高原のノーススター アウトドア アドベンチャー ツアーガイドのヤマケンさん、“ヤッチャンことKONAの丸山八智代さん、そして元オリンピック代表の、小田島(旧姓片山)梨絵さん。実に充実したコーチ陣によるスクールは毎年人気を博している。では本スクールでレクチャーされた、MTBの5つの基本をご紹介しよう。
基本1 ニュートラルポジション
この体制がMTBライドの基本になる。両脚は水平に、顔は正面に。そして大切なのがブレーキ操作。人差し指をレバーに掛けておくことが基本。なぜ人差し指か?それは人差し指が“人差し指専用”の筋肉で動かせるのに対して、中指と薬指は同じ筋肉で動いてしまう。実際に人差し指1本だけを動かすことはできるが、中指だけ動かそうとしても薬指も一緒に動いてしまう。当然その逆も同じ。ここまで解説してもらえると、受講者の誰もが人差し指でブレーキ操作することの大切さを理解することができる。
基本2 レディーポジション
ここでのレディーは"女性"ではなく“準備”のレディー。このポジションの説明では、MTBを離れて腕立て伏せの姿勢をとる小田島先生。
この状態で横から軽くプッシュされるだけで、元オリンピック選手でも簡単に転がってしまう。ところが今度は、腕立て伏せの姿勢から軽く肘を曲げることで、横からプッシュされてもビクともしなくなる!そう、不安定なオフロードを安全に走るためには、この肘を曲げておくことが大切。これがレディーポジション。
基本3 バイク ボディ セパレーション
これは日本語で言うと、自転車と身体が別々に動くということ。MTBは様々なフィールドを走るのが醍醐味であり、当然上り坂もあれば下り坂もある。それら状況に応じて、重心の位置を変化させることが必要になる。
具体的には、“上り坂では重心はサドルの上に”、下り坂では重心は後輪の上になるよう、身体をバイクの上で動かす。ただし下り坂で重心を後輪の上に置く際にも、基本2で学んだレディーポジション同様、肘を曲げておくことが、安定して下りを楽しむためのポイントになる。
基本4 バイク トゥー ポジション
自転車はカーブを曲る時に、ハンドルを大きく切らなくても旋回することができる。それは重心を左右に傾けることで曲ることができる。コーナーリングのテクニックとして、腰やお尻は動かさずに、肘から下を動かして、重心を左右に傾けることでコーナーをクリアする。自転車だけを倒すテクニック。
基本5 ブレーキ
安全に走るには、なによりも安全に止まれることが必要。まずバイクのブレーキには、右のレバーが前ブレーキを操作する日本仕様と、左のレバーが前ブレーキを操作する海外仕様がある。最初に自分のバイクがどちらの仕様なのか、確認しておく。そして急ブレーキが必要になった際のテクニックが“レーシング フット”と呼ばれるもの。急ブレーキの際にかかとを下げることで、身体が自然とバイクの後方に位置するようになり、身体が飛び出してしまうのを防ぐことができる。
以上5つの基本をマスターしたところで休憩。高原で下界に比べれば過ごしやすいとはいえ、真夏の日差しが注ぎ込む。ここで水分補給の大切さも学ぶことができた。
そしていよいよ5つの基本を駆使して、“まっすぐ”走る練習と、さらに丸太超えにチャレンジ。最初はちょっぴり不安げな様子の受講生たちも、優秀なコーチ陣の指導に支えられ、練習を繰り返すうちにメキメキと上達していく。そして“MTBを乗りこなしていける!”という自信をもった表情へと変わっていった。今回学んだ5つの基本を忘れず、受講者には安全にMTBライドを楽しんで欲しいと思った次第だ。
まだまだ内容盛りだくさんのシマノ バイカーズフェスティバル2013。レポートは後編に続きます。
Text&Photo:Haruo.Fukushima
エースライダーは誰? 家族の絆も試される“EKIDENファミリーリレー”
この種目は1周600m、高低差30mのコースを、チームで“タスキ”をつなぎながら4周するというもの。エースライダーは一家の大黒柱のパパなのか?かかあ天下のママなのか?それとも将来有望な、息子さんや娘さんなのか?各家族での力関係と、その絆の強さが試されるEKIDEN種目は多いに盛り上がりを見せた。
お店の信用、そして売り上げにも関わります!“ショップ対抗リレー”
EKIDENファミリーリレーと同様にチームのタスキをつないで4周走る。レース中に整備不良のメカトラブルなどに見舞われては、ショップの信用問題に関わります。それが売り上げにも影響します!参加の各ショップチームにとっては、まさに商売繁盛を掛けた、大切なレース。それだけに各チームとも、厳選された有力選手を送り込んできた。その走りはEKIDENファミリーリレー以上の迫力。
5つの基本をマスター“ライディングスクール”
このスクールは、MTB初心者、さらには未体験者でも、1時間でMTBを安全に乗るための5つの基本をマスターできるというもの。
先生は“ヤマケン”こと、乗鞍高原のノーススター アウトドア アドベンチャー ツアーガイドのヤマケンさん、“ヤッチャンことKONAの丸山八智代さん、そして元オリンピック代表の、小田島(旧姓片山)梨絵さん。実に充実したコーチ陣によるスクールは毎年人気を博している。では本スクールでレクチャーされた、MTBの5つの基本をご紹介しよう。
基本1 ニュートラルポジション
この体制がMTBライドの基本になる。両脚は水平に、顔は正面に。そして大切なのがブレーキ操作。人差し指をレバーに掛けておくことが基本。なぜ人差し指か?それは人差し指が“人差し指専用”の筋肉で動かせるのに対して、中指と薬指は同じ筋肉で動いてしまう。実際に人差し指1本だけを動かすことはできるが、中指だけ動かそうとしても薬指も一緒に動いてしまう。当然その逆も同じ。ここまで解説してもらえると、受講者の誰もが人差し指でブレーキ操作することの大切さを理解することができる。
基本2 レディーポジション
ここでのレディーは"女性"ではなく“準備”のレディー。このポジションの説明では、MTBを離れて腕立て伏せの姿勢をとる小田島先生。
この状態で横から軽くプッシュされるだけで、元オリンピック選手でも簡単に転がってしまう。ところが今度は、腕立て伏せの姿勢から軽く肘を曲げることで、横からプッシュされてもビクともしなくなる!そう、不安定なオフロードを安全に走るためには、この肘を曲げておくことが大切。これがレディーポジション。
基本3 バイク ボディ セパレーション
これは日本語で言うと、自転車と身体が別々に動くということ。MTBは様々なフィールドを走るのが醍醐味であり、当然上り坂もあれば下り坂もある。それら状況に応じて、重心の位置を変化させることが必要になる。
具体的には、“上り坂では重心はサドルの上に”、下り坂では重心は後輪の上になるよう、身体をバイクの上で動かす。ただし下り坂で重心を後輪の上に置く際にも、基本2で学んだレディーポジション同様、肘を曲げておくことが、安定して下りを楽しむためのポイントになる。
基本4 バイク トゥー ポジション
自転車はカーブを曲る時に、ハンドルを大きく切らなくても旋回することができる。それは重心を左右に傾けることで曲ることができる。コーナーリングのテクニックとして、腰やお尻は動かさずに、肘から下を動かして、重心を左右に傾けることでコーナーをクリアする。自転車だけを倒すテクニック。
基本5 ブレーキ
安全に走るには、なによりも安全に止まれることが必要。まずバイクのブレーキには、右のレバーが前ブレーキを操作する日本仕様と、左のレバーが前ブレーキを操作する海外仕様がある。最初に自分のバイクがどちらの仕様なのか、確認しておく。そして急ブレーキが必要になった際のテクニックが“レーシング フット”と呼ばれるもの。急ブレーキの際にかかとを下げることで、身体が自然とバイクの後方に位置するようになり、身体が飛び出してしまうのを防ぐことができる。
以上5つの基本をマスターしたところで休憩。高原で下界に比べれば過ごしやすいとはいえ、真夏の日差しが注ぎ込む。ここで水分補給の大切さも学ぶことができた。
そしていよいよ5つの基本を駆使して、“まっすぐ”走る練習と、さらに丸太超えにチャレンジ。最初はちょっぴり不安げな様子の受講生たちも、優秀なコーチ陣の指導に支えられ、練習を繰り返すうちにメキメキと上達していく。そして“MTBを乗りこなしていける!”という自信をもった表情へと変わっていった。今回学んだ5つの基本を忘れず、受講者には安全にMTBライドを楽しんで欲しいと思った次第だ。
まだまだ内容盛りだくさんのシマノ バイカーズフェスティバル2013。レポートは後編に続きます。
Text&Photo:Haruo.Fukushima
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