2013/01/21(月) - 20:44
関西クロスで最もスピードコースのみなと堺グリーン広場。C1は丸山厚(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)が、CL1は宮内佐季子(CLUB Viento)がそれぞれ追いすがるライバルを振り切って優勝。
1月20日(日)に行われた関西シクロクロス(主催:関西シクロクロス実行委員会)第9戦、みなと堺グリーン広場。今回も参加者は600名を越えた。会場は大阪府堺市の埋立地で完全にフラット。海に面しているため、強めの風が直接吹きつける。路面は芝と乾燥した土で木の根の区間がある。コースは長い直線とカーブが組み合わされ全体ではスピードコース。
しかし地面を掘り返した砂場区間があり、くるぶしまで埋まるこの区間をどうクリアするかでも左右される。主管チームはシマノドリンキング。前日の土曜日にチーム員ほか総出でコーステープや杭を設置し、地面を掘り返して砂場区間を作る。そして翌日曜日の最上級者クラスC1の優勝候補は、そのシマノドリンキングの島田真琴だ。
C1は丸山厚と島田真琴の戦いに
「ロード選手の自分のほうがいけるコースだと思う。丸山さんをチェックして走り、できればスプリント勝負に持ち込みたい」とレース前に語った島田。どんな状況になったとしても相手は「丸山さん」との言葉に、優勝への強い意思がくみ取れる。
スタートから飛び出したのは中原義貴(キャノンデール)。序盤は中原が先頭をキープ。続くのは島田、大塚航(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)、伊澤優大(岩井商会Racing)ら。関西クロスのポイントが少ない丸山は、3列目スタートのため序盤は15番手ほどから前へ上がっていく。1年ぶり参戦の辻善光(TeamZenko)にいたっては最後尾からのスタートに。
10分経過後、後方から丸山が上がって先頭の中原に追いつく。さらに丸山が直線区間で踏み込んで、中原を一気に突き放す。すぐにその差は10秒から20秒へと広がる。その中原に島田、大塚が追いつくがやがてその3人もバラバラに。島田だけが先頭の丸山との差を20秒ほどに保ち常に視野にとらえ続ける。
さらに後方では辻が追い上げて5番手グループの先頭に立ち、4番手の大塚を追う。先頭では丸山が快調にレースを進め、2番手の島田との差を保ちながら終盤へ。最終的に30秒の差をつけて島田を下して丸山が優勝。それに大塚、辻と続いた。ゴールしてすぐ笑顔の丸山とは対照的に、2位の島田は悔しい表情。
「終盤は自分のペースで追い込めた」優勝の丸山厚
島田君が追い上げてきたときに自分もミスしたりで縮められ、苦しかったですね。3列目からのスタートは焦らず対処したけれども、序盤で一気に前へ出るときに脚を使い、風も強くて自分のペースを作るまで時間がかかりました。終盤のラスト3周くらいはもう自分のペースで追い込んで走れました。
女子は宮内佐季子(CLUB Viento)が優勝
CL1はCM1の2分差でスタート。坂口聖香が先頭に立つが宮内佐季子(CLUB Viento)が追いつき2人でレースを進める。中盤に宮内が先頭に立つと差を広げ宮内の独走に。そのまま差を広げて優勝。
宮内は「今まで勝てなかったので嬉しいです。今日はまず勝つことが目標でした。(坂口)聖香ちゃんと走っていて抜きどころを考えていました。私にチャンスあるとすればコーナー。そこを攻めて離すことができました。終わってみれば、もっとガツンと離して勝負をかけてもよかったかなと思います」と語る。
ふだんのレースでは機材を研究している宮内。「今日は力をつけるために155mmのクランクで走った」という。クランクの長さにとどまらずステムの長さ、高さやハンドルも標準的なものとは違う。「自分は自転車歴がまだ短いから」と積極的にコーチングしてもらってもいる。関西クロス恒例の前日にあるスクールにはほぼ欠かさず出席している。「たくさんの女子選手と切磋琢磨して、高いレベルで競い合っていければいいなと思っています」と希望を語る。
結果
C1 8周
1位 丸山厚(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)55分47秒
2位 島田真琴(シマノドリンキング)+30秒
3位 中原義貴(キャノンデール)+1分42秒
4位 大塚航(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)+2分07秒
5位 辻善光(TeamZenko)+2分23秒
6位 伊澤優大(岩井商会Racing)+2分25秒
7位 森圭司(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)+2分33秒
8位 松本哲(グランデパール播磨)+2分39秒
9位 大渕宏紀(Team-NR/錦ロイヤル)+2分44秒
10位 飯野嘉則(シマノドリンキング)+2分53秒
CJ 5周
1位 中井唯晶(瀬田工業高校)38分50秒
2位 岡野樹(TeamRINGOROAD/のぼこん)+50秒
3位 三好正純(大阪産大付属高校)+5分38秒
CL1 5周
1位 宮内佐季子(CLUB Viento)39分36秒
2位 坂口聖香 +0分44秒
3位 上田順子(TEAM884獣遊/シルベスト)+3分01秒
CM1 5周
1位 丸畑明彦(PCサイクルクラブ松本)37分48秒
2位 大河内二郎(シルクロード)+01秒
3位 ビンセント・フラナガン(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)+03秒
C2 5周
1位 和田山尚史(エルドラード)37分27秒
2位 窪田博英(Rapha Cycle Club Osaka) +13秒
3位 中原学(Bike Team回転木馬)+42秒
C3A 4周
1位 兼松大和(TeamGreenRoad)31分06秒
2位 青山明義(つうばいつうR)+14秒
3位 堂野前克典(ウオズミサイクル)+38秒
C3B 4周
1位 高橋真吾(MOVEMENT Singular)31分33秒
2位 井上政貴(サイクルロード8)+25秒
3位 森田大理(TSUracing)+51秒
C3C 4周
1位 小石祐馬(チームユーラシア)31分13秒
2位 佐々木文吾(シマノドリンキング)+13秒
3位 早見哲一 +1分05秒
photo&text:高木秀彰
1月20日(日)に行われた関西シクロクロス(主催:関西シクロクロス実行委員会)第9戦、みなと堺グリーン広場。今回も参加者は600名を越えた。会場は大阪府堺市の埋立地で完全にフラット。海に面しているため、強めの風が直接吹きつける。路面は芝と乾燥した土で木の根の区間がある。コースは長い直線とカーブが組み合わされ全体ではスピードコース。
しかし地面を掘り返した砂場区間があり、くるぶしまで埋まるこの区間をどうクリアするかでも左右される。主管チームはシマノドリンキング。前日の土曜日にチーム員ほか総出でコーステープや杭を設置し、地面を掘り返して砂場区間を作る。そして翌日曜日の最上級者クラスC1の優勝候補は、そのシマノドリンキングの島田真琴だ。
C1は丸山厚と島田真琴の戦いに
「ロード選手の自分のほうがいけるコースだと思う。丸山さんをチェックして走り、できればスプリント勝負に持ち込みたい」とレース前に語った島田。どんな状況になったとしても相手は「丸山さん」との言葉に、優勝への強い意思がくみ取れる。
スタートから飛び出したのは中原義貴(キャノンデール)。序盤は中原が先頭をキープ。続くのは島田、大塚航(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)、伊澤優大(岩井商会Racing)ら。関西クロスのポイントが少ない丸山は、3列目スタートのため序盤は15番手ほどから前へ上がっていく。1年ぶり参戦の辻善光(TeamZenko)にいたっては最後尾からのスタートに。
10分経過後、後方から丸山が上がって先頭の中原に追いつく。さらに丸山が直線区間で踏み込んで、中原を一気に突き放す。すぐにその差は10秒から20秒へと広がる。その中原に島田、大塚が追いつくがやがてその3人もバラバラに。島田だけが先頭の丸山との差を20秒ほどに保ち常に視野にとらえ続ける。
さらに後方では辻が追い上げて5番手グループの先頭に立ち、4番手の大塚を追う。先頭では丸山が快調にレースを進め、2番手の島田との差を保ちながら終盤へ。最終的に30秒の差をつけて島田を下して丸山が優勝。それに大塚、辻と続いた。ゴールしてすぐ笑顔の丸山とは対照的に、2位の島田は悔しい表情。
「終盤は自分のペースで追い込めた」優勝の丸山厚
島田君が追い上げてきたときに自分もミスしたりで縮められ、苦しかったですね。3列目からのスタートは焦らず対処したけれども、序盤で一気に前へ出るときに脚を使い、風も強くて自分のペースを作るまで時間がかかりました。終盤のラスト3周くらいはもう自分のペースで追い込んで走れました。
女子は宮内佐季子(CLUB Viento)が優勝
CL1はCM1の2分差でスタート。坂口聖香が先頭に立つが宮内佐季子(CLUB Viento)が追いつき2人でレースを進める。中盤に宮内が先頭に立つと差を広げ宮内の独走に。そのまま差を広げて優勝。
宮内は「今まで勝てなかったので嬉しいです。今日はまず勝つことが目標でした。(坂口)聖香ちゃんと走っていて抜きどころを考えていました。私にチャンスあるとすればコーナー。そこを攻めて離すことができました。終わってみれば、もっとガツンと離して勝負をかけてもよかったかなと思います」と語る。
ふだんのレースでは機材を研究している宮内。「今日は力をつけるために155mmのクランクで走った」という。クランクの長さにとどまらずステムの長さ、高さやハンドルも標準的なものとは違う。「自分は自転車歴がまだ短いから」と積極的にコーチングしてもらってもいる。関西クロス恒例の前日にあるスクールにはほぼ欠かさず出席している。「たくさんの女子選手と切磋琢磨して、高いレベルで競い合っていければいいなと思っています」と希望を語る。
結果
C1 8周
1位 丸山厚(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)55分47秒
2位 島田真琴(シマノドリンキング)+30秒
3位 中原義貴(キャノンデール)+1分42秒
4位 大塚航(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)+2分07秒
5位 辻善光(TeamZenko)+2分23秒
6位 伊澤優大(岩井商会Racing)+2分25秒
7位 森圭司(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)+2分33秒
8位 松本哲(グランデパール播磨)+2分39秒
9位 大渕宏紀(Team-NR/錦ロイヤル)+2分44秒
10位 飯野嘉則(シマノドリンキング)+2分53秒
CJ 5周
1位 中井唯晶(瀬田工業高校)38分50秒
2位 岡野樹(TeamRINGOROAD/のぼこん)+50秒
3位 三好正純(大阪産大付属高校)+5分38秒
CL1 5周
1位 宮内佐季子(CLUB Viento)39分36秒
2位 坂口聖香 +0分44秒
3位 上田順子(TEAM884獣遊/シルベスト)+3分01秒
CM1 5周
1位 丸畑明彦(PCサイクルクラブ松本)37分48秒
2位 大河内二郎(シルクロード)+01秒
3位 ビンセント・フラナガン(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)+03秒
C2 5周
1位 和田山尚史(エルドラード)37分27秒
2位 窪田博英(Rapha Cycle Club Osaka) +13秒
3位 中原学(Bike Team回転木馬)+42秒
C3A 4周
1位 兼松大和(TeamGreenRoad)31分06秒
2位 青山明義(つうばいつうR)+14秒
3位 堂野前克典(ウオズミサイクル)+38秒
C3B 4周
1位 高橋真吾(MOVEMENT Singular)31分33秒
2位 井上政貴(サイクルロード8)+25秒
3位 森田大理(TSUracing)+51秒
C3C 4周
1位 小石祐馬(チームユーラシア)31分13秒
2位 佐々木文吾(シマノドリンキング)+13秒
3位 早見哲一 +1分05秒
photo&text:高木秀彰
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