MTB・UCIワールドカップDHIで2年連続シリーズチャンプを獲得したアーロン・グウィンが電撃移籍する。複数年契約のトレックからスペシャライズドへと突然の移籍発表となった。

2011・2012年とワールドカップシリーズチャンプとなり、2013年も所属していたトレックワールドレーシングで走ると思われたアーロン・グウィンが、WEB上での動画により、スペシャライズドへの移籍を発表した。

この発表は、スペシャライズドの公式動画で行われた。スペシャライズド所属のトロイ・ブロズナンがサイト「Pinkbike」の「来年のスペシャライズドのDHI選手は誰になる?」の投票サイトでボタンを押した後、カメラにスペシャライズドのシャツを着たグウィンが映されると言うショッキングなものだった。

当初はあまりの理解不能な状況にWEB上でも騒然となった。というのも、昨年グウィンはトレックと3年契約を発表しており、契約を破棄しての移籍に様々な憶測が流れた。

背景にはグウィンとトレックのチームマネージャーのマーチン・ホワイトリーとの確執があると思われ、グウィン側から一方的に契約の破棄をトレック側へと通告したようだ。両者の間で法的処置に訴えることもありうる事態だ。

グウィンはMTB専門サイト「dirt」で、「私の経歴と共にスペシャライズドのバイクで、新しい章が始まるのをとても興奮しています。スペシャライズドのスタッフは両手を広げて迎え入れてくれて、圧倒的な支援を私に見せてくれました。これは私の夢のプログラムであり、感謝しきれません。2013年は頂点に立ちます!」とコメントしている。

またスペシャライズドのMTBチームは現在エネルギー飲料の「モンスターエナジー」がメインスポンサーをつとめているが、グウィンはレッドブルアスリートだ。ここでの関係の先行きも不透明だ。UCIに提出されるチーム発表が待たれる。



text:Akihiro.NAKAO