ツアー・オブ・カタールを制したばかりのトム・ボーネン(ベルギー)が所属するのが、かつての名門チーム・マペイの伝統を継承するクイックステップだ。今シーズンはシルヴァン・シャヴァネル(フランス)やジェローム・ピノー(フランス)ら9名が新加入。さらに選手層は厚みを増した。
スペインでトレーニングキャンプを行なったクイックステップ photo:CorVos現在のチームは、かつて世界最強と謳われたマペイチームのスポンサー撤退に伴い、当時サブスポンサーをつとめていたクイックステップ社が2003年に設立。今年で設立7年目を迎えるが、発足当時から強力な選手ラインナップは変わっていない。
グランツールで総合優勝を狙うような選手は在籍せず、地元ベルギーのワンディレースで活躍するクラシックハンターの存在が目立つ。チームマネージャーを務めるのは、重鎮パトリック・ルフェーブル氏だ。
3度目の総合優勝に輝いたトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ) photo:CorVos「世界最強のワンディレーサー」と呼ばれた二度の世界チャンピオン、パオロ・ベッティーニ(イタリア)は昨シーズンをもって引退した。ベッティーニが抜けた穴を埋めるべく、チームはステファン・シューマッハー(ドイツ)を獲得、しかしのちに発覚したドーピング違反によって契約は解除された。
シューマッハー離脱によって戦力ダウンが予想されたが、チームはシルヴァン・シャヴァネル(フランス)の獲得に成功する。昨シーズンのシャヴァネルはセミクラシック2戦(ドワーズ・ドア・フラーンデレンとブラバンツ・ペイル)で優勝を飾り、クラシックハンターとしての才能を開花させた。
チームプレゼンテーションに出席したステイン・デヴォルデル(ベルギー、クイックステップ) photo:CorVosツールではアタックを繰り返し、ついに念願のステージ優勝を達成。ブエルタ・ア・エスパーニャでもレース中盤にマイヨオロ(総合リーダージャージ)を着用するなど、フランスのエースとして実力を発揮した。果敢なアタックで勝利を掴み取るそのスタイルは、チームに勢いをもたらすだろう。
チームのエースは、昨年パリ〜ルーベを制した元世界チャンピオンのトム・ボーネン(ベルギー)。この大柄なベルジャンは、春のクラシックのみならず、グランツールでのステージ優勝経験も豊富だ。近年はレース外でコカインの陽性反応が検出されるなど話題に尽きないが、今シーズンはカタールで3度目の総合優勝を達成し、いい形でシーズンスタートを切っている。
活躍が期待されるシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ) photo:CorVos同年代のステイン・デヴォルデル(ベルギー)は、チーム内でボーネンと双璧を成す存在だ。昨年チームに合流したデヴォルデルは、至高のクラシックレースと呼ばれるロンド・ファン・フラーンデレンで優勝。ベルギーチャンピオンジャージを着ての大会制覇に、地元ベルギーは沸き立った。タイムトライアルと山岳で強さを発揮。ツアー・オブ・ベルギーでも総合優勝を達成するなど、オールラウンドな活躍が目立つ。
このボーネン=デヴォルデル連合にシャヴァネルが加わることで、ロンド・ファン・フラーンデレンなどでは間違いなく最強チームと呼べる。ブイグテレコムから移籍したジェローム・ピノー(フランス)もパワフルな走りが売りのアタッカーで、アップダウンのあるクラシックレースや中級ステージレースではエース級だ。
そしてチームには実力あるアシスト選手が揃っている。ゴール前でトレインを組み、ボーネンのスプリント勝利をお膳立てするのは、ステフェン・デヨンフ(オランダ)やセバスティアン・ロセレル(ベルギー)、マッテーオ・トザット(イタリア)ら、平坦コースでのハイスピード走行に長けた選手たちだ。
ブイグテレコムから移籍したジェローム・ピノー(フランス、クイックステップ) photo:CorVos今シーズンは名リードアウトマンとして知られるマルコ・ヴェーロ(イタリア)や、身長196cmで元U23タイムトライアル世界チャンピオンのドミニク・コルニュ(ベルギー)がこれに加わった。これらの選手がボーネンを引き連れてゴール前を疾走する姿は、今シーズン幾度となく見られるだろう。
昨年9月にチームに合流したアラン・デーヴィス(オーストラリア)は、すでにチームを代表するスプリンターとして活躍中。今シーズンはツアー・ダウンアンダーで総合優勝を果たしている。
デーヴィスは小柄な体格を活かした軽快なスプリントが得意で、重量級の超ハイスピードスプリントが得意なボーネンとエースの役割を分担することになるだろう。デーヴィスは2007年に2位に入ったミラノ〜サンレモ制覇を狙っている。
すでにツアー・ダウンアンダーとツアー・オブ・カタールの両方で総合優勝を飾っているクイックステップ。常勝チームとして、最高の形でシーズンをスタートさせている。使用するバイクは今年もスペシャライズド。ジャージデザインに変更は無い。
クイックステップ2009メンバー
カルロス・バレード(スペイン)
トム・ボーネン(ベルギー)
ダリオ・カタルド(イタリア)リクイガス
シルヴァン・シャヴァネル(フランス)コフィディス
ドミニク・コルニュ(ベルギー)サイレンス・ロット
アラン・デーヴィス(オーストラリア))08年9月に加入
ステフェン・デヨンフ(オランダ)
ケヴィン・デウェールト(ベルギー)コフィディス
ドリス・デヴェナインス(ベルギー)サイレンス・ロット
ステイン・デヴォルデル(ベルギー)
アディ・エンヘルス(オランダ)
マウロ・ファッチ(イタリア)
クルト・ホヴェルインク(ベルギー)トップスポート・ フラーンデレン
ケヴィン・フルスマンス(ベルギー)
ダヴィデ・マラカルネ(イタリア)
ジェローム・ピノー(フランス)ブイグテレコム
フランチェスコ・レーダ(イタリア)NGCメディカルOTC
セバスティアン・ロセレル(ベルギー)
ユベール・シュワブ(スイス)
ケヴィン・シールドライヤース(ベルギー)
マッテーオ・トザット(イタリア)
ユルゲン・ファンデワール(ベルギー)
ケヴィン・ファンインプ(ベルギー)
トマス・クヴィスト(デンマーク)08年08月に加入
マルコ・ヴェーロ(イタリア)チームミルラム
ワウテル・ウェイラント(ベルギー)
マールテン・ワイナンツ(ベルギー)
スペインでトレーニングキャンプを行なったクイックステップ photo:CorVos現在のチームは、かつて世界最強と謳われたマペイチームのスポンサー撤退に伴い、当時サブスポンサーをつとめていたクイックステップ社が2003年に設立。今年で設立7年目を迎えるが、発足当時から強力な選手ラインナップは変わっていない。グランツールで総合優勝を狙うような選手は在籍せず、地元ベルギーのワンディレースで活躍するクラシックハンターの存在が目立つ。チームマネージャーを務めるのは、重鎮パトリック・ルフェーブル氏だ。
3度目の総合優勝に輝いたトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ) photo:CorVos「世界最強のワンディレーサー」と呼ばれた二度の世界チャンピオン、パオロ・ベッティーニ(イタリア)は昨シーズンをもって引退した。ベッティーニが抜けた穴を埋めるべく、チームはステファン・シューマッハー(ドイツ)を獲得、しかしのちに発覚したドーピング違反によって契約は解除された。シューマッハー離脱によって戦力ダウンが予想されたが、チームはシルヴァン・シャヴァネル(フランス)の獲得に成功する。昨シーズンのシャヴァネルはセミクラシック2戦(ドワーズ・ドア・フラーンデレンとブラバンツ・ペイル)で優勝を飾り、クラシックハンターとしての才能を開花させた。
チームプレゼンテーションに出席したステイン・デヴォルデル(ベルギー、クイックステップ) photo:CorVosツールではアタックを繰り返し、ついに念願のステージ優勝を達成。ブエルタ・ア・エスパーニャでもレース中盤にマイヨオロ(総合リーダージャージ)を着用するなど、フランスのエースとして実力を発揮した。果敢なアタックで勝利を掴み取るそのスタイルは、チームに勢いをもたらすだろう。チームのエースは、昨年パリ〜ルーベを制した元世界チャンピオンのトム・ボーネン(ベルギー)。この大柄なベルジャンは、春のクラシックのみならず、グランツールでのステージ優勝経験も豊富だ。近年はレース外でコカインの陽性反応が検出されるなど話題に尽きないが、今シーズンはカタールで3度目の総合優勝を達成し、いい形でシーズンスタートを切っている。
活躍が期待されるシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ) photo:CorVos同年代のステイン・デヴォルデル(ベルギー)は、チーム内でボーネンと双璧を成す存在だ。昨年チームに合流したデヴォルデルは、至高のクラシックレースと呼ばれるロンド・ファン・フラーンデレンで優勝。ベルギーチャンピオンジャージを着ての大会制覇に、地元ベルギーは沸き立った。タイムトライアルと山岳で強さを発揮。ツアー・オブ・ベルギーでも総合優勝を達成するなど、オールラウンドな活躍が目立つ。このボーネン=デヴォルデル連合にシャヴァネルが加わることで、ロンド・ファン・フラーンデレンなどでは間違いなく最強チームと呼べる。ブイグテレコムから移籍したジェローム・ピノー(フランス)もパワフルな走りが売りのアタッカーで、アップダウンのあるクラシックレースや中級ステージレースではエース級だ。
そしてチームには実力あるアシスト選手が揃っている。ゴール前でトレインを組み、ボーネンのスプリント勝利をお膳立てするのは、ステフェン・デヨンフ(オランダ)やセバスティアン・ロセレル(ベルギー)、マッテーオ・トザット(イタリア)ら、平坦コースでのハイスピード走行に長けた選手たちだ。
ブイグテレコムから移籍したジェローム・ピノー(フランス、クイックステップ) photo:CorVos今シーズンは名リードアウトマンとして知られるマルコ・ヴェーロ(イタリア)や、身長196cmで元U23タイムトライアル世界チャンピオンのドミニク・コルニュ(ベルギー)がこれに加わった。これらの選手がボーネンを引き連れてゴール前を疾走する姿は、今シーズン幾度となく見られるだろう。昨年9月にチームに合流したアラン・デーヴィス(オーストラリア)は、すでにチームを代表するスプリンターとして活躍中。今シーズンはツアー・ダウンアンダーで総合優勝を果たしている。
デーヴィスは小柄な体格を活かした軽快なスプリントが得意で、重量級の超ハイスピードスプリントが得意なボーネンとエースの役割を分担することになるだろう。デーヴィスは2007年に2位に入ったミラノ〜サンレモ制覇を狙っている。
すでにツアー・ダウンアンダーとツアー・オブ・カタールの両方で総合優勝を飾っているクイックステップ。常勝チームとして、最高の形でシーズンをスタートさせている。使用するバイクは今年もスペシャライズド。ジャージデザインに変更は無い。
クイックステップ2009メンバー
カルロス・バレード(スペイン)
トム・ボーネン(ベルギー)
ダリオ・カタルド(イタリア)リクイガス
シルヴァン・シャヴァネル(フランス)コフィディス
ドミニク・コルニュ(ベルギー)サイレンス・ロット
アラン・デーヴィス(オーストラリア))08年9月に加入
ステフェン・デヨンフ(オランダ)
ケヴィン・デウェールト(ベルギー)コフィディス
ドリス・デヴェナインス(ベルギー)サイレンス・ロット
ステイン・デヴォルデル(ベルギー)
アディ・エンヘルス(オランダ)
マウロ・ファッチ(イタリア)
クルト・ホヴェルインク(ベルギー)トップスポート・ フラーンデレン
ケヴィン・フルスマンス(ベルギー)
ダヴィデ・マラカルネ(イタリア)
ジェローム・ピノー(フランス)ブイグテレコム
フランチェスコ・レーダ(イタリア)NGCメディカルOTC
セバスティアン・ロセレル(ベルギー)
ユベール・シュワブ(スイス)
ケヴィン・シールドライヤース(ベルギー)
マッテーオ・トザット(イタリア)
ユルゲン・ファンデワール(ベルギー)
ケヴィン・ファンインプ(ベルギー)
トマス・クヴィスト(デンマーク)08年08月に加入
マルコ・ヴェーロ(イタリア)チームミルラム
ワウテル・ウェイラント(ベルギー)
マールテン・ワイナンツ(ベルギー)
フォトギャラリー