すべての学連所属選手が最大の目標とするインカレ。今年は鹿児島で行われている。ここでも数々の記録ラッシュに会場が沸く。そしてもう一つの注目は日本大学が総合30連覇を達成するかだ。

男子4kmインディヴィデュアル・パーシュート予選 橋本英也(鹿屋体育大)が4分38秒836で大会ならびに学連新記録男子4kmインディヴィデュアル・パーシュート予選 橋本英也(鹿屋体育大)が4分38秒836で大会ならびに学連新記録 photo:Hideaki.TAKAGI
8月30日(木)から9月2日(日)までの日程で今年の第68回全日本大学対抗選手権自転車競技大会(通称インカレ)が行われている。南大隅町の根占自転車競技場(400m)でのトラック3日間と、錦江町でのロードレースだ。

各種目の勝負も注目だが、もう一つは大会名のとおりの大学対抗の総合得点成績だ。男女別、トラックとロード別に集計されるが、特に男子のトラックとロードの合計得点で争われる総合成績で、日本大学は昨年まで驚異の29連覇を達成している。今年は節目の数字の30連覇がかかっている。
女子は鹿屋体育大学が昨年まで8連覇、ここ2年は全種目制覇の偉業を達成している。男女とも、この成績を伸ばせるかどうかが注目だ。

8月30日(木)はトラック1日目。各種目の予選が行われた。
スプリント予選は、男子が栗田万生(順天堂大)がトップタイムで10秒769、女子は前田佳代乃(鹿屋体育大)がトップで11秒853を記録。

タンデムスプリントは国内でこのインカレのみでの開催となっているが、これの予選(400mFTT)は中央大学(野村、八田)が21秒396のトップタイム。野村は南大隅高出身で凱旋出場だ。
女子3kmインディヴィデュアル・パーシュート予選は上野みなみ(鹿屋体育大)が3分53秒754で、男子4km同は橋本英也(鹿屋体育大)が4分38秒836でトップタイム。橋本は大会ならびに学連新記録を樹立した。
女子ポイントレース 3人の逃げができる女子ポイントレース 3人の逃げができる photo:Hideaki.TAKAGI男子チームスプリント予選 日本大学(森、橋本、末木)が1分16秒056の大会ならびに学連新記録男子チームスプリント予選 日本大学(森、橋本、末木)が1分16秒056の大会ならびに学連新記録 photo:Hideaki.TAKAGI
8月31日(金)はトラック2日目で決勝種目も行われた。以下、フォトレポートでお届けしよう。

女子ポイントレース決勝
16kmポイント8回で行われた決勝。2回目のポイント後に上野と塚越さくら(鹿屋体育大)が抜け出し、ここに小島蓉子(日本体育大)が合流、集団をラップした後もこの3人を中心に展開、上野が1位通過を繰り返して優勝。鹿屋2人の強さ、そして小島の好判断と強さが圧倒したレースに。
1位 上野みなみ(鹿屋体育大)50点
2位 塚越さくら(鹿屋体育大)44点
3位 小島蓉子(日本体育大)32点

男子チームスプリント予選
予選において日本大学(森、橋本、末木)が1分16秒056の大会ならびに学連新記録を樹立。2位の法政大に1秒の差をつけて決勝へ。

男子4kmチームパーシュート予選
予選において2校が大会ならびに学連新記録を樹立。鹿屋体育大(高宮、山本、長瀬、橋本)は4分20秒737を、中央大(黒瀬、緑川、高士、神開)は4分20秒992を記録。6校が4分30秒を切るハイレベルな予選となった。この2校で決勝へ。
男子4kmチームパーシュート予選 鹿屋体育大(高宮、山本、長瀬、橋本)は4分20秒737男子4kmチームパーシュート予選 鹿屋体育大(高宮、山本、長瀬、橋本)は4分20秒737 photo:Hideaki.TAKAGI男子4kmチームパーシュート予選 中央大(黒瀬、緑川、高士、神開)は4分20秒992男子4kmチームパーシュート予選 中央大(黒瀬、緑川、高士、神開)は4分20秒992 photo:Hideaki.TAKAGI

女子500mタイムトライアル決勝 1位 前田佳代乃(鹿屋体育大学)36秒690女子500mタイムトライアル決勝 1位 前田佳代乃(鹿屋体育大学)36秒690 photo:Hideaki.TAKAGI男子1kmタイムトライアル決勝 1位 末木浩二(日本大)1分05秒892男子1kmタイムトライアル決勝 1位 末木浩二(日本大)1分05秒892 photo:Hideaki.TAKAGI
女子500mタイムトライアル決勝
この種目の国内第一人者、前田佳代乃(鹿屋体育大学)が36秒690で優勝。2位にも同大の塚越が入った。
1位 前田佳代乃(鹿屋体育大学)36秒690
2位 塚越さくら(鹿屋体育大)37秒749
3位 古河麻美(日本体育大学)38秒794

男子1kmタイムトライアル決勝
20人が1分10秒を切る僅差の戦いに。ここで唯一5秒台を出したのは昨年の覇者、末木浩二(日本大)。昨年の記録には及ばなかったが堂々の優勝。自身の3種目(1km、ケイリン、チームスプリント)2連覇を目指して幸先よいスタートに。
1位 末木浩二(日本大)1分05秒892
2位 門脇翼(東北学院大)1分06秒623
3位 原田裕成(鹿屋体育大)1分07秒433

男子ポイントレース決勝 高士拓也(中央大)と3位の和田力(日本大)、4位の榊原健一(中京大)が逃げる男子ポイントレース決勝 高士拓也(中央大)と3位の和田力(日本大)、4位の榊原健一(中京大)が逃げる photo:Hideaki.TAKAGI男子ポイントレース決勝
100周40kmポイント20回で行われた決勝は、1年の高士拓也(中央大)が圧勝した。2回目のポイントを終えてから高士、和田力(日本大)そして合流した榊原健一(中京大)の3人が抜け出してポイントを重ねていく。中盤過ぎに後続集団がこれを吸収するが、その後も高士は加点して圧勝。2位には終盤で独走した矢野智哉(朝日大)が、3位には和田が入る結果に。高士は早生まれで5日前までジュニアトラック世界選手権へ出場、チームパーシュート4分16秒の日本記録や、オムニアムのスクラッチで1位など活躍、好調さそのままにインカレへ乗り込んだ。
1位 高士拓也(中央大)56点
2位 矢野智哉(朝日大)27点
3位 和田力(日本大)23点

女子チームスプリント決勝 1位 鹿屋体育大(塚越、上野)59秒144女子チームスプリント決勝 1位 鹿屋体育大(塚越、上野)59秒144 photo:Hideaki.TAKAGI女子チームスプリント決勝
予選タイム上位2校で行われた決勝は、中長距離選手で組んだ鹿屋体育大(塚越、上野)が59秒144で優勝。
1位 鹿屋体育大(塚越、上野)59秒144
2位 法政大(濱田、丸田)59秒315
3位 日本体育大(古河、小島)1分00秒004

photo&text:高木秀彰
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