2012/08/26(日) - 19:56
第29回を迎えたロードレーサーたちの真夏の祭典、シマノ鈴鹿ロード。例年スリリングなスピードレースが展開され、観客を魅了している。
今年はオランダよりアルゴス・シマノ、ラボバンク・コンチネンタル(U23)チーム、そしてオーストラリアナショナルチームのジュニアチームら海外チームを招待。今年の「目玉選手」は7月のツール・ド・フランス2012出場メンバーでもあるアルバート・ティマー(オランダ、アルゴス・シマノ)だ。
国内からも有力コンチネンタルチームの愛三工業レーシング、チームブリヂストンアンカー、宇都宮ブリッツェンなどもフルメンバーでエントリー。豪華な布陣でのレースとなった。
コースは鈴鹿サーキットの一周5.8㎞のコースを10周する58km。過酷な暑さの中、午後3時にスタートは切られた。
例年通りスタートからアタックが開始。ファーストアタックを成功させたのはトラック競技でジュニア世界チャンピオンになった経験をもつジョーダン・カービー(オーストラリアナショナルチーム)。カービーは集団に20秒ほどの差をつけ、半周を逃げる。しかしそれは序章にすぎなかった。
永良大誠(マトリックス・パワータグ)らの追走を皮切りに、次々とアタックを掛ける選手たち。逃げては吸収を繰り返し、6週目まで展開は落ち着かなかった。
6周目、西谷泰治と盛一大(愛三工業レーシング)、平塚吉光、入部正太朗(シマノレーシング)池部壮太(マトリックスパワータグ)、海外勢からラボバンクコンチネンタル1名、オーストラリアナショナルチームの1人、そしてアルバート・ティマー(アルゴス・シマノ)が抜け出す。本命ティマーを含む脚の揃った8人のメンバーに、後続から西薗良太、清水都貴(ブリヂストンアンカー)、増田成幸、飯野智行、若杉厚仁(宇都宮ブリッツェン)らブリッヂをかけた17人ほどが追いつき、8周目に入る時点で27人に膨れ上がる。有力チームの有力選手がほとんど入ったこの逃げでようやくレースの大勢が決まった。
逃げ集団をうまくまとめるのは西谷泰治でスプリント勝負に持ち込みたい愛三工業。シマノレーシングはアルゴス・シマノと協調し、本命ティマーを勝たせる動き。前年度覇者畑中勇介も入り、数が揃っている。
ブリヂストンアンカーは逃げたい清水、独走力の西薗で勝負したいためか集団の分裂を図る。逃げ集団からもアタックが続いた。
残り1周半、アタックの続くグループから圧倒的なスピードで抜けだしたのは本命のティマー。高いスピードを保ち、後方グループに30秒の差をつけることに成功する。
追い上げを図る盛一大(愛三工業レーシング)がスピードアップ。そのタイム差を15秒差まで縮める。この動きについて行けたのは伊藤雅和(愛三工業レーシング)、増田成幸と飯野智行(宇都宮ブリッツェン)、鈴木譲(シマノレーシング)の4人。盛が仕事を終えて下がると、4人とティマーの差は10秒まで縮まる。
1周半におよぶ独走を続けたティマーだが、最終コーナーまでに4人は肉薄。ゴールへの上りが始まると飯野がスプリントを開始し、増田を引き上げる。増田は上りを利用してティマーに迫るが、ティマーももう一度踏み直し、ゴールラインまで辛うじて逃げ切った。
ティマーは協力してくれた鈴木譲(シマノレーシング)を讃えながらフィニッシュ。2位増田は同タイム。3位は鈴木、4位に飯野智行(宇都宮ブリッツェン)が入った。
ティマーは言う。「とてもハードなレースだった。とくにこの暑さ。オランダはこんなにも暑くはないから、こんな気温下でレースをするに慣れていない。走りながら観客の歓声が大きかったのには驚いた。皆が最後まで応援してくれて頑張れた。また来年もスズカに帰ってきたい」
シマノ鈴鹿国際ロード2012 結果(暫定版)
1位 アルバート・ティマー(オランダ、アルゴス・シマノ)1h’18”43 86
2位 増田 成幸 (宇都宮ブリッツェン)
3位 鈴木 譲 (シマノレーシング)
4位 飯野 智行 (宇都宮ブリッツェン)+0:00:01.63
5位 伊藤 雅和 (愛三工業レーシング)+0:00:04.12
6位 初山 翔 (宇都宮ブリッツェン)+0:00:27.90
7位 畑中 勇介 (シマノレーシング)+0:00:27.95
8位 井上 和郎 (チームブリヂストン・アンカー)+0:00:28.37
9位 西谷 泰治 (愛三工業レーシング)+0:00:28.44
10位 ニッキー・ファン・デル・リィーク(オランダ、ラボバンク・コンチネンタル)
一般の方のシマノスズカロードレースの模様は追って特集記事で紹介します。
photo&text:Makoto.AYANO
今年はオランダよりアルゴス・シマノ、ラボバンク・コンチネンタル(U23)チーム、そしてオーストラリアナショナルチームのジュニアチームら海外チームを招待。今年の「目玉選手」は7月のツール・ド・フランス2012出場メンバーでもあるアルバート・ティマー(オランダ、アルゴス・シマノ)だ。
国内からも有力コンチネンタルチームの愛三工業レーシング、チームブリヂストンアンカー、宇都宮ブリッツェンなどもフルメンバーでエントリー。豪華な布陣でのレースとなった。
コースは鈴鹿サーキットの一周5.8㎞のコースを10周する58km。過酷な暑さの中、午後3時にスタートは切られた。
例年通りスタートからアタックが開始。ファーストアタックを成功させたのはトラック競技でジュニア世界チャンピオンになった経験をもつジョーダン・カービー(オーストラリアナショナルチーム)。カービーは集団に20秒ほどの差をつけ、半周を逃げる。しかしそれは序章にすぎなかった。
永良大誠(マトリックス・パワータグ)らの追走を皮切りに、次々とアタックを掛ける選手たち。逃げては吸収を繰り返し、6週目まで展開は落ち着かなかった。
6周目、西谷泰治と盛一大(愛三工業レーシング)、平塚吉光、入部正太朗(シマノレーシング)池部壮太(マトリックスパワータグ)、海外勢からラボバンクコンチネンタル1名、オーストラリアナショナルチームの1人、そしてアルバート・ティマー(アルゴス・シマノ)が抜け出す。本命ティマーを含む脚の揃った8人のメンバーに、後続から西薗良太、清水都貴(ブリヂストンアンカー)、増田成幸、飯野智行、若杉厚仁(宇都宮ブリッツェン)らブリッヂをかけた17人ほどが追いつき、8周目に入る時点で27人に膨れ上がる。有力チームの有力選手がほとんど入ったこの逃げでようやくレースの大勢が決まった。
逃げ集団をうまくまとめるのは西谷泰治でスプリント勝負に持ち込みたい愛三工業。シマノレーシングはアルゴス・シマノと協調し、本命ティマーを勝たせる動き。前年度覇者畑中勇介も入り、数が揃っている。
ブリヂストンアンカーは逃げたい清水、独走力の西薗で勝負したいためか集団の分裂を図る。逃げ集団からもアタックが続いた。
残り1周半、アタックの続くグループから圧倒的なスピードで抜けだしたのは本命のティマー。高いスピードを保ち、後方グループに30秒の差をつけることに成功する。
追い上げを図る盛一大(愛三工業レーシング)がスピードアップ。そのタイム差を15秒差まで縮める。この動きについて行けたのは伊藤雅和(愛三工業レーシング)、増田成幸と飯野智行(宇都宮ブリッツェン)、鈴木譲(シマノレーシング)の4人。盛が仕事を終えて下がると、4人とティマーの差は10秒まで縮まる。
1周半におよぶ独走を続けたティマーだが、最終コーナーまでに4人は肉薄。ゴールへの上りが始まると飯野がスプリントを開始し、増田を引き上げる。増田は上りを利用してティマーに迫るが、ティマーももう一度踏み直し、ゴールラインまで辛うじて逃げ切った。
ティマーは協力してくれた鈴木譲(シマノレーシング)を讃えながらフィニッシュ。2位増田は同タイム。3位は鈴木、4位に飯野智行(宇都宮ブリッツェン)が入った。
ティマーは言う。「とてもハードなレースだった。とくにこの暑さ。オランダはこんなにも暑くはないから、こんな気温下でレースをするに慣れていない。走りながら観客の歓声が大きかったのには驚いた。皆が最後まで応援してくれて頑張れた。また来年もスズカに帰ってきたい」
シマノ鈴鹿国際ロード2012 結果(暫定版)
1位 アルバート・ティマー(オランダ、アルゴス・シマノ)1h’18”43 86
2位 増田 成幸 (宇都宮ブリッツェン)
3位 鈴木 譲 (シマノレーシング)
4位 飯野 智行 (宇都宮ブリッツェン)+0:00:01.63
5位 伊藤 雅和 (愛三工業レーシング)+0:00:04.12
6位 初山 翔 (宇都宮ブリッツェン)+0:00:27.90
7位 畑中 勇介 (シマノレーシング)+0:00:27.95
8位 井上 和郎 (チームブリヂストン・アンカー)+0:00:28.37
9位 西谷 泰治 (愛三工業レーシング)+0:00:28.44
10位 ニッキー・ファン・デル・リィーク(オランダ、ラボバンク・コンチネンタル)
一般の方のシマノスズカロードレースの模様は追って特集記事で紹介します。
photo&text:Makoto.AYANO
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