2012/08/12(日) - 11:53
8月11日、ロンドンオリンピックの自転車競技最終種目であるMTBがスタートした。初日はMTBクロスカントリー。中盤に一人抜け出したジュリー・ブルセ(フランス)が金メダルを獲得した。日本から出場した片山梨絵(スペシャライズド)は20位で完走した。
ロンドンの東部に位置するハドレーファームを舞台に行なわれるMTBクロスカントリー。1周4.82kmの周回コースには、丘陵を利用したアップダウンやシングルトラック、人工的な障害物が組み込まれており、路面も砂利から芝生、岩場まで様々。女子はこのテクニックと走力が問われる難易度の高い4.82kmを6周。全長29.26kmで行なわれた。
レースは序盤から地元イギリスのアニー・ラストが積極的にリードするが、ジュリー・ブルセ(フランス)が落ち着いてこれに対処する。やがて3周目に入ると先頭はブルセ、サビーネ・シュピッツ(ドイツ)、ジョージア・グールド(アメリカ)の3人に絞られる。
ここからブルセがペースを上げると、シュピッツとグールドがたまらず千切れる。連覇が懸かったシュピッツが岩場の下り区間で転倒したことも影響し、先頭ブルセのリードが決定的に。最後までハイペースを保ったブルセが、後続を1分以上引き離す走りでゴールした。
優勝したブルセは現在23歳。U23の世界チャンピオンであり、フランス選手権では今年3連覇を達成している。「後続との距離が離れたとき『今が踏みどころだ』と自分に言い聞かせた。最後までリードを守ることが出来て本当に満足している」と、金メダリストは語る。
最後列の4列目からスタートした片山梨絵は、周回を重ねる毎に順位を上げ、20位でフィニッシュ。ラップアウトに終わった北京オリンピック(順位は同じ20位)とは異なり、7分34秒遅れで完走した。
片山梨絵のコメント
「あっという間に終わっちゃいましたね。北京の時は完走できず悔しい思いをしたのですが、今回は完走できて良かったです。スタート前は良い感じの興奮状態でした。ここまで海外でのレース経験を積み重ねてきたので回りもみんな知っている選手だし変な緊張はありませんでした。レースは、やっぱりもっと前で走りたかったですね。
最初のうちみんな結構焦っていてハンドリングがめちゃくちゃだったので、前に抜け出すチャンスはあると思っていたのですが、最初のテクニカルセクションに入る手前の位置取りで負けてしまい出遅れてしましました。でもロンドンを走れて良かったです。この4年間自分に対するいろいろな挑戦ができので楽しかったし、またこれからの人生に絶対生きてくる経験ができたと思っています。
競技は今年で最後と思いますが、これからは前から考えていた教職の道に進もうと思います。自分が強くなろうと思ってやってきたことは、高校生などが社会に出る前に身につけるべきこととすごく共通点があると思うので、そういう分野で自分の経験を生かすことができればと思います」。
選手コメントは大会公式サイトならびにJCFリリースより。
ロンドンオリンピック2012女子MTB結果
1位 ジュリー・ブルセ(フランス) 1h30'52"
2位 サビーネ・シュピッツ(ドイツ) +1'02"
3位 ジョージア・グールド(アメリカ) +1'08"
4位 イリーナ・カレンチエワ(ロシア) +1'41"
5位 エスター・ズース(スイス) +1'54"
6位 アレクサンドラ・エンゲン(スウェーデン) +2'16"
7位 アレクサンドラ・ダヴィドヴィチュ(ポーランド) +2'28"
8位 アニー・ラスト(イギリス) +2'55"
9位 キャサリン・ペンドレル(カナダ) +3'36"
10位 タンヤ・ザケリ(スロベニア) +3'49"
20位 片山梨絵(日本) +7'34"
レース写真は現地から届き次第追加掲載します。
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Ichigen Kaneda/TEAM O2L
ロンドンの東部に位置するハドレーファームを舞台に行なわれるMTBクロスカントリー。1周4.82kmの周回コースには、丘陵を利用したアップダウンやシングルトラック、人工的な障害物が組み込まれており、路面も砂利から芝生、岩場まで様々。女子はこのテクニックと走力が問われる難易度の高い4.82kmを6周。全長29.26kmで行なわれた。
レースは序盤から地元イギリスのアニー・ラストが積極的にリードするが、ジュリー・ブルセ(フランス)が落ち着いてこれに対処する。やがて3周目に入ると先頭はブルセ、サビーネ・シュピッツ(ドイツ)、ジョージア・グールド(アメリカ)の3人に絞られる。
ここからブルセがペースを上げると、シュピッツとグールドがたまらず千切れる。連覇が懸かったシュピッツが岩場の下り区間で転倒したことも影響し、先頭ブルセのリードが決定的に。最後までハイペースを保ったブルセが、後続を1分以上引き離す走りでゴールした。
優勝したブルセは現在23歳。U23の世界チャンピオンであり、フランス選手権では今年3連覇を達成している。「後続との距離が離れたとき『今が踏みどころだ』と自分に言い聞かせた。最後までリードを守ることが出来て本当に満足している」と、金メダリストは語る。
最後列の4列目からスタートした片山梨絵は、周回を重ねる毎に順位を上げ、20位でフィニッシュ。ラップアウトに終わった北京オリンピック(順位は同じ20位)とは異なり、7分34秒遅れで完走した。
片山梨絵のコメント
「あっという間に終わっちゃいましたね。北京の時は完走できず悔しい思いをしたのですが、今回は完走できて良かったです。スタート前は良い感じの興奮状態でした。ここまで海外でのレース経験を積み重ねてきたので回りもみんな知っている選手だし変な緊張はありませんでした。レースは、やっぱりもっと前で走りたかったですね。
最初のうちみんな結構焦っていてハンドリングがめちゃくちゃだったので、前に抜け出すチャンスはあると思っていたのですが、最初のテクニカルセクションに入る手前の位置取りで負けてしまい出遅れてしましました。でもロンドンを走れて良かったです。この4年間自分に対するいろいろな挑戦ができので楽しかったし、またこれからの人生に絶対生きてくる経験ができたと思っています。
競技は今年で最後と思いますが、これからは前から考えていた教職の道に進もうと思います。自分が強くなろうと思ってやってきたことは、高校生などが社会に出る前に身につけるべきこととすごく共通点があると思うので、そういう分野で自分の経験を生かすことができればと思います」。
選手コメントは大会公式サイトならびにJCFリリースより。
ロンドンオリンピック2012女子MTB結果
1位 ジュリー・ブルセ(フランス) 1h30'52"
2位 サビーネ・シュピッツ(ドイツ) +1'02"
3位 ジョージア・グールド(アメリカ) +1'08"
4位 イリーナ・カレンチエワ(ロシア) +1'41"
5位 エスター・ズース(スイス) +1'54"
6位 アレクサンドラ・エンゲン(スウェーデン) +2'16"
7位 アレクサンドラ・ダヴィドヴィチュ(ポーランド) +2'28"
8位 アニー・ラスト(イギリス) +2'55"
9位 キャサリン・ペンドレル(カナダ) +3'36"
10位 タンヤ・ザケリ(スロベニア) +3'49"
20位 片山梨絵(日本) +7'34"
レース写真は現地から届き次第追加掲載します。
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Ichigen Kaneda/TEAM O2L