2012/08/02(木) - 07:54
大声援を受けたイギリスジャージが44kmを52.12km/hで駆け抜ける。ツール・ド・フランスに続いて、ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)がロンドンオリンピック個人タイムトライアルを制した。ロードレースに続いて出場した別府史之は24位。
ロンドンオリンピック・ロード種目最終日の8月1日、ロンドン市の南西部に位置するハンプトン・コート・パレスで男女タイムトライアルが行なわれた。男子コースは旧王宮を発着する44km、女子コースは29km。緩やかにアップダウンを繰り返すがほぼ真っ平らなコースだと言っていい。
イギリスの期待を背負うウィギンズは、最後から2番目のスタート。ロードレースで右肩を痛め、思うようにタイムを伸ばせないディフェンディングチャンピオンのファビアン・カンチェラーラ(スイス)を尻目に、ウィギンズが序盤から他を圧倒する。
2つの中間計測ポイントで、それまでトニ・マルティン(ドイツ)がマークしていた暫定トップタイムを次々に更新。ツール総合2位のクリス・フルーム(イギリス)も好走したが、イギリスチームのキャプテンとの差は広がるばかり。
最終的にウィギンズはマルティンを42秒、フルームを1分08秒上回るトップタイムでゴール。安定感抜群の走りで、開催国イギリスに金メダル第二号をもたらした。イギリスは女子ロードレース銀メダルのリジー・アーミステッド(イギリス)に続くメダル獲得。ロードレースとタイムトライアルを終えた時点で、自転車競技の獲得メダル数トップだ。
「イギリスチームはやり遂げた。オリンピックでの(トラックレースに続く)タイトル獲得ほど素晴らしいことはない。表彰台に立って初めて、これ以上の喜びは無いと感じた」と、自身4つめのオリンピック金メダルを獲得したウィギンズ。ウィギンズは2004年アテネのトラック個人追い抜き、2008年北京の個人追い抜きと団体追い抜きで優勝している。
タイムトライアル世界チャンピオンのマルティンは銀メダルを獲得。なお、銅メダルを獲得したフルームは、チームスカイのエースとして昨年総合2位に入ったブエルタ・ア・エスパーニャに出場予定だ。
ロードレース4位の22歳テイラー・フィニー(アメリカ)はタイムトライアルで再び4位。メダル獲得は逃したが、その高い能力を証明する結果となった。カンチェラーラは2分14秒差の7位でレースを終えている。
オリカ・グリーンエッジ所属の別府史之はシルヴァン・シャヴァネル(フランス)やライダー・ヘジダル(カナダ)を上回る24位のタイムでゴール。フミの次戦は8月5日に開幕するエネコ・ツアー(UCIワールドツアー)だ。
女子レースはクリスティン・アームストロング(アメリカ)が連覇を達成。ユーディト・アルント(ドイツ)が銀メダル、そしてロードレース3位のオルガ・ザベリンスカワ(ロシア)が銅メダルを獲得した。
選手コメントは大会公式サイトより。
ロンドンオリンピック2012男子タイムトライアル結果
1位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス) 50'39"
2位 トニ・マルティン(ドイツ) +42"
3位 クリス・フルーム(イギリス) +1'08"
4位 テイラー・フィニー(アメリカ) +1'58"
5位 マルコ・ピノッティ(イタリア) +2'09"
6位 マイケル・ロジャース(オーストラリア) +2'11"
7位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス) +2'14"
8位 ベアト・グラブシュ(ドイツ) +2'38"
9位 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン) +2'49"
10位 ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア) +3'30"
24位 別府史之(日本) +5'01"
ロンドンオリンピック2012女子タイムトライアル結果
1位 クリスティン・アームストロング(アメリカ) 37'34"
2位 ユーディト・アルント(ドイツ) +15"
3位 オルガ・ザベリンスカワ(ロシア) +22"
4位 リンダ・ヴィルムセン(ニュージーランド) +24"
5位 クラーラ・ヒューズ(カナダ) +54"
6位 エマ・プーリー(イギリス) +1'02"
7位 アンバー・ネーベン(アメリカ) +1'10"
8位 エレン・ファンダイク(オランダ) +1'18"
9位 トリキシ・ヴォラック(ドイツ) +1'45"
10位 リジー・アーミステッド(イギリス) +1'51"
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
ロンドンオリンピック・ロード種目最終日の8月1日、ロンドン市の南西部に位置するハンプトン・コート・パレスで男女タイムトライアルが行なわれた。男子コースは旧王宮を発着する44km、女子コースは29km。緩やかにアップダウンを繰り返すがほぼ真っ平らなコースだと言っていい。
イギリスの期待を背負うウィギンズは、最後から2番目のスタート。ロードレースで右肩を痛め、思うようにタイムを伸ばせないディフェンディングチャンピオンのファビアン・カンチェラーラ(スイス)を尻目に、ウィギンズが序盤から他を圧倒する。
2つの中間計測ポイントで、それまでトニ・マルティン(ドイツ)がマークしていた暫定トップタイムを次々に更新。ツール総合2位のクリス・フルーム(イギリス)も好走したが、イギリスチームのキャプテンとの差は広がるばかり。
最終的にウィギンズはマルティンを42秒、フルームを1分08秒上回るトップタイムでゴール。安定感抜群の走りで、開催国イギリスに金メダル第二号をもたらした。イギリスは女子ロードレース銀メダルのリジー・アーミステッド(イギリス)に続くメダル獲得。ロードレースとタイムトライアルを終えた時点で、自転車競技の獲得メダル数トップだ。
「イギリスチームはやり遂げた。オリンピックでの(トラックレースに続く)タイトル獲得ほど素晴らしいことはない。表彰台に立って初めて、これ以上の喜びは無いと感じた」と、自身4つめのオリンピック金メダルを獲得したウィギンズ。ウィギンズは2004年アテネのトラック個人追い抜き、2008年北京の個人追い抜きと団体追い抜きで優勝している。
タイムトライアル世界チャンピオンのマルティンは銀メダルを獲得。なお、銅メダルを獲得したフルームは、チームスカイのエースとして昨年総合2位に入ったブエルタ・ア・エスパーニャに出場予定だ。
ロードレース4位の22歳テイラー・フィニー(アメリカ)はタイムトライアルで再び4位。メダル獲得は逃したが、その高い能力を証明する結果となった。カンチェラーラは2分14秒差の7位でレースを終えている。
オリカ・グリーンエッジ所属の別府史之はシルヴァン・シャヴァネル(フランス)やライダー・ヘジダル(カナダ)を上回る24位のタイムでゴール。フミの次戦は8月5日に開幕するエネコ・ツアー(UCIワールドツアー)だ。
女子レースはクリスティン・アームストロング(アメリカ)が連覇を達成。ユーディト・アルント(ドイツ)が銀メダル、そしてロードレース3位のオルガ・ザベリンスカワ(ロシア)が銅メダルを獲得した。
選手コメントは大会公式サイトより。
ロンドンオリンピック2012男子タイムトライアル結果
1位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス) 50'39"
2位 トニ・マルティン(ドイツ) +42"
3位 クリス・フルーム(イギリス) +1'08"
4位 テイラー・フィニー(アメリカ) +1'58"
5位 マルコ・ピノッティ(イタリア) +2'09"
6位 マイケル・ロジャース(オーストラリア) +2'11"
7位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス) +2'14"
8位 ベアト・グラブシュ(ドイツ) +2'38"
9位 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン) +2'49"
10位 ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア) +3'30"
24位 別府史之(日本) +5'01"
ロンドンオリンピック2012女子タイムトライアル結果
1位 クリスティン・アームストロング(アメリカ) 37'34"
2位 ユーディト・アルント(ドイツ) +15"
3位 オルガ・ザベリンスカワ(ロシア) +22"
4位 リンダ・ヴィルムセン(ニュージーランド) +24"
5位 クラーラ・ヒューズ(カナダ) +54"
6位 エマ・プーリー(イギリス) +1'02"
7位 アンバー・ネーベン(アメリカ) +1'10"
8位 エレン・ファンダイク(オランダ) +1'18"
9位 トリキシ・ヴォラック(ドイツ) +1'45"
10位 リジー・アーミステッド(イギリス) +1'51"
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
Amazon.co.jp