2012/07/09(月) - 11:07
イタリア発の高機能アンダーウェアがBIOTEX(ビオテックス)だ。製品として一般的なポリエステルではなく、吸水率0%のポリプロピレン素材を使用することで、汗を積極的に外へと押しやる機能を持つ。
1967年にイタリアで創業したビオテックス社は、元々ニットを使った服を製造するメーカー。そして永年のうちに培った繊維加工技術を活かし、1990年にサイクリング用のアンダーウェアの製造を始めた。
以来地元イタリアサイクリング界のスターであるマリオ・チポッリーニやジルベルト・シモーニ、ダニーロ・ディルーカによって愛用されながら、その機能を高めてきた。
一年を通して選ぶことのできる豊富なラインナップの中から今回インプレッションを行うのは、100%ポリプロピレン製のビオテックスの春~秋にかけての定番アイテム、BIOLUX(ビオラックス)シリーズだ。
水分保有0.00%、つまり繊維が水分を一切吸収しない特徴を持つポリプロピレン素材と、マイクロネット技術を活かした繊維の織りを組み合わせることで、アンダーウェア内に汗を留めずに毛細管現象で積極的に湿気や汗を外部へと放出させる機能性を持つ。
通気性が極めて良く、汗管理を行いながら体温の調節ができることが特徴で、発汗を“冷え”ではなく快適な“涼”にすることができるという。
つまり肌との間に薄い空気層を作り出すことで、汗をかいた後のダウンヒル区間や、冬場でも身体表面の温度を快適な範囲でキープしてくれる。その特徴を持つため、同じ生地を使用した長袖タイプもラインナップに揃う。
実際に製品を手に取ってみると軽量かつガサつかないふわっとした肌触りが特徴で、テクノロジーを凝縮したアンダーウェアと言うよりは、ごく軽いコットン製のTシャツを手にしているかのよう。締め付けによって身体をサポートする類のアンダーウェアではないために着心地も良さそうだ。抗菌性、低アレルギー素材を採用し、肌に優しく防臭効果が期待できる。
このイタリア生まれの高機能アンダーウェアを、2名のテストライダーがバイクインプレッションの現場で一日着用し、その使用感を話してくれた。早速インプレッションをお届けしよう。
―インプレッション
「自然な着心地でくっつかず、脱ぎ着がスムーズにできる」村上純平(YOU CAN)
綿のようなかなりしっかりとした生地でしたので、ライディング中に肌との接触感というのは結構ありました。ですので汗でベタついているのかなと思ったのですが、着替えてビオテックスを脱ぐ際に全く身体にくっつきませんでした。
普段使用しているアンダーウェアは脱ぐときに多少なりのくっつきがあるので、ちょっと衝撃的に感じました。どんなに汗をかいていても脱ぎ着はとてもスムーズですね。
使用している間は、いわゆるアンダーウェアという感じではなく、普通のシャツを着ているようなイメージと言えばよいでしょうか。通常ですと科学合成繊維のガサっとした肌触りだったり、身体の締め付けが強いものですが、ちょっとタイトめのTシャツを着ているようなイメージで、とても自然な着心地があります。
「汗を積極的に逃していることを感じる」 金子友也(YOU CAN)
私は結構汗をかくので、アンダーウェアは手放せない存在ですね。ビオテックスは着用している時のいわゆる"着ている感"は多少はあるのですが、発汗した際に重くなって、身体との接触面がベチャッとするイメージはほとんどありませんでした。これは吸水率0%を謳っているだけあるな、と感じましたね。
使用したビオテックスのアンダーウェアは、「着ていないかのような軽さ」は正直なところありませんが、繊維のフィルターを通して汗を積極的に外へと発散させている感じが走行しているときに良く感じることができました。これからより蒸し暑くなってきますので、この機能性はかなり使えると感じます。
村上さんも仰っている通り、脱ぐ時は本当にさらっとしていて簡単ですね。着替えるときにくっついているとそれだけで嫌なイメージがありますが、その点ではかなりストレスフリー、非常に優秀な性格を持っているアンダーウェアだなと感じました。
ビオテックス ノースリーブVネックart.122
■素 材:100%ポリプロピレン
■カラー:白
■サイズ:XS, S, M, L
■価 格:6,000円(税込)
インプレライダーのプロフィール
金子友也(YOU CAN)
1987年11月27日生まれ。高校から競技を始め、チームユーキャン、ブリヂストンエスポワール、チームブリヂストンアンカーに所属し、国内、アジアツアー、ヨーロッパレースに参戦。全日本選手権U23で6位、フランス第2カテゴリー優勝。西日本実業団選手権BR-1優勝、実業団in石川JPT 9位などの実績を持ち、ヒルクライムレースや暑い天候のサバイバルレースが得意。2012年4月からバイシクルショップユーキャンに勤務。
村上純平(YOU CAN)
鹿屋体育大学時代に全日本選手権U23で優勝。翌年からシマノレーシングに4シーズン在籍し、うち2シーズンはオランダを拠点に活動。主な戦歴はツールド北海道2010総合5位、ツールドフィリピン第2ステージ2位、ツールド台湾2011第1ステージ4位、ツールドおきなわ2011山岳賞など多数。引退後自転車に携る仕事・選手時代に得たものを生かせる環境を求めユーキャンに入社。自転車の「楽しみ」を提供するとともに、ジュニア育成にも取り組む。
YOU CAN(ユーキャン)
text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO
1967年にイタリアで創業したビオテックス社は、元々ニットを使った服を製造するメーカー。そして永年のうちに培った繊維加工技術を活かし、1990年にサイクリング用のアンダーウェアの製造を始めた。
以来地元イタリアサイクリング界のスターであるマリオ・チポッリーニやジルベルト・シモーニ、ダニーロ・ディルーカによって愛用されながら、その機能を高めてきた。
一年を通して選ぶことのできる豊富なラインナップの中から今回インプレッションを行うのは、100%ポリプロピレン製のビオテックスの春~秋にかけての定番アイテム、BIOLUX(ビオラックス)シリーズだ。
水分保有0.00%、つまり繊維が水分を一切吸収しない特徴を持つポリプロピレン素材と、マイクロネット技術を活かした繊維の織りを組み合わせることで、アンダーウェア内に汗を留めずに毛細管現象で積極的に湿気や汗を外部へと放出させる機能性を持つ。
通気性が極めて良く、汗管理を行いながら体温の調節ができることが特徴で、発汗を“冷え”ではなく快適な“涼”にすることができるという。
つまり肌との間に薄い空気層を作り出すことで、汗をかいた後のダウンヒル区間や、冬場でも身体表面の温度を快適な範囲でキープしてくれる。その特徴を持つため、同じ生地を使用した長袖タイプもラインナップに揃う。
実際に製品を手に取ってみると軽量かつガサつかないふわっとした肌触りが特徴で、テクノロジーを凝縮したアンダーウェアと言うよりは、ごく軽いコットン製のTシャツを手にしているかのよう。締め付けによって身体をサポートする類のアンダーウェアではないために着心地も良さそうだ。抗菌性、低アレルギー素材を採用し、肌に優しく防臭効果が期待できる。
このイタリア生まれの高機能アンダーウェアを、2名のテストライダーがバイクインプレッションの現場で一日着用し、その使用感を話してくれた。早速インプレッションをお届けしよう。
―インプレッション
「自然な着心地でくっつかず、脱ぎ着がスムーズにできる」村上純平(YOU CAN)
綿のようなかなりしっかりとした生地でしたので、ライディング中に肌との接触感というのは結構ありました。ですので汗でベタついているのかなと思ったのですが、着替えてビオテックスを脱ぐ際に全く身体にくっつきませんでした。
普段使用しているアンダーウェアは脱ぐときに多少なりのくっつきがあるので、ちょっと衝撃的に感じました。どんなに汗をかいていても脱ぎ着はとてもスムーズですね。
使用している間は、いわゆるアンダーウェアという感じではなく、普通のシャツを着ているようなイメージと言えばよいでしょうか。通常ですと科学合成繊維のガサっとした肌触りだったり、身体の締め付けが強いものですが、ちょっとタイトめのTシャツを着ているようなイメージで、とても自然な着心地があります。
「汗を積極的に逃していることを感じる」 金子友也(YOU CAN)
私は結構汗をかくので、アンダーウェアは手放せない存在ですね。ビオテックスは着用している時のいわゆる"着ている感"は多少はあるのですが、発汗した際に重くなって、身体との接触面がベチャッとするイメージはほとんどありませんでした。これは吸水率0%を謳っているだけあるな、と感じましたね。
使用したビオテックスのアンダーウェアは、「着ていないかのような軽さ」は正直なところありませんが、繊維のフィルターを通して汗を積極的に外へと発散させている感じが走行しているときに良く感じることができました。これからより蒸し暑くなってきますので、この機能性はかなり使えると感じます。
村上さんも仰っている通り、脱ぐ時は本当にさらっとしていて簡単ですね。着替えるときにくっついているとそれだけで嫌なイメージがありますが、その点ではかなりストレスフリー、非常に優秀な性格を持っているアンダーウェアだなと感じました。
ビオテックス ノースリーブVネックart.122
■素 材:100%ポリプロピレン
■カラー:白
■サイズ:XS, S, M, L
■価 格:6,000円(税込)
インプレライダーのプロフィール
金子友也(YOU CAN)
1987年11月27日生まれ。高校から競技を始め、チームユーキャン、ブリヂストンエスポワール、チームブリヂストンアンカーに所属し、国内、アジアツアー、ヨーロッパレースに参戦。全日本選手権U23で6位、フランス第2カテゴリー優勝。西日本実業団選手権BR-1優勝、実業団in石川JPT 9位などの実績を持ち、ヒルクライムレースや暑い天候のサバイバルレースが得意。2012年4月からバイシクルショップユーキャンに勤務。
村上純平(YOU CAN)
鹿屋体育大学時代に全日本選手権U23で優勝。翌年からシマノレーシングに4シーズン在籍し、うち2シーズンはオランダを拠点に活動。主な戦歴はツールド北海道2010総合5位、ツールドフィリピン第2ステージ2位、ツールド台湾2011第1ステージ4位、ツールドおきなわ2011山岳賞など多数。引退後自転車に携る仕事・選手時代に得たものを生かせる環境を求めユーキャンに入社。自転車の「楽しみ」を提供するとともに、ジュニア育成にも取り組む。
YOU CAN(ユーキャン)
text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO
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