2012/06/06(水) - 14:40
6月2日に長野県・富士見パノラマリゾートで行われた全日本マウンテンバイク選手権大会DHI。その会場で決勝前のレースピットを訪れて、注目選手たちに今期の体制やマシンのセッティングなどについて話を聞いた。
#1 清水一輝(AKI FACTORY TEAM)
-まずレースへの意気込みを聞かせてください
昨日(練習走行)から調子はいいので、決勝でもそのまま走れば勝てます。昨年の全日本(優勝)から先、調子がとても良いんです。
-それは何かきっかけや要因があるんでしょうか?
キャリアを重ねてきて、ミスなく安定して走れるようになった点が大きいと思います。走り自体は、コーナーひとつとっても攻めはするのですが、転びそうになった時、今までは転倒していたところが堪えられるようになったんです。昨日、一回だけメカトラブルあり、リアがロックする事がありましたが、それ以外はパーフェクトです。
-昨年、名実ともにナンバー1を獲得して、その流れで今年他に変わった事はありますか
昨年からシマノにサポートしていただいてるのですが、その流れもあって今回は先行品の新型セイント(2013年モデル)を使わせてもらっています。この会場で使っているのは、ぼくと女子の末政実緒選手だけです。
あと、BOS(ボス)が昨年はフロントサスペンションのみだったのですが、今期からリアユニットも完成して、前後で完全なマッチングが取れるようになりました。とてもいいサスペンションです。
-つい先日発売されたばかりのネックブレース、アトラスブレースを使ってますがこれはどういった経緯ですか?
元々は、安達靖さん(元DH選手)の後押しでダートフリークさん(輸入代理店)を紹介してもらったんです。ぼくの地元が愛知で、先方も同じ。そういった縁もあったかと思います。それで先行してサンプルを使わせてもらったんです。
-アトラスブレースはぼくも興味があって、実際にダートフリークのブースで今日、試着させてもらったんですが、少し重くないですか?
いえ、むしろ軽い方だと思います。重量よりも、とてもフレキシブルに動く構造で、安全性を確保しながらまったく動きを妨げない点は大きいと思います。ああいった装具で水洗いが可能というのもポイントです。
-今後の活動予定はどうなっていますか?
ワールドカップのカナダ・アメリカ転戦を予定しています。今回で3回目になります。
-乗っているKONAのバイクについても聞かせてください。
昨年の最終戦で12年モデルが間に合ったので、そのままの流れで乗っています。今年の2月には、ニュージーランドに渡ってセッティングを詰めてきたので、時間的にはすこし楽です。僕はずっとSPDを使っています。足を出す乗り方をしないんです。
-なるほど。ゼッケンナンバー1と全日本連覇に注目が集まります。本日はありがとうございました。
#2 井手川直樹(Devinci/SUNSPI.COM)
-まず今日の意気込みを聞かせてください
身体の仕上がりはとてもいいです。昨年はシーズンイン前に手首を折ってしまい、とにかく振るわない1年になってしまいました。今日は奪回したいですね。2006年の瀬女大会以来、全日本のタイトルからは遠ざかっているので。もちろんJシリーズを通してのナンバー1も目指します。
-井手川選手が中心となって、という形で今年もシーズンインの前にワールドカップに行かれましたね
南アフリカ・ピーターマリッツバーグは調整も兼ねての参加でした。その成果はあったと思っています。
-Devinciのバイクについて聞かせてください
今年のモデルからスイングアームの上側だけカーボンになりました。もちろん、この小変更なので、例えば劇的に軽くなった、とかそういうのはありません。でも、フィーリング的には軽快さが増した印象です。剛性も出てると感じます。
-今回から投入してくる、と期待していたケーンクリークのリアユニットが付いていませんが?
“ダブルバレル”の事ですね。テストで使ったんですが、セッティングを詰めている内に、バネレートが合わない事が分かって、今回はそのレート違いのバネが間に合わず、投入を見送りました。ただ、テストした感触ではかなりいい印象を受けました。調整項目が多くてセッティングに幅が出るんです。
物はいいしそんなに高価でもない。本国も一生懸命やっていてレスポンスがいい所もポイントですね。
-今シーズンはフロントサスペンションが変わりましたが?
ショーワのサスペンションはストップしてしまった訳ではありません。先方は6月中にはなんとか投入したい、との事です。
-なるほど。タイトル奪還、容易な目標ではありませんが期待します。本日はありがとうございました。
#3 永田隼也(A&F/ROCKYMOUNTAIN)
-まず今日の意気込みを聞かせてください
予選では様子を見過ぎて、加えてミスもあってちょっと奮いませんでした。身体の仕上がりは充分なのですが、予選で怪我をして本番がダメ、というパターンが今まで多かったので、今年はその辺りを抑えめに行こうと考えています。
-海外遠征で怪我をした、と聞いたのですが?
そうなんです。右膝に大きな怪我を負ってしまって、本来は手術が必要な状態です。ぼくは右足が軸で主体なので正直しんどいんですが、ライディング中はブレースを装着して補っています。
この怪我は、術後の回復にとても時間がかかる症状なので、仮にシーズンオフに手術をしても結局翌シーズンの頭には引っかかってしまうんですね。ですから、手術と治療は引退してからですね。
-MTBに乗る、ということ以外で何か力を入れたり活動されている事はありますか
イベントに極力参加して顔を出す、ということに務めています。野沢の大会(今年は、RUN and BIKE in NOZAWA 2012)もその一環です。ただ、今までは運営側にまわってしまい、参加者にプロライダーとしての何かを還元する、という点が出来ていないのが反省点ですね。
ぼくはそもそも、パフォーマンスで魅せるのが好きなタイプ。だから、例えばコースが一望できてせめぎ合いなどが楽しめるフォークロスはすごく好みなんです。オフはダートジャンプばかりしていますから。
-永田選手というと、富士見パノラマにあるダートジャンプコースを以前、フルサスで飛んでいたのが印象的でしたが、やはりそういう事ですか?
そうですね、ジャンプとかそういう魅せる点。今シーズン頭で遠征したワールドカップ南アフリカのコースには21mのジャンプがあったのですが、それも跳びました。
-バイクについても聞かせてください
このバイクはカーボンなどは取り入れず、フルアルミ製です。昨年と仕様に変更はなく、色が違うだけですね。もう乗って3年目に入ります。特性は、奥の踏ん張りがとても強く、またそれに見合った車体の剛性感もある。安心感の大きなバイクですね。
今シーズンはサイズをMにダウンして、車高を落とすと共に、取り回しの良さにアドバンテージをおいています。ぼくはフレーム売りを使って好みのパーツなどを使用していますが、完成車もあります。
好みのパーツ群としては、例えば「ベータチタニウム」という会社に別注のネジ作っていただいて、ネジ類はほとんどチタン製です。あと、マキシスからサポートをいただいていて、今日のタイヤ ミニオンDHは前後で異なるコンパウンドにしています。リアに3Cトリプルコンパウンドという、下地・中央・サイドに異なる3種類のコンパウンドを使用した物を選んでいます。
-なるほど。怪我が心配ですが、まずは今日の午後ですね。本日はありがとうございました。
#4 九島勇気(玄武 Ninjya TV)
-まず今日の意気込みを聞かせてください
調子がよくて最近すごく“乗れている”んです。ですから、もちろん優勝を目指します。
-乗れている、というのはどういう感じでですか
オフシーズンから乗り始めているんですが、その時期から着々と自分の中で手応えを感じている、という事です。
-今シーズンは体制が変わりましたが、その点はどうですか?
そうですね、規模としてはコンパクトになったと思うのですが、まったく支障なく、やりたい環境で非常に良く出来ています。オウンチーム的な体制ですね。
-何かそれに付随する行動はありますか?
6月の18日からワールドカップでカナダとアメリカを転戦してきます(注:6/23カナダ、6/30アメリカ)。こういった面で、自分の意思が生かせる環境かな、と思います。
-MTBに乗る、という事以外で何か力を入れたり活動されている事はありますか?
NinjyaTVという活動をしています。目的は、MTBに乗っている人たちに楽しんでもらう事が1番にありますね。ぼくらも楽しみながら皆さんも楽しめる、というスタイルが理想です。
-バイクについても聞かせてください
ぼくが乗っているのは11年モデルなんです。体制が変わった事を受けて、乗りはじめたのは開幕のちょっと前からです。時間があったとは言えないのですが、まったくクセがないバイクですぐに乗りこなせました。びっくりですね。
-フォークの突き出しがかなり出ている印象なのですが:
バイクのヘッドアングルが寝ているので、それに合わせた突き出し量にセットしています。でも、結果的に特性はそこまでクイックではない感じです。
低重心でグリップがとてもいいバイクですね。特にハイスピードコーナリングでは、ものすごく路面に吸い付きます。それと、ぼくは小さ目のフレームが好きなので、Sサイズを選択しています。
-確かに小さく感じますね。新体制で頑張ってください。本日はありがとうございました。
#5 青木卓也(TEAM GIANT)
-まず今日の意気込みを聞かせてください
週の後半に降った雨の影響で変わりやすいコンディションですが、徐々に乾いてきたのでイケるかな、と思います。タイトルは是が非でも取りたいたい、という思いはありますね。
1戦目は調整不足で悔しい思いをしました(注:それでも結果は3位)。今、膝を故障していて、本調子ではないんですね。でも、このままワールドカップの南アフリカには足を運んだんです。行って何かを学び取ってこよう、という意気込みでした。
その南アフリカで痛感したのですが、とにかくあっちのコースは全長がとても長い。テクニックだけでなく、体力作りが絶対に必要なんです。今は故障の原因もわかったし、学び取った事を反映してトレーニングをしているので、完成に近づいて来ていると思います。
-MTBに乗る、という事以外で何か力を入れたり活動されている事はありますか?
富士見パノラマで月1のレッスンを行っています。それと、雑誌でライディングテクニックなどを教える事で、MTBの世界をアピールしています。とても充実していますね。
-バイクについても聞かせてください:
昨年からの変更はシマノのパーツに変わった事です。それと、ヘッドアングルが可変機構になって、1.5度の変更が可能になりました。それ以外で大きな変更はないですね。
セッティングについては、前後とも固めに調整変更しています。これは海外での走りも視野に入れての事です。6月のカナダ・アフリカ大会には永田選手たちと参戦する予定でいます。ペダルは昔からSPDを使用ですね。
-なるほど。奮闘に期待したいと思います。本日はありがとうございました。
#6 黒沢大介(Team GT/FUST)
-まず今日の意気込みを聞かせてください
そうですね、皆が走り慣れている場所だからなかなか難しいとは思います。
-それはまた弱気な。開幕の箱館山から何か引きずっている印象ですか?
実は僕は箱館山があまり得意じゃないんです。それと雨も(注:開幕戦はかなりのウェットコンディションだった)。ですから何かそこからっ、てのはないです(注:そもそもリザルトは4位)。
今日はまず表彰台狙いでいきたいと思います。自分の考えとしては、意気込み過ぎてミスを犯す、というのが1番怖いので。
-MTBに乗る、という事以外で何か力を入れたり活動されている事はありますか?
今はまだ学生なので、基本的には学業に専念ですね。ライダー主導の大会では井手川選手と一緒に活動したりはしています。
-バイクについても聞かせてください
オールカーボン製のマシンで、昨年から仕様に変更はありません。変わったのはカラーリングだけですね。これは完成車も用意されているんですが、ぼくはフレーム売りを使って、後は好みのパーツなどで構成しています。カーボンなので“軽い”という印象を持たれるかもしれませんが、軽くはないんですね。それよりも剛性感がとてもある。
カーボンフレームは繊維の方向性や合わせ方で剛性などを適材適所に配置できるので、その特性を生かして、“軽さよりは剛性感”を生かしたフレームになっていると思います。
-i-Drive機構はクロスカントリー用やフリーライドマシンとは異なる印象を受けますが?
そうですね。確かに印象は異なります。DH用のi-Driveは直押しに近いフィーリングになりますかね。感触がダイレクトなんです。だから、どっしりバイクに乗って、というのではなくライダー側でコントロールは必要になってきます。
-フォークの突き出しが結構出ている印象なのですが?
そうですね、若干突き出しているとは思いますが、ぼくはそれでもヘッドアングルは寝かせているセッティングにしています。
-なるほど。ミスのない事を祈っています。本日はありがとうございました。
Vol2に続く
photo&report : Harumichi "Yakan” SATO
#1 清水一輝(AKI FACTORY TEAM)
-まずレースへの意気込みを聞かせてください
昨日(練習走行)から調子はいいので、決勝でもそのまま走れば勝てます。昨年の全日本(優勝)から先、調子がとても良いんです。
-それは何かきっかけや要因があるんでしょうか?
キャリアを重ねてきて、ミスなく安定して走れるようになった点が大きいと思います。走り自体は、コーナーひとつとっても攻めはするのですが、転びそうになった時、今までは転倒していたところが堪えられるようになったんです。昨日、一回だけメカトラブルあり、リアがロックする事がありましたが、それ以外はパーフェクトです。
-昨年、名実ともにナンバー1を獲得して、その流れで今年他に変わった事はありますか
昨年からシマノにサポートしていただいてるのですが、その流れもあって今回は先行品の新型セイント(2013年モデル)を使わせてもらっています。この会場で使っているのは、ぼくと女子の末政実緒選手だけです。
あと、BOS(ボス)が昨年はフロントサスペンションのみだったのですが、今期からリアユニットも完成して、前後で完全なマッチングが取れるようになりました。とてもいいサスペンションです。
-つい先日発売されたばかりのネックブレース、アトラスブレースを使ってますがこれはどういった経緯ですか?
元々は、安達靖さん(元DH選手)の後押しでダートフリークさん(輸入代理店)を紹介してもらったんです。ぼくの地元が愛知で、先方も同じ。そういった縁もあったかと思います。それで先行してサンプルを使わせてもらったんです。
-アトラスブレースはぼくも興味があって、実際にダートフリークのブースで今日、試着させてもらったんですが、少し重くないですか?
いえ、むしろ軽い方だと思います。重量よりも、とてもフレキシブルに動く構造で、安全性を確保しながらまったく動きを妨げない点は大きいと思います。ああいった装具で水洗いが可能というのもポイントです。
-今後の活動予定はどうなっていますか?
ワールドカップのカナダ・アメリカ転戦を予定しています。今回で3回目になります。
-乗っているKONAのバイクについても聞かせてください。
昨年の最終戦で12年モデルが間に合ったので、そのままの流れで乗っています。今年の2月には、ニュージーランドに渡ってセッティングを詰めてきたので、時間的にはすこし楽です。僕はずっとSPDを使っています。足を出す乗り方をしないんです。
-なるほど。ゼッケンナンバー1と全日本連覇に注目が集まります。本日はありがとうございました。
#2 井手川直樹(Devinci/SUNSPI.COM)
-まず今日の意気込みを聞かせてください
身体の仕上がりはとてもいいです。昨年はシーズンイン前に手首を折ってしまい、とにかく振るわない1年になってしまいました。今日は奪回したいですね。2006年の瀬女大会以来、全日本のタイトルからは遠ざかっているので。もちろんJシリーズを通してのナンバー1も目指します。
-井手川選手が中心となって、という形で今年もシーズンインの前にワールドカップに行かれましたね
南アフリカ・ピーターマリッツバーグは調整も兼ねての参加でした。その成果はあったと思っています。
-Devinciのバイクについて聞かせてください
今年のモデルからスイングアームの上側だけカーボンになりました。もちろん、この小変更なので、例えば劇的に軽くなった、とかそういうのはありません。でも、フィーリング的には軽快さが増した印象です。剛性も出てると感じます。
-今回から投入してくる、と期待していたケーンクリークのリアユニットが付いていませんが?
“ダブルバレル”の事ですね。テストで使ったんですが、セッティングを詰めている内に、バネレートが合わない事が分かって、今回はそのレート違いのバネが間に合わず、投入を見送りました。ただ、テストした感触ではかなりいい印象を受けました。調整項目が多くてセッティングに幅が出るんです。
物はいいしそんなに高価でもない。本国も一生懸命やっていてレスポンスがいい所もポイントですね。
-今シーズンはフロントサスペンションが変わりましたが?
ショーワのサスペンションはストップしてしまった訳ではありません。先方は6月中にはなんとか投入したい、との事です。
-なるほど。タイトル奪還、容易な目標ではありませんが期待します。本日はありがとうございました。
#3 永田隼也(A&F/ROCKYMOUNTAIN)
-まず今日の意気込みを聞かせてください
予選では様子を見過ぎて、加えてミスもあってちょっと奮いませんでした。身体の仕上がりは充分なのですが、予選で怪我をして本番がダメ、というパターンが今まで多かったので、今年はその辺りを抑えめに行こうと考えています。
-海外遠征で怪我をした、と聞いたのですが?
そうなんです。右膝に大きな怪我を負ってしまって、本来は手術が必要な状態です。ぼくは右足が軸で主体なので正直しんどいんですが、ライディング中はブレースを装着して補っています。
この怪我は、術後の回復にとても時間がかかる症状なので、仮にシーズンオフに手術をしても結局翌シーズンの頭には引っかかってしまうんですね。ですから、手術と治療は引退してからですね。
-MTBに乗る、ということ以外で何か力を入れたり活動されている事はありますか
イベントに極力参加して顔を出す、ということに務めています。野沢の大会(今年は、RUN and BIKE in NOZAWA 2012)もその一環です。ただ、今までは運営側にまわってしまい、参加者にプロライダーとしての何かを還元する、という点が出来ていないのが反省点ですね。
ぼくはそもそも、パフォーマンスで魅せるのが好きなタイプ。だから、例えばコースが一望できてせめぎ合いなどが楽しめるフォークロスはすごく好みなんです。オフはダートジャンプばかりしていますから。
-永田選手というと、富士見パノラマにあるダートジャンプコースを以前、フルサスで飛んでいたのが印象的でしたが、やはりそういう事ですか?
そうですね、ジャンプとかそういう魅せる点。今シーズン頭で遠征したワールドカップ南アフリカのコースには21mのジャンプがあったのですが、それも跳びました。
-バイクについても聞かせてください
このバイクはカーボンなどは取り入れず、フルアルミ製です。昨年と仕様に変更はなく、色が違うだけですね。もう乗って3年目に入ります。特性は、奥の踏ん張りがとても強く、またそれに見合った車体の剛性感もある。安心感の大きなバイクですね。
今シーズンはサイズをMにダウンして、車高を落とすと共に、取り回しの良さにアドバンテージをおいています。ぼくはフレーム売りを使って好みのパーツなどを使用していますが、完成車もあります。
好みのパーツ群としては、例えば「ベータチタニウム」という会社に別注のネジ作っていただいて、ネジ類はほとんどチタン製です。あと、マキシスからサポートをいただいていて、今日のタイヤ ミニオンDHは前後で異なるコンパウンドにしています。リアに3Cトリプルコンパウンドという、下地・中央・サイドに異なる3種類のコンパウンドを使用した物を選んでいます。
-なるほど。怪我が心配ですが、まずは今日の午後ですね。本日はありがとうございました。
#4 九島勇気(玄武 Ninjya TV)
-まず今日の意気込みを聞かせてください
調子がよくて最近すごく“乗れている”んです。ですから、もちろん優勝を目指します。
-乗れている、というのはどういう感じでですか
オフシーズンから乗り始めているんですが、その時期から着々と自分の中で手応えを感じている、という事です。
-今シーズンは体制が変わりましたが、その点はどうですか?
そうですね、規模としてはコンパクトになったと思うのですが、まったく支障なく、やりたい環境で非常に良く出来ています。オウンチーム的な体制ですね。
-何かそれに付随する行動はありますか?
6月の18日からワールドカップでカナダとアメリカを転戦してきます(注:6/23カナダ、6/30アメリカ)。こういった面で、自分の意思が生かせる環境かな、と思います。
-MTBに乗る、という事以外で何か力を入れたり活動されている事はありますか?
NinjyaTVという活動をしています。目的は、MTBに乗っている人たちに楽しんでもらう事が1番にありますね。ぼくらも楽しみながら皆さんも楽しめる、というスタイルが理想です。
-バイクについても聞かせてください
ぼくが乗っているのは11年モデルなんです。体制が変わった事を受けて、乗りはじめたのは開幕のちょっと前からです。時間があったとは言えないのですが、まったくクセがないバイクですぐに乗りこなせました。びっくりですね。
-フォークの突き出しがかなり出ている印象なのですが:
バイクのヘッドアングルが寝ているので、それに合わせた突き出し量にセットしています。でも、結果的に特性はそこまでクイックではない感じです。
低重心でグリップがとてもいいバイクですね。特にハイスピードコーナリングでは、ものすごく路面に吸い付きます。それと、ぼくは小さ目のフレームが好きなので、Sサイズを選択しています。
-確かに小さく感じますね。新体制で頑張ってください。本日はありがとうございました。
#5 青木卓也(TEAM GIANT)
-まず今日の意気込みを聞かせてください
週の後半に降った雨の影響で変わりやすいコンディションですが、徐々に乾いてきたのでイケるかな、と思います。タイトルは是が非でも取りたいたい、という思いはありますね。
1戦目は調整不足で悔しい思いをしました(注:それでも結果は3位)。今、膝を故障していて、本調子ではないんですね。でも、このままワールドカップの南アフリカには足を運んだんです。行って何かを学び取ってこよう、という意気込みでした。
その南アフリカで痛感したのですが、とにかくあっちのコースは全長がとても長い。テクニックだけでなく、体力作りが絶対に必要なんです。今は故障の原因もわかったし、学び取った事を反映してトレーニングをしているので、完成に近づいて来ていると思います。
-MTBに乗る、という事以外で何か力を入れたり活動されている事はありますか?
富士見パノラマで月1のレッスンを行っています。それと、雑誌でライディングテクニックなどを教える事で、MTBの世界をアピールしています。とても充実していますね。
-バイクについても聞かせてください:
昨年からの変更はシマノのパーツに変わった事です。それと、ヘッドアングルが可変機構になって、1.5度の変更が可能になりました。それ以外で大きな変更はないですね。
セッティングについては、前後とも固めに調整変更しています。これは海外での走りも視野に入れての事です。6月のカナダ・アフリカ大会には永田選手たちと参戦する予定でいます。ペダルは昔からSPDを使用ですね。
-なるほど。奮闘に期待したいと思います。本日はありがとうございました。
#6 黒沢大介(Team GT/FUST)
-まず今日の意気込みを聞かせてください
そうですね、皆が走り慣れている場所だからなかなか難しいとは思います。
-それはまた弱気な。開幕の箱館山から何か引きずっている印象ですか?
実は僕は箱館山があまり得意じゃないんです。それと雨も(注:開幕戦はかなりのウェットコンディションだった)。ですから何かそこからっ、てのはないです(注:そもそもリザルトは4位)。
今日はまず表彰台狙いでいきたいと思います。自分の考えとしては、意気込み過ぎてミスを犯す、というのが1番怖いので。
-MTBに乗る、という事以外で何か力を入れたり活動されている事はありますか?
今はまだ学生なので、基本的には学業に専念ですね。ライダー主導の大会では井手川選手と一緒に活動したりはしています。
-バイクについても聞かせてください
オールカーボン製のマシンで、昨年から仕様に変更はありません。変わったのはカラーリングだけですね。これは完成車も用意されているんですが、ぼくはフレーム売りを使って、後は好みのパーツなどで構成しています。カーボンなので“軽い”という印象を持たれるかもしれませんが、軽くはないんですね。それよりも剛性感がとてもある。
カーボンフレームは繊維の方向性や合わせ方で剛性などを適材適所に配置できるので、その特性を生かして、“軽さよりは剛性感”を生かしたフレームになっていると思います。
-i-Drive機構はクロスカントリー用やフリーライドマシンとは異なる印象を受けますが?
そうですね。確かに印象は異なります。DH用のi-Driveは直押しに近いフィーリングになりますかね。感触がダイレクトなんです。だから、どっしりバイクに乗って、というのではなくライダー側でコントロールは必要になってきます。
-フォークの突き出しが結構出ている印象なのですが?
そうですね、若干突き出しているとは思いますが、ぼくはそれでもヘッドアングルは寝かせているセッティングにしています。
-なるほど。ミスのない事を祈っています。本日はありがとうございました。
Vol2に続く
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