2009/05/30(土) - 00:00
ツール・ド・熊野第1ステージが5月29日(金)和歌山県新宮市で行われ、中盤から逃げたメンバーの中からスプリントでヴァレンティン・イグリンスキー(カザフスタンナショナルチーム)が制しポイント賞も手にした。同じくドミトリー・フォフォノフは2位、鈴木真理(シマノレーシング)は3位で山岳賞に。
カザフスタン勢の個人とチームの力を見せ付けたステージだった。追走集団から終盤にただ一人アタックして先頭へ合流したのはイグリンスキー。フォフォノフとワン・ツーでフィニッシュ、イグリンスキーは日本で2年越しの笑顔を見せた。
第1ステージのコースは16.3kmを8周だが、500mほどだけ例年と違う。直角コーナーの後に狭い道で10%越えの坂。ここが大きな流れを作った。
朝から強い雨が一日中降り続いた。風も強く、コースの状況もあいまって逃げができやすい状況。しかしながら2周回までは大きな逃げはできない。畑中勇介(シマノレーシング)、平塚吉光(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)などの日本勢とタン・ワンイップ(ホンコンチャイナチーム)が元気いい。特にタンは1周近く逃げるがつかまる。
3周目、西谷泰治(愛三工業)、ドミトリー・フォフォノフがアタック、その後に飯島誠(チームブリヂストン・アンカー) 、鈴木真理が合流して4人の先頭集団を形成。そして後続からは8人の追走集団ができる。内訳はネオテル3人、品川真寛・綾部勇成(愛三工業)、イグリンスキー、内間康平(NIFS in KANOYA)、リー・ロジャース(Esperance Stage/WAVE ONE)だ。6周目には序盤にアタックを連発していた内間が追走から下がる。先頭からは飯島も下がる。3人の先頭に7人の追走だ。
メイン集団はリーダージャージのマリウス・ウィズィアック(NIPPO・コルナゴ)自らも加わって追走するが差は1分半ほどになってしまう。7人の追走集団も差を40秒程度のまま推移する。そしてその追走集団からイグリンスキーが単独アタックして先頭の3人を追い、1周弱で追いつき先頭は4人に。カザフが2人、鈴木、西谷だ。
追走集団はペースが落ち、いっぽうでメイン集団はNIPPOに加わってイラン勢が引いて7周目に合流、先頭4人とメイン集団になる。そして8周目、先頭の4人では、西谷がカザフ二人のうち一人を落とすべくアタックを連発するが、逆にカウンターアタックを2人に決められ下がることに。そしていよいよ先頭はカザフ2人と鈴木に。後続も1分の差を詰められずにゴールへ。カザフの2人が互いにスプリントしてイグリンスキーが勝利、鈴木は3位となった。
厳しい天候とコースで、約1/3がDNFのサバイバルレースとなった。
カザフ勢の強さと同時に、イラン勢の不調さが目立った。カデル・ミズバニはDNF、チームとして動きでも結果でも目立たない存在になってしまった。ネオテル勢は中盤まで積極的だったが、上位には2人が残る結果に。国内勢ではシマノ、NIPPO、愛三勢が上位につけている。総合上位3人は1分の差をつけており鈴木は2位だ。第2ステージは分差のつくコースだが、カザフ対国内勢となるか、あるいはミズロフらのイラン勢が加わるか、いよいよ天王山だ。
結果
第1ステージ
1位 ヴァレンティン・イグリンスキー(カザフスタンナショナルチーム)2時間59分07秒
2位 ドミトリー・フォフォノフ(カザフスタンナショナルチーム)
3位 鈴木真理(シマノレーシング)+01秒
4位 マリウス・ウィズィアック(NIPPO・コルナゴ)+58秒
5位 綾部勇成(愛三工業)
6位 野寺秀徳(シマノレーシング)
7位 飯野嘉則(シマノレーシング)
8位 品川真寛(愛三工業)
9位 辻貴光(マトリックスパワータグ)
10位 タン・ワンイップ(ホンコンチャイナチーム)
個人総合時間賞
1位 ヴァレンティン・イグリンスキー(カザフスタンナショナルチーム)3時間00分06秒
2位 鈴木真理(シマノレーシング)+05秒
3位 ドミトリー・フォフォノフ(カザフスタンナショナルチーム)+21秒
4位 マリウス・ウィズィアック(NIPPO・コルナゴ)+1分04秒
5位 メディ・ソウラビ(タブリーズ・ペトロケミカルチーム)+1分05秒
6位 品川真寛(愛三工業)+1分05秒
7位 綾部勇成(愛三工業)+1分05秒
8位 野寺秀徳(シマノレーシング)+1分06秒
9位 山本雅道(チームブリヂストン・アンカー)+1分06秒
10位 ヨハネス・ラビー(ネオテル)+1分07秒
個人総合ポイント賞
1位 ヴァレンティン・イグリンスキー(カザフスタンナショナルチーム)33点
2位 マリウス・ウィズィアック(NIPPO・コルナゴ)24点
3位 ドミトリー・フォフォノフ(カザフスタンナショナルチーム)20点
個人総合山岳賞
1位 鈴木真理(シマノレーシング)3点
2位 辻善光(マトリックスパワータグ)2点
3位 ドミトリー・フォフォノフ(カザフスタンナショナルチーム)1点
U23賞
1位 ヨハネス・ラビー(ネオテル)※
団体総合時間賞
1位 カザフスタンナショナルチーム 9時間01分44秒
2位 シマノレーシング+58秒
3位 NIPPO・コルナゴ+1分53秒
※リザルト訂正後
photo&text:高木秀彰
カザフスタン勢の個人とチームの力を見せ付けたステージだった。追走集団から終盤にただ一人アタックして先頭へ合流したのはイグリンスキー。フォフォノフとワン・ツーでフィニッシュ、イグリンスキーは日本で2年越しの笑顔を見せた。
第1ステージのコースは16.3kmを8周だが、500mほどだけ例年と違う。直角コーナーの後に狭い道で10%越えの坂。ここが大きな流れを作った。
朝から強い雨が一日中降り続いた。風も強く、コースの状況もあいまって逃げができやすい状況。しかしながら2周回までは大きな逃げはできない。畑中勇介(シマノレーシング)、平塚吉光(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)などの日本勢とタン・ワンイップ(ホンコンチャイナチーム)が元気いい。特にタンは1周近く逃げるがつかまる。
3周目、西谷泰治(愛三工業)、ドミトリー・フォフォノフがアタック、その後に飯島誠(チームブリヂストン・アンカー) 、鈴木真理が合流して4人の先頭集団を形成。そして後続からは8人の追走集団ができる。内訳はネオテル3人、品川真寛・綾部勇成(愛三工業)、イグリンスキー、内間康平(NIFS in KANOYA)、リー・ロジャース(Esperance Stage/WAVE ONE)だ。6周目には序盤にアタックを連発していた内間が追走から下がる。先頭からは飯島も下がる。3人の先頭に7人の追走だ。
メイン集団はリーダージャージのマリウス・ウィズィアック(NIPPO・コルナゴ)自らも加わって追走するが差は1分半ほどになってしまう。7人の追走集団も差を40秒程度のまま推移する。そしてその追走集団からイグリンスキーが単独アタックして先頭の3人を追い、1周弱で追いつき先頭は4人に。カザフが2人、鈴木、西谷だ。
追走集団はペースが落ち、いっぽうでメイン集団はNIPPOに加わってイラン勢が引いて7周目に合流、先頭4人とメイン集団になる。そして8周目、先頭の4人では、西谷がカザフ二人のうち一人を落とすべくアタックを連発するが、逆にカウンターアタックを2人に決められ下がることに。そしていよいよ先頭はカザフ2人と鈴木に。後続も1分の差を詰められずにゴールへ。カザフの2人が互いにスプリントしてイグリンスキーが勝利、鈴木は3位となった。
厳しい天候とコースで、約1/3がDNFのサバイバルレースとなった。
カザフ勢の強さと同時に、イラン勢の不調さが目立った。カデル・ミズバニはDNF、チームとして動きでも結果でも目立たない存在になってしまった。ネオテル勢は中盤まで積極的だったが、上位には2人が残る結果に。国内勢ではシマノ、NIPPO、愛三勢が上位につけている。総合上位3人は1分の差をつけており鈴木は2位だ。第2ステージは分差のつくコースだが、カザフ対国内勢となるか、あるいはミズロフらのイラン勢が加わるか、いよいよ天王山だ。
結果
第1ステージ
1位 ヴァレンティン・イグリンスキー(カザフスタンナショナルチーム)2時間59分07秒
2位 ドミトリー・フォフォノフ(カザフスタンナショナルチーム)
3位 鈴木真理(シマノレーシング)+01秒
4位 マリウス・ウィズィアック(NIPPO・コルナゴ)+58秒
5位 綾部勇成(愛三工業)
6位 野寺秀徳(シマノレーシング)
7位 飯野嘉則(シマノレーシング)
8位 品川真寛(愛三工業)
9位 辻貴光(マトリックスパワータグ)
10位 タン・ワンイップ(ホンコンチャイナチーム)
個人総合時間賞
1位 ヴァレンティン・イグリンスキー(カザフスタンナショナルチーム)3時間00分06秒
2位 鈴木真理(シマノレーシング)+05秒
3位 ドミトリー・フォフォノフ(カザフスタンナショナルチーム)+21秒
4位 マリウス・ウィズィアック(NIPPO・コルナゴ)+1分04秒
5位 メディ・ソウラビ(タブリーズ・ペトロケミカルチーム)+1分05秒
6位 品川真寛(愛三工業)+1分05秒
7位 綾部勇成(愛三工業)+1分05秒
8位 野寺秀徳(シマノレーシング)+1分06秒
9位 山本雅道(チームブリヂストン・アンカー)+1分06秒
10位 ヨハネス・ラビー(ネオテル)+1分07秒
個人総合ポイント賞
1位 ヴァレンティン・イグリンスキー(カザフスタンナショナルチーム)33点
2位 マリウス・ウィズィアック(NIPPO・コルナゴ)24点
3位 ドミトリー・フォフォノフ(カザフスタンナショナルチーム)20点
個人総合山岳賞
1位 鈴木真理(シマノレーシング)3点
2位 辻善光(マトリックスパワータグ)2点
3位 ドミトリー・フォフォノフ(カザフスタンナショナルチーム)1点
U23賞
1位 ヨハネス・ラビー(ネオテル)※
団体総合時間賞
1位 カザフスタンナショナルチーム 9時間01分44秒
2位 シマノレーシング+58秒
3位 NIPPO・コルナゴ+1分53秒
※リザルト訂正後
photo&text:高木秀彰
フォトギャラリー