エリートクラスを制したのは白石真悟(シマノドリンキング)。競輪選手の北津留翼らも出場の大会は、山口国体後も精力的にイベントを手がける山口県自転車競技連盟が主催だ。

地域密着型のクラブチーム、エスペランススタージュ スポンサーであるパティスリー・カフェ・ロワゾブルーにて地域密着型のクラブチーム、エスペランススタージュ スポンサーであるパティスリー・カフェ・ロワゾブルーにて photo:Hideaki.TAKAGIジュニア&エキスパート 会場は山口きらら博記念公園ジュニア&エキスパート 会場は山口きらら博記念公園 photo:Hideaki.TAKAGIエリート 戦いはスタート前から?エリート 戦いはスタート前から? photo:Hideaki.TAKAGI

5月6日(日)、連休最終日に行われたきらら浜サイクルミーティング5月大会。クリテリウムを中心として今年は年間4戦開催。2012年度としては第1回目だ。

山口国体を契機に始まった大会

主催は山口県自転車競技連盟、協力はエスペランススタージュ。山口県では昨年10月に国民体育大会が行われた。トラックは防府競輪場、ロードは美祢市から秋吉台をめぐるコースだ。準備段階から関わってきた棟久明博氏はエスペランススタージュの代表であり、そして山口県自転車競技連盟の事務局長だ。

棟久氏は04年から、久保信人氏が設立したエスペランススタージュでフランスなどでレース活動を経験。帰国後にフランスで体験した地域密着型の自転車競技として、山口県でロードレースの開催を企画した。
折りしも山口県は11年に国体を控えており、05年にきらら浜での開催にこぎつけた。

国体翌年度の第1回大会として

当時から山口国体のための選手育成・強化事業として行われてきて、当初の大きな目標の国体は終わったところだ。
その意味では今年の第1回大会は、国体後の山口県での自転車競技の定着化を占う大会だ。

国体はスポーツを地域に根ざすことも目的の一つ。大事なのは国体の翌年以降の取り組みだ。そのために幅広い年齢層のクラス分け、山口県ジュニアサイクルスポーツクラブの活動さらには地域密着型自転車クラブチームEsperanceStageへの協力と支援に取り組んでいる。同チームの西川昌宏は今春3月の実業団しもふさクリテE1で優勝、現在はフランスで活動している。

全部で9クラス開催

レースは子どもたちのバンビーノからJCFエリートクラスまで、全9クラス。うちジュニアクラスは山口県高校選手権とし、インターハイ出場権がかかっている。またエリートクラスも山口県選手権と兼ねている。

コースは山口市阿知須の広大な埋立地のきらら浜。山口きらら博記念公園の駐車場を使うもので、完全フラットの1周2.2km、当日は朝から好天で、終日強い風が吹きゴールは向かい風に。

エリート 山口国体でも活躍の白石真悟(シマノドリンキン  グ)エリート 山口国体でも活躍の白石真悟(シマノドリンキン グ) photo:Hideaki.TAKAGIエリート 北津留翼(日本競輪選手会福岡支部)が登場、アルテグラDi2を装備するエリート 北津留翼(日本競輪選手会福岡支部)が登場、アルテグラDi2を装備する photo:Hideaki.TAKAGIエリート 招待選手の長野耕治(Team MASSA-ANDEX)エリート 招待選手の長野耕治(Team MASSA-ANDEX) photo:Hideaki.TAKAGI


エリートクラス

エリート 3人が逃げるエリート 3人が逃げる photo:Hideaki.TAKAGIエリート 白石真悟(シマノドリンキング)が伊藤翔吾  (Team MASSA-ANDEX)を下すエリート 白石真悟(シマノドリンキング)が伊藤翔吾 (Team MASSA-ANDEX)を下す photo:Hideaki.TAKAGIエリート 北津留翼(日本競輪選手会福岡支部)が3位にエリート 北津留翼(日本競輪選手会福岡支部)が3位に photo:Hideaki.TAKAGIレディース ユース(男子)よりも速かった日野友葵(ボン  シャンス飯田)が優勝レディース ユース(男子)よりも速かった日野友葵(ボン シャンス飯田)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGIジュニア 先頭の安光亮(防府商業高校)と安本昇平(誠英  高校)ジュニア 先頭の安光亮(防府商業高校)と安本昇平(誠英 高校) photo:Hideaki.TAKAGI
話題を集めたのは競輪S級1班の北津留翼(日本競輪選手会福岡支部)の出場。「自転車レースが好きで」北九州から駆けつけた。レースはこの超一流のスプリンターを誰もがマークする展開に。
序盤に伊藤翔吾(Team MASSA-ANDEX)と伊藤翼(EsperanceStage/WAVEONE山口)がアタック。これに単独抜け出した白石真悟(シマノドリンキング)が合流して3人で逃げる。
メイン集団からも3人が抜け出し、北津留は第3集団に。この第3集団から北津留が単独で抜け出して前に合流、4人で先頭の3人を追走する。
終盤、先頭の3人から伊藤翼が後退し白石と伊藤翔吾の2人でゴールへ向かう。
追走集団はチームプレーのため北津留が中心になって追うものの届かない。
最終周回、先頭は最終コーナー手前で白石がアタックそのまま先行して優勝。追走集団からは北津留がロングスパート、ゴールまで踏み抜いて3位に。

優勝した白石は「2人に先行されたので、タイミングを狙って追いつけた。スプリント勝負では(伊藤)翔吾が強いので先に仕掛けた」とローカル大会でも真剣勝負に勝った喜びを語る。国体後ももちろん走っている。

3位の北津留は「単独での参加だったので追走などで脚を使った。次は全プロのチームスプリントで3走の予定」と言う。「そのための練習にもなったはず」とスプリントだけでなく強烈な地脚も披露した。


結果
エリート 20周 44.0km
1位 白石真悟(シマノドリンキング)1時間10分12秒
2位 伊藤翔吾(Team MASSA-ANDEX)+06秒 
3位 北津留翼(日本競輪選手会福岡支部)+24秒
4位 佐藤信哉(Team MASSA-ANDEX)+26秒
5位 井上無我(EsperanceStage/WAVEONE山口)
6位 伊藤翼(EsperanceStage/WAVEONE山口)+34秒

ユース 6周 13.2km
1位 福武翔成(国府中学校)25分55秒
2位 佐藤健(T-planet)
3位 時繁祐舞(山口市立秋穂中学校)+18秒

レディース 6周 13.2km
1位 日野友葵(ボンシャンス飯田)24分32秒
2位 木原優子 +1分58秒
3位 秦可南子(Team侍)+3分21秒

スポーツ 8周 17.6km
1位 福島雄二(BEST-X)30分43秒
2位 古川弘典 
3位 山田修二(EsperanceStage我逢人)

マスターズ 8周 17.6km
1位 福島雄二(BEST-X)30分28秒
2位 東輝明(A&Nサイクルフレンド)
3位 古川弘典 +04秒

ジュニア 15周 33.0km
1位 安光亮(防府商業高校)57分17秒
2位 安本昇平(誠英高校)+05秒
3位 日野友葵(ボンシャンス飯田)

エキスパート
 15周 33.0km
1位 吉田慶(山陽高校)53分56秒
2位 藤村剛(HRT)+03秒
3位 日野竜嘉(ボンシャンス飯田)


photo&text:Hideaki.TAKAGI

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